「世界王者になれるわけがない(辛辣)」松本圭佑は強引さが足りなかった? 期待の坂井優太はすごかったね。ミドル級のアイツみたい…【結果・感想】

「世界王者になれるわけがない(辛辣)」松本圭佑は強引さが足りなかった? 期待の坂井優太はすごかったね。ミドル級のアイツみたい…【結果・感想】

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2024年6月25日の「Lemino BOXING PHOENIX BATTLE 117」(東京・後楽園ホール)の中継を観た(見逃し配信で)。
 
もともとリアルタイム視聴は難しかったのだが、前回前田稔輝に勝利した松本圭佑がメインに登場する&期待の新人(らしい)の坂井優太がデビューするということで、1日遅れで視聴を終えたところである。
 
 
なおそれ以外ではセミファイナルの帝尊康輝vsユン・ドクノ戦が印象に残っている。
帝尊康輝の試合は以前現地観戦したことがあるが、今回もそこまで変わった感じはなく。
 
だが、ピンチの局面を左カウンター1発でひっくり返した瞬間は思わず声が出たw

いや、ホントにすげえわ笑
 
倒れたユン・ドクノの足が痙攣していて「うわぁ……」となったが、無事であることを祈る。
 

○坂井優太vsキム・ジヨン×(2R1分25秒TKO)

まずは注目? の坂井優太のデビュー戦について。
 
内容は一方的、2R中盤にキム・ジヨンのセコンドがタオルを投げて試合を止めたわけだが……。


なるほど。
これは確かにすごいですね。

 
サクサク前進しつつ、相手の攻撃に絶妙なタイミングでカウンターを合わせていく。
また自分から攻める際はパンチを当てやすい位置に移動してガードの間をスパッと通す。
 
下がりながら打つ右カウンター、刃物のような切れ味は少しだけテレンス・クロフォードを彷彿とさせる。
 
マドリモフのアップセットに期待する。でもクロフォードを攻略できますかね? クロフォードに勝つには前半3Rまでだと思うけど
 
1R後半の時点で「止めた方がいいんちゃうか?」「このまま続けても危ないでしょ」と思ったことをお伝えする。
 
 
さらにデビュー戦でこれだけの勝ち方を見せても浮かれた素振りはいっさいない。
入場、選手紹介、本番と淡々と“こなし”つつも太々しい表情を崩さない。
 
いい意味で頑固そうな雰囲気は先輩の井上尚弥と近いものがあるかもしれない。
 

アリムハヌリっぽさを感じた。殺傷力、カウンターは坂井優太の方が上だけど

・精度の高いパンチ
・少しだけ身体を前に倒して斜に構える
・自分の攻撃だけが当たりやすい位置取り
 
表題の通り坂井優太をパッと見て浮かんだのがミドル級2団体統一王者のジャニベク・アリムハヌリ

1発の殺傷力やカウンターの的確さは坂井の方がありそうだが、全体的にアリムハヌリっぽい(異論は認める)。
 
 
まあ、実際トップアマにはサウスポーが多いし2020年東京五輪金メダリストもサウスポーが中心。3Rの短期決戦+一発勝負のトーナメントを勝ち抜くのに左構えが有利なのは明らかである。
 
普段アマチュアボクシングをまったく観ない僕が初めてちゃんと観てみた。短いラウンドを全力で駆け抜けるには? 世界ユース選手権inポーランド
 

○松本圭佑vs藤田裕史×(判定3-0 ※100-90、100-90、100-90)

