カネロに勝てる可能性があるのって誰? 確かアミール・カーンがいい線行ってたような…。デカいカーンさんはどこかにいないかね
サウル・“カネロ”・アルバレス。
現在、ストリーミングサービスDAZNと11試合400億円以上とも言われる大型契約中のボクシング界最大のスター選手である。
29歳(2020年4月現在)にしてキャリアは53試合に上り、敗戦は2013年9月にフロイド・メイウェザーJr.に喫した1敗のみ。
精度の高いコンビネーションとカウンターを得意とし、2019年11月にはWBO世界L・ヘビー級王者セルゲイ・コバレフを11RKOで下して4階級制覇を達成している。
人気、実力ともに現状No.1ボクサーと言っても過言ではないカネロだが、その人気ゆえか判定が有利に働くケースも目立つ。特に2017年9月のゲンナジー・ゴロフキンとの初戦は物議を醸した試合で、ゴロフキンの勝利(結果は引き分け)だったという声は今も多く聞かれる。
また周辺階級に目ぼしい相手が見つからず、ここ最近は試合を組むこと自体に苦労する状態が続く。噂によると、WBA世界ミドル級正規王者の村田諒太と日本で統一戦を行うプランもあるとのこと。
というわけで、今回は「カネロに勝てる可能性があるのって誰?」と題して、カネロに勝てる可能性のある選手を考えてみたい。
今がまさに全盛期のカネロだが、じゃあどんな選手なら勝てるの?
そもそもカネロをKOできる人なんているの?
有利な判定が出やすいけど、それを帳消しにするくらい圧倒するにはどうすればいいの?
などなど。
あくまで妄想の世界だが、適当に考えてみようと思う。
目次
打倒カネロを実現するのはカウンター使い? やっぱり第一候補はアイツなんだけど…
まず大前提として。
ゴロフキンと真正面から打ち合ったり、コバレフのジャブをかいくぐってKOしたりと、ここ最近のカネロは自ら前に出て相手を打ち倒す試合が増えている。
だが、この選手の根本はどう考えてもカウンター使いだと思う。
見切りと上体を反らすディフェンスを得意とし、相手に先に打たせてから連打を返すスタイル。
その反面、動く相手を追いかける足はなく、スピードと見切りに長けた相手に手間取ることも多い。
なので、カネロ攻略の可能性がもっとも高い(と思う)のは、やはりバックギアの効くカウンター使い。
2013年9月のメイウェザーのように鋭いジャブで出足を止め、右のカウンターで顔面を跳ね上げてサッと身体を入れ替えるパティーン。
もしくは2013年4月のオースティン・トラウト、2014年7月のエリスランディ・ララのような空間支配を得意とするサウスポーがバックギアとカウンターでひたすらポイントアウト狙いに徹する。
現状、周辺階級でこれに該当するのは誰かと考えるわけだが……。
ビリー・ジョー・サンダース(現WBO世界S・ミドル級王者)。
もう1人可能性があると思っていたダニエル・ジェイコブスが崩れた今、何周してもコイツに戻ってきてしまうww
ただまあ、先日も申し上げたようにカネロとサンダースでは判定力()に差がありすぎる。
この両者が対戦すれば恐らく微妙なラウンドが増えるはずで、ラスベガスでやるとなればカネロの判定力はさらに顕著に出るだろうと。
物議を醸したカネロvsゴロフキンVol.1から3年。改めて観てみたけどおもしろい。ゴロフキンのジャブとド派手なカネロのカウンター
どちらとも言えないラウンドを
「はいカネロ」
「ここはカネロ」
「う〜ん、やっぱりカネロ」
などとやっているうちに、終わってみたら118-110でしたみたいな。
正直、微妙なラウンドをどちらのポイントにするかの即答を求められたら、僕も「カネロ」って答えるし()
その上、社会人としてアウトすぎるんだよなコイツw
ボクシング現役世界王者が「女性を殴打する方法」を指導 SNSビデオ投稿で謝罪#ビリー・ジョー・サンダース #ボクシング https://t.co/QhjWs8kjvQ
— J-CASTニュース (@jcast_news) March 30, 2020
