松坂大輔さんの2017年成績予想【定例報告】オープン戦ラスト登板で広島を相手に7回無安打無失点
2017年3月25日、福岡ヤフオクドームで福岡ソフトバンク・ホークスvs広島カープのオープン戦が行われた。
ソフトバンクの松坂大輔がローテーション最後の1枠を賭けて先発し、7回102球を投げて無安打無失点、6奪三振四死球2の好投を見せた。
肩の手術もあり、日本復帰後2年で1軍登板がわずか1試合にとどまっている松坂。
ここまでオープン戦で3度登板も、下半身のアクシデントでの降板など結果を残せていない。だが、オープン戦最後の登板となったこの試合で結果を出してみせた。
7回無安打無失点。
手元で微妙に変化する球で内野ゴロを量産し、広島打線を手玉に取るその姿はかつての剛腕のイメージからはほど遠い。ただ、平成の怪物復活を思わせるピッチングだったことは確かで、3年契約の3年目にかける思いの強さは十分伝わってきた。
惜しくも開幕ローテーションからは外れたが、今後必ずチャンスは巡ってくる。2017年シーズンの松坂大輔の復活に期待である。
松坂投手:7回無安打
五十嵐投手:1回無安打
サファテ投手:1回無安打福岡ソフトバンク(@HAWKS_official)、3投手による継投ノーヒットノーラン!#sbhawks #ノーヒットノーラン #継投ノーヒッター pic.twitter.com/afiTeStE3I
— パ・リーグTV公式 (@PacificleagueTV) 2017年3月25日
定例報告の時期がやってきました。いくら裏切られても僕は松坂大輔をあきらめないww
開幕を数日後に控えた3月26日。
松坂大輔の開幕ローテーション落ちが決定した。
「見たか貴様らww これが松坂大輔さんだよww そこにいるだけで人が群がるカリスマ性、佇まいが絵になる男が中日合格」
ソフトバンクの開幕ローテーションは和田毅、バンデンハーク、東浜、千賀、中田、武田の6人。松坂は中田、東浜、摂津と最後の1枠を争っていたものの、足の故障で登板を回避したことも響いて落選。惜しくも2軍スタートを言い渡されたとのことである。
だが、6人の先発が揃って好調を維持するとは考えにくく、いずれチャンスは巡ってくる可能性が高い。それがいつになるかは定かではないが、松坂自身はバックアップ要員としてコンディションを維持することが求められる。
もはや定例報告となりつつある松坂大輔の成績予想。
というか、ただの応援記事。
2015年の日本復帰以来、期待しては裏切られること実に3年目である。
もっと言うと、トミー・ジョン手術から復帰した2012年から僕は松坂に期待し続け、そして裏切られ続けている。
メジャー時代も含めて都合5年。
何度裏切られてもあきらめず、同じテンションで松坂大輔を応援し続ける僕はまさしくファンの鑑であるww
そう、もはやこれは遊びではないww
「定例報告」という名の熱い戦いなのだww
「松坂大輔の2016年。成績予想を含めた現在地を考える」
2017年の成績予想は3勝5敗 防御率4.31。松坂の投げてる球は悪くなかった
では2017年シーズンの松坂大輔の成績予想を。
3勝5敗 防御率4.31
G.W.から梅雨の時期くらいにローテーション入りしたと仮定して、だいたいこのくらいの成績になりそうな気がしている。
どうだろうか。
相当低く見積もった感じだろうか。
それともでき過ぎという印象だろうか。
正直、僕にも何とも言えないところなのだが。
以前から申し上げているように、現状の松坂はそこまで悪くない。
確かに結果は出ていないが、周囲がボロカスに貶すほど壊滅的とは思えない。
たとえば2016年の最後に登板した楽天戦。あの試合も散々な言われようだったが、それでも投げている球はぼちぼち。今後を絶望視するほど酷いものではなかったと思っている。
コントロールがバラつくこともあるが、ホームベースの上さえ通過すればそこそこやれる。世間で散々ネタにされるような状態ではなく、ローテーションの一角にすべり込むくらいの球を投げている。
25日の登板によって、そのことがある程度証明されたのではないだろうか。
もちろん僕は松坂のファンなので、ひいき目に見ていることは否定しないが。
前にも申し上げたが、松坂のカットボールはいい。あれだけのカットボールを投げるピッチャーは日本にはあまりいない
ただ、それでも今の松坂がシーズンを通して活躍するのは難しいと言わざるを得ない。
もちろんシーズン最後までローテーションを守りきれるかという疑問もあるが、それ以上にあのピッチングで1軍の打者をずっと抑えられるとは思えないのが本音である。