そしてメインイベントの松本圭佑vs藤田裕史戦について。
結果は松本圭佑がフルマークの判定勝利で日本王座防衛に成功している。
 
 
だが内容的にはいまいちというか。
 
下記によるとセコンドも「世界王者になれるわけがない」「ボクシングをやめた方がいいと思った」とかなりご立腹とのこと。


前回の前田稔輝戦がよかっただけに格下? の藤田裕史相手にダウンすら奪えない試合運びは大いに不満だったようである。
 
松本圭佑vs前田稔輝。期待通りのおもしろい試合。松本圭佑の達人っぷりに驚いた。前田稔輝は右リードが通用するかなんだろうな
 
対戦相手の藤田裕史だが、サウスポー&腕を前に掲げた懐の深い選手。
 
前手の右をクネクネ動かしてジャブを抑え込んだり、1発打たれると頭を下げたりパッとスイッチしたりといった工夫が随所に見られる。

恐らく今回のタイトルマッチに賭けていたのだと思うが、どんなことをしても勝ってやろうという意気込みが感じられた。
 
 
またこの日は大橋プロモーションの元トップアマ選手が多数デビューしたわけだが、彼らとセミの帝尊康輝とメインの藤田裕史の毛色の違いはめちゃくちゃ印象的。
 
帝尊康輝が現在31歳で藤田裕史が34歳。
もしかしたらここら辺がアマチュア経験のない叩き上げがトップ戦線で勝負できる最後の世代なのかもしれない。
 
なお、叩き上げvsトップアマ出身のタイトルマッチとして思い浮かぶのは2007年3月の梅津宏治vs粟生隆寛戦だったりする。
 

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相手に打ってこさせる松本圭佑は藤田裕史のヌルヌルしたスタイルとは噛み合わなかった

松本圭佑は基本、相手に打ってこさせるところから組み立てるスタイル。
なので、藤田のように懐が深くヌルヌルしたタイプとはいまいち噛み合わない。
 
逆にどんどん手を出してくる前田稔輝相手には持ち味を出しやすかった。
いくら打たれても諦めずに前にくる&ハイレベルであればあるほどエキサイティングな試合になるのだろうと。
 

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強引さが足りなかったかな。一段上の舞台では「強さ>うまさ」が必要?

セコンドの「世界王者になれるわけがない」「ボクシングをやめた方がいいと思った」等のコメントはかなり辛辣だが、試合を観ると言いたいことはわからんでもない笑
 
上述の通り藤田裕史は松本とは噛み合わない&やりにくいタイプ。
正直、世界王者を目指す選手が前哨戦に選ぶ相手ではない(と思う)。それどころか最後のチャンスと捉えて向かってくる分、危険も伴う。
 
 
ただ、それを踏まえた上で。
ちょっと安全運転すぎたなぁと。
 
序盤から的確さを発揮する松本だが、強引さが足りない
1発当てて藤田がのけぞる、もしくは動きを止めるのを見てそのつど安全圏に退避→リング中央で仕切り直す。
 
「ここで攻めれば」という局面は何度も作るのにガードを上げていちいち“見て”しまう。
2Rに離れ際の1発でグラっときたせいかはわからないが、とにかく足りない。
 
 
また陣営は内容次第では次戦以降の世界挑戦も考えていたとのこと。
 
一段上の舞台では恐らく“スタイリッシュに受け流す”だけでは追いつかない。
ルイス・アルベルト・ロペス戦での阿部麗也などは、開始早々何もしないまままっすぐ後退→コーナーを背負わされて連打に巻き込まれている。
 
阿部麗也がルイス・アルベルト・ロペスに8RTKO負け。ちょっと失望したな。久しぶりに「値しない」「ふさわしくない」って思っちゃった
 
松本が近い将来の世界戦を想定するなら、この試合では「スパッとカウンターを当ててサッと離れる」うまさよりも多少打たれても気にせずねじ伏せる力強さを見せる必要があった。
 
やりにくい曲者感、ラストチャンスの覚悟、叩き上げの意地、などなど。
藤田裕史のすべてを叩きのめして凌駕する強者っぷり(強さ>うまさ)をセコンドも期待していたのではないか。
 
上記の辛辣なコメントもそこら辺のもどかしさが出たのだと想像する。
 
 
9、10Rに自ら前に出てボディの連打→顔面への流れを作ったが、要するにああいうヤツ。
 
インターバルでセコンドに発破をかけられたのだと思うが、あの強引さを中盤くらいに出せていれば。
藤田のしんどそうな表情を見るに、あと1RあればKOまでいけたかもしれない。
 
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