大谷翔平の課題はスライダーかな。スプリットがダメ日は投げる球がなくなっちゃう。早急に球速をアップしてスラッター化したいね【2018.4.17】
2018年4月17日(日本時間18日)、MLBロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平が本拠地で行われたボストン・レッドソックス戦に先発し、2回66球4安打3失点で降板。チームも10-1で敗れ、メジャー初黒星を喫した。
「松坂大輔4241日ぶりの日本での勝利! ひゃっは~、たまらねえぜww ストレートの威力が戻った松坂が筒香と真っ向勝負」
初回、先頭のベッツに低めのストレートをすくい上げられ、いきなり本塁打を許す立ち上がり。
その後も制球が定まらず、2回にはヒットと四球で出したランナーを9番ホルトに返され2点目を献上する。さらに満塁から犠牲フライで3点目を失うなど、この回までで球数が66球を数える。
そして、右手にできたマメの影響によりこの回で降板。
チームも相手先発のデビッド・プライスに5回1失点に抑えられるなど精彩を欠き、最後まで流れを掴むことができず。
メジャー初黒星を喫した大谷は、戦績を2勝1敗、防御率3.60としている。
「錦織圭とかいう史上最強()のスロースターター。フルセットでの勝率が歴代1位って、どんだけ勝負強くて燃費悪いんだよ」
今日は調子が悪過ぎた。球が遅いなと思っていたら、いきなり先頭打者ホームランを打たれちゃった
う~ん……。
残念というか、今日はダメダメだったなと。
立ち上がりから
「ん? 球おっせえな」
「あんまり走ってないな」
と思っていたら、いきなりムーキー・ベッツに先頭打者ホームラン。
.@mookiebetts is having none of it. pic.twitter.com/KaVJlCxjCA
— MLB (@MLB) 2018年4月18日
その後も制球が定まらず、カウントを悪くしてヒット、四球の悪循環。
スライド登板や寒さなどもあったと思うが、ちょっとどうにもならなかった感じか。
前回登板からかなり楽しみにしていたのだが、とりあえず今回は今回。さっさと切り替えて、次に期待ということで。
スプリットが使い物にならない日はあっという間に苦しくなる。制御が難しい球なので好不調の波も激しい
とはいえ、今日は大谷の課題がモロに出た登板だったと思う。
ストレートの走りが悪かったのもそうだが、スプリットがまったく使い物にならないのが痛かった。
指に引っかかって叩きつけて、ほとんどベース盤の上を通過しない。まともにコースに行ったのは1、2球あったかどうかだったのではないか。
そしてスプリットが使えない場合、どうしてもピッチングは苦しくなってしまう。
「大谷6回1/3、11奪三振103球で勝敗つかず。なるほどカーブを便利使いか。スライダーの高速化よりも手っ取り早い」
今の大谷は、基本的にはストレートとスプリットの2ピッチ。
平均97マイルのストレートを待っているところに同じ腕の振りで80マイル後半のスプリットがくるため、打者はバットが止まらず空振りが増える。
前回登板の7回12奪三振でもわかるように、スプリットの調子がよければいくらでも無双できる。
だがスプリットは挟んで投げる分制御が難しく、好不調の波も激しい。恐らくだが、疲労の度合いにも大きく影響されるのではないか。
そして、今日のレッドソックスのように最初からスライダーを無視された場合、スプリットがまともに機能しないとあっという間にしんどくなる。
カウント球も勝負球もストレート。
これではなかなか空振りは奪えず、必然的に球数がかさむ。
フェアゾーンに飛んだ打球も詰まらせてはいたが、当たり前だが前に飛ばされればヒットになる可能性は生じる。というより、実際ヒットになっていた。
スライダーは楽々見逃され、スプリットは制御不能。
頼れる球がストレートのみではにっちもさっちもいかない。
「見たか貴様らww これが松坂大輔さんだよww そこにいるだけで人が群がるカリスマ性、佇まいが絵になる男が中日合格」
やっぱりスライダーの球速をアップしてスラッター化したい。今の83マイルのヌルいスライダーはMLBでは厳しい
そして、この課題を克服するにはやはりスライダーの高速化だなと。
以前にも申し上げたように、大谷のキャリアハイは2016年。
そして、今の大谷はその水準にはまったく達していない。
中でもスライダーのヌルさは顕著と言える。
初登板の際に打たれたホームランがコレ↓
Matt Chapman says, “Welcome to The Show.” pic.twitter.com/IVNazlT1WW
