マイケル・“ヴェノム”・ペイジがUFCデビュー戦を勝利。ケビン・ホランドにスタンドで判定勝ち。MVPのUFCでの立ち位置? 上位陣には苦戦しそうな…【結果・感想】

マイケル・“ヴェノム”・ペイジがUFCデビュー戦を勝利。ケビン・ホランドにスタンドで判定勝ち。MVPのUFCでの立ち位置? 上位陣には苦戦しそうな…【結果・感想】

2024年3月9日(日本時間10日)に米・フロリダ州で開催されたUFC299。
ウェルター級3Rマッチで元ベラトールのマイケル・“ヴェノム”・ペイジがランキング13位のケビン・ホランドと対戦、3-0(29-28、29-28、29-28)の判定で勝利した試合である。


元ベラトールの人気選手、マイケル・ペイジのUFCデビュー戦。
 
この選手は2019年12月のベラトール・ジャパン大会で現地観戦してからのお気に入りで、(ベラトールのゴタゴタによって)UFCに移籍したと聞いて「おお!!」と思っていたところ。
 
対戦相手のケビン・ホランドはランキング13位、戦績は25勝10敗とのこと。
運営にとってはMVPの品定めというか、「まずはこのくらいの相手でどう?」的なマッチメークだったと想像する。
 
 
で、例によってリアルタイム視聴はできず。
ようやく見逃し配信で観たので感想を言っていく。
 

MVPが相変わらずMVPだった。あと3年早くUFCに移籍してれば…

まず全体の感想だが、MVPが相変わらずMVPだったなぁと。
 
遠い位置でぴょんぴょん跳ねてリズムを取る。
いきなりの踏み込み、そこから身体を目いっぱい伸ばして右ストレートを打ち込む。
また右をフェイントにクルっと回転して肘を狙ったり。
 
全身のバネ、柔軟性、目のよさ、などなど。
「え? そこから届くの?」と思わせる“長さ”とアクロバティックなファイトは目を引くものがある。
 
どなたかがMVPのことを「強化版堀口恭司」と言っていたが、マジでそんな感じ。
怪我や年齢、階級の変更によってグラップラーに傾倒しつつある堀口と違い、MVPは最後までこのスタイルを貫く感じがする。
 
 
てか、もう36歳(今年37歳)なんですね。
UFC移籍があと3年早ければさらにおもしろかったのに。
 
言っても仕方ないですが。
 
BELLATOR JAPAN(ベラトール・ジャパン)現地観戦感想。ケージファイトを初めて現地で観たけど、アリやなこれは
 

“長くて動ける”人たち。ケビン・ホランドはMVPの査定試合にちょうどいい相手だった

対戦相手のケビン・ホランドは身長191cm、リーチ206cmとサイズだけならMVP(身長191cm、リーチ201cm)を上回る。
 
戦績は25勝のうちKOが13、一本勝ちが8、判定が4。
過去の試合を観る限りストライカー寄りのオールラウンダーなのだと思う。
 
個人的にもっともMMAに向いているのは“長くて動けるヤツ”(カマル・ウスマン、ジョン・ジョーンズ、イスラエル・アデサニヤなど)だと思っているが、ホランドもMVPもその系統。
試合前に「両者は似ている」と言われていたのもわかる気がする。
 
またMVPの査定試合としてホランドは“ちょうどいい”と判断されたのだろうと。
 
 
実際の試合もそんな感じ。
スタンドの攻防では明らかにMVPに分がありホランドはラウンドが進むごとに消耗していく。
 
2Rにケージ際で攻める場面を作ったものの極めきることはできず。
ダメージの蓄積、疲労に加えて自分から仕掛けてこないMVPへのイライラで3Rに失速、そのままペースを掴めず終了のゴングを聞く。
 
 
スタンドで勝負したいMVPはグランドではひたすら「切る」「立つ」「一本を防ぐ」のみ。
要するにこの選手に勝つにはそこを超えられるかがすべてと言っても過言ではない。
 
で、残念ながらケビン・ホランドは至らなかった。
 
マイケル・“ヴェノム”・ペイジ(MVP)の塩&塩な判定勝利。カウンター狙いのヒューストンを攻めあぐねてブーイングまみれに
 

MVP攻略法は割とはっきりしている。ローガン・ストーリーがそれをやってみせた

僕はMVPが大好きな人間だが、攻略法も割とはっきりしている(と思っている)。
 
・先に手を出させる
・カウンターのタックルでグランドに引き込む
・上(ケージ際)でコントロールしまくる
 
MVPの根本はカウンター使いで、自分から動いての“崩し”はそこまで得意ではない。
 
攻撃パターンも基本は大技の1発狙い。
遠い位置から踏み込む→身体を伸ばしての右ストレートや肘、バックスピンキック。
 
タイミングと距離は凄まじいものの、バリエーション自体は多くない。
 
なので、極力自分から手を出さずに“待ち”に徹することが重要。
先に手を出させ、初弾の打ち終わりにタックルを合わせることができれば。
また、上になった状態で逃がさない技術、身体の強さがあれば。
 
要するに強フィジカルと打たれ強さ、うまさを兼ね備えたグラップラーなら勝機がある(と思う)。
 
2022年5月のローガン・ストーリーがまさにそれ。

ガードを上げて距離を取り、初弾のスーパーマンパンチにタックルを合わせてグランドに移行→そのままケージ際でコントロールし続ける。
適度に休みつつ捨てラウンドを作りながら僅差判定勝利を狙う。
 
局面ごとの上げ下げ、捨てる場所と勝負する場所のメリハリによって明確な勝利を挙げた。
 
試合としておもしろいかは微妙だが、MVP攻略の最適解だったと思う。
 
平良達郎vsカンデラリオ、渡辺華奈vsキールホルツ、MVPvsストーリー。先週末MMA振り返り。何でもできる平良達郎と尖ったパラメータの渡辺華奈、攻略されたMVP
 

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カムザット・チマエフ強すぎワロタw シャフカト・ラフモノフとMVPのマッチメークは興味がある

そしてUFCでそれができる選手がいるか? というと……。
 
正直、割といる気がしている。
 
 
とりあえずMVPはカムザット・チマエフには勝てなさそう。
 
ケビン・ホランドの過去の試合を漁る中でチマエフを見つけたのだが、いや、これはヤベえわ
ファーストコンタクトでホランドの腰に組み付いてグランドへ→そのままダースチョークであっさりタップさせてしまった。
 
初弾を避けるとか、タックルを合わせるとかではない。
1発を出す余裕すら与えずスルッと組み付いて倒す。
グランド技術はもちろん、根本的なフィジカルが尋常じゃない。
 
 
その流れでチマエフの試合も漁ってみたところ、おいおい、カマル・ウスマンにも勝ってるじゃねえか笑

こりゃすげえな。
さすがのMVPもここには勝てないんじゃない?
 
と思ったらミドル級なのか。
それは助かったわ笑
 
 
ただ、ウェルター級の上位陣にMVPが通用するかは甚だ疑問。
たとえば3位のシャフカト・ラフモノフと対戦してどうなるかにはめちゃくちゃ興味がある。
 
 
ベラトールライト級王者のマイケル・チャンドラーが2024年3月現在で6位。
それを加味すると、MVPの立ち位置も似た感じかな? という気がしてくる。
 

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