だからブリン・ガットランドはいいって言っただろw コベルコ神戸スティーラーズ2023-24シーズン振り返り。もうオフェンスに振り切る方向でええんちゃう?【ラグビー】

だからブリン・ガットランドはいいって言っただろw コベルコ神戸スティーラーズ2023-24シーズン振り返り。もうオフェンスに振り切る方向でええんちゃう?【ラグビー】

ラグビーリーグワン2023-24シーズン。
現在プレーオフの真っ最中で、5月25日に秩父宮ラグビー場で横浜キヤノンイーグルスと東京サンゴリアスによる3位決定戦、翌5月26日には国立競技場で埼玉ワイルドナイツとブレイブルーパス東京による決勝戦が予定されている。
 
個人的にリーグ戦1位と2位のチームが残ったことはよかった。
頂点に立つのはやはりリーグ戦を勝ち抜く胆力と短期決戦での爆発力、両方を兼ね備えたチームであるべき。
 
今週末の決勝戦が楽しみである。
 
 
それはそれとして。
今回はコベルコ神戸スティーラーズについて。
 
神戸は僕が応援しているチームで、下記の通りシーズン前にあれこれ展望を考えている。
 
コベルコ神戸スティーラーズの2023-24シーズン展望。昨シーズンの惨状に比べればだいぶマシっぽい。新加入のブリン・ガットランドに期待
 
リーグ戦も終わったのでその答え合わせ? をしていくことにする。
 

シーズン5位でプレーオフを逃す。でも前年と比べてすべてが向上した

まず今シーズンの神戸は9勝6敗1分の5位。惜しくもプレーオフ圏内の4位を逃す結果となった。
 
ただ総得点647点、トライ数89、ゴールキック71、PG20はいずれも埼玉ワイルドナイツに次ぐリーグ2位。
また新加入のSOブリン・ガットランドは松田力也(埼玉)を抑えて得点王に輝いている。
チームとしても個人としてもリーグ屈指の得点力を発揮した。
 
一方、459失点は上位6チームの中で最下位、反則数170は上位6チーム中5位とディフェンスのヌルさ、ミスの多さは相変わらずである。
 
 
とは言え2022-23シーズンに比べて大幅に向上したのは間違いない。
・失点569→459
・反則数203→170
 
得失点差が-99から188に伸びたことを含めてチームの成長が感じられる。
 

神戸の課題はスタンドオフ。その中でようやく連れてきたのがガットランド

何よりよかったのがブリン・ガットランドの加入
 
以前から僕は
・神戸の課題はスタンドオフ
・カリスマ性のあるリーダーが必要
だと喚き散らしてきた。
 
横浜キヤノンvsコベルコ神戸戦を現地観戦してきた。ラグビーリーグワンin日産スタジアム。初めての日産スタジアムクソでけえ笑
 
自由度の高い神戸のラグビーを機能させるにはまとめ役が不可欠。
実力の高さはもちろん、知名度やリーダーシップ等、“名前のある選手”が最適。
2018-19シーズンに加入したダン・カーターなどはまさに理想的だった。
 
CTBやLOにゴツい助っ人を連れてくるのは結構だが、まとめ役がいないと話にならない。
李承信はにいい選手だが、リーダーを任せるにはやや役不足。
 
なので、神戸はとにかくSOを引っ張ってこい
浮上を考えるのはそこから。
 
その中で加入したのがガットランドである。
 

ガットランドは神戸のラグビーにマッチすると思ったよね。型にとらわれない&痛いプレーをいとわない姿勢

シーズン前にガットランドのハイライトを観て型にとらわれないプレースタイルは神戸にマッチすると思ったが、マジでその通り。
 
意表を突いたキックパスやロングの飛ばしパス、オフロードパス、その他。
スペースから次々に顔を出す、グランドを縦横無尽に走る、ポンポンパスを回してゲイン突破を狙う神戸のラグビーをガットランドが一段進化させた。
 
シーズン序盤はやや不安定だったプレースキックもすぐに改善、ゴールキック66本は松田力也の63本とともに他を大きく引き離している。


また、タックルや密集でのはがしといった“痛い”“しんどい”プレーもいとわない。それどころかチャンスの局面では自らポイントに入って押し込むシーンも。
 
ダン・カーターほどのカリスマ性はないが、とにかく神戸に合う
キックの不安定さ、大事な場面でのポカを指摘する声もチラホラ聞こえたが、それを踏まえてもプラス面が大きい。
 
