山中がネリと再戦? やめた方がよくね? 勝てそうに見えないんだが。というより、ホントにこの試合やっちゃうんすか?【予想・展望】
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2017年11月4日(日本時間5日)、WBC世界バンタム級王者ルイス・ネリがメキシコ・ティファナで同級8位アーサー・ビラヌエバと対戦。6R1分19秒TKOで勝利した。
「山中2RKO負け引退表明。ネリ体重超過で試合に臨み、パワフルな連打で圧倒。めんどくせーけど、一応感想を言っておこうか」
今年8月に日本の山中慎介を敗り王座についたネリだが、ドーピング検査で陽性反応が出たことが試合後にWBCから発表された。
これを受けてWBCはルイス・ネリの調査に乗り出したが、10月31日付けで「ネリが意図的に禁止薬物を摂取した確証が得られない」「食事に含まれていた物質が原因」と結論付け、処分はなし。山中慎介との再戦交渉を行うように指示を出した。
また、去就を明らかにしていなかった山中も「ネリに借りを返したい」と再戦に意欲を示し、現役続行を表明。帝拳ジムの本田会長も、日本開催に向けての交渉に入ると明言している。
なお、今回のビラヌエバ戦はタイトルマッチとなる予定だったが、WBCの裁定が下る前だったためにノンタイトル戦に変更された。
「拳四朗は和製ロマチェンコを目指せ。ゲバラに消耗戦で勝利!! だけど、これじゃない感半端ない」
ルイス・ネリがビラヌエバに勝利!! 必勝パターンに巻き込んでのKO勝ち。やっぱり「ネリ強い」
ルイス・ネリがアーサー・ビラヌエバに勝利。
とりあえずの感想としては、
「ネリ、強いな」。
ドーピング問題や山中との再戦指令など、モヤモヤしたまま強行されたこの試合。ネリが“シロ”か“クロ”か、WBCの判断が正しいかどうかはともかく、現実問題としてルイス・ネリは強い。
相手のアーサー・ビラヌエバだが、個人的なイメージとしてはバンタム級のジェネシス・セルバニア。
射程は近めで手数もそこまで多くない。
攻撃はワンツーが中心だが、1発でネリの突進をストップするほどの威力はない。
ディフェンスは基本的にはガードによるブロックのみ。頭の位置を変える意識はあまり感じられず、ガードの真ん中を打ち抜かれて顔を跳ね上げられるシーンが目立っていた。
いい選手には違いないが、あまり突き抜けた印象は受けなかった。
「バルデス完勝!! セルバニアを寄せつけず。思ったよりいい選手バルデス。ダウンを奪われながらも攻撃の手を休めず打ち続ける」
特に「射程が近く、攻撃はワンツー中心。1発の威力がそこまであるわけではない」というのは打倒ルイス・ネリを果たすには若干役不足。
山中と同様、単発のパンチにカウンターを返され、連打でペースを掴まれたまま押し切られてしまった。
「井上尚弥がヨアン・ボワイヨと年末ファイト。余裕? の勝利でいけるのか? 2月の米国参戦も視野」
山中が再戦で勝つのは相当難しい。初戦であれだけ攻略された状況をどうやって打破するか
そして、ネリの勝利によって山中との再戦が濃厚となったわけだが、果たしてどうなるか。実際、山中に勝てる可能性はあるのだろうか。
正直、これは相当難しい気がしている。
山中がルイス・ネリに再戦で勝てる確率はかなり低いのではないか。
「山中陥落…。ネリの猛打に4RTKO負け…。お前もか山中。ネリ恐るべし。山中の作戦の上をいったな」
まずルイス・ネリのスタイルは、基本的にはカウンタ―使い。
L字気味のリラックスした構えでリング中央に陣取り、上半身の柔軟性とパリングで相手の攻撃を避ける。
そして、相手の打ち終わりを狙ってのカウンター。
そこからさらに距離を詰め、パワフルな連打に巻き込んでねじ伏せる。
「アンカハスvsコンランが楽しみ。こんなロックな兄貴を観たことがないww そして、有村藍里が好きな俺もロックだろ?」
特別ガードが固いわけではないが、目がいいので微妙に芯を外して致命打をもらわない。後ろ足重心で身体が柔らかく、うまく威力を逃がしている印象も強い。
また、個人的にネリの最大の持ち味だと思っているのが、カウンターからの連打。単発で終わらず、連打で畳み掛けられるのがいい。
「尾川堅一ドーピング陽性!! まあ、いろいろ不運が重なったかな。処分がどうなるかは知らんけど、割とよくあることだよ」
以前にも申し上げたのだが、ルイス・ネリがエリクソン・ルビンと似ているなと思った一番の要因がこれ。
