BreakingDownが単純におもしろかった件。賛否両論あるけど僕は好き。オーディション編はいらないけどねw 木下優樹菜の輩感、馴染み方が尋常じゃない【感想】
2022年7月17日に(都内某所で)開催された1分間の格闘技大会「BreakingDown 5」。
初の女子マッチ3試合を含む全21試合が行われ、メインイベントでは元アウトサイダー王者啓之輔がK-1に出場経験もあるモハン・ドラゴンに5-0で判定するなどバラエティに富んだ大会となった。
7.17『BreakingDown』全試合 結果 速報=朝倉未来の1分間大会(モハン・ドラゴンvs啓之輔、瓜田純士、こめお、久保田覚、女子マッチほか)#モハンドラゴン #啓之輔 #瓜田純士 #BreakingDown #BreakingDown5https://t.co/j6O5csXnIv
— eFight(イーファイト)格闘技&フィットネス情報 (@efight_twit) July 17, 2022
まず僕はBreakingDownについてほとんど知らず当然リアルタイムで観たこともない。
知識としては「朝倉未来が考案した1R1分のみの格闘技で、これまで何度か大会が開催されている」ことくらい。
細かいルールも知らなければどこでO.A.されているのかもよくわかっていなかった。
ところが5回目を迎えた今回は大会後に各所で話題になったりプロ格闘家が次々とBreakingDownについて言及したりと一気に知名度が上がった印象。
SNSやネットニュースのコメント等で賛否両論巻き起こっていたのも知っているが、試合を観もせずにあれこれ言うのは違うかな? と思いこれまでは何も言わないでいた。
ただ、そんなに話題になっているのであれば一度観てみたい。
ということで探してみたのだが、困ったことにどこで視聴すればいいのかがよくわからない。あれこれ調べてようやく見つけたAbemaTVもすでにPPV購入期間が過ぎている。
「うそーん」と思っていたところ、朝倉未来のYouTubeチャンネルで全編? が公開されていることを知った次第である。
- 1. 「寝技は10秒まで」ルールを初めて知った。シバターがチョークで勝ってた気がしたけど。ちなみに視聴したのは本編のみです
- 2. BreakingDownはおもしろかった。賛否両論あるけど僕は純粋に楽しめた。1R1分間なら多少稚拙でも視聴に耐えられる
- 3. オーディション編は僕はいらないかな。各選手の芝居掛かった表情と台詞回しにサブイボが止まらない笑
- 4. 木下優樹菜の馴染み方よ。ナチュラルなガチ感はBreakingDownの雰囲気とめちゃくちゃマッチする
- 5. 女子の試合は1分間ですら長い。30秒すぎには両者バテバテ。パズーの支度が間に合うくらいの時間でいい
- 6. 攻略法はパンチのコンパクトさとハンドスピード? 前蹴りの有用性は女子の試合が参考になった
- 7. 結局思い切りのよさが一番重要。とにかく前に出て腕を振りまくれ。今後はもっと洗練されていくのかもしれないね
「寝技は10秒まで」ルールを初めて知った。シバターがチョークで勝ってた気がしたけど。ちなみに視聴したのは本編のみです
まず僕が初めて知った知識として、
・寝技は10秒まで
というものがある。
第1回大会でシバターが芸人のみなみかわにチョークで勝っていたことをうっすら覚えていたので、これに関しては「へえ〜、そうなんだ〜」と。
要するにルールとしては基本的に立ち技が中心、グラップリングはおまけみたいなもので、アクションの多さとスピード感を重視した大会と考えてよさそう。
さらに今回僕が観たのは本編のみ。煽りVやゲスト陣のコメント、試合前のインタビュー等は飛ばしながら試合を中心に眺めている。
出場選手のキャラ立ちっぷりが話題のオーディション動画はいっさい観ていない。
Breaking Down 6のダイジェスト視聴感想。競技として洗練させていく気はないのかも? 乱闘云々には興味ないけど「ガキの未来ガー」とかの苦言()はうるせえよって思うよね
BreakingDownはおもしろかった。賛否両論あるけど僕は純粋に楽しめた。1R1分間なら多少稚拙でも視聴に耐えられる
