「小さな村の物語 イタリア」とかいう暴力的癒し番組。土曜日の夕方、大切なものを求めて僕はテレビの前で旅に出る【感想】

「小さな村の物語 イタリア」とかいう暴力的癒し番組。土曜日の夕方、大切なものを求めて僕はテレビの前で旅に出る【感想】

イタリアイメージ
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「小さな村の物語 イタリア」
 
BS日テレで毎週土曜18:00〜18:54に放送されている番組で、放送開始は2007年。2019年4月6日には第300回記念として2時間スペシャルが放送されている。
 
 
そこに息づくのは、家族や友人と支え合い、ささやかながらも幸福な人生を送る人たちの物語。忙しい毎日の中でつい忘れてしまいがちな「心の豊かさ」「思いやり」。そして伝統を遵守し、土地の風習や気候に合わせた暮らし。
 
決して裕福なわけじゃない。
便利なものに囲まれているわけでもない。
でも、彼らの生活には多くの人が失ってしまった大切なものがある。
 
 
毎回イタリアの小さな村を一つ選び、そこで暮らす人にスポットを当て、気候や風土、土地に古くから息づく伝統を紹介していく番組である。
 
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アニメ「オッドタクシー」が完全におもしろい。脚本の此元和津也が天才らしい
 

「小さな村の物語 イタリア」は僕が毎週観ている番組です

ここ最近、テレビを観ることがめっきり少なくなった僕が毎週観ている番組がコレ。「小さな村の物語 イタリア」である。
 
ナビゲーターに三上博史を起用し、2007年から放送開始。当初は21:00スタートだったのだが、2016年10月1日からは18:00スタートに変更されている。
 
 
番組の概要は上述の通り。
イタリアとひと言で言っても、ローマやナポリ、ミラノといった都市部ではなく、取り上げられるのは文字通り田舎の小さな村。山肌の集落や湖のほとりなど、決して便利とは言えない場所で生活する人たちにスポットを当てて番組は展開される。
 
内容としては、基本的に三上博史のナビゲーションと村の様子を映した映像のみ。彼らの日常が淡々と紹介され、合間にインタビューが入るという構成で進む。
 
「映画「ライオン・キング」感想。荒んだらディズニー映画ってそれ基本だから。ハクナ・マタタ。世界が後ろを向いたらお前も後ろを向け」
 

癒しが凄まじい。1週間の終わりに観る気楽な番組

僕がなぜこの番組を毎週観ているかは表題の通り。
凄まじいまでの癒しを得られるから。
 
申し上げたように、番組の構成は三上博史の語りに合わせて村で暮らす人々の生活が紹介されるだけ。どなたかがおっしゃっていた気がするが、イメージ的にはテレビ朝日で放送中の「世界の車窓から」の1時間バージョンと考えればいいのではないか。
 
導入部分のワクワクもなければ大盛り上がりのクライマックスもない。本当に淡々とした番組である。
 
そして、それがめちゃくちゃいい
 
村で暮らす人たちの生活に触れ、ささやかではあるが豊かな生活を垣間見る。
そこには日々に忙殺されるギスギスした悲壮感はいっさいなく、彼らの言葉、表情からは家族への深い愛情とほんの少しの誇りが感じられる。
 
イタリアに詳しくなる必要はない。
三上博史の淡々とした語り口に身を任せているだけでいい。
なめらかな肌触りとゆったりとした流れがほどよく心地いい。
 
僕自身、荒んだ生活を送っているわけではないが、それなりに忙しい日々を過ごしている。
そんな1週間の終わりに観る「小さな村の物語 イタリア」はまさに癒しそのもの。
 
「「バスキア展」感想。初めての六本木ヒルズにまごまごしたけど、なかなか楽しかったぞ。夜景は勝ち組の見る景色だった」
 
とは言え、放送時間が土曜日の夕方なので外出していることも多く、毎週欠かさず観ているわけではない。
見逃しても別に悔しくないし、CM以外でも全然トイレに行ける。時間が合うときだけ、気が向いたときだけ観るという本当に気楽な番組である。
 
 
過去作のDVDも出ているのだが、

 

 
クソ高えww
20000円もすんのかよww
 
あ、音楽集の方はお手頃価格なのでオススメですね。

 

田舎で暮らしたくなる? いや、あんまりオススメしないけどね。いいことばかりじゃないし


この「小さな村の物語 イタリア」を観ると、もしかしたら「いずれ田舎でのんびり暮らしたい」という気持ちが沸き出すかもしれない。
 
だが、いや、待てよと。
一応申し上げておくが、はっきり言って僕は田舎暮らしをオススメはしない。普段都会で生活している方であればなおさらである。
 
以前ちょろっと申し上げたが、僕が育った土地はまあまあの田舎。いわゆる「同和地区」と呼ばれる一角と隣接していて、それが原因かは定かではないがそこそこ特殊な地域だった。
 
「部落差別ねえ…。それより僕のブラック田舎あるあるを紹介してみようか」
 
僕自身、率直に申し上げてそこでの暮らしにあまりいい思い出はない。
何かあるといちいち噂になるし、近所間の陰口も凄まじい。世間の狭さゆえか、とにかく排他的で息苦しいというのが当時の思い出である。
 
覚えているところでは、真夏にタンクトップで外出したら嘲笑されたとか、友だちのバイクでニケツ(ヘルメット着用)したら親に告げ口されたとか。多少イキった部分はあったが、今考えてもなぜご近所さんに目をつけられたのかが理解できていない。
 
その他、聞いた話では夏休みに旅行に行った教師に根も葉もない噂が立ったこともあるとか。既婚のくせに旅先で女性とチョメチョメしているとか何とか。
こういう人間関係のめんどくささに巻き込まれるのはマジで田舎あるあるだと思う。
 
 
確かに田舎には「小さな村の物語 イタリア」で描かれるような「我々が忘れてしまった豊かさ」や「伝統を重んじる心」が残っているのかもしれない。
ただ、決していいことばかりじゃない。それどころか嫌気が差すこともめちゃくちゃ多いですよという話。
 
実際の田舎暮らしは思った以上にドロドロしているし、「田舎で暮らす人は都会よりも人情味がある」なんてのは絶対ウソ。僕はイタリアに行ったことはないが、こういう排他的な面は国に関係なくどこにでもあるのでは? と想像している。
 
だからアレだ。
あんまり田舎に幻想抱くと後悔すっぞ?
田舎舐めんじゃねえぞ? あ?
 
 
いや、番組自体は文句なしにすばらしいです。
そこはブレてないので、念のため。
 
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