オスカー・デラホーヤvsフリオ・セサール・チャベス第1戦。デラホーヤ強すぎワロタw S・ライト級時代のデラホーヤがキャリア最強説はガチだよね【結果・感想】

オスカー・デラホーヤvsフリオ・セサール・チャベス第1戦。デラホーヤ強すぎワロタw S・ライト級時代のデラホーヤがキャリア最強説はガチだよね【結果・感想】

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1996年6月7日に米・ネバダ州で行われたWBC世界S・ライト級タイトルマッチ。同級王者フリオ・セサール・チャベスとオスカー・デラホーヤが対戦し、4R2分37秒TKOでデラホーヤが勝利。王座戴冠を果たした試合である。
 
Twitterを眺めていてたまたま目に入ったのが下記。


大ベテランの王者フリオ・セサール・チャベスに当時21戦全勝19KOと上り調子のオスカー・デラホーヤが挑んだ一戦。
今日(2023年6月8日)はこの試合からちょうど27年らしい。
 
チャベスがキャリア初のKO負けを喫した試合として有名だが、実を言うと僕はこの試合を観たことがなく。
1998年9月の再戦(ウェルター級)の方は何度か観ているのだが、こちらはなぜかノータッチのまま(もしくは忘れている)。
 
デラホーヤはS・ライト級時代が一番強かったという話は何度か耳にしており、以前振り返った際も「う~わ、すげえわデラホーヤ笑」となったことを覚えている。
 
鷹村守vsデビッド・イーグルって要するにデラホーヤvsチャベスだよな。デラホーヤの初戦の最強っぷりと再戦での主人公感
 
ちなみにデラホーヤはS・ライト級ではこのチャベス戦を含めて全3試合しかしていない。何となくだが、この時期はウェルター級進出に向けた準備期間と位置付けていたのかもしれない。
 
 
そんな感じで、今回はデラホーヤvsチャベスVol.1を初? 視聴した感想を言っていくことにする。
 

デラホーヤがクッソ強い。この時期のデラホーヤがキャリアでMAX強かったのは間違いなさそう

まず試合の全編は下記。

上述の通り結果はデラホーヤの4Rストップ勝ち。チャベスはキャリア初のKO負けを喫している。
 
率直な感想としては、デラホーヤがクッソつええww
S・ライト級のデラホーヤはキャリアで最強とのことだが、マジでそれ。
最初から最後まで一方的、チャベスに見せ場らしい見せ場はほとんどない。
 
全盛期を過ぎたチャベス相手とはいえここまで圧倒するのは尋常じゃない。この時期のデラホーヤがキャリアでMAX強かったのは間違いなさそうである。
 

ジャブとボディがヤバい。手も足も出ないチャベスの顔面がどんどん崩壊していく

具体的にはジャブとボディがキレッキレ。
 
身長180cm、リーチ185cmと腕が長くS・ライト級としては上背もあるデラホーヤ。
そのせいか、身長171cm、リーチ169cmのずんぐり体型のチャベスと対峙すると二回りほど大きく見える。
 
長い腕を前に掲げた構え&遠い位置で向き合うために懐がめちゃくちゃ深い。
チャベスが力の乗ったパンチを打つにはもう一歩近づく必要があるのだが、デラホーヤのジャブにことごとく阻まれてしまう。
 
ミサイルのようなジャブでそのつど動き出しを狙われうかつにアクションを起こすことができない。また、強引に中に入ればカウンター気味の左ボディで迎撃され、スルッとサイドに回り込まれる。
 
