伊藤雅雪がディアスを下して王座戴冠。だから男は顔だとあれほど…w 日本人のレベルが低いとか絶対嘘だからな【結果・感想】
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2018年7月28日(日本時間29日)、米・フロリダ州で行われたWBO世界S・フェザー級王座決定戦。同級2位の伊藤雅雪が1位のクリストファー・ディアスと対戦し、3-0(116-111、117-110、118-109)の判定で勝利。見事新王者となった試合である。
伊藤雅雪がディアスに大勝! 米で世界王座獲得 https://t.co/beTW0591Sz
「まだ夢の途中。与えられるならもっとデカい試合をしたい」 pic.twitter.com/VN2ATTpHKt— ボクシングビート (@beat_macc) 2018年7月29日
キャリア最初のタイトル挑戦が初の海外での試合となった伊藤。
相手はプエルト・リコの無敗ホープ、クリストファー・ディアス。
下馬評では不利予想が多数を占めたものの、伊藤は臆することなく積極的に前に出る。
対するディアスも野性的なパンチで応戦。
試合は両者が至近距離で打ち合う一進一退の大激戦となる。
普段は距離をとってカウンターを狙う伊藤だが、この試合ではジャブを中心に前に出て右を打ち込んでいく。
4Rには抜群のタイミングの右をディアスの側頭部にヒットし、見事なダウンを奪う。
その後も強引に前に出るディアスに一歩も引かず、最後まで打ち合う伊藤。
最終的に一度もペースを渡すことなく、3-0の判定勝利を飾った。
「完敗の伊藤雅雪。へリングに最後まで追いつけず…。これ系の相手はどうしても鬼門になるよな。この先避けては通れないけど」
米国でタイトル奪取に成功した日本人としては、37年ぶりの快挙を達成した伊藤は試合後に「自分の夢はまだ途中。もっとビッグな試合に挑戦していきたい」とコメント。
ここからさらに飛躍することを誓った。
伊藤雅雪カター!! すげえわ勝ったわww 恐れ入りました
やったぜ伊藤雅雪!!
37年ぶりの快挙で王座初戴冠!!
いや、興奮した。
この試合はWOWOWエキサイトマッチの中継で視聴したのだが、終始テンションが上がりっぱなしだった。
どアウェイで日本人選手が勝ったことはもちろん、伊藤雅雪のエキサイティングなファイトスタイルにも。
正直、結構厳しい試合になると思っていたので、この勝利にはめちゃくちゃ驚いたし嬉しい。
まさか接近戦で打ち合うとはね。
正面衝突でまったく当たり負けしなかったし、フィジカルの強さも十分。
恐れ入りましたとしか言いようがない(何で偉そうなんだよww)。
「シャクール・スティーブンソンvsジョエト・ゴンサレス合意キター!! 10月開催でいいの? 正式決定でいいんだな?」
すみません。伊藤雅雪選手が不利だと思ってましたww ディアスの踏み込みにカウンターが間に合う? 間に合わない?
予想記事でも申し上げたように、クリストファー・ディアスという選手は鋭い踏み込みと出入り、パワフルなスイングが持ち味のファイター。一瞬のスピードもあり、フルスイングしても身体の芯がぶれない下半身の強さもある。
「伊藤雅雪やるっきゃねえなオイ。クリストファー・ディアスとフロリダで王座決定戦。勝つね。うん、これは勝つよ」
対する伊藤雅雪は長身のカウンター使い。
ある程度距離をとって対峙し、バックステップからの鋭いリターンを得意とする。
小刻みに左を動かしながらタイミングを図り、相手の踏み込みに合わせてカウンターを打ち込むセンスは抜群で、個人的には右構えの岩佐亮佑をイメージしている。
ただ上背、リーチともに岩佐よりも上で身体もそれなりに強い。
打たれると頭を下げて後退する癖を含め、強化版岩佐亮佑という印象の選手である。
なので試合予想としては、ディアスの出入りのスピードに伊藤のカウンターが間に合うかどうか。
ディアスのを踏み込みをバックステップでかわし、そこから得意のリターンを打ち込むことができるか。
そして、恐らく伊藤のバックステップは間に合わない。
ディアスの1発目で顔を跳ね上げられ、野性的な連打を浴びる。
試合を通して、伊藤が劣勢を強いられるシーンが目立つのではないかと思っていた。
どれだけ伊藤の左がディアスの突進を抑制できるかにもよるが、不利であることに変わりはない。正直、6-4か7-3くらいでディアス勝利の可能性が高いと予想していた。
また過去の試合を観る限り、クリストファー・ディアスを攻略するには接近戦での打ち合い。
この選手は、ガードを上げてジャブを出しながら前進するタイプが苦手なのではないか。
なので、ディアスを攻略できるとすれば、
・正面衝突で当たり負けしないフィジカル
・強い左ジャブ
・至近距離での力強いコンビネーション
を兼ね備えたタイプ。
だが、カウンター使いの伊藤がそれをやるのは難しい。
やはり勝機を見出すには、あの踏み込みのスピードを何とかするしかないよね。
そんな感じで考えていた次第である。
できたよねww
「亀海喜寛引退。先入観、常識に立ち向かった男の偉大さ。日本人が中量級以上で通用しない? 冗談も休み休み言えよw」
まさかの接近戦で伊藤がディアスを圧倒。すごいねマジで。やっぱり男は顔だよww