相手の打ち終わりを狙って連打で応戦し、なおかつボディを含めた多彩なコンビネーションを打てること。
「近藤明広がリピネッツを圧倒しながら惜敗。試合は支配してたけど、手数とヒット数がまったく足りず。やってしまいましたなぁ」
これをやられると、山中やビラヌエバのように単発で勝負するタイプの選手は厳しい。
特にビラヌエバは射程も近く、強力なワンツーが打てるわけでもない。今回の試合でもことごとく打ち終わりを狙われ、ネリのパワフルな連打に巻き込まれてしまった。
「こんなん予想できるかww ジャーメル・チャーロが怪童ルビンをワンパンKO!! まさかの1R決着で注目の対決を制す」
そして前回の山中も右のリードに合わせて踏み込まれ、連打を浴びて追い込まれた。
あの試合は「セコンドのストップが早かった」とか「実は山中はほとんどパンチをもらっていなかった」という議論が起こったが、問題はそこじゃない。
あっさりとネリに懐に入られ、連打に巻き込まれたことがヤバいのであって、ダメージがあったか、パンチをもらっていたかは実はあまり重要ではない。
あのまま続行してもいずれ似たような局面は訪れていたはずで、どこかで致命打をもらう可能性は極めて高い。
「ヤファイが無難に石田匠に勝利。うん、石田全然間違ってない。アレで正解だしアレしかない。やっぱりヤファイに勝てるのはアイツだろ」
要は、あそこまで攻略された状況からどう挽回するか。今さら左に依存したスタイルを変えられない中で、ネリの連打にどう対抗するか。
これが、山中が勝つのが難しいと感じる一番の理由である。
「フォルトゥナがイースターに挑戦だ? これまた厳しいお話で…。あんな全部のパーツが長いヤツの顔にパンチが当たるんかいな」
てっとり早いネリ攻略の方法は「下がらない」「カウンターの余裕を与えない」。でも、山中にそれができるの?
打倒ルイス・ネリとして参考になりそうな試合を挙げてみると、まず思いつくのが2017年7月のマイキー・ガルシアvsエイドリアン・ブローナー戦。
「マイキー・ガルシアがブローナーに判定勝利。階級の壁をちょっと感じたかな。ブローナーもよかったよね?」
カウンターを狙うブローナーに対し、マイキー・ガルシアがガードを上げて前進。ロープ際に追い詰め、貫通力の高い高速のワンツーでくぎ付けにした試合である。
この試合のマイキーは、強烈なジャブとプレスで追い詰め、極力少ない手数でブローナーにロープを背負わせていた。そして、カウンターを合わせる暇もないほどの高速のワンツーでブローナーの反撃を封じ、終始ペースを渡さなかった。
「アンカハス健在!! ゴンサレスを10RKOで下す。パッキャオvsマルケスみたいな試合。ドウェイン・ビーモンとやらんかな」
強烈なジャブとパワフルなプレスで追い詰める戦法はカネロ戦のゴロフキンやエンダム戦の村田諒太とも共通するもので、カウンターのチャンスを与えない方法としては非常に有効に思える。
「日本人選手もドーピングしちゃえよ←一理ある? 山中vsネリの再戦が決まりそうだから、改めてゴニョゴニョ言ってみる」
また、別の試合で言うと、2015年10月のローマン・ゴンサレスvsブライアン・ビロリア戦や、2017年10月の比嘉大吾vsトマ・マソン戦など。
「比嘉がマソンを圧倒。打倒井上尚弥一番手キタんじゃない? 井岡よりも普通に強いんジャマイカ?」
強烈なコンビネーションを上下に打ち分け、ひたすら相手に防御させる。相手が根負けするまで打ち続け、とにかく相手に反撃する暇を与えない。
絶え間なくアングルを変え、至近距離でボディと顔面に左右連打を打ち続ける。
フライ級までのロマゴンや覚醒した比嘉大吾など、パワフルな攻防兼備タイプが得意とするスタイルである。
そして、これらの試合に共通するのが、常に相手を後退させていること。
カウンターの機会を封じるだけでなく、自分が前に出ることで連打の発動を抑え込む。
相手の得意な展開に持ち込ませず、自分だけが攻撃して終わるパターンに持ち込んでいることである。
だが、残念ながら山中にこういう芸当ができるとは思えない。
「サンダースvsレミュー予想。実は○○じゃないサンダース。間違ってWOWOWで生中継されないかな」
試合を観直すと、アーサー・ビラヌエバも山中も基本的には下がりながらネリと対峙していることがわかる。
手を出してはいるが、圧力で押されながらなのでパンチに体重が乗らない。そのままロープを背負わされ、連打に巻き込まれるパターン。
