渡来美響vs柴田尊文、矢作海vs高橋世魁感想。渡来美響のほっときゃ出てくる感と矢作海の入念に準備を重ねて当日を迎えた感。どっちも好きっすね【2022.4.12】
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先日申し上げた通り2022年4月12日に東京・後楽園ホールで行われた「ダイヤモンドグローブ」を現地観戦してきました。
久保隼vs佐川遼。佐川の凶悪な右が久保をKO。相変わらずとんでもない右。パーフェクトな勝利でしたね。でも久保隼の試合を初めて現地観戦できてよかった
お目当てはメインのフェザー級8回戦、久保隼vs佐川遼戦だったわけですが、今回はそれ以外に印象に残った試合について。
第2試合の矢作海vs高橋世魁戦と第4試合の渡来美響vs柴田尊文戦の感想を言っていきたいと思います。
ちなみに僕はこれらの選手をまったく知らず。完全に初見だったことをお伝えしておきます。
なので、今回僕がいいと思った選手が今後どうなるかはまったくわかりません。念のため。
○矢作海vs高橋世魁×(判定3-0 ※39-37、39-37、40-36)
まずは第2試合のL・フライ級4回戦。戦績1勝0敗の高橋世魁選手vsこの日がデビュー戦の矢作海選手の一戦です。
結果は3-0(39-37、39-37、40-36)の判定で矢作選手が勝利したわけですが……。
いや、いい試合でしたね。
1勝0敗の選手とデビュー戦の選手の対戦ということで注目度は低かった(僕も含めて)ですが、いざ始まってみると「おや? 結構いいんじゃねえか?」と。
両者が近い位置でゴリゴリ打ち合う乱打戦。
サウスポーの高橋選手が前に出てガツガツ腕を振り、そこに矢作選手がフックのカウンターを合わせる流れが続きます。
そして、僕の目を引いたのが矢作選手のカウンターの精度。
手数や思い切りのよさ、前に出る勢いは高橋選手に軍配が上がりますが、矢作選手はそれをしっかりガードしつつ確実に1発1発ヒットしていきます。
パンチの軌道が若干外旋回な高橋選手に対し、矢作選手は内側から最短距離を通す打ち方。
もみ合いの中からうまくスペースを作り、顔面にズドン。
最初は高橋選手の馬力に押され気味の矢作選手でしたが、1R後半から2Rにかけてうまく対応。そのままペースを崩さず文句なしの判定勝利となりました。
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デビュー戦に向けて入念な準備を重ねてきた感。後半に入っても失速せずに文句なしの判定勝利
何というか、デビュー戦に向けてガッツリ準備してきたんだろうなぁと思わせる試合運びでしたね。
個人的にデビュー直後の4回戦の試合は序盤は勢いよく打ち合うものの、3Rあたりからゼーハーゼーハーしてグダる選手が多い印象です。初めての真剣勝負で思った以上に消耗してしまうというか。
ですが、今回の矢作選手は後半に入っても目に見える失速はなく。足の運びもしっかりしたまま最終ラウンドまで走り抜けました。
恐らくトレーナーとともにたっぷり練習を積んでこの日を迎えたのだと想像します。
我ながら意味不明な上から目線ですが笑
矢作海選手ナイスファイト。
今後も期待しております。
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○渡来美響vs柴田尊文×(4R2分37秒TKO)
続いて第4試合のS・ライト級6回戦。この日デビュー戦を迎えた渡来美響選手とプロ2戦2勝の柴田尊文選手の一戦です。
渡来美響選手はアマチュア戦績92戦77勝15敗の実績を引っ提げてのプロ入りとのことで、かなりの注目株らしい。
トップアマのプロ入りはネットニュース等でちょくちょく目にしますが、この選手もその類なのかな?
実際の試合ですが、いや~、すごかったですね。
L字の構えからの上体反らし、スピーディな左ジャブにオーバーハンド気味の右カウンター、その他。
メイウェザーリスペクトなのは開始直後にわかったのですが、センスと身体能力の塊というか。ちょっとモノが違いました。
事前知識がなかったせいもあってとんでもない衝撃です。
相手の柴田尊文選手も初見だったのですが、こちらもかなりいい選手でしたよね?
ジャブの鋭さに「おおっ!!」っとなったし、2Rには渡来選手の動きにも慣れて「もしかしたら……」という場面も作りました。
被弾の多さ、ダメージの深さでストップされてしまいましたが、随所にポテンシャルの高さを感じさせました。
入場時から雄たけびを上げたり、「入れ込みすぎか?」っていうくらい気合いも入ってたしね。
小原佳太vs小畑武尊、渡来美響vsロメル・ピニリ。小原佳太はさすがの中間距離での強さ。でも動きがちょっとカクカクして滑らかさが失われたような
“ほっときゃ勝手に出てくる感”が半端じゃない。ラスベガスでのメインイベンターが目標だって
繰り返しになりますが、渡来美響選手はすごかったです。
それこそこの日一番の衝撃と言っても過言ではないくらい。
試合はもちろんですが、リングイン直後にコーナーでジャンプした瞬間に「あ、こいつヤバそう」ってなりましたからね。
軽くピョンと跳ねただけなのにそのジャンプが超高い。凄まじいバネの持ち主なのは一瞬でわかったし、身体の重さをほとんど感じさせないフワッとした着地からも身体能力の高さは明らかでした。
同じデビュー戦でも上述の矢作海選手とは真逆。
入念な準備を重ねてこの日を迎えたのが矢作海選手なら、渡来美響選手は“ほっときゃ勝手に出てくる感”満載の人。
どこのジムだろうが関係なしに普通にやっていればちゃんと活躍する。
適切なマネジメントと同格or格上の練習相手さえ調達できれば何の問題もない。
アマチュアとプロの違いを伝えてあとは今まで通りがんばってくれればOK!! みたいな。
マジな話、今のイケイケなスタイルでどこまでやれるかはわかりませんが、ぜひともがんばってもらいたいです。
本人もラスベガスのリングでメインを張ることが目標だと宣言してたしね。
アジア以上は魔境の階級ですが、注目しております。
拳四朗キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!! 普通の防衛戦はもういい。当面の目標は統一戦
WBC世界L・フライ級王者に返り咲いた寺地拳四朗がゲストで登場しました。
そういえば今回は三迫プロモーションの興行でしたね。
普通の防衛戦はもういい。今後は統一戦や世間に注目されるビッグマッチをやっていきたいとのこと。
で、当面はWBA王者京口紘人との統一戦を目標にしていると。
拳四朗の接近戦で矢吹正道陥落。そりゃ序盤から倒しにくるよ。ガードを上げた拳四朗を初めて観た。不必要な再戦を強いられた矢吹の不憫さ
年末くらいに実現できればいいですね。
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