クマンドーイが負けただと!? 田丸辰の力強さが段違い。過去の試合で感じた頼りなさは皆無だった。53~55kgはクマンドーイを中心に群雄割拠が進む?【2023.12.16RISE感想】
2023年12月16日に東京・両国国技館で開催された「RISE WORLD SERIES 2023」。メインイベントでは-54kgトーナメント決勝戦、田丸辰vsクマンドーイ・ペッティンディーアカデミー戦が行われ、3-0の判定で田丸が勝利。トーナメント優勝とともに賞金1000万円を手にしている。
【RISE】田丸辰が54キロトーナメント優勝 難敵クマンドーイを撃破https://t.co/0u1plyhTV1
初代RISEフライ級王者の田丸辰(21)=TRY HARD…
— サンスポ (@SANSPOCOM) December 16, 2023
2020年大晦日のRIZINで那須川天心と対戦したクマンドーイが現在RISEで活躍中、しかもトーナメントの決勝戦にコマを進めたことを知ったのは下記の通り。
僕のクマンドーイがスターになる日。トーナメント決勝で田丸辰と対戦。那須川天心を手こずらせたクマンドーイはやっぱり強かったんだよ笑
2022年6月のTHE MATCH以降、キックボクシングへの情熱がダダ下がりだった中、個人的にクマンドーイがお気に入りだったこともあって俄然テンションが上がった。
で、対戦相手の田丸辰のことを大急ぎで調べて準備万端(?)に。
当日は外出していたためリアルタイム視聴はできなかったが、後日Abema TVの見逃し配信で確認したところである。
って、クマンドーイ負けたんか~い笑
いや、確かに「田丸が勝つ可能性も全然ある」とかほざいたけど……。
それ以上に「クマンドーイがスターになる日」「時代がようやくクマンドーイに追いついた」などと喚き散らした僕の立場をどうしてくれんだよ笑
もはやこの結果が番狂わせかどうかもわからないクソニワカだが、まあ知ったこっちゃない。とりあえず試合の感想を言っていくことにする。
吉成名高vsプレーオプラーオ感想。キック界の至宝、ボクシングの井上尚弥と並ぶ才能等、賞賛が止まらない吉成も数年前まではトイレタイム要員だった
「#RISEだけはガチ」なんて言ったらそら燃えるに決まってるw 「ノアだけはガチ」たどり着くヤツなんてどこにおんねん笑
まず最初に。
ちょろっと見かけたのだが、Abemaが考案? した「#RISEだけはガチ」のタグがかる~く燃えたとか。
いや、そりゃそうだろうと笑
誰が考えたのかは知らんが絶対確信犯的にやっとるだろと笑
四六時中どこかでモメているのが格闘技界の常だが、申し訳ないことにこれにはちょっと笑わせてもらったw
だってそうでしょ。
あのタグを見て「ノアだけはガチ」に行きつくヤツなんてそうはおらんでしょ。
そもそも「ノアだけはガチ」自体がプロレスファン限定(しかも一世代前)のスラングなわけで。
新生K-1や那須川天心から(RIZINも?)格闘技に触れた人間がそんなもんにピンとくるわけがない。
埃をかぶった(別ジャンルの)ネタを突然引っ張り出してきて「パロディだからw」「マジになんなよ」など通用するはずねえだろという話。
RISEを敵対視しているK-1ファンからすれば「無意味に俺たちを煽りやがって」と脊髄反射でブチ切れるに決まっている。
まあでも、ラインナップを見ればそういうやり方で注目を集めようと思うのもわからんでもない。
◤ ✨#RUF presents✨
#RISE_WS 2023 Final Round◢
大会まであと、、、2日原口選手、大至急準備しました🙇
📅12月16日(土)13:30〜両国国技館🏟️
📝大会情報▷https://t.co/VjRYyC6gbQ https://t.co/KLwX9z8GWL pic.twitter.com/xQMF9UEg4k— RISE OFFICIAL (@RISE_2003) December 14, 2023
全16試合+オープニングファイト3試合中日本人対決は序盤の7試合のみ。セミファイナルとメインに出場する4人のうち3人が海外勢という。
