コバレフがシャブランスキーを倒しまくり再起戦に勝利。かっこええわ~コバレフ。やっぱり破壊神が王座にいないとね【結果・感想】

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2017年11月25日(日本時間26日)、米・ニューヨーク州で行われたWBO世界L・ヘビー級王座決定戦。
前統一王者セルゲイ・コバレフが、同級10位のビャチェスラフ・シャブランスキーと対戦。2R2分36秒TKOで勝利を挙げ、王座返り咲きに成功した試合である。
 
 
アンドレ・ウォードに2連敗を喫し、一時は引退もささやかれたコバレフが、見事に王座返り咲きを果たした。
 
「ウォードが再戦に完勝!! コバレフがキャリア初のKO負けでリベンジ失敗。仕方ないね。ちょっと差があり過ぎたよな」
 
再起戦がいきなり王座決定戦となった今回。
相手は戦績19勝1敗16KOのシャブランスキー。強豪スリバン・バレラに敗れてトップ戦線から一歩後退したものの、精度の高い左と長身を誇る強打者である。
 
だが、始まってみれば、試合はコバレフの一方的な展開。
開始早々、シャブランスキーの左にコバレフが右のクロスを合わせてダウンさせ、立て続けに右を叩き込んであっさり2度目のダウンを奪う。
 
「サンキューコバレフ、お前はサイコーだった。アルバレスに7RKO負けで王座陥落。クラッシャーの終焉か?」
 
2Rに入っても、シャブランスキーはコバレフの強打に対応できず。
右のクロスを被弾して再びダウンを喫し、深刻なダメージを負ってしまう。
何とか立ち上がるものの、フェイントからの左、追撃の右をモロにもらい、腰砕けに。
懸命にダウンを拒否するが、反撃する力はなくレフェリーが試合をストップ。
 
2R2分36秒、TKOでコバレフの勝利が決定した。
 
「レイ・バルガスvsオスカル・ネグレテ予想。瀬戸際の試合ですね。レイ・バルガスが微妙な才能マンか、マジの階級No.1か」
 

コバレフ再起!! やっぱりかっちょいい。全身から放つ殺気がたまらんです

“クラッシャー”コバレフが王座に返り咲いた。
 
「アコスタがアレホにKO勝利で初王座。ナイスファイト。田中恒成のすごさが改めてわかる試合だったな」
 
僕は基本、特定のスポーツ選手やチームに思い入れを持つ方ではないのだが、その僕のテンションを上げてくれる数少ない選手がこのセルゲイ・コバレフ。内山高志の引退により、ボクシング選手では唯一といってもいい、心底応援していると言える選手である。
アンドレ・ウォードに連敗を喫し、一時はボクシングへの情熱も薄れたような報道もされていたが、再起してくれて本当によかった。
 
「金子大樹引退?! マジでか。内山引退→しゃーない。三浦引退→ワカル。山中陥落→完敗だね。てか会長老害過ぎワロタww 金子引退→は?」
 
うん、やっぱりこの階級には破壊神がおらんとね。
まだまだ引退を考えるような状態じゃないですよ。ええ。
 
 
そして、試合を観た感想は、
「やっぱりコバレフかっちょいいww」
 
自身のブランドであるクラッシャーのロゴが入ったガウンをまとい、帽子を深々とかぶってのリングイン。
 
「カネロの禁止薬物陽性の裏でいろいろあったよ。コバレフvsミカルキン、ビボルvsバレラ、ジョシュ・テイラーvsカンポス」
 
身体全体から発せられる殺気と、余裕と自信の入り混じった表情。
いや、もうヤバいww
この時点で脱糞しそうであるww
 
「トロヤノフスキーが挑戦者決定戦に勝利。ポルティージョを1RKOで下して次期挑戦者に名乗り。ホントに内山高志に似てる」
 
そうそう、これこれww
コバレフのこの雰囲気がね。僕はたまらんのですよ。
 
やっぱり、かっちょよすぎますわクラッシャー。
 
「トラメイン・ウィリアムズvsアレクセイ・コラド。ウィリアムズの2017年ラスト。超絶見切りのテクニシャンが登場するぞ」
 
「引退するかも?」じゃねえよww
わけわからんことほざいてねえで、さっさと戻ってきたらええんやでww
 
 
などと思っているうちに開始のゴング。
からの、あっという間の2RTKO勝利。
文句なしのパーヘクツな復活劇である。
 
「ロマチェンコ圧勝。リゴンドーにもノーマス。体重差じゃないぞ? 相性が悪過ぎた結果だぞ?」
 
すげえっす。
サイコーっすコバレフ。
興奮しすぎて鼻血が止まらねえっすわ。
 

シャブランスキーのがんばりに期待してた時期が、俺にもありました

以前の記事でちょろっと申し上げたのだが、僕はこの試合、コバレフが意外と手間取るのではないかと思っていた。
コバレフの実力に懐疑的になったわけではなく、単純にシャブランスキーがいい選手に思えたので。
 
