井岡一翔vsシントロン予想。シントロンはそこそこよさげだけど、井岡の勝ち方が楽しみですね。パワーでねじ伏せたら最高かな【予想・展望】
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2019年12月31日、東京・大田区総合体育館で行われるWBO世界S・フライ級タイトルマッチ。同級王者井岡一翔が指名挑戦者ジェイビエール・シントロンと対戦する。
「井岡vsシントロン感想。たくましさ、荒々しさの増した井岡が長身サウスポーに完勝。僕はこっちの井岡の方が好きかな」
今年6月にアストン・パリクテに10RTKOで勝利し、約1年半ぶりの王座返り咲きを果たした井岡一翔。
初防衛戦の相手は2度のオリンピック出場経験を持つジェイビエール・シントロン。2017年4月にデビューして以来、11勝5KOと無敗をキープしており、2019年8月には日本の江藤光喜に大差判定勝利を収めている。
一方の井岡は2013年のウィサヌ・ゴーキャットジム戦以来のサウスポーとの対戦とあり、オリンピックメダリストのロベイシ・ラミレスをパートナーに呼ぶなど120ラウンドにおよぶスパーリングを消化したとのこと。
なお本人は近い将来、他団体王者との統一戦を含めたビッグネームとの対戦を望んでおり、今回はより確実な勝利が求められる。
「村田覚醒? 強敵バトラーを壮絶左フックで5RTKO。ついに自分の馬力に気づいちゃったか? 前に出て腕を振れば相手は下がる」
大みそかは井岡一翔で決まりでしょ。この選手がいないと物足りないレベル
大みそかの常連、井岡一翔の試合が迫っている。
この選手が大みそかに試合をするのは今回で8度目とのことで、もはや1年の締めくくりは井岡一翔のボクシングと言っても過言ではない。内輪のゴタゴタ? によって引退を発表した2017年の喪失感は凄まじかったし、2018年末のドニー・ニエテス戦では大いに楽しませてもらった。
「井岡完敗やな。ニエテスが凄すぎた。個人的には111-117かな。インファイトで歯が立たないのは予想外だった」
僕自身、井岡一翔のことは応援しているが、それ以上に「大みそかは井岡の試合があって当たり前」という認識が強い(言い過ぎか?)。
というわけで、井岡一翔には今回も1年の締めくくりとしてがんばってもらいたいと思う。
シントロンいい選手じゃないの? 強化版和氣慎吾のイメージかな
まず対戦相手のジェイビエール・シントロンについてだが、なかなかいい選手に思える。
よく動く足と威力のある右リード、左右フック。
基本的には距離をとって戦うアウトボクサーに見えるが、相手が怯んだ際に浴びせる連打はなかなか強烈。それなりに身体の強さもありそうで、確かに江藤光喜を完封したのもわかる。
ピョンピョンと跳ねながら右リードを打ち込み、遠い位置から少しずつ削る。
タイミングを測って踏み込み強烈な左を顔面に。
そして、相手が亀になったところで一気にペースアップし、左右連打を浴びせる流れ。
僕の勝手なイメージでは強化版和氣慎吾とか、そんな感じ。
和氣慎吾よりもガードが高く、相手の打ち終わりにバックステップ→リターンを被せるバネもある。
アウトボクサーではあるが、近場での打ち合いも可能。ある程度のスペースがあれば腕を強く振り、流れの中でのカウンターで相手をねじ伏せることもできる。
その反面、突出した武器はなく、若干決定力不足な印象が強い。
左のストレートは確かに強烈だが山中慎介ほど伸びるわけではない。連打を浴びると足が止まって防戦一方になるシーンも目立つ。
「京太郎、デュボアの右に沈む。覚悟を決めてカウンターを狙いにいった京太郎に感動しました。日本ヘビー級の歴史が動いた」
井岡一翔がどういう作戦でいくかはわからないが、長所短所を含めて割とおもしろい試合になりそうな……。
井岡がインファイトで仕留めるところが観たい。ミニマム級時代のパワーファイトを再現しろ
