ホ、ホントにやるんかカネロvsコバレフ。さすがにこれはコバレフが勝たなきゃダメなヤツじゃない?【予想・展望】

ホ、ホントにやるんかカネロvsコバレフ。さすがにこれはコバレフが勝たなきゃダメなヤツじゃない?【予想・展望】

ベガスイメージ
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2019年11月2日(日本時間3日)、米・ラスベガスで行われるWBO世界L・ヘビー級タイトルマッチ。同級王者セルゲイ・コバレフが現ミドル級統一王者サウル・“カネロ”・アルバレスと対戦する。
 
 
以前より噂されていた一戦がついに実現するとのこと。


ゲンナジー・ゴロフキン、ダニエル・ジェイコブスに勝利し、周辺階級でライバル不在の状態が続くカネロ。
 
対するコバレフもアンソニー・ヤードとの激戦を制して王座防衛に成功したものの、プロモーターの関係でL・ヘビー級統一は難しい。前戦から約2か月と試合間隔も短いが、年齢的にあまり余裕もなく多額の報酬が望める階級差マッチに舵を切ったとのこと。
 
今がまさに全盛期ながらもライバル不在のカネロと、キャリア終盤でのビッグマッチを求めるコバレフ。今回は両者にとってメリットの多い一戦と言える。
 
「カネロがコバレフを失神KO! スターってこういうことだよな。ここぞの勝負で予想を超えてくる」
 

カネロvsコバレフ、ホントにやるんかい。ちっとも真面目に聞いてなかったけど

マジかカネロ……。
ホントに実現しちまうんかいな。
 
この試合の噂は僕も前々から耳にしていたのだが、正直に申し上げてあまり真面目には聞いていなかった。
 
そもそも身長173cmとS・ウェルター級、ミドル級でも大きいとは言えないカネロが、180cm半ばの超人がしのぎを削るL・ヘビー級に進出するのは現実的ではない。
 
しかもコバレフが標的だ?
全盛期の勢いはないとはいえ、この2戦を観れば今でも化け物的な強さであることは明白。
 
ハッハ!!
ジョーダンだろ?
荒唐無稽過ぎてまともに相手にする気もならんわ。
 
と思っていたら、「いや、やんのかい!!」と。
 
「両陣営が合意」「交渉は順調」といった報道をいくら聞いてもいまいちピンとこなかったのだが、ガチで実現しちゃうとはね(正式発表はまだ?)。
 
「シャクール・スティーブンソンvsジョエト・ゴンサレス合意キター!! 10月開催でいいの?」
 

試合展開? カネロが前半を耐え抜き、中盤からペースを上げてボディ中心に攻める感じだろうなぁ

一応申し上げておくと、この試合の流れを想像するのはそこそこ簡単だと思う。
 
カネロがコバレフのジャブをかいくぐって中に入れるか。
コバレフの弱点であるインファイトに持ち込み、ボディを打てるか。
これに尽きる(気がする)。
 
そして、展開的には今年8月のセルゲイ・コバレフvsアンソニー・ヤード戦と近いものになる(はず)。
 
「これが僕のコバレフ! ヤードに苦戦しつつも11RKO勝利で初防衛に成功。最高にカッチョいいww」
 
前半は体力満タンのコバレフが遠い位置からのリードジャブでカネロを寄せつけず、試合の流れを支配する。
ところが中盤からコバレフが徐々に失速し、それを見計らってカネロがペースアップ。時おり強烈なボディショットをヒットするなど、コバレフを追い詰めていく。
 
だが、開始直後からコバレフの強打に耐え続けたカネロも後半に入って失速。終盤にかけてお互いが体力を振り絞る消耗戦に突入……。
 
みたいな感じかなと。
 

コバレフ攻略には中盤以降。失速を見計らってラッシュをかけ、後半のKOを狙う

以前にも申し上げた覚えがあるが、コバレフを攻略するにはとにかく中盤勝負。
 
前半の圧力を何とか耐えしのぎ、コバレフの体力が落ちる中盤からペースを上げる。地道にボディを叩き、たっぷり下を意識させたところでオーバーハンドの右をテンプルに叩き込む。
 
ポイント勝負というより、どちらかと言えばKO狙いが有効に思える。
 
 
ただ、そのためにはコバレフの凶悪なジャブに耐えながらボディを打ち続け、なおかつ中盤からペースアップするための体力を温存しなくてはならない。
 
ダメージを最小限に抑えるタフさと残りの体力を一気に爆発させる思い切りのよさ、ここぞの勝負強さ。
勝負どころでの詰めを誤ればアンソニー・ヤードのようにコバレフの底力を呼び起こす結果を招くし、温存し過ぎた場合は再戦で敗れたエレイデル・アルバレスの二の舞になる。
 
「俺のコバレフが勝ったどー!! アルバレスの圧力を抑え込んで王座返り咲き。慎重な破壊神ってのもいい」
 
躊躇なくローブローを打ち込むダーティさを含め、試合の流れを完璧に読み切ったアンドレ・ウォードはやはりすごかった。
 

カネロはフィールディングとジェイコブスに勝ったことが自信になってるんじゃない?