「ベテルビエフvsコーリン感想。攻略法が見えたような見えないような…。ベテルビエフの剛腕フィジカルにコーリンが撃沈」
 
シャブランスキーの過去の試合で目についたのが、この選手の左のキレのよさ。
これがコバレフに通用すれば、結構やれるのではないか。
また、会見で向かい合った両者を見るとシャブランスキーの方が一回り大きく、それも期待値をアップさせる要因となっていた。
 
「エストラーダvsシーサケット予想。全っ然わからんw わずかにエストラーダ有利? シーサケットのKOも十分ある?」
 
コバレフ、シャブランスキーともに左を起点に試合を組み立てるワンツーフィニッシャーで、なおかつコバレフよりも上背がある。
 
「比嘉vsロサレス予想。って、もう防衛戦やるの?! ああ、村田諒太と拳四朗を抱き合わせでトリプル世界戦にするのね」
 
スピードでは劣るが、左の差し合いで負けなければ可能性はあるのでは?
コバレフは後半失速する傾向が強いので、シャブランスキーが序盤5、6Rまで耐えれば流れが変わるかも?
上背を活かした打ち下ろしの右につなげることができれば、「まさか」が起きる可能性も?
 
という感じで、シャブランスキーのがんばりに大いに期待していた次第である。
 
「コバレフには勝ってほしいけど、シャブランスキーが一泡吹かせる展開もおもしろい」ってね。
 
「アンカハスがコンラン兄をダウンさせまくって圧勝。さすがww 微妙なジャッジをものともせずに防衛成功」
 

動き出しの左でコバレフを完全に崩したウォード。いろいろ言われるけど、あの試合はウォードの完勝だよね

“クラッシャー”の異名で呼ばれ、破壊的な攻撃力を持ち味とするコバレフだが、あえて弱点を挙げるとすれば動き出しにできる若干の間か。
 
踏み込みの瞬間を狙われ、左で顔面を跳ね上げられるシーンは割と多く、前戦ではアンドレ・ウォードの左でことごとく攻撃姿勢を崩されていた。
 
「イースターってこんなヤツなんだ。フォルトゥナに2-1で辛勝。顔が嫌いで観てなかったけど、インファイトしちゃうんだね」
 
動き出しの瞬間に左を被弾して踏み込みを寸断され、追撃の右を出すタイミングを奪われる。
中間距離で左ジャブをチラつかされ、踏込みを躊躇。その瞬間を狙ってウォードに間合いを詰められ、懐に入られる。
再三ボディを打たれ、踏込みが鈍ったところで打ち終わりにカウンターを被弾。
疲労困憊で足が出なくなり、最後は豪快に右を効かされジ・エンド。
 
「ラフファイトとか体重超過とか、別にアリだよな? というお話。シーサケットのヘッドバット、ウォードのローブローなど」
 
ウォードのボディが低かったとか、ダーティな部分に目が行きがちな前戦だが、何だかんだであの試合はウォードがコバレフを攻略した結果。
 
「オールタイム・ベストの幕引き。元PFPロイ・ジョーンズ引退。スコット・シグモンに3-0の判定で有終の美を飾る」
 
中間距離では圧倒的な強さを誇る反面、インファイトで見せる脆さ。さらに後半の失速というコバレフの弱点を初戦で学習したウォードが、その部分を突いて見事に勝利した。
つまり、文句のつけようのないくらいの完勝である。
 
 
そして、今回のシャブランスキーにも左で活路を見出す姿を期待していたのだが……。
結果的には、絶望的な力の差を見せられただけで終わってしまった。
 
「ジャックvsスティーブンソン? これは予想しにくいよね。ハード路線のジャックか、引退間近のスティーブンソンか」
 

シャブランスキーの左はコバレフに通用していた。でも、右の超絶カウンターでクラッシュさせられちゃった……

一応言っておくと、シャブランスキーの左はそれなりにコバレフに通用していた(と思う)。
 
実際何度かコバレフの動き出しを捉えて顔を跳ね上げていたし、コバレフがたたらを踏んで後退するシーンも見られた。
上背とリーチ差をうまく活かし、左の差し合いだけならコバレフを上回っていた(と言ったら言い過ぎか?)。
 
