栃木日光アイスバックスvs東北フリーブレイズin霧降アリーナ現地観戦が最高杉。これで指定席3500円? やっす!!【2020.2.15感想】
2020年2月15日、栃木県日光市にある霧降アリーナで行われたアイスホッケーアジアリーグ、H.C.栃木日光アイスバックスvs東北フリーブレイズの一戦を現地観戦してきました。
結果は5-2でアイスバックスが勝利。
2020年2月15日(土)@日光
アジアリーグ2019-2020シーズン
vs 東北フリーブレイズ
試合終了
アイスバックス 5 – 2 フリーブレイズ
【G/A】
G3(43:46)#23 鈴木/A#25、80
G4(48:10)#22 大椋/A#30、92
G5(57:23)#18 古橋/A
古橋選手ハットトリック!連勝!#icebucks pic.twitter.com/s5cdysJUnK— H.C.栃木日光アイスバックス (@NIKKOICEBUCKS) February 15, 2020
翌16日も勝利して見事3連勝を飾りました。惜しくもプレーオフ進出はかないませんでしたが、2019-2020シーズンの最終成績を15勝21敗としています。
僕は2019年から何度かアイスホッケーを観戦するようになり、先日スロベニアで行われた2022年北京五輪予選を戦った日本代表の試合も大いに楽しませていただきました。
「アイスホッケー日本代表がスロベニアに敗れて五輪出場断たれる。でも感動した。日本は全然弱くない」
ただ現地観戦の経験は東京・東伏見駅にあるダイドードリンコアイスアリーナのみ。
しかも基本的に試合を垂れ流すだけであまりエンタメ性が高いイベントとは言えず。チケット代が3500円とお安いのはいいのですが、もったいないなぁと思うことが多々ありました。
「アイスホッケーは観戦競技としてはめちゃくちゃおもしろいのに、運営側に商売っ気がなさすぎてアレだよね」
などと申し上げたところ、SNS等で「日光を本拠地とするH.C.栃木日光アイスバックスの試合はちょっと違う」ことを教えていただきました。
その他、アリーナへの行き方や電車の乗り継ぎについてなど色々と教わり(みんなめっちゃ親切!! ありがとうございますw)、それじゃあ行ってみますかと。2019-2020シーズン最終節? のvs東北フリーブレイズ戦in霧降アリーナを現地観戦してきた次第です。
というわけで、今回は現地観戦の感想や思ったことを適当に述べていきます。あくまで僕の感想ですので、至らぬ点がある場合は大目に見てもらえればと思います。
霧降アリーナ超楽しかった!! 試合前からテンションアガるわ〜
まず結論から申し上げますと、めっちゃ楽しかったです。
これまで何度か
「競技としてのアイスホッケーは超おもしろい」
「でも、スポーツイベントとしてあまりに味気ない」
と申し上げてきましたが、今回はそんなことはなく。
「アイスホッケー全日本選手権2019クレインズvsアイスバックス戦。楽しかったけど、イマイチなところは変わってなかった」
霧降アリーナでのH.C.栃木日光アイスバックス主催ゲームは試合内容はもちろん、スポーツイベントとしてもすばらしかったです。
それこそ「何でこんなに楽しいイベントが集客に苦しんでんのよ?」と疑問に思うくらい。霧降アリーナのキャパはMAX2000人ですが、そのくらいの人数なら平日でも満員になってもおかしくないんじゃないの? みたいな。
では、ここから先は撮った写真を載せつつ感想を言っていきます。
入り口にはデカデカと「Welcome to ICEBUCKS ARENA」の文字が。
なお今回は「SL大樹マッチデー」という日光の社寺世界遺産登録20周年を記念したコラボ企画だそうです。ゴールが決まった際にSLの汽笛を鳴らすなど、さまざまな部分でSLが前面に押し出されていました。
入り口付近には「ICEBUCKS」のノボリがズラッと。
チケットを見せて場内に入ると、すでに両チームの選手が練習中です。
座席はこんな感じ。
しっかりと背もたれがあっていいですが、残念ながら足を伸ばす余裕はありません。
入り口で受け取ったパンフレット? 新聞? を開いてみます。
アイスバックスのメンバー紹介から今シーズンの戦績、チームの近況等、情報量が多くてありがたいです。
天井には「ICEBUCKS」のデカい旗が掲げられております。
リンクのロケーションはこんな感じ。
近くて観やすいです。さすがは最前列でございますww
立ち見席の横にはDJブースもあります。縦ノリの音楽が場内に鳴り響きます。
何かね、めっちゃええんですよ。
ロビー? に選手のパネルやトロフィーが飾ってあったり、場内には常時ド派手な音楽が流れていたり。お祭りのスタートというか、こういうワクワク感はダイドードリンコアリーナでの日本選手権にはなかったもの。
そうそう。
やっぱりスポーツイベントにはこういう感じが欲しいんですよ。
「霧降アリーナのアイスバックスは違う」という話はどうやらマジっぽい。
もうこの時点で僕のテンションは上がりまくりです。
「セルジオ越後「日本のスポーツは技術畑出身の人ばかりが偉くなっていく」。アイスバックスのよさを振り返ってみる」
チアのパフォーマンスから選手入場まで。ド派手な演出に盛り上がります
いよいよイベント開始です。
まずはオープニングセレモニーから。
チアリーダーのお姉さんたちのパフォーマンスに始まり、
場内が暗転され、大音量のBGMをバックにスモークの中から選手が1人ずつ登場します。
うおおおおお!!!
