新旧超人対決クリチコvsジョシュア予想。ヘビー級最強決戦の行方は? ジョシュアはクリチコに引導を渡せるか? クリチコ復権なるか?

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ウェンブリー・スタジアムイメージ
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2017年4月29日(日本時間30日)、英国ロンドンのウェンブリー・スタジアムで開催されるIBF世界ヘビー級タイトルマッチ。同級王者アンソニー・ジョシュアに元統一王者ウラジミール・クリチコが挑む一戦である。
 
「ジョシュアがクリチコを粉砕!! 圧倒されながらも逆転勝利。怪物元王者を沈めたジョシュアの次戦はクリチコ再戦か、フューリー戦か」
 
2015年11月にタイソン・フューリーに敗れ、10年以上君臨した王座から陥落したクリチコ。2016年に予定されていたフューリーとの再戦も流れ、約1年半ほどリングから遠ざかっている。
 
対する王者ジョシュアは18戦全勝18KOのパーフェクトレコードを誇る強打者。英国でのスターの地位を確固たるものとし、ついにヘビー級のトップであるクリチコやワイルダーとの一騎打ちに挑む。
 
身長はともに198cm。リーチはクリチコの206cmに対し、ジョシュアが208cmとサイズ的な差はほとんどない。
 
長年ヘビー級最強王者に君臨したクリチコに新世代スターのジョシュアが引導を渡せるか。まさしく新旧超人対決となるこの一戦に世界中の注目が集まる。
 
「村田諒太vsハッサン・ヌダム・ヌジカム予想。これ普通に勝てるんじゃねえの?」
 

フューリー脱落で興味を失っていたヘビー級。でもクリチコvsジョシュアは無視できないでしょ

注目のジョシュアvsクリチコ戦が約3週間後の4月29日(現地時間)に開催される。気づけばすぐそこである。
 
実を言うと、僕はここ最近ヘビー級への興味を失っていた。
理由は単純で、一押しのタイソン・フューリーさんが勝手に脱落したから。
 
「タイソン・フューリーさんは何をなさりたいんですかねぇww クリチコ戦後の引退を宣言?」
 
以前にも申し上げたように、あの選手の破天荒さや無遠慮な言動、それとは真逆の堅実でクソ眠いファイトスタイルが僕は大いに気に入っていた。
 
だが、よくわからん理由でクリチコとの再戦をブッチし、そのまま消えてしまった。
そして、まさかの引退。
さらにそこからの復帰宣言。
 
もはや理解不能な世界に行ってしまわれたフューリーさんは制御不能。
おかげで僕はヘビー級に対する興味が一気に失せてしまった次第である。
 
 
とはいえ、クリチコvsアンソニー・ジョシュアの一戦はさすがにスルーするわけにはいかない。
42歳の元王者が復権を果たすのか。それとも勢いのあるジョシュアが引導を渡すのか。
そしてデオンテイ・ワイルダーとの最強決戦は実現するのか。何だかんだで迫力満点のヘビー級はワクワクする。
 
復帰宣言したタイソン・フューリーさんの激太りっぷりにはビックリしたが。
 

勝敗予想はアンソニー・ジョシュアの11RKO勝利。応援するのは断然クリチコ。1年半ぶりのクリチコの現在地はどの程度?

ではとりあえず勝敗予想から。
アンソニー・ジョシュアの11RKO勝利。今回はこれでいきたいと思う。
 
ただ一応申し上げておくと、僕が応援するのはクリチコ。もう断然クリチコ。
 
理由は特にない。
何となくクリチコに勝ってもらいたい。本当にそれだけである。
 
なので、ここから先はクリチコがジョシュアに勝つにはどうすればいいかを考えていきたい。
もはや予想でも何でもなくなっているが。
 
 
まずクリチコが勝つ可能性があるとすれば、判定勝利だろう。
両者のスタイルを比較すると、クリチコがジョシュアをKOするというのはなさそうに思える。
 
そして、真正面からどつき合いをしてもクリチコに勝ち目はない。
 
約2mの上背がありながらもスピードとパワー、パンチの正確性を兼ね備えたスタイルで長年王座に君臨したクリチコ。
 
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああ」
 
だが、今のジョシュアはそのクリチコをさらにスケールアップさせた感が強い。
ハイスピードで精度の高いコンビネーションに圧倒的な突進力。クリチコとほぼ同じサイズでありながら、すべての面においてクリチコよりも一回り迫力がある。防御勘や危険察知能力にも優れ、まるで中量級の選手ではないかというほどの俊敏さも持ち合わせている。
 
