松坂大輔の2016年。成績予想を含めた現在地を考える

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スカイツリーからの景色
福岡ソフトバンク・ホークスに所属する松坂大輔投手が2016年3月16日、西武ライオンズとのオープン戦に登板。10年ぶりに西武プリンスドームのマウンドに立った。

結果は2回を投げて38球1失点。2回に坂田にソロホームランを浴びたものの、失点はそれだけ。被安打3で球速は142kmを計測し、約1年ぶりの一軍マウンドでの投球を終えた。

「2軍調整の松坂大輔、1軍登板までの険しい道のり。手術後の回復具合は何合目」

なお今後はファームでの調整を続け、先発6番手の椅子を中田らと争うことになる。

松坂大輔のファンすぎて我ながら気持ち悪い……

まず最初に言っておくと、僕は松坂大輔が大好きだ。
どちらかというとスポーツ選手やチームに強く感情移入する方ではないのだが、松坂だけは別である。
このブログでも松坂について幾度となく取り上げていて、そのたびに期待を裏切られているのだが、それでも今もなお松坂の復活を心から願っている。

「マエケンのメジャー成績予想。前田健太(ドジャース)はMLB1年目でどこまでできるのか?」

注目を一身に集めての日本復帰となった2015年は結局一軍登板はゼロに終わり、野球ファンからの強烈なバッシングにさらされた。
その松坂の姿は悲しかったし、「年俸を返して引退しろ」などという行き過ぎたバッシングを聞くたびに悔しさがこみ上げた。

MLBのラストシーズンとなったニューヨーク・メッツ時代の2014年はすべての登板試合、すべての投球を見たし、2015年シーズンに離脱して音沙汰がなくなったときも「松坂は何とかしてくれる」と言い続けていた。

それくらい問答無用で僕は松坂大輔という選手を応援している。
たまにこのときの記事を読み返してみるのだが、完全に痛い人になっていて気持ち悪いww

「「松坂大輔のフォームがおかしい」って連呼するけどさ? 具体的に松坂(ソフトバンク)どこがダメなのさ?」
「松坂大輔(ソフトバンク・ホークス)の2015年成績予想。日本復帰1年目シーズンの活躍度を考える」
「それでも松坂大輔(ソフトバンク)の復活を諦めない。故障? 心労? 右肩筋疲労?」
「松坂大輔2ヶ月ぶりに実戦登板。2軍戦で2回1失点【ソフトバンク】がんばれ怪物」
「松坂大輔はダメなのか? 肩痛で状態が上がらない現状。その理由を考える」
「ソフトバンクの松坂大輔獲得は失敗? 年俸は適正? 復帰は? 現在の状況を踏まえて考察してみる」
「松坂大輔右肩手術!! 復帰が遠のく怪物の現状を憂いてみる【2015年シーズン絶望】」

特に松坂のフォームについて語ってみた記事「「松坂大輔のフォームがおかしい」って連呼するけどさ? 具体的に松坂(ソフトバンク)どこがダメなのさ?」は公開から1年以上経つ今でも毎日安定的にアクセスをいただいている。そのことからも松坂大輔という選手がどれだけ注目されているかを知ることができる。

全然ダメ。一軍で投げるレベルじゃない

そんな松坂ファンである僕が、先日のオープン戦、そして2016年3月3日の練習試合での投球を見た上で、率直な感想を申し上げてみたいと思う。

結論から言うと、ちょっと厳しい。
はっきり言ってこれはプロ野球の一軍投手が投げる球ではない。

抑えたといっても結果的に抑えているだけ。
左打者に軽々と引っ張られてスタンドインされているし、打ち取った打球も簡単にバットの芯に当てられている。たまたま野手の正面に飛んだという打球が多く、打者の調子が上がってくれば間違いなく毎試合炎上だろう。

原因は明白。
球威のなさ。これに尽きる。
制球力どうこうより、抜けたような棒球が右打者の高めにスーッと入ってくるのがヤバい。シュートを中心に投げていたというが、シュート回転しているのか、あえて変化させているのか判断がつかないくらいに勢いがない。多少マシなのはカッターくらいだろうか。

「松坂大輔日本復帰登板で炎上。でも実はそこまで悪くない?」

ひと言で言うと、今の松坂はただのリハビリ中のピッチャーである。
下半身主導という名の力感のないフォームから見た目どおり力感のない球を何の気なしにゾーンに投げ込んでいるだけ。当然打者に脅威を与えることなどできはしない。
腕の振りが鈍いので当然スライダーにもキレがない。カーブなのかスライダーなのかの判別がつかないほどに変化がトロい。
 
