キース・サーマンvsショーン・ポーター予想!! ハイスピードバトルを生き残るのはどちらだ?【ウェルター級サバイバル】

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草原イメージ
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“Showtime” vs “One Time”
キース・サーマンvsショーン・ポーターのタイトルマッチ!! 注目のウェルター級のスピードスター対決が実現!!

2015年10月3日(日本時間4日)、米国にて正規王者のキース・サーマンvs挑戦者元IBF世界ウェルター級王者のショーン・ポーターの一戦がWBA世界ウェルター級タイトルマッチとして行われる。

“One Time”の異名を持つ26歳の無敗王者キース・サーマンと、スピードと回転力で怒涛の突進を見せる”Showtime”ことショーン・ポーターの一戦。

「メイウェザー、やっぱり判定勝ち!! 現役ラストの試合でも挑戦者ベルトに何もさせず」

メイウェザー引退後、群雄割拠のウェルター級戦線で主役に躍り出るのはどちらか。スーパースターの座をかけてぶつかる両雄に注目である。

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予想はキース・サーマンの判定勝ち。でも、案外退屈な試合になりそう?

ルイス・コラーゾにボディをえぐられ、ダウン寸前まで追い詰められながら辛くもタイトルを防衛したサーマン。かたや、メイウェザーばりのL字ガードと高い運動能力を持つエイドリアン・ブローナーを相手に終始ペースを握り続けたポーター。
ともに難敵を退けての一戦ではあるが、勢いという意味ではややポーターに分があるだろうか。

「ショーン・ポーターがブローナーを12R判定で下す!!」

スピードと突進力を活かした攻めがハマれば中盤以降ポーターのKO勝ち。逆にポーターが防御を意識し過ぎてサーマンの動きを見てしまった場合は判定でサーマン勝利。ざっくりとそんな感じの試合になりそうに思えるのだが、どうだろうか。観ている方としては案外退屈な試合になる可能性も高いように思える。

どちらにしろ、サーマンのでき次第で試合の流れが大きく結果が変わるのではないだろうか。

サーマンには、ケル・ブルックがやったようにポーターの突進を正面から受け止めるほどの強靭さはない。だが、ポーターの出足に左を合わせるスピードがある。左のショートフックでポーターの突進を寸断する。ブローナーがやろうとしてできなかった作戦だが、サーマンのパンチであれば実現可能なのではないだろうか。

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また、少なからずロープ際やリング中央でもみ合う場面は出てくるはずなのでで、その場面でサーマンがどの程度ポーターの突進に耐えられるかも重要になるだろう。

やはりポーター相手に後手に回るのは非常に危険だ。ロープに押し込まれての連打の餌食になること請け合いである。さらにケル・ブルックのように、ポーターの突進を受け止めつつカウンターをヒットさせるほどのセンスは残念ながらサーマンにはない。

ポーターの出足をいかに挫けるか。いかにポーターに腕を振り回すスペースを与えないかがカギになる

ポーターは間違いなく頭を下げて左ジャブで襲いかかってくる。サーマンはこれにどうにかカウンターを合わせて、なおかつボディに右を返したい。そしてすぐに身体を密着させてポーターの反撃を封じるのだ。
さらに、距離が開いた時には左右のステップでどれだけポーターの突進をいなせるか。得意のサークリングでいかにポーターの追い足から逃れることができるか。

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前回のブローナーvsポーター戦。ブローナーは左フックのカウンターを狙い過ぎるあまり、それまでのラウンドを失い続けたという経緯がある。サーマンとしても、一発のカウンターできれいに勝とうとするのは非常に危険だ。よくロープを背負って上体だけでかわす動きを見せるが、あれをやってしまうと恐らくポーターのラッシュの餌食になるだろう。

チャベス戦で見せたような、突進をバックステップでかわして左フックからアッパー気味の右。そういった流れが一番華麗なのだが、ポーター相手にさすがにそれは難しい。
ポーターの飛び込み際に一発当ててクリンチ。サイドに回って一発当ててまたクリンチ。その繰り返しでポイントを拾う作戦が有効なのではないかと思う。

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くれぐれもまっすぐバックステップで後退する動きは避けたい。それをやってしまうとマリナッジの二の舞になりかねない。2014年4月に行われたマリナッジvsポーター戦。マリナッジはポーターのプレッシャーに圧されてまっすぐ下がり、結果的にラッシュに巻き込まれてしまった。あの直線的な後退は、ポーターとしては非常に追いやすい動きだったはずなのだ。

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サーマンとしては変に色気を出して打ち合ったり、必要以上に大きく動いてコーナーに詰まったりということがないように心がけたい。

僕個人としては、案外キース・サーマンは積極的に打ち合おうとするのではないかと予想している。試合序盤は陣営の作戦通りに足を使った出入りを意識するのだが、ラウンドが進むにつれてポーターの突進に合わせてカウンターを狙い始める。そして、逆にポーターの強烈な右フックを被弾してガクッと腰を落とす。そんなシーンが観られればおもしろい。

サーマンの大きなモーション、パンチとパンチの間の隙をついて追い詰められるか?