では、ここから先はこの試合に踏み切ったカネロ陣営の思惑を想像してみることにする。
 
まず両者の体格の比較だが、
・カネロ
身長173cm
リーチ179cm
 
・コバレフ
身長183cm
リーチ184cm
 
身長で10cm、リーチで5cmほどコバレフが上回る。
 
 
一方のカネロも過去2戦で、
・ロッキー・フィールディング
身長185cm
リーチ191cm
 
・ダニエル・ジェイコブス
身長182cm
リーチ185cm
 
サイズ差のある相手に勝利を挙げている。
 
「カネロのボディでロッキー・フィールディング堕ちる。って、久々の「◯◯とは何だったのか?」案件きたな」
 
ロッキー・フィールディングをボディで悶絶させ、ジェイコブスとの中間距離での差し合いに勝利した。このあたりがカネロの自信になっていると想像する。
 
 
BoxRecによると、ジェイコブスとコバレフはほぼ同サイズ。向き合ったイメージは恐らく下記に近いと思われる。

 

コバレフvsアンソニー・ヤード戦を観てこの試合を決断したんじゃないかな。ヤードの詰めの甘さはカネロにはない

そして、カネロ陣営がこの試合を決断する決め手となったのが前回のアンソニー・ヤード戦だと思っている。
 
申し上げたように大激闘の末にコバレフが11RTKOで勝利したわけだが、とにかくすごい試合だった。敗れたヤードのパフォーマンスもすばらしく、個人的には大満足の一戦である。
 
ただ、要因としてはヤードの経験不足もあったように思える。
 
7、8、9Rとヤードがコバレフをダウン寸前まで追い詰めたものの、もう少しのところで仕留めきれず。それこそあと1発当てれば終わるのでは? というところまでいきながらも逃げられ、逆にコバレフの反撃を許してしまった。
 
初のタイトルマッチということも含め、いろいろな意味でヤードの経験のなさが出た印象である。
 
その点、カネロはヤードとは一味違う。すでに52戦のキャリアがあり、ビッグマッチも何度も経験している。
恐らくあれだけグロッキーな相手を仕留め損ねることもないし、防御をサボって致命的なダメージを負うこともない。なおかつインファイトも得意なので、前半から一方的にポイントを失うとも考えにくい。
 
「ゴロフキン大苦戦の末に王座返り咲き。デレフヤンチェンコさんすみません。あんなに手数が出るとは思いませんでした」
 
さらに言うと、コバレフはボディワークのうまい相手を苦手とする。
 
強烈なジャブと圧力でロープを背負わせ、破壊力抜群の連打を浴びせるのがコバレフの勝ちパターンだが、最初のジャブを外された際の対応力に少々難が見られる。
 
・バーナード・ホプキンス
・アイザック・チレンベ
・アンドレ・ウォード
・エレイデル・アルバレス
・アンソニー・ヤード
 
これまでにコバレフが手間取った相手を振り返ると、アルバレス以外は上半身がクネクネ動くタイプばかり。ボディワークを駆使して芯を外し、カウンター→連打の流れを得意とするカネロにも十分勝機はあるのではないか。
 
カネロが狙うとすれば試合後半のKO、もしくはギリギリの判定勝利。
仮に負けてもミドル級王座を失うわけではないし、「勇気あるチャレンジ」として称えらえる(はず)。
 
コバレフの試合間隔が約2か月しかないというのも踏まえた上で、陣営もGO! サインを出したのだろうと。
 
「ポーターを見くびってたな。スペンスをあれだけ追い詰めるとは。ただの突貫野郎じゃないってことがわかった気が…」
 

勝敗予想はコバレフの判定勝利。現実的にはやっぱりコバレフだし、僕が勝ってほしいから

今回の勝敗予想だが、コバレフの判定勝利でいきたい。
 
カネロ陣営の思惑をたっぷりと想像してきたが、現実的に考えればやはり勝つのはコバレフではないか。
 
 
ボディワークのうまさに定評があるカネロだが、あまり追い足がある方ではない。
 
コバレフとは得意な距離が違うため、まともに腕を振るには至近距離勝負に持ち込む必要がある。
だが、ウェルター級上がりのカネロがコバレフの凶悪な連打を浴びながら前に出られるとは思えず、アンソニー・ヤードとはそもそもの体格が違う。
 
カウンター使いのジェイコブスを追い回すのに苦労していたカネロが、コバレフの強打に耐えながら追いつくの相当は難しいと思う。
 
「カネロがジェイコブスに辛勝。相手のよさを消すのが得意なジェイコブス」
 
また、コバレフは必ず中盤以降に失速するとは言ったが、それはカネロも同じ。
ゴロフキンとの2戦目、ジェイコブス戦ともに体力の落ちた分をボディワークでごまかしながら前半の貯金を守りきったが、恐らく今回はそうはいかない。むしろ序盤にリードを許す流れが濃厚で、そこから逆転するのは困難だろうと。
 
コバレフもだいぶ消耗するとは思うが、何だかんだで判定で逃げ切ると予想する。
 
 
あとはまあ、アレだ。
 
僕がコバレフのファンだからというのもある。
カネロのことも嫌いではないが、やはりコバレフの圧倒的なカッチョよさには及ばない。
 
いや、もうマジでカッチョいいww

 
ずっと観てられるからね自分。
 
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