映画「ジュラシック・ワールド/復活の大地」感想。ジュラシックシリーズはこのわかりやすさがいいんだよw ご都合展開のオンパレード。でもディストートゥス・レックスは…。恐竜としてのカッコよさ、美しさがないよな

映画「ジュラシック・ワールド/復活の大地」感想。ジュラシックシリーズはこのわかりやすさがいいんだよw ご都合展開のオンパレード。でもディストートゥス・レックスは…。恐竜としてのカッコよさ、美しさがないよな

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映画「ジュラシック・ワールド/復活の大地」を観た。
 
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「ジュラシック・ワールド/復活の大地」(2025年)
 
恐竜が本格的に野生化して数年。
当時は人類に代わる地上の支配者として君臨すると思われたものの、地球は恐竜にとって適さない環境だった。
 
その結果恐竜はどんどん数を減らし、現在は熱帯地域にわずかに生息しているのみ。
ブーム時は大盛況だった恐竜博物館等の施設も今では週に10人前後の入場者にとどまっている。
 
 
製薬会社に勤めるマーティン・クレブスは新たな心臓薬開発のために恐竜のDNAを採取したいと考えている。
そこで秘密工作員のゾーラ・ベネットと考古学者のヘンリー・ルーミスを雇って極秘裏にチームを結成、立入禁止区域であるサン・ユベール島に向かうことに。
 
 
道中、偶然救命信号をキャッチした一行は……。
 
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三部作終了後の続編でどう展開させるか、舞台をどう“パーク化”させるかに注目していた

「ジュラシック・ワールド/復活の大地」。
 
前作「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」(2022年)から約3年ぶりの続編となったわけだが。
 
映画「ジュラシック・ワールド/新たなる支配者」感想。30年の歴史が完結。予想以上におもしろくていい意味で驚いた。クレアは何であんなにおもしろいの?
 
今作からキャストも一新され、主人公ゾーラ・ベネットにスカーレット・ヨハンソン、考古学者ヘンリー・ルーミスにジョナサン・ベイリー、ゾーラの兄貴分でチームのリーダー的存在ダンカン・キンケイドにマハーシャラ・アリが起用されている。
 
正直スカーレット・ヨハンソン以外は存じ上げないのだが、前作で三部作完結とのことなので配役の一新は自然な流れなのだと思う。
 
 
なお前作ではアラン・グラントやイアン・マルコムといった初代「ジュラシック・パーク」のメンバーが再登場し、新旧オールスターの様相を呈していた。
 
それを受けて今作は新しい展開をどう作るのか。
「恐竜の存在が当たり前になった世界線」でマンネリ感を出さず、なおかつ舞台をいかに“パーク化”するか。
「30年の歴史に幕を閉じた」作品を蒸し返すのだから、それなりの覚悟を持って取り組んでいるはず。
 
そこに注目しつつ映画館に足を運んだ次第である。
 

内容は「ジュラシック・パークIII」と同じ。でも、ちゃんとおもしろかった。そうだよ、これでいいんだよ笑

今作は内容としては「ジュラシック・パークIII」(2001年)と同じ
 
数年間放置された島に上陸(不法に)→トラブルが発生して計画が破綻→サバイバルに突入する流れ。
主人公が多額の報酬につられるのも、パンピーが巻き込まれるのも、“組織側”の人間が嫌なヤツなのもIIIと似通っている。
 
「オーケーオーケー、そのパターンは知ってる」
「恐竜に食われるヤツもだいたい想像がつく」
お約束展開にワクワクすると同時に妙な既視感があったことをお伝えする笑
 
 
そして、ちゃんとおもしろかった
ネット上では辛口コメントが目立つが個人的にはめちゃくちゃアリ。
全編134分となかなかの長編だったが、それを感じないくらい没入できた。
 
そうだよ。
“ジュラシック”シリーズはこれでいいんだよ。
 
余計な小細工はなし。
ストーリーに深みなどいらない。
ただただサバイバルして、恐竜に襲われて「ギャー!!」と叫ぶだけでいい。
 
恐竜との迫力満点の追いかけっこ、緊張と緩和で感情を揺さぶられるハラハラ感。
最終的にハッピーエンドが待っている安心と、嫌なヤツが“ちゃんと”退場するざまぁの両立。
 
僕が求めている要素がしっかり詰まった作品だった。
 
映画「ジュラシック・ワールド/炎の王国」が予想外におもしろかった件。スケールが小さいだって? それがいいんじゃねえかww
 

恐竜映画ではなく怪獣映画。ラスボスのディストートゥス・レックスはもはやエイリアン。カッコよさがないんだよね…

と言いつつ、やはり粗は目につく。
とりあえず言えるのは、みなさんがおっしゃるようにこれは恐竜映画ではなくもはや怪獣映画である。
 
サン・ユベール島には野生化した恐竜が生活しており、中心には廃墟となった研究施設が残っている。ここは当時異種間の配合実験が盛んに行われていた場所。その過程で多くの新種が生み出されている。
 
物語後半でこの新種たちと一行が遭遇するわけだが、コイツらの姿形がもはや恐竜とは呼べない奇形っぷり。
 
たとえばデルガド一家を追い回したラプトルの進化系みたいなヤツは髑髏島のスカル・クローラー(キング・コングに出てきたグロい生物)を連想させる。
 
キングコング:髑髏島の巨神が最高におもしろかった3つの理由。出し惜しみなく、アグレッシブにヘリを打ち落とせ
 
ラスボス的存在のアレ(ディストートゥス・レックス)などは完全にエイリアン。
恐らくヴェノムにもヒントを得ているのだと思うが、質感や造形が(僕がイメージする)恐竜とはかけ離れている。
 
