ライアン・ガルシアがジャーボンティ・デービスに勝つには? 序盤でデービスをビビらせるしかないんじゃない? 後半までいったらどこかで大の字になりそうな【予想・展望】
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る
2023年4月22日(日本時間23日)に米・ネバダ州で行われる136ポンド契約12回戦。28戦全勝26KOのジャーボンティ・デービスと23戦全勝19KOのライアン・ガルシアが対戦する。
ジャーボンティ・デービスvsライアン・ガルシア。序盤物量勝負を仕掛けたガルシアはよかった。でもデービスの嗅覚、精度が高すぎる
ジャーボンティ・デービスとライアン・ガルシアによるスター選手同士のビッグマッチ。
これまで舌戦を繰り広げてきた両者がついにリング上で対峙するわけだが。
実を言うと僕は試合の存在をすっかり忘れており、間近に迫っていることに先ほど気づいた。
もともとライアン・ガルシアにあまり興味がないのもあるが、さすがにデービスが勝つんじゃないの? という思いが強いことも理由。
順当にいけばデービスの勝利。
仮にアップセットが起きてもライアン・ガルシアに興味がないせいでどうにも食指が動かない。
で、「もう少し日が近づいたら展望を考えてみるか」とのんびりしていたところ……。
いつの間にか記憶から抜け落ちていたという。
正直「もういいかな?」とも思ったのだが、せっかくなので。
「ライアン・ガルシアがデービスに勝つにはどうすればいいの?」のノリで考えていくことにする。
重岡銀次朗vsレネ・クアルト。フィリピン選手攻略のお手本のような試合。ビデオ判定でモロニーvsフランコ戦のクソさを思い出した
デービス攻略にはハンドスピード、フットワーク、射程外からのカウンターのうち2つが必須?
まずジャーボンティ・デービスについて。
この選手が過去、苦戦? 苦労? させられた相手を挙げてみると、
・ホセ・ペドラサ
・ユリオルキス・ガンボア
・レオ・サンタ・クルス
・イサック・クルス
の4人だろうか。
2021年12月のイサック・クルス戦ではクルスの突進力、回転力に大いに手を焼いた。5Rに拳を痛めたこともあり、ここ最近ではもっとも苦労した試合と言えそう。
だが豆タンク体型のイサック・クルスは長身のライアン・ガルシアとはタイプが異なる。
ガルシアがあそこまでの接近戦を選択するとは思えず、あまり参考にはならない。
デービスvsクルス感想。デービスは4Rくらいに左手をおかしくしてたっぽいな。自分より小さい相手に苦戦。そろそろビッグマッチを…
残りの3人、ホセ・ペドラサとユリオルキス・ガンボア、レオ・サンタ・クルスに共通しているのが出入りとアングル調整でデービスをかく乱したこと。
ペドラサは近場で動き回りながらの連打勝負。
ガンボアとサンタ・クルスは射程外で対峙→デービスに先に手を出させてカウンターを合わせる作戦。極力危険地帯に立ち入らない&正対しないことを徹底しつつ、ポイント勝負に持ち込むことに成功した(結局倒されたけど)。
なので、デービス攻略には
・反撃の余裕を与えないハンドスピード
・前後左右に動く足
・射程外からのカウンター
のうち2つを兼ね備えている必要がある(と思う)。
ペドラサは自ら距離を詰めてハンドスピードで煽りまくった。
ガンボアとサンタ・クルスはなるべく自分から手を出さずに射程外からのカウンターを徹底した。
デービスのスタイルは基本的に“待ち”。
「どっしり構えて相手を呼び込む→全身のバネを活かした超絶カウンターをぶち込む」のが勝ちパターンだが、その反面相手を追いかける足はいまいち。またカウンター狙いが基本なので反撃の暇がないほど連打を浴びるとどうしても手数は減る。
この部分を突くのが一番の近道かなぁと。
ライアン・ガルシアがデービス攻略法を踏襲できる? ちょっと難しい気がするよ
そして、これをライアン・ガルシアが踏襲できるかというと……。
正直、ちょっと難しいと思っている。
まずライアン・ガルシアにはホセ・ペドラサほどのフットワークはない。
ハンドスピードはペドラサ以上だが、そこを発揮するには足場をしっかり決める必要がある。
さらにパンチが届く位置まで近づかなければならず、デービス相手にそれをやるのはさすがに危険すぎる。
またガンボアやサンタ・クルスのような出入りをこの選手が再現できるかも疑問。
前回のハビエル・フォルトゥナ戦では一回り小さいフォルトゥナを圧力で押し切ったが、仮にアレがデービスだったら……。
試合を観直したところ、デービスのカウンターが届く位置に留まる時間がめちゃくちゃ長いことに気づく。
しかもフォルトゥナの右に邪魔されるせいでジャブの出がよろしくない。
最終的に得意の左フックで勝利したものの、持ち前のハンドスピードを発揮するシーンはそこまで多くなかった。
ライアン・ガルシアvsハビエル・フォルトゥナ。ライアン・ガルシアの強者のメンタル? 相手をリスペクトし過ぎて卑屈になるな。打倒ジャーボンティ・デービス筆頭かも?
いや、どうなんでしょうかコレは。
諸々を加味すると中盤から後半にかけてデービスの1発が火を噴きそうな気がががが。
ガルシアが勝つには? なるべく序盤でデービスをビビらせることが重要。勝敗予想はデービスの9RKO
要するにライアン・ガルシアが勝つにはデービスをビビらせるしかないんでしょうね。
それもなるべく早い段階で。
デービスが動きに慣れる前に一気に攻めて「こりゃヤベえ」と思わせる。
ハンドスピードか、身体の大きさか、1発の威力か。
または別の何かか。
ガルシアが優位に立つにはとにかく序盤でデービスの警戒心を煽ることが重要。
それができればハビエル・フォルトゥナ戦を再現することも可能だし、どこかでKOするパターンもあり得る。
得意の左フックカウンターを打つにしても、まずはデービスの踏み込みを鈍らせる必要がある。
ジャーボンティ・デービスvsエクトル・ルイス・ガルシア。ガルシアってライアンじゃない方か笑 ルイス・ネリ同様、vsサウスポーが得意なタイプだったけど。8Rの猛攻でギブアップ
ただ、過去の試合を観る限りライアン・ガルシアにそこまでのネタはなさそう。
「ガードの上を叩いているうちにデービスにジリジリ押し返される→どこかで1発もらってジ・エンド!!」の流れが濃厚に思える。
なので、それを防ぐためにもライアン・ガルシアはとにかく先手。ハビエル・フォルトゥナ戦以上の出力、スタートダッシュが必須になる。
先行逃げ切りどころか前半~中盤KOを狙うくらいの勢いと割り切りでリングに上がれば。
長引けば長引くほどデービス有利になる(と思う)ので、その前に勝負をつける意気込みで。
最終的に単なる精神論()に行きついてしまったが、ライアン・ガルシアにとってはそのレベルの試合な気が……。
というわけで、勝敗予想はデービスの9RKO勝ち。
“何か”が吹っ切れたライアン・ガルシアが“何か”を起こすことを期待しつつ。
まあ、僕としてはどっちが勝ってもいいんですけどね笑
「ボクシング記事一覧リンク集」へ戻る