確かに25日のピッチングはよかった。
これまでの剛腕イメージを覆し、手元で微妙に変化するボールでうまく芯を外すピッチング。150kmの剛速球があるわけではないが、球威のなさをカバーする円熟味のあるピッチングというヤツである。
だが、レギュラーシーズンに入ってもこの結果を出し続けられるかと言われれば、それは「No」ではないかと思う。
以下はデータ収集と分析の有能ニキから拝借させていただいた情報で、25日の松坂大輔の投球内容である。
7回無安打無失点の松坂さん。ストレート割合が12.75%・最速142キロと昔のイメージとは違いますが、開幕直前に復活の期待をさせる投球でしたね。 pic.twitter.com/jGPI6TYKfo
— aozora (@aozora__nico2) 2017年3月25日
これを見るとわかるのだが、この日の松坂はカットボールを投球の軸としている。有能ニキのデータによると102球中35球。実に全投球の34%がカットボールである。
これも以前から申し上げていることだが、松坂のカットボールはいい。
130半ば~後半の球速で、打者の手元で鋭く横滑りする球。マジな話、日本人であれだけのカットボールを投げるピッチャーは少ない。先発投手であのレベルのカットボールを操るピッチャーは、パッと思いつく限りでヤクルトの小川くらい。もしくは2016年シーズンで引退した黒田博樹とか。
松坂大輔2020年成績予想。ついにこの季節がきましたww 2年ぶりの恒例? 企画でございます。3か月遅れの変則シーズンだけど
あのカットボールをうまく使えば松坂はまだまだやれる。
スライダーやシュートと組み合わせることで、落ちた球威を補える。
そんな感じで考えていた次第である。
7回無安打無失点はすばらしい。でも、内容的には小手先でごまかしていたに過ぎない
ただ、投げ過ぎだ。
今回の試合を観る限り、明らかにカットボールに依存し過ぎである。
カウント球にも勝負球にもカットボール。
右打者の外側、左打者の膝元。さらに左打者の外角ボールゾーンからストライクに入れる、いわゆるバックドアにもカットボール。
困ったらカットボール。
困ってなくてもカットボール。
平均133~4km、最速139kmの鋭いカットボールで広島打線を翻弄して7回無安打無失点。内容的には文句なし。
そして、これは同時に松坂にこれ以上の伸びシロがないことも意味している。
日本ではあまりお目にかかれない球を多投して抑えた。つまり、打者が慣れていない状況で乗り切ったに過ぎない。要は小手先でごまかしただけというヤツである。
しかも相手はオープン戦絶不調の広島打線。
7回無安打という内容は問答無用ですばらしい。だが、打者の目が慣れてきたときにも同じ結果が残せるかと言われれば、残念ながらそれは難しい。
結果を求められる登板だったことはわかるが、それにしても投げ過ぎである。
さらに言うと、7回の松坂は前の回に比べて2、3kmほど球速が落ちていた。
結果として三者凡退で切り抜けはしたが、すべて芯でとらえられたヒット性の当たり。バックのファインプレーに助けられての無失点降板である。
ウィニングショットのカットボールを多投し、自身のポテンシャルをすべて出しきった上での7回無失点。しかも90球を越えたあたりで球速がガクッと落ちる。
そう考えると、今の松坂がシーズンを通して安定的に活躍できるとはとてもじゃないが思えない。そういった意味での「3勝5敗 防御率4.31」という成績予想である。
せめて球速があと1、2km出れば。
ストレートが平均141km、最速144、145kmほど。NPBの先発投手の平均程度の球速があれば、状況は全然違ってくると思う。たとえば2016年の黒田博樹くらいはやれるのではないかと。
松坂大輔は日本のために腕を振っていた。これだけのピッチャーがこのまま終わっていいわけがない
まあそれでも、こういう内容の話ができるだけでも大きな進歩と言えるのかもしれない。
これまでは「いつ投げるんだ?」「今年もやっぱり給料をもらって終わりか?」というレベルだっただけに。
いや、何度も言いますけど松坂にはホントにがんばってもらいたいんですよね。
「松坂 WBCは6戦6勝「自分を信じることができなければ戦えない」
↑特にこういう記事を読むと、この選手はマジで日本のために腕を振っていたんだなと思い知らされますよね。
これだけの大投手が、馬鹿にされたまま終わっていいわけがないんですよ。ええ。
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