「ジュラシック・ワールド」(2015年)に登場したインドミナス・レックスにはまだ恐竜らしさが残っていたが今作のアレは……。
「ジュラシック」の看板を真っ向から否定している笑
 
 
これの何がよくないって、美しさがないんですよね。
生物としてのカッコよさが失われて、ただただグロテスクで薄気味悪いだけの化け物に成り下がっている。
 
僕が求める恐竜の壮大さやザラっとした質感ではなくジメジメとした陰湿な感じ。
視聴者をひたすら恐怖させる目的ならそれでもいいが、“ジュラシック”シリーズはそこだけじゃないでしょと。
 
中盤までは普通の恐竜ばかりだったのに、肝心のクライマックスでああなってしまったのは残念である。
 
 
だって、全然欲しくないもんディストートゥス・レックスのフィギュア。
インドミナス・レックスのフィギュアは売店で最後まで迷ったけど(買ってない)。
 
【感想】ジュラシック・ワールド。玉木宏が元カノ(ちょっと歳のいった)とヨリを戻すお話。遺伝子操作の狂科学が生み出した殺戮マシーン
 

ご都合展開のオンパレード、極力退場者を出さない方針。でも、ハッピーエンド大好き人間としては悪くない

また今作はご都合展開のオンパレードである。
 
序盤の海上シーンでは、モササウルスとスピノサウルスに襲われる→船を捨てて海に飛び込む→全員無事に上陸する。
それも服を着たまま飛び込んだ全員が誰一人かけることなくサン・ユベール島に漂着できてしまう。デルガドパパなどは足を怪我してまともに歩けない状態なのに。
 
で、海岸でモタモタしていたらメンバーの1人がスピノサウルスにガッバーいかれるという。
何でやねんww
 
 
たとえば立ちション中のザビエルの背後からラプトルが迫るシーンでは、別の獲物を狩ったラプトルがザビエルには気づかず去っていく。
 
いやいや、嘘つけ笑
さすがにあんなに目立つ場所に立ってるヤツに気づかないのは無理あるよww
 
ザビエルも「フーッ」じゃねえんだよ。
「助かった〜」みたいなツラしてる場合じゃねえだろ。
本当なら今ごろ上半身と下半身がアディオスしてなきゃおかしいんだから。
 
 
それ以外にもDNA採取のターゲットであるティタノサウルスの餌場とケツァルコアトルスの巣が「たまたま」近所にあったり。
数百メートル級の崖から落下したヘンリー・ルーミス博士が「たまたま」池に落ちて「運よく」無傷だったり。
 
デルガドパパ(足を怪我してまともに歩けない)が泳いでティラノサウルスから逃げ切ったり。ティラノサウルスが噛み付いた救命ボートが「たまたま」無傷のまま「運よく」目の前に浮かんできたり。
そもそも20年近く放置されていた救命ボートが新品同様の状態で残ってるってどういうことよ笑
 
「ジュラシック・パーク」は壮大な人間観察を記した資料映像だった? 主要人物が全員イラつくってすごくないっすか?
 
極め付けはラスボスのディストートゥス・レックスに襲われたダンカンがしれっと生還したこと。
 
なんぼ何でもあそこから生きて帰れるのはどうなのよ笑
何の障害物もない、隠れる場所もない、超至近距離の1対1の状況で。
どこをどうやったら見逃してもらえるんだよ笑
 
丸腰のデルガド一家を1人も仕留められなかったティラノサウルスの愚鈍さも大概だが、ディストートゥス・レックスの詰めの甘さ、諦めのよさには思わず笑ってしまった。
 
そして、これは個人的に悪くないと思っている。
 
恐らく今作の方針は退場者を極力少なくすること。
実際、恐竜に食われたのは嫌なヤツと思い入れゼロのモブのみ。
 
モササウルスとスピノサウルスに襲われて海に飛び込んだ一行が全員サン・ユベール島に上陸した時点で「あ、そういうことね」となった次第である。
 
つまり、退場者を出さずに緊迫感を演出するために細かい部分には目をつぶった。
この辺はハッピーエンド大好きな僕にとってはありがたかった。
 

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主人公ゾーラの吹き替えがアカン。だからいつも言ってるだろ

表題の通りだが、僕が今作でもっともよくないと思ったのが主人公ゾーラ・ベネットの吹き替えである。
 
今回はたまたま日本語吹き替え版で観たのだが、ゾーラの吹き替えがとにかくイケてない
 
若干棒読みなのは専門外の人間の典型的なパターンだが、一番しんどかったのが滑舌の悪さ。
セリフの中で舌が回っていない箇所がちょいちょいあり、そのたびに「ゔ〜!!」となる。
中盤以降はデルガド一家のパートからゾーラ一行のパートに切り替わるたびに「またお前か」と思うようになってしまった。
 
申し上げたように今作はツッコミどころは多いが内容自体はよかった。
せっかくご機嫌な作品なのに、吹き替えがマイナス要素になってしまうのはマジでもったいない。
 
 
鑑賞後に調べてみると担当したのは松本若菜という女優さんとのこと。
 
いや、だからいつも言ってるだろ。
声優や吹き替えに専門外の芸能人を起用するのは構わん。
ただ、その場合はちゃんとできるヤツにしろ
 
話題優先でビミョーな人間を使うと悲惨なことになるし、そもそも松本若菜って人は集客を見込めるほど有名なの?
 
アニメ映画「君の名は。」(2016年)の神木隆之介と上白石萌音を見習えと何度言えば……。
 
映画「君の名は。」感想。こんなん好きなんやろ? お前らって言われてる気がした。めちゃくちゃよかった。基本的には
 
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