ホルヘ・リナレスvsハビエル・フォルトゥナ合意? おもしろいね。リナレスにとってはラストチャンスかな。いけると思うけど【予想・展望】
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元3階級制覇王者ホルヘ・リナレスと元2階級制覇王者ハビエル・フォルトゥナの対戦が合意したとのこと。
日時は2020年8月28日(日本時間29日)。米・カリフォルニア州で行われる予定で、報道によるとWBC世界ライト級暫定王座決定戦になる可能性もある。
「元3階級王者リナレス 8.28米国でフォルトゥナと対戦…WBCライト級暫定王座決定戦の可能性も」
元2階級制覇王者のハビエル・フォルトゥナは以前内山高志との対戦も噂された実力者。2018年1月には当時無敗のロバート・イースターJr.に肉薄(判定1-2)するなど、技巧派サウスポーとして評価も高い。
なお、現在リナレスは新型コロナウイルス感染拡大の影響で渡航ができず、今春から日本で練習を続けているという。
リナレスvsフォルトゥナはいいよね。絶対に決まってほしい
リナレスvsフォルトゥナ対戦合意!!
マジな話、これはなかなかおもしろいマッチメークだと思う。
ハビエル・フォルトゥナは数年前に内山高志との対戦話が挙がったこともあり、近年ではロバート・イースターJr.やアドリアン・グラナドスなどの実力者とも対戦しているサウスポー。リナレスにとっては間違いなく強敵と言える。
一方リナレスはGBPのスター候補、ライアン・ガルシアとの対戦話が具体化していたが、どうやら新型コロナウイルスの影響でポシャったとか。
新旧スピードスター対決ということで僕も楽しみにしていたのだが、代替案がこのフォルトゥナ戦とは……。
ホルヘ・リナレスvsデビン・ヘイニーくるか? またいつもの「対戦に合意」、しかも口頭だって。リナレス勝利は決定事項だけど、ヘイニーは強敵だわな
8月で35歳になるリナレスに対し、フォルトゥナも31歳。両者ともにキャリア後半に差し掛かっており、どちらにとってもラストチャンスに近い一戦になるのではないか。
かつて内山高志に期待した世界線が実現することも含め、個人的にはめちゃくちゃ楽しみな一戦である。
リナレスvsフォルトゥナ‼️
内山高志に期待した世界線がこのタイミングで実現するとはwリナレスはちょっと事情が違うけど、三浦隆司、亀海とか無敗のブランドを失ってからの方がハネる可能性が上がるってマジでありそうだよな。
あと、単純にプロモーターすげえ大事。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) June 30, 2020
なので、とりあえずは何事もなく正式決定することを望む。
先日噂に挙がっていたフライ級王座統一戦、WBC王者フリオ・セサール・マルティネスvsWBA王者アルテム・ダラキアン戦がいつの間にか消えていたのでね。
確かダラキアン側が「そんな話は聞いてねえぞ」と拒否したとかで、結局マルティネスvsマックウィリアムス・アローヨの指名戦になっちゃったという。
ダラキアンvsマルティネスの統一戦やっばw 唐突過ぎてビックリしたわ。てか、やっぱりここに田中恒成も絡んでほしかったな
クッソかっこいいww
#TeamLinares 8/28 @DAZN_USA pic.twitter.com/E13DZMLwK7
— LINARES (@JorgeLinares) June 29, 2020
男はやっぱり顔だな。
勝敗予想はリナレスの判定勝利。カウンター使いのフォルトゥナと超絶連打のリナレス
最初に勝敗予想から申し上げると、今回は希望を込めてリナレスの判定勝利でいきたい。
何となくKO決着になるならフォルトゥナの前半KO。判定ならリナレスがやや有利。
僕としてはリナレスに勝ってもらいたいので、リナレスの判定勝ちを推しておく。
まずハビエル・フォルトゥナについてだが、この選手の基本は身体能力の高さを活かしたカウンター使い。
よくも悪くも大雑把な荒々しさが持ち味で、ここぞの場面で見せるラッシュはかなり強力。35勝のうちKOが24とそれなりに倒す力もある。
2016年9月のマルリン・カブレラ戦では、将来を期待されていた無敗のカブレラを寄せつけずに一方的にタコ殴りにしての2RKO勝利。波に乗った際の強さを目いっぱい見せつけている。
ただ、基本は相手に先に打たせてカウンターを狙う“待ち”のスタイルを得意としており、イメージ的には内山高志に勝利したジェスレル・コラレスに近い。
かつては“ザブ・ジュダー2世”と呼ばれて注目されていたが、確かにそんな感じ。
だがジュダーほどの瞬間最大風速はなく、ジュダーほど気まぐれでもない。
相手が動きに慣れていない前半はゴリゴリ攻めるものの、体力が落ちる中盤以降はグダる傾向が強い。“ザブ・ジュダー2世”というより、どちらかと言えばザブ・ジュダーの下位互換かなぁと。
ザブ・ジュダー名試合ベスト3を決める。3R限定の最強脳筋野郎。怒りの沸点の低さもスピードスターな着火マン
対するリナレスだが、この選手の持ち味は何といっても超絶スピードの連打。
全階級トップクラスのハンドスピードを活かしたワンツーと鋭い踏み込みで相手に反撃の余裕を与えず、あっという間にペースを掴む。スタイリッシュな試合運びはキャリア50戦を超えた今でも健在で、多くの方が“天才”と称するのもわかる気がする。
その反面、全体的に動きが直線的で射程も長いとは言い難い。
速射砲のような連打を打つにはある程度のスペースが必要で、強引に前に出てくる相手にタジタジになることも多い。
特にフィジカル強者にグイグイ距離を詰められる展開に弱く、KO負けを喫したセサール・カノ戦や再起を果たしたアル・トヨゴン戦ではいずれも接近戦で強く腕を振る相手を大いに持て余している。
リナレスわかりやすく攻略されてたな。アル・トヨゴンに10R判定勝利。これ、誰か勝てる日本人いるんじゃない?