上述の通り本編のみの視聴、試合を中心に飛ばし飛ばし眺めた感想だが、純粋に「BreakingDownはおもしろかった」。
朝倉未来が言うには
・格闘技を盛り上げる
・競技人口を増やす
という名目のもとでスタートした(らしい)BreakingDownだが、申し上げたようにプロ格闘家や格闘技ファンの間では賛否両論巻き起こっている。
「これを観て格闘家に憧れる人はいないだろ」
「家族と一緒に観ようと思わない」
「半グレたちの格闘技ごっこ」
といった否定的な意見から、
「1R1分間のとっつきやすさがすごい」
「出場選手がほぼ全員素人なのに超おもしろい」
「これを『バラエティだから』で済ますととんでもない目にあう」
など、着眼点の鋭さや既存の格闘技大会への警笛を鳴らす声も多く見られた。
だが、僕自身はこのイベントを通じて“格闘技の今後”を考察することにはあまり興味がない。「スマホの小さい画面で観る人が多い中で1R1分間のコンパクトさは時代にマッチしている」といった分析もどうでもいい。
おもしろいかおもしろくないかの方がはるかに重要で、結果としてはなかなかおもしろいイベントだった。
と同時に、
・オーディション編は観る必要がない
・木下優樹菜の馴染み方が尋常じゃない
・女子の試合は1分間ですら長い
などの印象も残っている。
てか、1R1分間で終わる試合は確かにいいですよね。
プロ同士の3分or5分×複数ラウンドは「ここからどんな駆け引きがあって、どこで山場を作るのか〜」みたいな部分も見所になるわけだが、全力でガーッとぶつかるだけの1R1分間の試合は多少技術が稚拙でも十分視聴に耐えられる。
あまりのコンパクトさに入場シーンを飛ばしているうちに試合が終わっていたパターンもあったりなかったり笑
安保瑠輝也が1分3Rの謎ルールでシリル・アビディを圧倒。そうか、手ごたえを感じちゃったか…。この人の他流試合に期待してたけどソコジャナカッタ
オーディション編は僕はいらないかな。各選手の芝居掛かった表情と台詞回しにサブイボが止まらない笑
「オーディション編は観る必要がない」についてだが、これは正確には「“僕は”オーディション編は観る必要がないと思った」と言うべき。
激しい罵り合いや乱闘騒ぎ、突飛な態度で主催者にウザ絡みしたり。
「さまざまな境遇の人がチャンスを掴むためにあの手この手で爪痕を残そうとがんばる→出場選手のキャラ立ちによって試合に注目が集まる」というのが定番の流れとなっているようだが、正直キツい。
芝居掛かった表情と台詞回しを観るのがしんどいというか、人間的な魅力云々以前にあまりのクサさにサブイボが止まらなくなる笑
試合前の煽りVですら「うわぁ…」となっているのに、アレを最初から最後まで観るのはもはや苦行でしかない。
本戦に出場するにはインパクトが重要なのは理解できるが、せめてもう少し何とかならんものか。
木下優樹菜の馴染み方よ。ナチュラルなガチ感はBreakingDownの雰囲気とめちゃくちゃマッチする
逆にインタビュアーとして参加していた木下優樹菜の馴染み方と言ったら……。
アングラ感とバブル感が入り混じったBreakingDownの雰囲気にめちゃくちゃマッチしていたのが笑
インタビューゾーンで懸命にキャラ作りする出場選手を尻目にごく自然に輩の雰囲気を出しまくるガチの人。
嘘みたいなチンピラムーブによって地上波では居場所を失った木下優樹菜だが、“あっち側”の舞台では適度にポップで頭の回転も早い。
出場選手がクソ寒いアピール合戦を繰り広げる中、ジムショ・ソ・デさんのナチュラルボーンっぷりはかなり好印象だった笑
最近「はじめの一歩」がおもしろいんだが? 明らかに井上尚弥の活躍に触発されて作者のモチベーションが回復しとるやん笑 ヴォルグ、千堂、間柴が世界戦線へ
女子の試合は1分間ですら長い。30秒すぎには両者バテバテ。パズーの支度が間に合うくらいの時間でいい
そして「女子の試合は1分間ですら長い」に関してはそのままの意味。
今大会からスタートした(らしい)女子部門だが、申し訳ないことに1分間でも観るのが辛い。
ピコピコパンチの応酬なのはもちろん、30秒すぎくらいで両者がはっきりとバテてくる。
それこそ旧K-1におけるモンスター路線のような。
巨漢同士がゼーハーゼーハーしながら抱き合う地獄絵図と少し似ていた(気がする)。