約1年半リングに上がっていないクリチコの現在地がどの辺なのかはいまいち不明だが、仮にクリチコが全盛期だったとしても今のジョシュアとまともに打ち合って勝てるか。
 
はっきりとは言えないが、今のクリチコがジョシュアと正面衝突したら高確率で中盤KO負け。よくても10R前後には倒されてしまうような気がする。
 
「ワイルダーがスピルカを衝撃KOで下して防衛成功!! ヘビー級戦線注目のワイルダーがスピーディな挑戦者に引導を渡す」
 

クリチコが勝つとすれば判定勝利。クリチコvsフューリー戦とジョシュアvsホワイト戦を参考にしろ

今回のクリチコvsジョシュア。
クリチコが勝機を見出すとすれば判定。
そして、一番参考になりそうなのが2015年のタイソン・フューリーvsウラジミール・クリチコ戦アンソニー・ジョシュアvsディリアン・ホワイト戦ではないかと思う。
 
「クリチコに勝ったタイソン・フューリーがおもろすぎる件ww ここまで全方位的に隙だらけなヤツだと逆に気になるぞ」
 
クリチコ本人が負けた試合を参考にするというのも変な話なのだが、あの一戦のフューリーは本当にうまい試合運びを見せたと思う。
 
絶えずサイドに動き続け、クリチコの射程には極力立ち入らない。
クリチコの身長が198cmなの対し、フューリーは206cm。このサイズ差を目いっぱい利用して、遠目からひたすらタッチボクシングに徹する。
 
クリチコのスタイルは基本的には待ち。
奥足重心で後傾姿勢を保ち、前に出した左を動かして相手の侵入を防ぐ。
自身の長身と長いリーチで相手を遠ざけ、高い位置から固いジャブを振り下ろす。
 
相手はクリチコの固く長い左をもらううちに疲弊させられ、試合後半にKO負け。もしくは近づくこともできずに大差判定負け。
要はサイズ的な優位性を隅から隅まで利用したスタイルである。
 
圧倒的なサイズとパワーに加え、そこそこのスピードとそこそこの正確性。さらにフルラウンド動けるだけの体力。この条件を持ち合わせた選手が奥足重心のタッチボクシングをやっていればまず負けない。
2011年にデビッド・ヘイ戦でも、序盤は軽快な動きのヘイを持て余したものの、終わってみれば大差判定勝利。クリチコがやっていたことと言えば、基本的には遠目から左を出していただけである。
 
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ところが2015年のタイソン・フューリー戦では、サイズで上回るフューリーに自分がやってきたことをそのままやられてしまった。
しかも左右に動いてクリチコに的を絞らせないという、206cmの人間にはおよそ考えられないほどの軽快な動きでクリチコを塩漬けにして見せたのである。
 
奥足重心の待ちのスタイルが染みついているクリチコにとって、自分より大きな相手にあれをやられてはどうしようもない。「デカいから勝った」と言えばそれまでだが、あのデカさでフルラウンド動き回ったフューリーがすごかったと言うべきだろう。
 

クリチコはジョシュアを塩漬けにできる。なおかつホワイトのようにカウンターを当てまくれば……

そして、アンソニー・ジョシュアを相手に今のクリチコがアレをできるか。
1年半ぶりにリングに上がる42歳が、最強王者を塩漬けにすることが可能なのか。
2014年のプレフ戦あたりからすでに怪しくなり始めていたクリチコに。
 
これは完全に個人的な意見だが、可能だと思う
もちろんクリチコのコンディションが万全だったらの話だが。
 
現在キャリア18戦をすべてKOで勝利しているジョシュアだが、そのスタイルに欠点も見られることも事実である。
 
確かにスピード&パワーは別格だが、動きが直線的で正直な面が目立つ。また、スピーディなコンビネーションといっても、実はそこまで連打が続くわけではない。左で距離を測ってから右につなぐパターンが攻撃のほぼすべてと言っても過言ではなく、パワフルな連打はせいぜい3、4発まで。
 
まっすぐ前進して左ジャブ。
ジャブでタイミングと距離を測って右につなぐ。
サイズとパワーで押し切り、追撃の右を叩き込む。
そして相手が出てきたらまっすぐ下がる。
基本的な動きはこれだけである。
 
