ホルヘ・リナレスvsアンソニー・クローラ(クロラ)予想! シャレにならんぞリナレス。スピードで勝てるってマジ? 一方的に負けるんじゃないか?

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マンチェスターのマンホール
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2016年9月24日(日本時間25日)、英・マンチェスターにあるマンチェスター・アリーナでWBC世界ライト級休養王者ホルヘ・リナレスvsWBA世界同級正規王者アンソニー・クローラの一戦が行われる。

「リナレスがクローラに勝利!! 才能が凡人の努力をあっさり凌駕する」

2015年のケビン・ミッチェル戦に続き、今回も敵地英国に乗り込んでの一戦となるリナレス。拳のケガによるブランクで休養王者となったものの、実質的な統一戦と銘打たれた試合である。

2016年5月に無敗の暫定王者イスマエル・バロッソを7RKOに沈めた強豪クローラを相手に、果たしてどのようなファイトを見せるか。日本育ちのベネズエラ人、ホルヘ・リナレスがキャリア最大のビッグマッチに挑む。

リナレス最大の試練か? アンソニー・クローラは相当厳しい相手

スピードスター、ホルヘ・リナレス敵地に乗り込み統一戦!!

スタイリッシュでスピーディなイケメン、ホルヘ・リナレスと堅実で硬派な公務員風イケメン、アンソニー・クローラのイケメン対決となった今回。敵地での見事な王座奪取が期待されるリナレスだが、果たしてどうなるだろうか。

というか、実際どうなんだこの試合。リナレス相当ヤバいんじゃないのか?

戦前の予想ではリナレスのスピードが攻防分離のクローラを上回るとおっしゃっている方が多いのだが、本当にそうなのだろうか。
僕が思うに、むしろ不利なのはリナレス。それこそクローラのワンサイドゲームになる可能性もあるような気がしているのだが。

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地元判定が露骨な英国のリングというのはもちろんそうだが、それ以上にリナレスがクローラのスタイルを攻略するのは至難の業ではないだろうか。

リナレス史上最大のビッグマッチであると同時に、最大の試練になりそうな匂いがプンプンしている。

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リナレスの高速コンビネーションがクローラに通用するか。カネロのようにパワーで圧倒できるか

まずリナレス最大の持ち味は、何と言ってもあの高速のコンビネーション。
相手に反撃の間を与えないほどのハンドスピードながら、1発1発に体重を乗せて打つことのできる連打である。

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そして、試合の流れを決めるのも、このリナレスのコンビネーションがどれだけクローラに通じるかにかかっている。クローラの堅牢なガードを突き抜けて有効打を奪えるか、攻防分離のクローラにダメージを与えられるかである。

敵地開催ということで、間違いなく判定決着ではリナレスに不利だ。なので、リナレスは恐らく試合中盤~後半にかけてのKO勝利を狙いにいくはずである。
試合序盤からガードの間を打ちまくってダメージを蓄積させ、試合後半にクローラの前進する力が鈍ったところで悶絶ボディ。そんな流れでのKO勝利を狙いにいくのではないだろうか。

つまり、先日のWBO世界S・ウェルター級タイトルマッチでサウル・“カネロ”・アルバレスがリアム・スミス相手に実行した作戦である。

「恐れ入りましたカネロ。リアム・スミスにあんな勝ち方するか」

と、思ってこの両者の過去の試合を観たのだが、正直ちょっと厳しい。本当にリナレスにカネロと同じことができるのだろうか? 僕にはかなり難しいように見えたのだが。

進化を続けるアンソニー・クローラ。あの防御をリナレスは崩せるのか?