マジな話、ちょろっと練習しただけの素人が全力で動ける時間などたかが知れている。
それでも男子であればノリと勢いで乗り切れるが、スピード&パワーが劣る女子の場合は……。
女子部門は計3試合が行われたわけだが、残念ながらどの試合もつまらなかった。
というわけで僕が思う(何様?)女子の適正試合時間は40秒。
どの選手も概ね30秒すぎでバテていたことを考えると、パズーの支度がギリギリ間に合う時間設定にすれば多少は視聴に耐えられるのかも知れない。
攻略法はパンチのコンパクトさとハンドスピード? 前蹴りの有用性は女子の試合が参考になった
あーだこーだと言いつつ最初に申し上げたようにかなり楽しめた「BreakingDown」。
ここから先は僕が思った攻略法のようなものを考えてみようと思う。
・パンチのコンパクトさ
・ハンドスピード
・接近戦ができる
・前蹴り
・思い切りのよさ
今大会のみの印象だが、だいたい上記5つが有効な気がした。
非常に大雑把なのだが、明確な判定やKOで勝つ選手はだいたいパンチがコンパクト。
最短距離をスパッと通すパンチに加えてカウンターを狙う余裕を与えないくらいのハンドスピードと出入りがあればなおいい。
圧巻の18秒KOで勝利した元ボクサーの飯田将成などはまさにそんな感じ。
スルスルっと距離を詰める→コンパクトなパンチをガードの間からスパッと通して最初のダウンを奪い、再開後も相手の攻撃の内側からパンチをねじ込みあっさりKO勝利という。
基本、ぶん回しのフックやモーションが大きい蹴りはなかなか当たらない。
1分間ではパンチの軌道、タイミングを覚えるのも難しい。
とにかくファーストコンタクトが重要で、スピーディな出入りとパンチのコンパクトさ、近場でカウンターを狙わせないくらいの連打を兼ね備えた選手が有利なのではないか。
不良が格闘技の質を下げる? 格闘技の未来がなくなる? イベントとしてのBreakingDownはすごいと思うけど、妙なプライドを持つからおかしくなる
前蹴りに関しては「つまらない」と申し上げた女子の試合が参考になった。
第11試合でセクシー女優に勝利したプロダンサーが前蹴りを多用してスペースを確保していたが、アレは自分の距離をキープするやり方として有効に思える。
セミファイナルで元プロボクサーに勝った喧嘩自慢もコンパクトな蹴りでパンチの間合いに入らせないことに成功していたしね。
ちなみに前回、今回と元プロボクサーが喧嘩自慢に負けたことでボクシングファンが「うっきー!!」となっていたようだが、さすがに攻撃パターンがパンチのみでは難しいのではないか。
時間の短さゆえに自分の得意分野に特化する分、相手にも読まれやすい。
キック経験もある飯田将成はその部分でのアドバンテージも大きかったのだろうと。
結局思い切りのよさが一番重要。とにかく前に出て腕を振りまくれ。今後はもっと洗練されていくのかもしれないね
そして何よりこの舞台で重要になるのが思い切りのよさ。
1分間では試合の組み立て云々をやっている暇はない。
そんなことよりガツガツ前に出て腕を振りまくる方がはるかに大事。
第2試合で「賢く勝ちたい」とコメントした選手が瞬殺されていたが、どうやらK-1アマチュア大会で実績のある選手だったとか。
ローで動きを止めて〜、腹を効かせて〜といったセオリーが通用しない、ノリと勢いが技術を凌駕する可能性が山ほど詰まっているのが「BreakingDown」の醍醐味。
これを「喧嘩の延長」「格闘技ごっこ」と切り捨てるのは簡単だが、みんなが大好きな“気持ちの勝負”を堪能できるのもこのイベントのよさと言えそう。
さらに言うと、回数を重ねていくごとに洗練されていわゆる“BreakingDown用の技術”“BreakingDownに特化した選手”も出てくるのかもしれない。
今後飽きられて衰退するのか順調にジャンルの一つとして定着するのかは不明だが、何度も言うように個人的にはおもしろいイベントだった。
でもPPVを購入してリアルタイム視聴したいかというと……。
金額的なアレはもちろん、BreakingDownだけで1日が潰れてしまうのはちょっともったいない気も笑
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