インドンゴがバーンズ討伐を果たして王座統一。おもしれえ試合ww 野生動物のようなインドンゴにビックリ。バーンズもがんばった【結果・感想】
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2017年4月15日(日本時間16日)に英・スコットランド・グラスゴーで行われたWBA・IBF世界S・ライト級統一戦。
WBA王者リッキー・バーンズとIBF王者ジュリアス・インドンゴが対戦し、インドンゴが3-0(120-108、120-108、120-109)の判定勝利を挙げ、王座統一を果たした試合である。
「小原佳太2RKO負けでWBO-AP王座陥落。ラガンベイとダブルノックダウンで立ち上がれず。でも「まさか」ではないかな」
2016年12月にトロヤノフスキーを40秒KOで敗り、初の王座を獲得したインドンゴ。今回も敵地に乗り込んで迎えた統一戦だったが、結果は3-0での圧勝。しかも、ほぼフルマークでの判定勝利ということで、前回の勝利がブラフではなかったことを見事に証明してみせた。
「トロヤノフスキー、ワンパンKO負け!! 40秒でインドンゴの左で衝撃ダウンで王座陥落!!」
地元の声援を背に粘りを見せるバーンズを、インドンゴは豊富な運動量で圧倒する。最後までペースを落とさず的確なヒットを奪い続けた、文句なしの勝利である。
これで戦績を22勝全勝11KOとし、一躍S・ライト級のトップに躍り出たインドンゴにさらなるビッグマッチは舞い込むのか。34歳のベテランのシンデレラストーリーに今後も注目が集まる。
「タパレスが大森を11RTKOで粉砕。顎を骨折した大森は病院直行する」
- 1. 文句なしのインドンゴ勝利!! 負けたバーンズもすばらしかった。マジでおもしろい試合だった(僕は)
- 2. やっぱりインドンゴ長いww こんな長い手足で長谷川穂積と山中慎介のハイブリッドみたいなスタイルってのがすげえww
- 3. リッキー・バーンズもよかった。アングルチェンジと観察眼はさすがのベテラン王者
- 4. バーンズがペースを掴んだのが5、6R。だが、あと一歩のところでインドンゴの野生が上回る
- 5. インドンゴがバーンズの理詰めを野生でねじ伏せる。マジでエリスランディ・ララにもロイ・ジョーンズにもなれるんじゃないか?
- 6. 手詰まりになったバーンズが失速したところで勝負あり。結果的にはインドンゴの圧勝だった
- 7. 僕はインドンゴがかなり気に入りましたよ。アントニオ・オロスコさんとのタイトルマッチが観たいですね
文句なしのインドンゴ勝利!! 負けたバーンズもすばらしかった。マジでおもしろい試合だった(僕は)
インドンゴ判定勝利!!
リッキー・バーンズの地元に乗り込んだ試合でほぼフルマーク。文句なしの統一王者の誕生である。
実を言うと僕はこの試合をかなり楽しみにしていて、今日もワクワクしながら観戦していた。もちろん試合の決定を聞いたときからテンションが上がっていたのは言うまでもない。
だが、前戦があまりに一瞬で終わってしまったためにインドンゴという選手の実態はあまり掴めず。それ以前の情報もほとんど見つからないため、「王者のくせに謎のまま」という不可思議な状況が続いていた。
「トロヤノフスキーが挑戦者決定戦に勝利。ポルティージョを1RKOで下して次期挑戦者に名乗り。ホントに内山高志に似てる」
ただ、トロヤノフスキーを葬り去ったインパクトは忘れられず、ベテラン王者バーンズとの統一戦はこの選手の実力を知る上でベストな相手だと思っていた次第である。
そして、実際の試合を観た感想だが、めちゃくちゃおもしろかった。
他の方がどう思ったのかは知らないが、僕は12R飽きることなく釘付けになることができた。
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああぁぁぁ」
