亀田京之介vsルイス・ネリ。洗練さとはほど遠い運営と雑多な雰囲気がザ・拳闘だった。やれることをやり尽くした京之介は最高にイカしてた【結果・感想】
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2025年2月22日(日本時間23日)にメキシコ・ティファナで行われた124ポンド契約10回戦。元2階級制覇王者ルイス・ネリと亀田京之介が対戦、7R2分23秒TKOでネリが勝利した試合である。
2024年5月に井上尚弥に敗れて以来約11ヶ月ぶりの再起戦を迎えたルイス・ネリ。
対戦相手の亀田京之介は各団体で世界ランキング15位に入っており、ネリにとってはフェザー級での調整試合として“ちょうどいい”相手と思われる。
だが今回は当日までゴタゴタが続いた。
なかなか試合会場が決まらなかったり、試合前のフェイスオフで殴り合いが発生しそうになったり、ネリが1度目の計量を失敗したり。
無事開催されたことが御の字という噂もあるが、それも含めて感想を言っていく。
キーショーン・デービスvsデニス・ベリンチク。キーショーンがKO勝利、最初から最後まで圧倒してましたね。那須川天心のvsモロニーの理想みたいな試合だった
ずーっとおもしろかった。粗野で血なまぐさい“拳闘”の空間
まず今回は最初から最後までずーっとおもしろかった。
ある日京之介が「デカい話がきた」と自身のSNSで発言。
数日後にどうやら相手はルイス・ネリらしい、開催地は敵地メキシコになるとの情報が。
さらに本人が所属ジムのYouTube等で明言するなどネリvs京之介はほぼ確実な状況に。
それ以降の京之介の暴れっぷりはもちろん、現地の雰囲気やネリのおおらかさ()も興味深い。
試合まで1ヶ月を切っても会場が決まらない(京之介談)。
1回目の計量でネリが900gオーバー→2回目で成功(京之介談)。
さらに会場は客席が近く傾斜も急でかなりの圧迫感。
後楽園ホールのような辛気臭さはなく、PBC興行のように縦ノリの輩がリングサイドを占拠しているわけでもない。
プロレス会場のような、ラウェイのような雑多な雰囲気が漂う。
もともと京之介は「リングが狭かろうがグローブが何だろうが関係ない」「ここまできたら1kg、2kgどうこう言う気はない」と宣言しており、実際そういう“殴り合い”をする覚悟で乗り込んだと想像する。
洗練とはほど遠い運営。
明らかに舐め腐っている地元の人気者。
どんな条件だろうがすべて受け入れた上で全力で噛みつくアンダードッグ。
粗野で血なまぐさい、野郎2人が感情むき出しで殴り合う。
全部をひっくるめて“拳闘”の空間だった。
ベナビデスvsモレルのデビッド対決はベナビデスの勝利。階級アップによってベナビデスの器用さが際立った。この俺様ファイトがどこまで通用するか
やれることをすべてやった京之介。ネリに打ってこさせてカウンターを合わせにいく作戦
そして亀田京之介はアップセットを起こすためにやれることをすべてやった(と思う)。
ある程度距離を取ってカウンターを狙いやすい位置をキープ。
わざと顎を出して挑発するなど、ネリに打ってこさせるように仕向ける。
両者とも基本はカウンター使いなのでどちらが先に手を出すかに注目していたが、やはり京之介は“待ち”に徹した感じである。
要は井上尚弥を参考にしたのだと思うが、実際ネリのフックに合わせた右は何度か当たっていた。
1Rの幻のダウンはもちろん、3Rにはカウンターを被弾したネリが動きを止めるシーンすらも。
コーナーで空転させつつ連打にカウンターを合わせる作戦はしっかり機能していた。
それだけではなく試合前から「1Rで倒す」「打ち合う」と豪語しフェイスオフでも執拗に挑発を繰り返す。あえてネリを怒らせるように仕向けていたとしたらなるほどである(そうじゃない可能性もある)。
その反面、1ヶ月前に現地入りするなど相当な準備を重ねて当日を迎えている。
たとえば中間距離でもう少しジャブが出れば。カルロス・カストロのように左右への動きがあればまた違ったかもしれないが、そこを両立しろというのはさすがに贅沢かもしれない。
ルイス・ネリvs亀田京之介は京之介を応援する。その方がおもしろそうだから。厳しいと思うけどがんばれ。阿部麗也、清水聡をごぼう抜きしてイキり倒す京之介を見たいぞ笑
相変わらずネリはネリだった。初回からフルスロットル、疲れたら休むの繰り返し
一方のルイス・ネリは相変わらずルイス・ネリだった。
連打型のカウンター使いでディフェンスは見切りと上体反らしが中心。
前手の右が器用、階級屈指の爆発力、意外と被弾が多いのもこれまで通り。
そして、ファイトスタイルは毎回“まんまルイス・ネリ”という。
初回からフルスロットル、HP満タンの1Rが一番強い。
それ以降は疲れたら露骨に休む、体力が回復したら再びギアを上げるの繰り返し。
前回の井上尚弥戦もそう。
それまでの挑戦者が過去の試合を参考にあらゆる策を講じる中、ルイス・ネリだけはいつも通り“まんまルイス・ネリ”でリングに上がっていた。
井上尚弥vsルイス・ネリ現地観戦感想。序盤の鬼強タイムの井上をダウンさせた意義は大きい。S・バンタム級の井上を過度に神格化する必要はない
今回に関してはネリが再びペースを上げたタイミング(5R)と京之介の失速がちょうど重なってしまったのが……。
やはりあの猛打に耐えながらカウンターを狙うのは相当キツいと想像する。
才能極振りでムラっけの多さがルイス・ネリの持ち味。根は悪いやつじゃないと思うよ笑
マジな話、ここまで才能極振りのファイターはある意味おもしろい。計量でのやらかしの多さもわかる気がする。
恐らくルイス・ネリは根は悪いヤツではない。
ジャーボンティ・デービスやエイドリアン・ブローナー、健文トーレス等の重犯罪者とはまったく違う。
井上との東京ドームマッチのような大一番ではきっちり締めるが格下相手の調整試合(しかも地元開催)では一気に舐め腐る。
要するに気分屋でだらしないヤツ、いちびったヤツなのだろうと。
これはもう、階級を上げようが関係ない。
むしろこのムラっけの多さが(よくも悪くも)持ち味と言ってもいいのではないか。
スティーブン・フルトンがブランドン・フィゲロアに勝利し2階級制覇。フィゲロアは作戦をミスったの? フルトンは出来がよかったし、井上尚弥はよくこの人を圧倒したな笑
京之介はまったく折れていないようで安心した。最高にイカしたチャレンジャーだった
なお敗れた京之介はまったく折れていないようで安心した。
完敗!
ネリ強かった!
人生初のダウンも悔しい!世界の壁はデカいな!
本気で自信あったからこそ余計に辛いな。俺に火付けてくれてありがとう!
又いつかもっと強くなったら
再戦したいな!
それまで又積み上げて頑張るわ! pic.twitter.com/duK8Xwo8P8
— 亀田京之介kyonosuke kameda (@box_kyo) February 23, 2025
今さら謙虚になれなどとくだらないことを言うつもりはない。
謎に自信たっぷりなあの態度も継続してもらいたい。
そして、どこかのタイミングで東京で試合をすることがあれば現地観戦したいと思っている。
ナイスファイト。
最高にイケてるチャレンジャーだった。
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