少し前にもしょーもない動画が流出したりと、ビッグマッチ以前に私生活で勝手にフェードアウトするタイプなんですよね。
しかもエイドリアン・ブローナーのようなパリピ系クズではなく、陰湿なDQNタイプなのが……。
どこからどう考えてもサンダースが判定でカネロに勝てるとは思えない。
アミール・カーンがそこそこ可能性を見せた!! と考えている時期が僕にもありました
そして、メイウェザーやエリスランディ・ララ以外でカネロに善戦した選手(ゴロフキンを除く)がいたっけ? と考えたところ、パッと頭に浮かんだのが2016年5月のアミール・カーン。
6Rの右フックで壮絶に散ったものの、ひたすら左右へ動きながら連打を出し続ける持久走作戦はまあまあ機能していた記憶がある。少なくとも序盤はカネロを翻弄していたような……。
と思って試合を観直してみたところ、
いっさい可能性を感じなくてワロタww
いや〜、あきませんな。
確かに2Rまではカーンの足とハンドスピードが上回っているが、3R以降は明らかにカネロが左フックの射程を合わせてきている。
4、5Rにカネロの強烈なボディが何発か脇腹に突き刺さり、6Rにカーンの足がガクッと落ちる。
何とか連打でごまかしていたものの、ラウンド後半に動き出しを狙ったカネロの右フックがドカン。
空中で冷温停止したカーンがそのまま大の字に倒れて試合終了。
この2、3年で200回は観たと思われる伝説のKOシーンの完成である。
そもそも論として、この試合は両者の耐久力に差がありすぎた。
カネロはパンチを被弾しても「ほーん、それで?」という感じでズンズン前に出続ける。スピードではカーンにかなわないものの、ある程度の被弾は気にせず1発に力を込めて腕を振りまくる。
恐らくこの試合のカーンは絶好調で、カネロの1発に対して3発返すなど超絶ハンドスピードも健在。左右への動きも軽快だった。
だが奥足重心で出す連打ではカネロを怯ませることはできず、どこかで捕まりそうな雰囲気は序盤からめちゃくちゃ漂っていた。
階級違いの選手を相手にあれだけ動き回れば中盤に失速するのは仕方ない。ボディがモロに突き刺さったことを含め、KO負けは必然の結果だったのかなと。倒れ方のインパクトがとんでもなかっただけで。
てか、カネロって左ボディに見せかけて顔面にフックをぶち当てるヤツ、すげえ得意よね。
世界はデカいアミール・カーンを待望している。カネロ攻略の条件を満たしていそうな選手は誰?
なので、世の中はデカいアミール・カーンさんを待望しているのである。
仮にカーンさんが今よりもふた回り身体が大きく強靭な顎を持ち、なおかつライト級時代のスピードをキープできればカネロに勝つ可能性も十分あると断言できる(それはもはやカーンではない)。
・カネロを上回るスピード
・遠い間合いで勝負できる
・耐久力
周辺階級でこれらの条件を満たす選手を探してみると、最初に浮かぶのはディミトリー・ビボル(現WBA世界L・ヘビー級王者)かなと。
だが、さすがにカネロがビボルを相手にするとは思えない。
知名度の割に危険度が高く、2ヶ月のスパンでゲロゲロだったコバレフをはるかに上回る。カネロにとってはあまりにリスクが大きすぎるマッチメークである。
村田諒太の覚醒とコロナによるブランクがもったいなさすぎな件。ブラント、バトラー戦の勢いのまま間髪入れずに次戦に行きたかった
また一時期のハイメ・ムンギア(元WBO世界S・ウェルター級王者)にはかなり期待感があったが、ここ最近は低調なパフォーマンスが続いている。
前回のゲイリー・オサリバン戦を観る限り、カネロへの挑戦どころではない。むしろ減量をがんばって階級を戻した方がええんちゃうか? と思うほど。
だったらカラム・スミス(現WBA世界S・ミドル級スーパー王者)はどうなのよ? という話も聞こえてくるが、困ったことに僕がこの選手をよく知らないんですよね……。
ハイライトを観るとかなり期待が持てそうだけど。
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