期待していた選手が期待通りの活躍を見せたのは本当によかった笑
 
苦戦続きのラグビー日本代表。今の「超速ラグビー」をあと3年弱で成熟させる? 若手を見出す期間? 散々連呼してた「にわかファン」は置いてきぼりっすか?笑
 

やっぱりプレーオフは厳しかった…。後半にグダる癖、ディフェンスのヌルさは解消しきれず

と同時に「プレーオフ進出は難しいのでは?」と思ったのもその通りになってしまった。
 
総得点やトライ数、失点等でもわかるように神戸のチーム力は確実に上がっている。
だが、それでも後半にグダる悪癖、ディフェンスのヌルさ(特に密集サイド)といった欠点は解消されないまま。
 
たとえば昨年6〜8位のチームに勝つ&上位陣に何度かアップセットを起こせればもしかしたら……。
2022-23シーズンほどの惨状(9位)にはならないと思うが、相当な何かが起きない限りプレーオフにはいけないのでは?

この展望がそのまま結果に表れたなぁと。
 
ビデオ判定ってやっぱりクソだわ。ラグビーリーグワンのTMO(ビデオ判定)が末期。準決勝2試合で計11回は正気の沙汰じゃねえ。決勝戦ではゼロって何だそりゃ
 

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シーズン5位は予想以上。クボタスピーアズに2度負けたのが痛かった

とは言え、シーズン5位は予想よりも上。
ガットランドのSOがハマったのはもちろん、第3列のアーディ・サヴェアに高い裁量を与えたのが奏功した印象である。
 
 
ネガティブな話をすれば、クボタスピーアズに2度負けたのが痛かった。
 
1月14日の1戦目が34-38、4月21日の2戦目が29-39。
いずれも点の取り合いで一歩及ばず敗戦を喫している。
 
クボタは細かい“つなぎ”を駆使して近場をずんずん攻めるチーム。
密集サイドのディフェンスがザルな神戸にとってはすこぶる相性が悪い。
 
神戸が勝つには点の取り合いで上回るしかないわけだが、40点近く取られるとさすがに厳しい。
キヤノン、トヨタに勝利、東芝に1勝1敗と上位陣に食い下がったものの、この2敗が最後まで響いた気がする。
 
 
あとはアレだ。
キヤノンが粘ったのも大きかったですよね。
 
年明け早々、ファフ・デクラークを筆頭にけが人が続出して2連敗を喫する。「これは終戦か?」と思ったところからの7勝2敗はちょっとすごい。
 
プレーオフで先発したSH荒井康植も「デクラークがいなかったからベスト4を逃したと言われるのだけは嫌だった」旨のコメントをしている。


負傷者が続出したことで逆に結束が高まったのだろうと。
 

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結局オフェンスに振り切るしかないんじゃない? 弱点を克服しようとすれば神戸のよさも消えてしまう

何だかんだで神戸がプレーオフに進むためには攻撃に振り切るしかない気がする。
 
 
SOによるゲームコントロールと最低限のディフェンスは身につけた。
下記の通りオフェンスは埼玉ワイルドナイツに次いでリーグ2位(いずれもガットランドの残留が必須条件)。


結局このチームはここで勝負するのが一番なのではないか。
 
ディフェンスのヌルさ、後半にグダる悪癖、ムラっけの多さもわかるが、そこを失くすと神戸のよさも消えてしまう。
それならむしろオフェンス面を(さらに)伸ばす方に突き進んじゃえよと。
 
エディー・ジョーンズ再び日本代表HCに? エディーのラグビーは古い。世界の主流はディフェンス重視のロースコア。トレンドに即した人選をだな…
 
ディフェンス力のチームには確実に跳ね返される、どこかで壁にぶち当たるのは間違いない。
ただ、上位4チームに入るだけならタイミングと勢い次第で可能性はある。
 
シーズン後半に勢いをつけてそのままプレーオフに突入。
誤って(?)2連勝すれば日本一も夢ではない?
 
いや、さすがに言いすぎか笑
 

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