アガるわこれww
クッソかっこええやんけ!!
もう最高っす。試合開始前なのにすでに最高っす。
実際「縦ノリの音楽と照明効果があれば自然と気分が盛り上がる」ってありますからね。
夏に海に行くだけでもテンション上がるみたいなのって、マジであるじゃないっすか。それと似たようなノリで。
両チームの選手が整列し、
何か偉いっぽい人と自力で歩けないマスコットが開始前のフェイスオフに登場しました。
何気にSLのユニフォーム? に身を包んだ方もいたんですね。
てか、歩くのおっせえww
試合は一進一退の攻防の末にアイスバックスが勝利。フリーブレイズは2年連続最下位に…
実際の試合についてですが、逆転あり乱闘→退場ありの盛りだくさんな内容でめっちゃおもしろかったです。
ちなみに今回は試合の写真は撮っておりません。
座席に「公演中撮影禁止」とあったのですが、この「公演」というのがフィギュアスケート限定なのか、アイスホッケーの試合を含むのかがわからなかったので一応止めておきました。もし上記の写真もアウトなら削除します。
毎回申し上げておりますが、生のアイスホッケーはめちゃくちゃおもしろいです。
アイスバックスvs横浜グリッツ感想。費用対効果最強のイベントを現地観戦してきた。平野裕志朗やっぱりええわ
第1ピリオド開始10分過ぎに東北フリーブレイズが先制すると、15分にアイスバックスがすぐさま同点に。
続く第2ピリオドはフリーブレイズが流れを掴んでパックを支配し続け、4分過ぎに2点目を挙げて再びリード。ところがそこからアイスバックスが再び流れを引き戻し、終了間際に同点に追いつきます。
これで流れは完全にアイスバックスに。
第3ピリオド開始早々に3点目を決めて逆転に成功すると、その5分後に立て続けに追加点を挙げて突き放します。
ラスト5分を切ったところでフリーブレイズが6人全員でパワープレーを仕掛けますが、アイスバックスにパックを奪われ逆にゴールを決められて万事休す。5-2でアイスバックスの勝利となりました。
なお東北フリーブレイズは今シーズンの最終成績が4勝34敗。これで2年連続の最下位と苦しいシーズンが続いております。
ハットトリックあり乱闘ありの盛りだくさんな試合。こういう荒れた試合も嫌いじゃないww
この試合ではアイスバックスの古橋選手がハットトリックを決める活躍を見せた一方、フリーブレイズの鈴木ロイ選手が2度の乱闘によるマッチペナルティを課せられ、途中退場+5試合出場停止処分を受ける荒れた内容でもありました。
「ペナルティーの処分について」
古橋選手のゴールラッシュもよかったんですが、個人的には乱闘もなかなかおもしろかったですね。
鈴木ロイ選手の1度目の乱闘はいきなり始まって「お?」と思ったのですが、2度目の方はすげえわかりやすくキレてましたww
壁際の攻防でパックの奪い合いが発生し、後ろからラフに当たってきた相手にそのままやり返してもみ合いに。
さらにペナルティボックスに入ったアイスバックスの選手に中指を立ててレフェリーに制止される。
で、退場を告げられて控え室に戻る際、ブーイングを浴びせたバックスファンに一瞥をくれてから去るというフルコースでございますww
もうね。
クッソわかりやすかったですからね。
「あ、ちょっとヒートアップした」
「はいスイッチ入った」
「これ、絶対始まるヤツでしょ」
「ほら始まった」
同意してくれとは言いませんが、こういう血の気の多いシーンは嫌いじゃないですww
余談ですが、個人的にこの試合で僕がいいと思ったのがアイスバックス80番のヘンリ・ヨキエリッキラ選手。ハットトリックの古橋選手がよかったのはもちろんですが、この人のゴツさとパサー? っぷりが気に入りました。
ピリオド間の観客放置タイムがなかったのが最高だった。これだけのイベントなら指定席の値段アップもありなんじゃ…
そして何よりよかったのが、ピリオド間の観客放置タイムがなかったこと。
アイスホッケーは1ピリオド20分、ピリオド間のインターバルが15分なのですが、僕がこれまで観たイベントでは、この時間帯は観客がまるまる放置されます。製氷車がリンクを往復する様子をただ眺めるだけの賢者タイムが続いておりました。
アイスホッケー観に行きてえなぁ。さすがにこの時期に東京→日光はヤバすぎるけど、アジアリーグはちゃんと開幕してほしい
ご存知の通りアイスホッケーは氷上のスポーツなので、場内の温度もかなり低くなります。観戦の際はマフラーや手袋、毛布を持参するなど、寒さ対策は欠かせません。
選手の全体練習から試合開始までが30〜40分。
試合時間が20分×3の60分。
インターバルが15分×2の30分。
つまり観客はイベント全体の約半分の時間、極寒の中で放置されることになるわけです。
正直、これはめちゃくちゃキツい。
申し上げたように競技としてのアイスホッケーは文句なしにおもしろいですが、スポーツイベントとしてはどうなのよ?