インドンゴがよかったのはもちろん、バーンズも負けず劣らずすばらしかった。
結果的には大差がついたが、勝負自体はかなり拮抗していたように思える。
「大激戦のバルテレミーvsキリル・レリク!! まさかの苦戦のダークヒーロー、バルテレミーはクロフォード打倒を果たせるか?」
やっぱりインドンゴ長いww こんな長い手足で長谷川穂積と山中慎介のハイブリッドみたいなスタイルってのがすげえww
試合開始直後、リング中央で対峙した両者を観て思ったのが、
「インドンゴ長え!!」
前回のトロヤノフスキー戦でもまったく同じことを思ったのだが、やっぱりこの選手は長い。もう笑ってしまうくらいに長い。
特に長いのが膝下。ロングソックスを履いているのもあるとは思うが、それにしてもあのスネの長さは異常だ。カモシカというか、草原を走る野生動物のようなシルエット。Boxrecによると身長が179cm、リーチが181cmとなっているが、明らかにそれ以上の長さを感じる。
「ジョシュアがクリチコを粉砕!! 圧倒されながらも逆転勝利。怪物元王者を沈めたジョシュアの次戦はクリチコ再戦か、フューリー戦か」
さらに驚いたのがそのボクシングスタイル。
リズムをとるように前後にステップし、右腕を動かしながら踏み込みのタイミングを測る。
身体を真横に向けて構えるために、相手からはより急所が遠くなる。
そして、長い足と腕を目いっぱい伸ばしてのワンツー。積極的に相手より先に打ち込んでいく。
「ポール・バトラーがスチュアート・ホールを当て逃げで下す。そうそう、井上尚弥相手にこれをできるヤツを探してんのよ」
通常、長身で細身の選手はリーチを活かしたアウトボクシングに終始することが多い。パンチが届かない安全地帯に留まり、足を使って相手との距離をキープする。その位置から腕をムチのようにしならせ、自分のパンチだけを当てるポイントゲームに持ち込む。
「ポーターvsベルト感想。体力腕力万歳ポーターがベルトを突進力と腕ぶん回しでKOする」
だがインドンゴの場合はちょっと違う。
バーンズのパンチが届かないギリギリの位置で前後にステップを踏み、そこからタイミングを測って自分から踏み込む。しかも足と腕を身体がちぎれそうなくらいまで伸ばし、全力でパンチを打ち込むのである。
「インドンゴ再び。レジス・プログレイスと暫定王座決定戦へ。カモシカのおっさんのなりふり構わなさが運を引き寄せた」
そのパンチもまた長い。
リードの右はバーンズのガードのさらに外側から顔面を捉え、フィニッシュの左はワンテンポ遅れて外側からフック気味に襲いかかる。しかも身体を思いきり右に倒しながら打っているのに、反対側から飛んでくる。
「内山再戦でコラレスに惜敗!! 2-1の判定でリベンジ失敗で引退か? ダイレクトリマッチはボディを効かせるものの攻めきれず」
トロヤノフスキーはこの左を被弾して沈んだわけだが、なるほど、確かにこの選手はトロヤノフスキーが苦手とするタイプかもしれない。
上半身の力に頼ったボクシングで、なおかつ試合の中で徐々にペースを掴むのが得意なトロヤノフスキーが、相手の出方がわからないうちに度肝を抜かれるというのは十分考えられる。
いや、ホントにすごい。
これだけの長身で、これだけの身体能力。
この長い腕と長い足で、長谷川穂積と山中慎介のハイブリッドみたいなスタイル。こんな選手、今までいましたかね。
「5度ダウンのカールソンが山中に敗れる!! 神の左()を活かすための神隠しの右()が冴え渡るww」
しかもあのままのペースで12Rを走り切るわけだからね。
やっぱり世界は広いっすね。
わけのわからんヤツが山ほどいますよ。
「レミュー左フック一閃!! スティーブンスがスヤッスヤ。マザーの胸で安らかに眠れ」