一方のポーターだが、恐らくマリナッジ戦のように突進力でサーマンを圧倒することは難しい。かといって、ケル・ブルックにやられたように真正面から突進を受け止められることもないだろう。
ガードを常に高く上げ、半身に近い形で構える。とにかく相手から見える的を小さく、前後の小刻みなステップを止めずに狙いを絞らせない動作を意識したい。

頭を下げて打ち込むいつものジャブ。このパンチが果たしてどれほどサーマンに通用するか。中間距離での駆け引きでいかにサーマンを後退させられるか。ポーターが優位に試合を進めるには、この辺りが重要な要素になりそうである。
ボディを狙うと見せかけて左腕を絡ませ、相手の身体を引き寄せて右フック。ポーターはそういった駆け引きもうまいので、随所にダーティさも発揮していければいいのではないだろうか。

頭を振りながら前後に細かいステップを踏み、サーマンの左をダッキングでかわして懐に飛び込む。サーマンが圧力に圧されてまっすぐバックステップすればチャンスだ。鋭い踏み込みからの突進で一気にロープを背負わせ、左右ボディにフックを叩き込むのだ。

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サーマンが手数を出せずにサークリング中心の動きを見せるのであれば、これまたポーターのチャンスだ。フットワーカーに対してうまく退路を塞ぎ、じわじわとコーナーに追い込むのはポーターの得意とするところだ。サーマンの逃げ道を封じたところで、思い切り懐に飛び込んでからのラッシュにつなげることができる。

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前回のブローナーは12Rの左フックを一発当てるためだけに、それまでのラウンドを犠牲にした感があった。だがさすがにキース・サーマンがそれと同じ轍を踏むとは考えにくい。近年は積極的な攻めだけではなく、慎重な試合運びも板についてきたサーマンを攻略するには多少の変化もつける必要があるだろう。左からだけでなく、ノーモーションでの右から突進するなどの緩急も織り交ぜていきたいところだ。

サーマンにはブローナーにはない左右へのフットワークがある。ただ、1つ1つの動作の溜めが長く、パンチに入るまでのモーションも大きい。重心も後ろにかかり気味で、案外追いかけやすいフットワークなのではないかと思う。

要するに無駄な動きが多いという意味なのだが、そこをうまくついてサーマンに自分の周りを回らせる展開に持ち込みたい。そうすれば、ポーターとしては非常に攻めやすい構図になるはずだ。
ポーターの持ち味であるバランスのよさと足腰の強さ。腕を振り回しても身体が流れない利点をふんだんに活かして、いずれやってくるだろうチャンスに備えて根気よくサーマンを追い回したい。

不器用そうに見えて、意外と中間距離でのジャブの差し合いが得意なポーター。サーマンのカウンターに注意しながら左で飛び込み、オーバーハンドの右を当てることができればKO勝ちもあると予想するが、どうだろうか。

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結果予想は非常に難しい。僅差判定でキース・サーマンだが、その逆も十分に考えられる?

キース・サーマンは1つ1つの動作に使うエネルギー量の割に、相手の脅威となる動きが少ない。そのポテンシャルの高さを無駄使いしているような気がする。
動きも派手で一見華やかなボクシングに見えるのだが、足を使って動いている状態から攻撃に転ずるまでに大きなタイムラグができる。ここがサーマンの欠点である。

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対するポーターは踏み込みのスピードや思い切りのよさは特筆ものだが、全体的に力み過ぎである。常にアクセルをふかしまくっている状態で、相手と対峙しているだけでガソリンを垂れ流しているイメージが強い。
また、力んで振り回すパンチは連動性に乏しく、攻撃がぶつ切れになりやすい。一発一発の迫力とは裏腹に、サーマンならば慎重に試合を運べば対処しやすいスタイルともいえる。

今回の試合は非常に難しいのだが、キース・サーマンの僅差判定勝ちの予想でいきたいと思う。

パワーとスピード、テクニックのキース・サーマン。
パワーとスピードのショーン・ポーター。
手持ちの武器の種類、引き出しの多さでややキース・サーマンが有利と予想するが、いかがだろうか。
ちなみに個人的な気持ちとしてはポーターにがんばって欲しいと思っている。両者のスタイルがかみ合わずに退屈な試合になる可能性もかなり高い気もする。

あ、同日に行われるアーラフベルディエフvsブローナーはブローナーの判定勝ちでお願いします。

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