コロナ禍で海外勢を呼べない中でもクオリティを落とさずK’s FESTA2日間をやり切ったK-1とはまったくの逆。
競合他社を引き合いに出して対比させる売り方も納得せざるを得ない笑
自分を上げるために他所を下げるやり口はクソほど下品だが。
武尊vsスーパーレック戦現地観戦。いい試合だったけど内容は完敗かな。K-1以外のリングで1勝2敗、トップ選手に2敗は結構重い気がする
田丸辰の力強さ、真正面から打ち合う姿に驚いた。過去の試合で感じた頼りなさは皆無
前置きが長くなったが、試合の感想を。
とりあえず思ったのが、田丸辰が予想以上に真正面から勝負していたなぁと。
“真正面から”というと語弊があるが、僕はどちらかと言えばもう少しパンチ主体に足を使うと想像していた。
田丸の過去の試合を観ると、前手のジャブと左右への動きを駆使する技巧派の印象。
常に角度を変えつつ死角、死角に回り込んで自分だけが攻撃を当てるスタイル。
ディフェンス面もガードより距離とアングルを重視する。
3R通して“当てさせずに当てる”をやり切りたい性格だと推測していた。
よく言えば華麗、悪く言えば頼りない。
「うまさはあるが若干力強さが足りない」「ここぞの局面で押し切られる」みたいな。
だが、実際にはまったくそんなことはなく。
田丸はクマンドーイの正面? に立ってガツガツ蹴りで勝負していく。
強烈なミドル、ローをもらっても動じた様子もない。
そして2Rには“下”をたっぷり意識させたタイミングで左ストレートをカウンターでドカン。
あのダウンも攻めたからこそ生まれたもので、「さばこう」「かわそう」のマインドではああはならなかった気がする。
うん、すげえな田丸辰。
試合前に「田丸覚醒!!」という文字をいくつか見かけたが、ガチでそうなのかもしれない。
少なくとも過去の映像で感じた「うまいけど頼りない」イメージはこの試合ではいっさいなかった。
ブアカーオが木村ミノルを粉砕。性格の悪さ、いじめっ子ファイトが強さの秘訣。エキシビジョンを2連続でぶっ壊すヤツの性格がいいわけないだろw
実質クマンドーイの勝ちと言っても過言ではない。時代はまだクマンドーイに追いついていなかった
一方のクマンドーイもさすがだった。
ロー、ミドル、ハイキックは軌道がまったくわからない上に1発1発の威力も相変わらずヤヴァい。
2Rあたりで田丸の右腕は真っ赤、ローをカット? するたびに大きく足が流れていた。
仮に5Rマッチなら逆の結果が出ていた可能性もあったと思う(そんな単純な話ではない)。
つまり、この試合は実質クマンドーイの勝ちと言っても過言ではない。
時代はまだまだクマンドーイについてきていないのである(何言ってんだ笑)。
武尊vsスーパーレック戦が無料公開されたので視聴してみた。思った以上に武尊の完敗ですね。この階級で最強ではないと本人が認めちゃったのも残念
僕のクマンドーイを中心に今後ますます群雄割拠が進む? RISEはこうやって最適バランスを探りながらやりくりしていくんだろうな
クマンドーイvs田丸辰、改めておもしろい試合だった。
応援していたクマンドーイが負けたのは残念だが、田丸辰のがんばりには心打たれるものがあった。
と同時に、現状53~55kg前後は誰が出てきてもおかしくない状況に思える。
鈴木真彦も大﨑孔稀に負けているし、金子晃大や玖村将史といったK-1勢との絡みもやりやすくなっている。
田丸の同階級には大﨑一貴もいる。
そこに僕のクマンドーイである笑
今後もクマンドーイを中心(え?)にますます群雄割拠が進んでいくのではないか。
THE MATCH以降、K-1組はSNSを駆使してRIZINでワーワー言っている勢と開国に伴う交流の波に乗っている勢との二極化が著しい。
一方、RISEは相変わらず世間に迎合したマッチメークとガチ路線? のバランスが“ちょうどいい”印象。
野杁正明vsシッティチャイ。「野杁ですらこうなっちゃうのか」とオモタ。キックボクサーとしての奥深さ、経験値の違いを感じたよ
那須川天心が去った後もこうして最適バランスを探りつつしぶとくやっていくと予想する。