— MLB (@MLB) 2018年4月1日
本人の中ではベストピッチだったとのことだが、やはりヌルい。
83マイルのスピードでいったんフワッと浮き上がり、緩やかな放物線で外に沈んでいく。
コースもバッチリ外角低めなのだが、今のMLBではこのスライダーはちょっと厳しい。
もっとこう、急激に「ギュイン」と曲がるスライダー。
途中まではストレートに見えて、打者の手前でいきなり曲がり落ちるような軌道がほしい。
要はこんな感じ↓
#MNTwins No. 2 prospect Fernando Romero fans the side — Cozens on 95 mph , Quinn & Florimon on nasty sliders. @Twins righty is No. 68 on @MLB #Top100Prospects list: https://t.co/TuTZgd5PTS pic.twitter.com/n4YUk4UDhN
— MLB Pipeline (@MLBPipeline) 2018年3月5日
80マイル後半のスピードで、打者の手前で急激に「ギュイン」と曲がりながら落ちる。
いわゆる「スラッター」と呼ばれる球で、スライダーよりも速くカッターよりも大きく変化する。大谷のスライダーとの違いは一目瞭然である。
数年前にドジャースのクレイトン・カーショウやナショナルズのマックス・シャーザーが使い始めたと記憶しているが、今では誰もが当たり前に投げている球種。もちろん日本でも使い手が増えつつある。
Clayton Kershaw (via @MLB) pic.twitter.com/kw5qhtpdpW
— Chavez Ravine Fiends (@RavineFiends) 2017年10月25日
Don’t tell @Max_Scherzer that it’s only #SpringTraining. pic.twitter.com/6XXyOHMSW7
— MLB (@MLB) 2018年3月14日
仮に今の大谷にスラッターがあれば、恐らく今日のような結果にはならない。
ストレートのタイミングで待っているところに同じ軌道、同じ球速帯からいきなり「ギュイン」と曲がるので、どうしてもバットは出てしまう。しかもスプリットと違ってゴロになりやすく、球数の節約にもなる。
現状の大谷はストレートとスプリットのゴリ押しだが、ここにスラッターが加わることで一気に幅が広がる。
100マイルのストレートと90マイルのスプリットはピンチのときに限定し、通常時はスラッターと90マイル後半のストレートでゴロを量産する。
省エネで長い回も投げられるし、打者をやりながらでも多少は登板間隔を詰められる(かも)。
「松坂大輔の熱い123球に感動ww やっぱりすげえわコイツ。あの空気感を出せるのは選ばれた選手だけ」
これができれば、大谷はMLBの舞台でも日本時代のようにチート化する(はず)。もしかしたら、7番ピッチャーオオタニサンが観られる日がくる? かも?
いや、全然いい球でしたよ。日本でならベストピッチですよ大谷のスライダーは。でも、MLBが意味不明なくらいハイレベルなんですよねww
なお、大谷のスライダーがヌルいとは言ったが、日本でなら普通にベストピッチであることは間違いない。
160kmのストレートを待っているところに133kmのスライダーがくれば、めったに打てるものではない。
「松坂大輔2018年成績予想。ついにこの季節がやってきました。ほら見ろ、松坂はすげえだろが。あ?」
ただ、MLBではそれが通用しない。
80マイル前半の球速帯でやっていくなら、このくらいのキレが必要だよねという話。
There are sliders. And then there’s Chris Sale. pic.twitter.com/AawznVO9hO
— MLB (@MLB) 2017年7月15日
いや、もうね。
わけのわからんレベルなんですよ今のMLBさん。
打者も投手もハイレベルになり過ぎて、僕みたいなパンピーの理解を超えてらっしゃる。
今日のムーキー・ベッツなんて、完全にゾーンに入ってましたからね。
トップバッターで1試合3本塁打はさすがに反則でしょww
He can bowl 300 and do THIS.#TipOfTheCap, @mookiebetts. pic.twitter.com/l1q6YEVWuR
— MLB (@MLB) 2018年4月18日
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