堅牢なガードに重厚な詰めと攻防分離気味の攻撃スタイル。
ご多分にもれず英国ボクサーの特徴を兼ね備えたクローラだが、過去2戦を観る限りこの選手のスタイルはそこからさらにグレードアップしている。

ジワジワと間合いを詰めながら前後に小さくステップを繰り返す。距離が近づいた局面では左右に頭を振って的を絞らせないことを意識する。
相手のジャブをバックステップで避け、戻り際に踏み込んでの左。高速の連打に対しては、堅いガードは崩さずに前後左右への小さなステップで芯を外す。

先日のリアム・スミスの詰めもエグかったが、クローラのそれはさらに上をいっている(ように見えた)。あれだけ小さなフットワークと堅いガードにリナレスの連打は本当に通用するのだろうか。なすすべなく懐に入られてロープを背負わされてしまうのではないのか?

さらに言うと、リナレスにクローラの前進に対抗するだけのパワーがあるかも甚だ疑問である。
先日のカネロは、ロープに詰められた状況からフィジカルの強さでリアム・スミスを押し返してみせたが、リナレスにあれができるだろうか。

「は? お前、俺を誰だと思ってんだよ?」
「ポッと出の無名野郎がカネロ様に向かって生意気なんだよ」

強烈なプライドに裏打ちされた俺様コンビネーションでリアム・スミスをねじ伏せたカネロだが、正直リナレスにあんな芸当ができるとは思えない。

また、先日クアドラスがロマゴン戦で見せた手打ちの連打。あれでロマゴンのコンビネーションの発動を何度も封じてみせたわけだが、僕はリナレスがああいった小技を使うシーンを観たことがない。

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そして、何より気になるのがリナレスの防御の甘さである。
2015年のケビン・ミッチェル戦で5Rに喫したダウンでの右フックのもらい方が強烈過ぎて、どうしても頭から離れない。

スタイリッシュなイケメンスピードスターのリナレスだが、ボクシング自体は攻防分離の傾向が強い。
しかも踏み込んでくる攻撃に対する防御は基本的にバックステップと見切りのみ。特に右オーバーハンドのフックは上体を反らして顔をそむけるだけ。観ていてハラハラするような避け方である。
そして、その心配が現実となったのが、まさにケビン・ミッチェル戦のダウンだった。

アンソニー・クローラは基本的にストレート系のパンチをコンパクトに打ち込んで試合を組み立てるスタイルである。
だが、間合いが近づけば外旋回の右フックを打つこともできる。長谷川穂積がジョニゴンにもらった死角から飛んでくる大回りのフックである。

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ボディストレートをモロにもらい、リナレスの身体がくの字に折れる。クローラはその瞬間を見逃さず一気に間合いを詰め、ロープ際でラッシュを浴びせる。
ボディへ連打を集め、下に意識を集中させておいて顔面へ右フックをドカン。

こんな感じで、絶望感満載のKO負けを喫するような気がするのだが、どうだろうか。

勝敗予想はアンソニー・クローラの10RTKO勝ち。逆にリナレスが勝つにはパワーと手数で圧倒するしかない?

勝敗予想だが、今回はアンソニー・クローラの10RTKO勝利でいきたいと思う。

長々と述べてきたように、リナレスはクローラの小さなフットワークを伴った詰めに対応しきれないと思う。
序盤3Rくらいまではハンドスピードと動きの速さで優位に進めるかもしれないが、クローラがリナレスのスピードに慣れた後は、かなりのワンサイドゲームに突入するのではないだろうか。

逆にリナレスが勝てるとしたら、クローラを圧倒的なフィジカルでねじ伏せることができた場合。つまり、カネロ作戦が成功したときである。

高速コンビネーションをガードの間から通しまくり、クローラの前進を寸断する。ロープに詰められた状況でも焦らず、天上天下唯我独尊俺様コンビネーションで押し返す。
中盤以降、ダメージが蓄積したクローラのボディを打ち抜き、右ストレートを顔面に叩き込んで見事にKOという流れである。
めちゃくちゃ厳しそうだけど。

もちろん敵地で勇敢に戦う姿勢はすごいと思うし、僕もリナレスを応援している。スピード勝負でポイントアウトできるのであれば、それに越したことはないと思う。
だが、さすがにそこまで簡単な試合にはならないような気がする。

まあ、勝ったらテンション上がりまくりですけどね。
よし、外れろ予想!!

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