「中日が松坂大輔さんを獲得しなくてはならない理由。日本球界の功労者に対する敬意が足らんよ敬意が」
 
つまり全力で投げることを怖がって、恐る恐る手探りで投げている状態。投球術というより、単に小手先でごまかしているだけである。

・手術してよかった
・開幕ローテーションを目指す
・今年の松坂は表情が明るい

年明けからこういった前向きな報道を聞いていたので、それなりにできるのではと期待していたのだが……。

「2016年の田中マー君成績予想!! 靭帯断裂? 被本塁打数、防御率、投球回は?」

技巧派に転身するにしても最低限の球威は必要ですよ

「35歳を超えた今、これからの方向性を模索しているところ」
インタビューで松坂本人が言っていた言葉である。

実際そのとおりなのだろう。
かつてのストレートとスライダーのゴリ押しスタイルに戻すことは難しい。変化球を交えたテクニックで勝負するスタイルを確立する時期に来ている。そして今はそのスタイルの完成形を探っている最中。そのことは松坂の言動やピッチングを見ていれば痛いほどに伝わってくる。

「有能or無能? 阪神タイガース和田監督の采配がいかに有能だったかを考える」

ただ、技巧派に転身するにしても最低限の球威は絶対に必要だ。
何といってもストレートは全投球の半分以上を占める球種である。そのストレートの球威が今のようなヘロヘロのヒョロ球状態でははっきり言って通用しない。
ごまかせたとしてもせいぜい二回り目まで。イニングで言えば5回もつかもたないかというレベルだ。
オープン戦とはいえ阪神の藤浪はいきなり154kmを計測していたし、残念ながら「調整段階だから」というだけでは理由にならない。
 
「松坂大輔さんの2017年成績予想【定例報告】オープン戦ラスト登板で広島を相手に7回無安打無失点」
 
その最たる例が日本ハムの斎藤佑樹である。
序盤はフォークの連投でごまかしながら二回り目くらいまでは持ち堪えることができる。
だが問題はそこから先。勝ち投手の権利を得る5回前後になると徐々に打者に粘られ、攻略され始める。球威のなさをフォークの連投で補っているので、球数も増えて握力もキツくなる。ただでさえ球威がないのにそこからさらに球威が落ちる。
4回までは無失点に抑えても、結局終わってみれば「5回1/3、5失点」という数字が残るのである。

「野球賭博、声出し金銭授受、敗退行為。アホらしいったらありゃしない」

古い話になると、巨人晩年の桑田真澄がそれに近かったと思う。
試合序盤はのらりくらりと抑える。だが、致命的に球威がないので打者の目が慣れてくると軽々打ち返される。球数が増えてさらに球威が落ちる。投げる球がなくなり手詰まりになる。結果的に「5回5失点で降板」というお決まりのパターンが待っているのだ。

球威がないから空振りがとれない。
球威がないからフォークでごまかす。
球威がないから際どいコースを狙う。
際どいコースを狙うから四球が増える。
結果的に球数もかさむ。
二回り程度で攻略される。

「野球は長い。5回にしろ(松本人志)それいいかも(上原浩治)」

今の松坂が一軍で投げても、待っているのは恐らく斎藤佑樹と同じ結果だ。
そして若干ではあるが、松坂の投球から晩年の桑田と同じ臭いを感じてしまうのが何とも言えず切ない。

リハビリ中の松坂。球威は戻るのか?

かねてから申し上げているように、松坂のフォームには投げる瞬間の蹴り足(右足)の蹴りが弱く、打者と正対している時間が長いという問題がある。
蹴り足が弱いので腰がうまく回転せず、身体の力をボールに伝えきれていないのである。
恐らくもう少し蹴り足を強く蹴れば腰の回転が遠心力を生み出し、力をボールに伝えることができるはずなのだが。
まあ、今さらそのことをわめいても仕方がないので止めておこう。

それでも全盛期の松坂は、蹴り足の弱さを強靭な背筋力や肩周りの馬力で補うことができていた。肩肘にかかる負担とのトレードオフで強烈な力感を生み出していたのである。
だが今は手術によって肩の動きが制限され、強靭な背筋力を活かせなくなっている状態だ。

そういった意味を含めて今の松坂は「リハビリ中」なのだと思う。
むしろ「肩の心配はまったくない。バリバリ絶好調!!」の状態であの球しか投げられないというのであればそっちの方が絶望的だ。それこそ年俸を返還して早急に引退した方がいい。

今後は6人目の先発の座を目指してファームで調整を続けるとのことだが、果たしてどこまで球威が戻るだろうか。最低限、プロの一軍を相手にできるだけの球威が。
そして、満足のいく球が投げられないとわかったとき、本人がどういう判断を下すのか。

それでも応援してますけどね。理由は「松坂だから」

2016年の成績予想だが、今のままだと冗談抜きで4試合0勝2敗 防御率5.14 投球回12.2くらいになるのではないかと思う。

5月あたりに一軍登録されて先発するも、5回持たずにノックアウト。2度目の先発もやっぱり4回途中でノックアウト。そこから中継ぎに配置転換されて敗戦処理での登板を2試合。オールスター前に二軍落ちして、そのまま一軍から声がかかることなくシーズン終了。そんな結末になりそうに思えてならない。

あくまで「今のままなら」という前提なので、さすがに少しは状態を上げてくると信じているが。

ただ、どうも報道を見聞きする限りでは、ここからの上がり目があまり感じられないというのが本音ではある。

それでも僕は松坂を応援するんですけどね。

理由?
簡単です。
松坂大輔だからです。

ね? 気持ち悪いでしょ?

またイタいセリフが出たのでこの辺で終わりにします。

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