いや、できたよね接近戦。
最初に申し上げた通り、伊藤雅雪が接近戦を選択したのは意外だったし、それで押し切ったことには本当に驚いた。
この選手はどちらかといえば待ちのタイプで、相手が出てこない際には試合がグダる場合もあるほど慎重なスタイル。
予想記事でも申し上げたが、展開としては2015年2月の内藤律樹戦と近い感じになるのではないか。
内藤以上の踏み込みに伊藤のカウンターが通用するか。内藤以上に拳の硬いディアスのパンチに耐えられるかではないかと思っていた。
だが、伊藤陣営の選んだ作戦は接近戦。
お互いの右足が交差する位置で対峙し、あらかじめディアスの踏み込みのスペースを潰す。
ディアスの得意な連打を出させない間合いをキープし、鋭い左リードで先手を取る。
リング中央でのもみ合いで下がらず、絶対にディアスにフルスイングするスペースを与えない。
そして、強い連打でディアスのカウンターのタイミングを奪い、巻き込むような右ストレートで側頭部を狙う。
「伊藤雅雪vsジャメル・ヘリング予想。クソアウェイでがんばれ伊藤雅雪。てか、ヘリングに豪快に裏切られたことがあるんだよなw」
おお、すっげえわマジで。
ディアス攻略には接近戦だと申し上げたが、そんなことは伊藤陣営はハナから承知だったわけか。
WOWOWエキサイトマッチの実況が「内藤律樹戦の敗戦で得たものがある」という伊藤のコメントを紹介していたが、なるほど。あの一戦で一皮むけたのもあるのね。
あとはまあ、リングが狭かったのも幸いしたかな。
遠い間合いから飛びかかるスタイルのディアスにとって、あの狭いリングは不利に働いた。
うん、本当にすばらしい。
試合後の笑顔もコメントも爽やかだし、何と言っても顔がかっこいいww
前にも言った記憶があるが、やっぱり男は顔だよな。
自分で言ってて哀しくなってくるがww
海外のリングで戴冠を果たした、バカでかい爪痕を残したのは本当に大きい。日本人選手のレベルが低いなんて嘘っぱちだからな
なお当たり前だが、海外のリングで戴冠を果たしたという事実はクソほど大きい。
しかもこの試合はESPN+で全米中継されたとのこと。
この試合内容なら、次は他の日本人選手を呼びたいと思わせることにも成功したのではないか。
控え室でボブ・アラムから祝福される伊藤選手。またトップランクの興行に出て欲しいと声をかけられてました。 pic.twitter.com/0DhebdyuAv
— daisuke sugiura 杉浦大介 (@daisukesugiura) 2018年7月29日
以前にも申し上げたが、日本人選手のレベルが低いなどというのはまったくの嘘っぱち。
後楽園ホールの試合をそのまま持ち込めば、どこのお客さんでも喜んでくれることは三浦隆司や亀海喜寛が山ほど証明してくれた。
つい先日も木村翔が中国のリングで防衛を成功させているし、外国人コンプレックスを持つ必要などまったくない。
「井上尚弥がイチローで、西岡利晃が野茂英雄? ああ、わかる。でもそれ以外にも偉大な先人がおるんやで」
今回も伊藤の挑戦が決まった際に「勝てっこない」「思い出挑戦」という声が聞こえてきたが、アホかと。
何でもかんでも自分たちの目の前で起こっていることを卑下してどうするんだという話。
だったらアレか?
仮にリングネームが「伊藤雅雪」ではなく「フランボワーズ伊藤」とか「ジャンカルロ雅雪」だったら反応も違ったんじゃないの? みたいな。
海外専門のマネージャー業は必要になるんちゃう? 以前、亀田兄弟がそれやればいいって言ったら、誰にも相手にされなかったけどさ
そして、ここ最近の国内地上波の低迷に加え、DAZNを始めとするストリーミング配信の台頭によって、今後は日本人選手が海外のリングに呼ばれるケースが増えると言われている。
さらに、格闘技団体「ONE Championship」もアジアを中心に勢力を伸ばしている。
「「ONE Championship」でシーサケットが防衛戦やるってさ。ようやくボクシングとMMAの選手が同じ日に同じ舞台に上がるんだね」
以前、
「日本ボクシング界で伸び代があるとすれば、海外専門のマネージャー業じゃない?」
「亀田兄弟がそれをやればいいんじゃない?」
「アル・ヘイモンとのパイプがあって、三男和毅はスペイン語がペラペラ」
「元世界王者の肩書きで現役中からマネージャー業に精を出すのもええんちゃう?」
などと申し上げたが、割とガチで悪くない気がしているww
「亀田兄弟の今後が見えた? これが亀田の進む道。日本ボクシング界の常識をひっくり返せ」
「内山高志や山中慎介など、日本国内に収まらないスケールの王者を持て余す」
「海外へのルートが帝拳ジムを通すしかなく、あまりに貧弱」
「ここを開拓すれば、日本ボクシング界はまだ儲かる余地があるんちゃう?」
などなど。
思いつくままに適当に喚き散らした記憶がある。
まあ結果的には誰にも相手にされず、2ちゃんねるでイジられて終わったのだがww
ただ、今後の状況を考えると、海外専門のマネージャー業はリアルに必要になりそうな、そうでもないような。
知らんけど。
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