なので、最初のワンツーさえしのげば打ち終わりに隙ができるし、左右へ回り込むことができればカウンターのチャンスも拡大する。
 
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2015年のディリアン・ホワイトが激しい出入りと左右への動きで序盤からジョシュアを翻弄したが、まさしくアレがお手本になるのではないかと思う。
攻撃パターンの少ないジョシュアに対し、ホワイトが動き出しと打ち終わりを狙ってカウンターを出しまくった試合である。
 
せいぜい3、4発までの連打、それもほとんどがワンツーというジョシュアの打ち終わりをスピーディなカウンターで迎撃しまくる。打ったらすぐにサイドにポジョションチェンジして的を絞らせない。
さらに、動き出しのわずかな硬直を抜群の踏み込みで狙い打ちし、ジョシュアが突進力を発動させる前にストップする。
 
最終的にはサイズとフィジカルの差でねじ伏たられものの、あの試合のホワイトはジョシュアにキャリア最大のピンチを感じさせたはず。アマチュア時代にも対戦経験があるとのことで、ホワイトがジョシュアの動きを熟知していたのも大きかったのだろう。
 

がんばれクリチコ。フューリーとホワイトのハイブリッドファイトでクソ眠い試合を演出しろ

なので、今回の試合でクリチコがやるべきことはタイソン・フューリーとディリアン・ホワイトのハイブリッド
 
前後左右に動き続け、ジョシュアの射程の外側からリターンを返しまくる。
ジョシュアはいつも通り真正面からコンビネーションを打ち込んでくると仮定して、その動き出しと打ち終わりを狙いまくる作戦である。
 
基本的には左を前に出した後傾の構えで距離を測り、ジョシュアが出てきた分だけ下がる。左のパリングでジョシュアの連打を防ぎながら、ここぞのタイミングで同時に前に出てカウンターを打ち込む。
必ず左のジャブからスタートするジョシュアの攻撃のパターンを3Rまでに把握し、全スピード、全パワー、全経験をこめてタッチボクシングを展開する。
 
「チャーロ兄ジャーマルがトラウトを撃破!! フィジカルモンスターが階級屈指のテクニシャンを力技でねじ伏せる!!」
 
打ったらすぐに距離をとってサイドへステップ。
カウンターの脅威でジョシュアの出足を鈍らせ、動けるスペースをさらに確保してヒット数を稼ぐ。時にはロープの反動を利用してパンチの威力を殺すのもいい。ありとあらゆる小細工を労してジョシュアを翻弄するのである。サイズ的なハンディが大きいホワイトには難しかったが、クリチコにならできるはず。
 
つまり、クリチコが勝つにはいかに退屈な試合にするか。オーディエンスをどれだけ眠りの世界にいざなう展開にできるかが勝利への近道となる。
 

やっぱり勝つのはジョシュアかなぁ。クリチコは負けたらその場で引退しちゃうのかなぁ

まあ、それでも最後はジョシュアの圧力に巻き込まれる可能性が高い気はするが。
相手がワイルダーなら勝てるイメージも沸くのだが、さすがにアンソニー・ジョシュアが相手ではクリチコが勝利する姿は想像しにくい。
 
「カネロ・アルバレスvsチャベスJr.決定! ビバ メヒコ! 大絶賛の時間だあああぁぁぁ!!」
 
タイソン・フューリーやディリアン・ホワイトを参考にすればとは言ったが、受けのスタイルが染みついたクリチコに今さらそんな器用なことができるのかという疑問も残る。「可能」だとは言ったものの、本音の部分では「厳しいかも」と思っている。
 
もしかしたら中盤まではクリチコが健闘を見せるかもしれない。だが、体力が少しでも落ちれば一気に流れが変わり、あっという間にもっていかれるような気がする。
1発でもパワーパンチが入れば、そのまま畳み掛けられてKO負け。そして試合後に引退宣言。何となくそんな結末を予想している。非常に残念なのだが。
 
 
ってか、観客9万人!?
さすがにそれはww
普通にテレビで観た方がいいでしょどう考えてもww
 
ウェンブリー・スタジアムってラグビーとかやるところだよな確か?
いかにクリチコとジョシュアがデカいと言っても、そんな会場じゃ豆粒なんじゃないの? 知らんけどさ。
 
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