藤浪晋太郎がまたしても炎上。4登板中3登板で試合を壊す先発はちょっと…。好意的に見てた僕ですら厳しいと思っちゃった

藤浪晋太郎がまたしても炎上。4登板中3登板で試合を壊す先発はちょっと…。好意的に見てた僕ですら厳しいと思っちゃった

米・大リーグ、オークランド・アスレチックスに所属する藤浪晋太郎が2023年4月22日(日本時間23日)にレンジャーズ戦に先発。3回途中7安打4四死球8失点でKOされ4敗目を喫している。
 
 
阪神タイガースからポスティングでアスレチックス入りを果たした藤浪。
オープン戦で結果を出して先発ローテーションの座を掴んだものの、開幕から4戦4敗と苦しんでいる。
しかも4試合中3試合が早期KO、ここまでトータル15イニングしか消化できていない。
 
また今季の年俸325万ドル(約4億2000万円)はチーム5番目の高給取りでもあり、結果の出ない藤浪にメディアは辛辣な評価を与えているとのこと。
 
今後はマイナーリーグで調整し直すのか、または中継ぎに配置転換されるのか。どちらにしろ先発ローテーションはく奪の危機であることは間違いなさそうである。
 
トレバー・バウアーファームで初登板。やっぱりまっすぐが軸のピッチャーだよね。ホップ成分が高い“手元で伸びる”球。モーションの大きさはちょっと気になるかな
 

MLB移籍後も日本時代とまったく変わらない藤浪晋太郎。調子よくアウトを重ねていても、突如制球難に陥る

前回、前々回と藤浪晋太郎について触れてきたが、再三申し上げているようにこのピッチャーはMLB移籍後もまったく変わらない
 
藤浪晋太郎がオープン戦初登板。よくも悪くも藤浪晋太郎“そのまんま”だったな。投げてるボールはいい。回の頭から突然崩れるのもいつも通り
 
ストレートの球威、スプリット、スライダーのキレは文句なしに凄まじい。
指にかかったときの球はMLBでもトップクラス。調子さえよければサイヤング賞も夢ではない才能の持ち主だと思う。
 
そして、突如として制球難を発症するのもこれまで通り。
調子よくアウトを重ねていたと思ったら、次の回からいきなりストライクが入らなくなる。
 
右打者の外側に引っかけたり、すっぽ抜けて頭付近に飛んでいったり。
前の回と何が変わったの? と思うくらいの別人っぷりで四死球を連発→置きにいった球を打ち返されるパティーン。
 
登板を重ねるうちにたま~に“アタリ”の日があるものの、それ以外は4、5回前後で試合をぶっ壊してしまう。
 
投げている球はすごい。
だが、突然の制球難がどうにもならない。
 
技術的な要因は僕にはわからないが、とにかくこれが藤浪晋太郎の現在地である。
 

4登板中3登板で早期KO。そのうち2登板で3回持たず。日本時代よりも炎上が前倒し…

ここまでの4登板を眺めてみたわけだが、これでもかというくらい藤浪が藤浪をしている
 
・4月1日:2.1回55球5安打3四死球8失点(自責8)
・4月8日:4.1回79球3安打5四死球5失点(自責5)
・4月15日:6.0回92球4安打3四死球3失点(自責3)
・4月23日:2.1回72球7安打4四死球8失点(自責8)
 
4登板のうち“アタリ”は1回で、それ以外はいずれも5回もたずにKO。
しかも逆転不可能なレベルで試合をぶっ壊すという。
 
4月15日の登板も6回はかなり怪しい雰囲気が漂っていたが、早めの降板によって傷口は浅くてすんだ。要するにこの日は“いつもの”乱調が6回にきたということなのだろうと。
 
藤浪晋太郎、千賀滉大、前田健太。注目選手3人の初登板感想。いつも通りの藤浪、問題なく通用する千賀、本気で期待したくなるマエケン
 
さらに困ったことに3回途中の降板が2度もある。
 
2021、2022年を振り返ると、この選手が3回を投げ切れなかったケースは見当たらない。
 
つまり、MLBでの藤浪は日本時代よりも早くKOされているのである。
相手打者のレベルが上がった分、炎上が前倒しされたというか……。
 

ストレートのごり押しが利かない。変化球がダメダメだとにっちもさっちもいかなくなる

具体的にはストレートのゴリ押しが利かないのが大きい(気がしている)。
 
日本では150km半ばのストレートを投げておけばボチボチ抑えることが可能。
制球がおかしくなろうが、ストレートがゾーンにいきさえすればある程度イニングを消化できる。
 