リッキー・バーンズもよかった。アングルチェンジと観察眼はさすがのベテラン王者
対するリッキー・バーンズ。
申し上げたように、こちらも本当によくがんばったと思う。
あれだけ個体能力差がある相手に、自分ができることを地道に貫き、惜しいところまで肉薄した試合だった。
「プログレイスがインドンゴをボッコボコで初戴冠。まんま山中vsルイス・ネリだったな。相性の悪さがモロだった」
身長差、リーチ差を活かして踏み込んでくるインドンゴに対し、絶えずポジションを変えて芯を外す。常にインドンゴの右側に回り込み、フィニッシュの左が打てない位置をキープ。そして、打ち終わりを狙って踏み込み、懐に入って連打。
最初の2Rはインドンゴの長さ、踏み込みのレンジに面食らった感があるが、3Rからは冷静に距離とタイミングを掴む作業を積み重ね、じわじわと間合いを詰めていく。
「過去最強カネロがヘロヘロチャベスを寄せつけず。体重差マッチを圧勝でクリア。ってか、この試合はアカン」
インドンゴの攻撃パターンがほぼワンツーのみであること。
前後のステップが一定のリズムのために読みやすいこと。
動き出しから踏み込みまでのモーションが大きいためにスキが生じること。
身体を目一杯伸ばして左を打つため、打ち終わりに身体が流れやすいこと。
「拳四朗vsガニガン・ロペス戦を予想してみる。拳四朗勝利が大方の予想みたいだけど、ガニガン・ロペスもいい選手」
前戦では試合時間が短過ぎてわからなかったインドンゴの粗さをサラッと見抜く観察眼や、アングルとフットワークの巧さはさすがキャリア40戦以上のベテラン王者である。
「ギャビン・マクドネル敗北!! レイ・バルガスがポイントゲームを制して初の王座奪還!! 手がなが〜〜い!! 動きがはや〜〜い!!」
バーンズがペースを掴んだのが5、6R。だが、あと一歩のところでインドンゴの野生が上回る
インドンゴの踏み込みと、打ち終わりに身体が流れる悪癖。このタイミングをバーンズが掴んだのが恐らく5、6R。
これまで通り、インドンゴが前後のステップからワンツーを放つ。
ガードを上げ、最小限のバックステップでこれを避けるバーンズ。
インドンゴのパンチを完璧に防ぐ必要はない。ガードの上ならある程度打たれても大丈夫。
多少の被弾は覚悟で、連打を出しながらインドンゴ懐に飛び込む。
「ヒット率、ヒット数以外のスタッツのお話。リングの広さとか温度とかの表記。見えなかった自分が見えるはず【後編】」
インドンゴもバックステップで距離をとるが、身体が流れた状態からの防御のためにわずかな遅れが生じる。
「クロフォードww インドンゴをボディ一閃!! 4団体統一戦に3RKO勝利。ナミビアのシンデレラストーリーを破壊する」
バーンズがインドンゴの懐に到達するたびに、会場の歓声が大きくなる。
だが、インドンゴはすばやくもう一歩下がり、バーンズのプレッシャーから逃れる。
そして、再びインドンゴの距離で対峙。
もう一歩前に出て、もう1発強振したいバーンズ。だが、最後の一歩を踏み込むことができない。あとひといきのところでインドンゴにサイドステップでうまく逃げられてしまう。
至近距離での攻防で、インドンゴの身体能力がわずかにバーンズの理詰めを上回る。
「クロフォードvsインドンゴの統一戦予想。クロフォードのランニングスキルとインドンゴの踏み込みに注目」
足を動かし、ポジションチェンジを繰り返しているうちは被弾は減る。だが、踏み込みが間に合わない。逆にバックステップからの踏み込みに重点を置くと防御が甘くなる。
この辺がバーンズの身体能力の限界というヤツだろうか。
「山中がネリと再戦? やめた方がよくね? 勝てそうに見えないんだが。というより、ホントにこの試合やっちゃうんすか?」
インドンゴがバーンズの理詰めを野生でねじ伏せる。マジでエリスランディ・ララにもロイ・ジョーンズにもなれるんじゃないか?