そして僕は今回、井岡がシントロンをインファイトで仕留めるところが観たい。
恐らく展開としては井岡が前に出てシントロンが足を使う流れになると思うが、果たしてシントロンの動きに井岡は追いつけるか。
江藤光喜は最初から最後まで捌かれたが、井岡の実力なら一段上の対応を披露してくれるのでは? と期待している。
もっとも理想的なのは2011年2月のオーレドン・シッサマーチャイ戦。
サウスポーのオーレドンを相手に井岡がジャブを見せながらじっくりとプレスをかけ、ロープを背負わせ最後は左フックでダウンを奪ってのKO勝利。
カウンターを狙うオーレドンに付き合わず、中間距離での差し合いで圧倒し続けた試合は本当にお見事だった。
今回のシントロン戦でもアレが再現できれば勝利は確実。試合後半のKOもあり得るのではないか。
ただ、ミニマム級時代の井岡はどちらかと言えばフィジカルを活かしたパワフルなスタイル。
相手の正面を外さずじりじりプレッシャーをかけ、コーナーに追い詰めて得意のインファイトに持ち込む。
僕はミニマム級初防衛戦のファン・エルナンデス戦が井岡のベストバウトだと思っているのだが、少なくともL・フライ級までの井岡は身体の大きさを全面に出したパワフルな試合を見せていた記憶がある。
ところがフライ級に上げたあたりで対戦相手のフィジカルもアップし、これまでのやり方ではなかなか通用せず。なるべく相手と正対せずにアングルの変化とボディ打ちを駆使し、徐々にダメージを蓄積させつつ流れの中でKOするスタイルへと移行。
「井岡の試合はつまらない」「強い相手と戦っていない」と過剰な批判を受けるようになったのもこの時期である。
そして、4階級目となるS・フライ級でオーレドン戦のような対応ができるかという話。
シントロンは間違いなくオーレドンよりも足が動くし、それなりにカウンターも使える。上背も165cmの井岡よりも大きくリーチはさらに長く見える。
シントロンが万全の井岡対策をしてきた場合、もしかしたら2014年5月のアムナット・ルエンロエン戦を再現されてしまう可能性もあるかもしれない。冗談抜きで。
前戦のパリクテ戦で見せたパワフルな前進と勝負どころでのラッシュがあればいけるような気もするが、ヒラヒラとシントロンに捌かれてポイントアウトされるパティーンもあったり、なかったり?
「これが井岡一翔じゃゴルァ! って試合だったな。パリクテを10RTKOに下して4階級制覇。今回は厳しいかも? とか言ってスマソ」
勝敗予想は井岡の判定勝利。期待するのはKO。圧力でシントロンをねじ伏せてほしい
今回の勝敗予想だが、井岡の判定勝利でいきたい。
もし井岡のプレスがハマれば後半KOもあり得る感じで。
というか、井岡一翔にとってはこの試合はあくまで通過点。必ず勝たなくてはダメな一戦だと思う。今後の統一戦実現や、田中恒成orローマン・ゴンサレスとのビッグマッチに進むためにも。
シントロンは確かにいい選手だし右リードも強烈だが、正直アムナットほどのくせ者感はない。インファイトやパンチの精度、ガードの堅さなど。全体的なクオリティは井岡の方が一段も二段も上に見える。
そして前戦同様、フィジカルトレーニングの成果を発揮してほしいというのもある。
うまくプレスをかけて自分の距離に入り、オーレドン戦で見せたような芸術的な左のクロスを再現できれば最高。豪快なKOでこの試合をクリアし、次戦以降のビッグマッチ実現を期待している。
だって、ミニマム級の井岡ってホントにすごかったんですよ。何度も言いますけど。
「やっぱりエストラーダとビーモンじゃ実力差があり過ぎたよな。相手を挑発したりおちょくったりはエストラーダには似合わんけどな」
でもアレだ。
怪我してばっかりのファン・フランシスコ・エストラーダはもういいや。
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