特に山中はフィジカルが強いわけでもなく動きも直線的。モーションが大きく打ち終わりに身体が流れるので、このパターンにハマりやすい。
「村田再戦で勝利!! 絶不調のエンダム(ヌジカム)にTKO勝ちでミドル級戴冠。疑惑の判定から因縁に終止符を打つ」
山中が勝つには、左を打ちまくるしかない。遠い位置からガードの間を狙って神の左()を叩き込め
絶望的なことばかり申し上げているが、もちろん山中が勝つ可能性もないことはない。
前回の試合を観直すと、山中がカウンターを狙われているのは右。絶え間なく出したリードの右に合わせて踏み込まれ、そのままネリの連打を浴びている。
逆に言うと、必殺の左にはカウンターを合わせられていないということ。
山中の左に対し、ネリは上体反らしやガードで防ぐだけ。何だかんだで、神の左()はネリに通用していた(と思う)。
「金子大樹引退?! マジでか。内山引退→しゃーない。三浦引退→ワカル。山中陥落→完敗だね。てか会長老害過ぎワロタww 金子引退→は?」
なので、再戦ではなるべく右リードは使わず、いきなりの左でプレッシャーをかけたい。
右は遠い間合いで見せるだけにとどめ、ネリがカウンターを狙えない位置から左を打ち込んで下がらせる。ネリがタイミングを覚える前にガードの間からねじ込みまくり、早いラウンドでKOする。
そして、「やっぱり神の左()は最強だった」という結末を迎えるのである。
もしくは、可能であればジュリアス・インドンゴのパターン。
レンジの長い踏み込みで左を当て、パッと離れる。前後の規則的なステップを12R続け、間合いに踏み込ませずにポイントアウトを狙うスタイル。
今年4月のリッキー・バーンズ戦でインドンゴが見せた変態ポイントゲームの再現である。
「インドンゴがバーンズ討伐を果たして王座統一。おもしれえ試合ww 野生動物のようなインドンゴにビックリ。バーンズもがんばった」
いや、さすがにそれは厳しいか。
衰えの見える山中に、あんな踏み込みと無尽蔵な体力があるわけがない。
とにかく山中が勝つには、
・下がらないこと
・懐に入られないこと
・左を当てまくること
が絶対条件になるのではないか。
「ジョシュ・テイラーvsミゲル・バスケスが本日No.1の名勝負だった件。テイラーはヤバいww こいつならクロフォードにも勝てるかも」
勝敗予想は山中の8RKO。てか、マジで開催しちゃうんですかこの試合。確かに儲かる試合だけどさ。やるからには勝て山中。勝って、無事にリングを降りろ
なお今回の勝敗予想だが、山中の8RKO勝利。これでいきたいと思う。
というか、そもそもこの試合は本当に開催するつもりなのだろうか。
ネリのドーピングが故意かどうかに関わらず、陽性反応が出た選手をサスペンドもなくリングに上げる意味が僕にはわからない。
以前の記事で「テニスのシャラポワも妙な理由で謹慎期間を短縮されている」「WBCの判断がそこまで偏っているとも思わない」と言ったが、さすがにまったく処分ゼロでのタイトルマッチ敢行は理解に苦しむ。
山中の意向も強いし、開催すれば確実に儲かるという意味ではWin-Winということなのか。
「レイ・バルガスvsオスカル・ネグレテ予想。瀬戸際の試合ですね。レイ・バルガスが微妙な才能マンか、マジの階級No.1か」
まあ現実的には、僕が何を言ってもこの試合は強行されてしまうのだろう。
それなら山中にはぜひとも勝ってもらいたい。
「インドンゴ再び。レジス・プログレイスと暫定王座決定戦へ。カモシカのおっさんのなりふり構わなさが運を引き寄せた」
「やるからには山中を応援する」とかではなく、「ドーピング野郎に鉄槌を」というものでもない。
“シロ”か“クロ”かはともかく、ネリの身体からドーピング検査で陽性反応が出たことだけは動かしようのない事実。
つまり、山中はナチュラルではない相手と対峙することになるわけで、しかも「ネリは勝てる相手」とも言っている。
前回試合をストップしたセコンドも、今回は劇薬「HONDAカイチョー」のおかげで簡単には止められない。
「ドーピングって何でいけないの? ルイス・ネリ問題に絡んで気になっていたことを調べてみた。自分なりの意見も言ってみようか」
そう考えると、もはや山中が無事にリングを降りる最善の方法はKOで勝つことのみ。
散々山中勝利の可能性は低いと言っておきながらアレなのだが、僕は全力で山中を応援させていただこうと思う。
別にファンでも何でもないけど。
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