チャベスの踏み込みも十分鋭いのだが、デラホーヤのバックステップ、サイドステップにまったく追いつけない。
 
 
中間距離では速射砲のようなジャブで削られ、中に入るとボディが待っている。
で、少しでも足を止めるとワンツーからの連打でつるべ打ちにされる。
 
1Rで早くも左目から出血したチャベスができることといえば、遠い位置でサークルすることくらい。
 
誇張抜きでチャベスにとっては手も足も出ない試合。
時間が経つにつれてチャベスの顔面が崩壊していく様子はゾワゾワするものがあった笑
 
シェーン・モズリーとかいうデラホーヤ戦の9Rですべてを使い切った男。天才肌脳筋ワンマン短距離型最強全盛期クソ短いけど試合超おもしろいマン
 

勝利を最優先するデラホーヤ。ウェルター級時代とは真逆の冷徹さ

何よりすごいのが、デラホーヤがひたすら勝ちに徹していること。
 
上背とリーチ、ジャブとフットワークを前面に出したアウトボクシング。
 
ウェルター級以降のデラホーヤは中間距離で足を止めての打ち合い、多彩なコンビネーションとハンドスピードを駆使した“魅せながら勝つ”ボクシングを重視していた印象。
 
だが、S・ライト級までの試合運びからは勝利優先の冷徹さが感じられる。
 
この試合でもチャベスに懐に入られるシーンが何度かあったが、無理に付き合わずにバックステップで距離を取ったりボディで動きを止めたりと効率的な方法を選択している。
 
1999年2月のアイク・クォーティ戦、2000年6月のシェーン・モズリー戦を始め、ウェルター級以降は“相手の力を全部出させた上で勝つ”ことを信条としていたが、この頃は真逆。相手の持ち味を消していくスタイルは派手さはないが凄まじい絶望感である笑
 
 
ボクシング界の主役に上り詰めるには花形階級のウェルター級での活躍が必須。
また、階級を上げれば相手のサイズも大きくなるためアウトボクシングで完封するやり方も難しくなる。
 
諸々を踏まえた上であのド派手なファイトスタイルを選択したのだと想像する。
 
オスカー・デラホーヤvsアイク・クォーティ。観ないと人生損する名試合。スーパースターのベストバウト
 

ウェルター級に向けたマイナーチェンジの最中だった? 1998年のチャベスとの再戦では別人だった

実際、この試合はライト級時代に比べて打ち合いに応じるシーンが目に付く(気がする)。
 
デラホーヤの本命はあくまでウェルター級。要するにS・ライト級はそこを目指すための“つなぎ”的な位置づけだったのかもしれない。
 
 
その証拠に1998年9月のチャベスVol.2は完全に別人ですからね。
「一度打ち出したら止まらない」と言われたチャベスの連打を真っ向から受け止め、馬力とハンドスピード両面で上回ってみせる。
8R終了時点のチャベスにはまだ余力があったと思うが、自分がこれまで築き上げてきた必勝パターンをねじ伏せられたことで負けを認めざるを得なかったのだろうと。
 
明確な世代交代が実現したのが1996年の初戦、続く1998年の再戦ではデラホーヤがスターの地位を確立したと言えるのではないか。
 

S・ライト級時代の冷徹なデラホーヤの方が好きだけど、どちらの試合が観たいか? と聞かれればウェルター級のデラホーヤ笑

一応言っておくと、僕はどちらのデラホーヤが好きか? と聞かれればS・ライト級時代と答える。
だが、どちらの試合を観たいか? と聞かれたら間違いなくウェルター級時代のデラホーヤであるww
 
何と言ってもこの華ですからね(FULL FIGHT | Julio Cesar Chavez Sr. vs. Oscar De La Hoya (DAZN REWIND)から引用)。


ど真ん中の主人公ですよ。
 
 
デビン・ヘイニーvsワシル・ロマチェンコ戦の判定にキレ散らかしたりと近年では完全に老害化したデラホーヤだが、だからと言って往年の実績が失われるわけではない。ここまでの華やかさと実力を兼ね備えた選手は他に思いつかないほどに。
 
ヘイニーvsロマチェンコ再視聴。言うほどロマチェンコは勝ってない、ヘイニー勝利と断言するほどでもない。理不尽な罵声を浴びせられたヘイニーが闇落ち。あ〜あ…
 
そのデラホーヤがスター街道を駆け上がる最中に行われたフリオ・セサール・チャベスとの第1戦。申し上げたように明確な世代交代が実現した試合である。
 
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