だがMLBではそうはいかない。ハイレベルな打者を抑えるには変化球とのコンビネーションが必須で、藤浪の場合は150km前後のスプリットがそれに当たる。
 
ところが、この球が制御できない日(回)はにっちもさっちもいかなくなる。
 
突然の制球難でランナーを背負う→ストレートで空振りが取れずじり貧に→フワッと投げたスプリットorスライダーを弾き返されて失点。
 
困ったときに頼る球がないせいでどんどん苦しくなっている印象である。
直近のレンジャーズ戦などはその典型とも言えるピッチングだった。
 
トレバー・バウアーNPB初先発初勝利。凄みと柔軟性を感じるピッチング。松山をスプリットチェンジで三振に取った7回は感動したよ
 

ここからの巻き返しが想像できない。藤浪を好意的に見ていた僕も厳しいと思ってしまったよ

正直、僕は藤浪晋太郎がここからどう巻き返すかがまったく想像できない。
 
「しがらみの多い阪神から離れれば」「環境が変われば」と言われ続け、決して名門とは言えないアスレチックスへの移籍は理想的、「これは完全復活もあるぞ」と期待された(僕も期待した)藤浪。
 
だが、蓋を開けてみればまったく関係なかったという。
 
恐らく今後も「炎上→炎上→アタリ→炎上」みたいな状態は続くしチームが“アタリ”を引くまで辛抱してくれるとは思えない。
それこそ中継ぎに配置転換してショートイニングを全力でいく方がはるかにいい気がする。
 
WBCの余韻がすげえw 「日本野球が世界最強」ってドヤるための大会。課題が山積みなのはわかってるし収益構造の歪さなんて10年以上前から承知してんだよ笑
 
日本時代にも似たようなことを言われていたが、僕自身は藤浪は先発以外あり得ないと思っていた。
中継ぎ転向もあくまで一時的なもの。大谷翔平に比肩する才能をリリーフで消費するなどあってはならない。球界全体のためにも先発起用は必然だろ。
 
とまあ、藤浪をかなり好意的に見ていた僕ですら厳しいと思ってしまったわけで……。
 
何かを変えればとか、環境がどうこうではなく、根本的な問題。
純粋に実力が足りていないのがキツい。
 
チーム5番目の高給取りを中継ぎで使い潰すのが正解かどうかは不明だが、とにかく今のままではお話にならない。
 

金満ではない球団が大枚をはたいて獲得した選手が役に立たなければ風当たりは強くなる。藤浪も早めにリリーバーにだな…

2020年にタンパベイ・レイズに所属、野手ではチーム2番目の高給取りとなった筒香嘉智もそうだが、彼らは決して裕福ではない球団が満を辞して獲得した選手である。
 
なので、結果が出なければどうしても風当たりは強くなる。
 
筒香などは「貧乏球団から巻き上げた金で日本に球場を建てやがってw」などと言われていたし、藤浪晋太郎も順調にそのルートを歩み始めた感が……。
 
筒香嘉智(30)さん、30試合.167、HR1、長打率.219、OPS.489、三振率.281、年俸約5億←ちょっと擁護する部分が見当たらんのだが
 
てか、別にMLBの球団は育成のために筒香や藤浪を獲得したわけじゃないですからね。
あくまで即戦力、1年目から活躍してもらうために大枚をはたいているわけで。
 
もちろん日本での人気、知名度向上も目的の一つだろうが、メインはチームの戦力補強のため。いわゆる“完成品”としてのお買い上げである。
 
誹謗中傷レベルの罵声を浴びせるのは違うが、最低限の成績すら出せなければそれだけがっかりされるのは仕方ない。
 
 
だからアレだ。
藤浪晋太郎にはリリーバーとしてがんばってもらいたい。
 
もう「絶対に先発をやれ」などとは口が裂けても言わん。
短いイニングを全力でねじ伏せる方向なら十分活路は開けると思うので、なるべく早くそちら側にだな……。
 
 
そう考えると、何だかんだで阪神はめちゃくちゃ辛抱したんでしょうね。
その辺の事情に疎いので何とも言えませんが。
 
幸い藤浪に期待していたものは佐々木朗希が全部やってくれそうだし()
 

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