「井上尚弥がヨアン・ボワイヨと年末ファイト。余裕? の勝利でいけるのか? 2月の米国参戦も視野」
 
ただ、残念ながら右のカウンターにはまったく対応できず。
 
得意の左に外側からクロスを被せられ、見えない角度から側頭部に被弾してダウン。
何とか立ち上がるも、再三右をもらって深いダメージを負う。
右のカウンターをたっぷり意識させられ、わけがわからなくなったところに右のボディストレートを3発。
最後は同じタイミングからの左で盛大にグラつかされ、見かねたレフェリーが試合をストップするという流れ。
 
結局、シャブランスキーは最後まであの右に反応できず、なすすべなくKO負けを喫してしまった。
 
はい、すみません。
散々期待しておきながら、開始1分弱でコバレフの右クロスを被弾したシャブランスキーを観て、「あ、これダメかも……」と思ったことは内緒です。
 
「ポール・バトラーがスチュアート・ホールを当て逃げで下す。そうそう、井上尚弥相手にこれをできるヤツを探してんのよ」
 
といっても、コバレフの右はウォードやバーナード・ホプキンスをダウンさせ、ジャン・パスカルの息の根を止めた必殺の右。
バックステップしながらでも威力と精度を失わない最強の1発である。
 
そう考えると、もともとスピードの劣るシャブランスキーが初見で対応できなかったのも無理はない。結局、両者の実力通りの結果に落ち着いただけのことか。
 
まあ、「シャブランスキーの左が通用すれば」「コバレフは動き出しに弱点がある」などと偉そうに言っておきながら、あの右の存在を忘れていた時点で予想もクソもないのだがww
 

コバレフvsビボルはすげえ。コバレフの右とビボルの左の精度の勝負か? めちゃくちゃおもしろい試合になりそう

ちなみにだが、将来的にコバレフはWBA王者のディミトリー・ビボルと遭遇する可能性があるとかないとか。
 
仮に実現したら、かなり興味深い一戦になると思うのだが、どうだろうか。
 
「バドゥ・ジャックはすげえだろ? クレバリーを問題にせず圧勝。どうだ? 驚いたかオイ? 俺は驚いたぞww」
 
前後の動きと多彩な左で相手を崩し、剛腕の右につなげるビボル。
基本は左から組み立てるスタイルだが、下がりながらでも威力を失わない右のカウンターを搭載したコバレフ。
両者ともに意味不明なほど強靭なフィジカルを持ち、中間距離ではまともに対抗できる相手がいない。
 
特にコバレフはウォードに連敗し、その前はアイザック・チレンベに12Rまで粘られるなど、実力を若干疑われもした。
だが今回のシャブランスキー戦で、ワンツーの真っ向勝負では並び立つ者がいないことを改めて証明した。
 
「最強巨神兵コバレフの攻略法判明? チレンベ(チレンバ)の大健闘で大差判定ながら不安を残す」
 
多彩な左をカウンター気味にヒットして主導権を握るビボルと、殺人的な右で相手をなぎ倒すコバレフ。
 
前半の爆発力でコバレフがビボルを飲みこむのか、後半まで粘ったビボルがペースを奪い返すのか。
ヒリヒリするような拮抗した試合になることは間違いなしではないだろうか。
 
 
個人的に応援するのはコバレフだが、実際に有利なのはわずかにビボル?
でも、もしコバレフが負けたら、今度こそ引退しちゃう? のか?
 
てか、案外ビボルの天敵はアドニス・スティーブンソンだったり?
サウスポーだし、ビボルの左を封じ込められれば可能性はある?
絶対実現しないとは思うけど。
 
などなど。
化け物同士の頂上決戦への妄想が止まらないww
 
「スティーブンソンがフォンファラを2RKO!! 顔面かち上げたろか? と言わんばかりの自慢の左が炸裂して8度目の防衛に成功」
 
マジな話、なぜL・ヘビー級でトーナメントを開催しないのかが僕には理解できない。
 
そうすれば、見えない君状態のエレイデル・アルバレスさんも一気に報われるのに。
 
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