バスケス戦、イースター戦のフォルトゥナはよかった。リナレスはvsサウスポーの経験がめちゃくちゃ豊富
僕の中でのフォルトゥナのベストバウトは2015年5月のブライアン・バスケス戦と2018年1月のロバート・イースターJr.戦。
どちらの試合でも常に一定の距離を保ち、見切りとカウンターを駆使してかき回した。
基本のスタイルは離れた位置でのカウンター狙いだが、打ち合うときは真正面から打ち合うメリハリもある。心配された後半の失速もなく、いい意味で“脳筋マン”のフォルトゥナらしくない試合運びだったのではないか。
まあ、イースター戦は体重超過なんですけどもww
しかも負けたんですけどもww
だが、バスケスもイースターもどちらかと言えばカウンターが持ち味の選手。両者とも腕をL字に下げて斜に構えるスタイルで手数も多くはない。自分から攻めるというより相手に攻めさせる流れを得意とする。
超絶連打のリナレスに比べれば比較的対応しやすい相手だったのかもしれない。
むしろ最後まで諦めずに前進を続けたジェイソン・ソーサの方が、フォルトゥナにとっては天敵の部類だろうと。
そして、こういう“待ち”の相手と対峙した際のリナレスはかなり強い。
2018年9月のアブネル・コット戦や2020年2月のカルロス・モラレス戦でも遠い間合いでカウンターを狙う相手をスピードで圧倒しているし、2015年10月のイバン・カノ戦では基本性能の違いを見せつけて4RKO勝利を飾っている。
中谷潤人vsジーメル・マグラモ予想。長くて動けるサウスポーが無観客で初戴冠を目指す
さらにvsサウスポーの経験が豊富というのも大きい。
2011年10月のアントニオ・デマルコ戦、
2014年3月の荒川仁人戦、
2017年9月のルーク・キャンベル戦、
2018年1月のメルシト・ゲスタ戦、
2018年5月のワシル・ロマチェンコ戦。
何だかんだでこれだけの強豪サウスポーと対戦を重ねた経験値は並じゃない。
アントニオ・デマルコ戦→
デマルコがカウンター狙いに徹した前半はリナレスが圧倒したが、ごり押しに切り替えた中盤から流れが変わり最後は11RKO負け。
荒川仁人、メルシト・ゲスタ戦→
序盤からゴンゴン前に出てくる相手を持て余したものの、基本的なスペックで上回っての判定勝利。
ルーク・キャンベル戦→
カウンター狙いのキャンベルを序盤はスピード&パワーで圧倒。中盤から対応されたが、前半の貯金で逃げ切り判定勝利。
ワシル・ロマチェンコ戦→
PFP No.1相手に得意の中間距離で肉薄するものの、一歩及ばず中盤KO負け。
右左関係なくカウンター狙いの“待ち”のタイプは圧倒するが、距離を詰めて腕を強く振る相手を持て余す。基本スペックが高いために弱点を突かれてもめったに負けることはないが、さすがにロマチェンコには及ばなかった。
改めて得手不得手がはっきりとした選手である。
リナレスまさかの1RTKO負け。セサール・カノがデカくて長くて強かった。これをやられるとリナレスは厳しいよな
どうなるかわからな過ぎて楽しみですね。絶対に決まってほすぃ
しかし、この試合は本当におもしろいのでぜひとも決まってほしい。
フォルトゥナは前半型で中盤からグダる傾向が強いと申し上げたが、実はリナレスも同じくらい前半型だったりする。
動きは速いが案外一本調子で対応されやすい。ルーク・キャンベル戦では割とリアルに紙一重の試合だった。
フォルトゥナにはキャンベルほどの右リードも上背もないが、身体能力はキャンベルよりもはるかに上。フォルトゥナがイースター戦と同等のメンタルでこの試合に臨めば、リナレスを12R空転させる可能性も十分ある(気がする)。
逆にリナレスがカウンター狙いのフォルトゥナにあっさり追いつき、前半で一気にカタをつけるパティーンもあり得る(気がする)。
ともに前半型でタイプは真逆。どんな結果になってもおかしくないが、僕はリナレスに勝ってほしいのでリナレスの判定勝利を推す。
でも、それがめちゃくちゃおもしろいよねという話。
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