あの極寒の中での賢者タイムがもれなくついてくる場所に知り合いを誘うのは気が引けるぞ?
僕がダイドードリンコアイスアリーナでアイスホッケーを観た際にもっとも強く感じたのがここでした。
ですが、今回の霧降アリーナでのアイスバックス主催ゲームではそれがまったくない。
キッズの試合があったり、観客席での大玉送り大会があったりと、ピリオド間の催しも満載。
もちろん製氷車が往復する時間帯はありましたが、常に何かしらのイベントが行われていて観客を置いてきぼりにすることがありません。
試合後にはファンの方たちと写真を撮るなどのサービスもあり。
僕もいろいろなスポーツを現地観戦するのが好きな人間ですが、ここまで工夫が凝らされたスポーツイベントはホントに珍しいと思います。
イベント運営のすばらしさではバスケのBリーグが頭一つ抜けている気がしますが、アイスバックスの試合はそれに匹敵する。
「にわかファン獲得に成功してるのはラグビーじゃなくてバスケ。川崎ブレイブサンダースvs三遠ネオフェニックス」
割とガチで、これなら指定席の値段をもう少し高くしてもいいのでは? というくらい。
#icebucks
霧降アリーナ楽しすぎワロタw
日光アイスバックスすばらしす。試合は逆転あり乱闘ありの盛りだくさんだったし、何よりピリオド間に極寒の中で製氷車が行き来する光景を眺めるだけの賢者タイムがないのがサイコーだわ。
これだけ楽しいイベントなら、指定席5000円とかでもええんちゃうの? pic.twitter.com/QciSJSmDoD
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) February 15, 2020
以前から何度か申し上げておりますが、スポーツイベントにおいて“試合の当たり外れ”はどうしても発生します。
シーズン終盤の優勝争いの一戦と、順位が確定したあとの消化試合では選手や観客の熱量に違いが出るのは仕方ない。また、大差のついた試合でも最後まで諦めずに勝ちを目指せというのも無理があります。
試合内容だけに依存してしまうと、選手のコンディションやスケジュールなど、日によって満足度に差が出るのはどうにもならないことだと思います。
ですが、運営側の努力によって日ごとの落差をなるべく小さくすることは恐らく可能。対戦カードではなく、“イベントそのものを観に来てもらう”努力というか。今回はその辺の取り組みがめちゃくちゃ感じられるイベントでした。
そういう意味でもチケット代をもう少し上乗せしてチームに還元すれば、満足度をさらに高めることも可能なのでは? と思った次第です。
だって、あれだけ運営ががんばってて、そこに応援するファンもガッツリ乗っかって。で、周りも自然発生的に巻き込まれていくイベントってあんまりないと思うんですよね。
てか、知ってます?
野球って、応援団()とやらが陣取る席で“座って”観戦してると
「立って応援しないなんて真剣さが足りない」
「こんなヤツは○○ファンじゃない」
「本物のファン()なら、翌日は筋肉痛になるくらい立ち上がって応援すべきだ」
ってキレられたりするんですよ。
しかもそれを写真に撮られてSNSで晒されたりとか、意味わからなくないっすか?
たかが観戦スタンスの違いごときでプライベートを暴かれて誹謗中傷されるって、どう考えても頭おかしいでしょ。
そもそも「本物のファン」って何?
超ウゼえんだけど。
スポーツ観戦のこういうギスギスした部分が大嫌いな人間としては、アイスホッケーのウェルカムな雰囲気はかなり新鮮でした。ファン同士の交流も含めてすばらしいと思っております。
「こんなに楽しいイベントなのに、なぜ観客動員に苦しんでいるのか」について考えてみようと思ったけど、それは次回以降に
ではここから先は「こんなに楽しいイベントなのに、なぜ観客動員に苦しんでいるのか」について。
と思ったのですが、かなり長くなってきたので止めておきます。もし体力があれば次回以降、落ち着いて考えてみることにします。
「アイスホッケーは集客に苦戦してるってホント? 霧降アリーナを訪れて感じたことを列挙。代表選手の過酷さにビックリ」
あまり需要があるとは思えませんが。
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