7R。
前のラウンドと同様、インドンゴの打ち終わりを狙って踏み込むバーンズ。
「井上vsリカルド・ロドリゲス感想。だーめだ、ムリムリ無理無理。無謀な挑戦お疲れロドリゲス。井上はさっさと階級上げなさい」
だが、ここから風向きが少し変わる。
バーンズの踏み込みに対し、インドンゴがバックステップ。
そこからさらにリターンを返し始めるのである。
前後のステップから踏み込んでワンツーを放つインドンゴ。
バックステップでこれを防ぎ、リターンを出しながら距離を詰めるバーンズ。
それをインドンゴはわずかなバックステップでかわし、さらにバーンズの打ち終わりにリターンを返す。
「ジェフ・ホーン圧勝!! パッキャオ議員に力技で勝利し人生の厳しさを教える!! 作戦勝ちかな。フィジカル面も差があったよな」
何だコイツ。
とんでもねえ身体能力してやがる。
セコンドの指示を聞いたとか、理詰めに対抗したとかじゃない。
野生の勘でねじ伏せやがった。
それもわずか2Rで。
キャリア40戦以上のベテラン王者の経験値を上回りやがったww
「エリスランディ・ララvsフォアマン感想。ムカつくけどすげえ。ララがダーティ、正当両面でフォアマンを圧倒」
ハンパねえな。
指導者に恵まれさえすれば、エリスランディ・ララにもロイ・ジョーンズにもなれたんじゃないの?
ポテンシャル的にはジェスレル・コラレスとかジャーボンティ・デービスよりも上じゃないの?
よくわからないし、34歳の選手に言っても仕方ないけど。
「デービスvsベドラサ感想。どうもピンとこない。新スター候補デービスが7RKOでペドラサを一蹴して初奪還」
手詰まりになったバーンズが失速したところで勝負あり。結果的にはインドンゴの圧勝だった
ようやく掴みかけたきっかけを圧倒的な野生でぶち抜かれたバーンズ。
恐らく絶望感がメンタルを蝕んだのだろう。徐々に突進力を失い、インドンゴにペースを支配されていく。
そして、9R以降は完全に失速。
必死に打ち終わりを狙うものの、タイミングを掴んだインドンゴには通用しない。
逆にロープを背負わされ、ボディを効かされるシーンも。
何度もスリップしてリングに手をつくなど、疲労もピークである。
対するインドンゴは余裕のウイニングラン。
ラスト10秒を切ったところで余裕のアリ・シャッフルを見せる。
お見事インドンゴ。
途中厳しい場面もあったが、何だかんだで圧勝での王座統一だった。
僕はインドンゴがかなり気に入りましたよ。アントニオ・オロスコさんとのタイトルマッチが観たいですね
しかし、本当におもしろい試合だった。
確かにバーンズは自分から前に出るタイプではなかったというのはある。
キリル・レリクのようにどんどん出てこられた場合の対処や、テレンス・クロフォードにもあの左が通用するのかなど、この選手を手放しで賞賛するにはまだ早いというのもわかる。
「クロフォードがモリナに圧勝! でもスター候補がそれでいいのか? ホントに強いのかクロフォード」
ただ、この選手の身体能力とすべてのパーツの長さww
僕はインドンゴという選手がかなり気に入ってしまった。
というか、最近の僕はこういう特徴的な選手が好きらしい。
先日の久保隼もそうだが、総合力が高い選手よりも何か1点でも尖ったものを持った選手にテンションが上がっている気がする。
「久保隼vsセルメニョ感想。ナイスファイト久保。万全の準備をした上での好試合。え? リゴンドーとやれ?」
そういう意味でも、この荒削りなホープ(34)は僕の大好物である。
ちなみにだが、もう1人の僕のお気に入りであるアントニオ・オロスコさんはインドンゴに勝てるだろうか。前戦ではアウトボクサータイプのケアンドレ・ギブソンに圧勝したが、インドンゴのスケールの大きさはあの選手をはるかに上回る。
「オロスコ完勝! ケアンドレ・ギブソンをパワーで圧倒する。おお、この勝ち方はいいんじゃないか?」
オロスコさんの突進力とコンビネーション。
インドンゴの身体能力と野性的な対応力。
どちらが上回るか、楽しみで仕方ない。
対戦が実現すればの話だが。
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