内山進退は五分五分←これ、現役続行するパターンだ。大みそかはコラレスと再戦してるから落ち着け。ってS・フェザー級戦線おもしろいな!
2016年4月27日に12度目の防衛に失敗して、6年3カ月守り続けた王座から陥落した内山高志が久しぶりに公の場に登場。今後の進退などについて口を開いた。
→「内山、去就は未定=気持ち揺れ「悩んでいる」-ボクシング」
→「内山高志「現役続けるかは五分五分」激励会で語る」
記事によると現在の気持ちは五分五分。
さらに復帰するなら「コラレスとの再戦」と明言するなど、初の敗北を喫した相手へのリベンジの気持ちが強いこともうかがわせている。
長谷川穂積、山中慎介とともに長年日本のボクシング界を引っ張ってきた稀代の強打者・内山高志。年齢的にもキャリアの大詰めになるだろう再起戦は実現するのだろうか。
内山は再起するんじゃないですかね? 割と高確率で
内山高志の進退については、いくつか「現役続行を決心した!!」旨の記事が出るなど、ここ数日で多少情報が錯綜していた。
だが、上記の通り「現役続行か引退かで揺れている状態」というのが本当のところなのだろう。
再起を期待するファンからすれば今の状態はやきもきするだろうが、どちらにせよ内山の決断を尊重すると考えている方が多いようである。
これについて僕個人の意見を言うなら、ぶっちゃけ内山高志は再起すると思う。
理由は非常にフワッとしているのだが、「可能性は五分五分」←このニュアンスのコメントをしたアスリートは僕の中では基本的に再起することになっている。
浅田真央しかり、北島康介しかり。ボクシング界で言えば長谷川穂積もそうだし、多少古い話だが畑山隆則も似たような感じで復帰即世界戦に挑んでいる。
「復ッ活ッ 内山高志復活ッッ 内山高志復活ッッ「試合してェ~~~~」」
しかも内山は敗戦の3日後からロードワークを開始し、現在ではジムワークも再開しているという。浅田真央のように1年も休養してブランクを開けることもない。北島康介はアメリカに拠点を移すというイキった行動に出ているが、内山はつつましく宮古島合宿である。
「田口良一vs宮崎亮予想!! 物足りない世界戦? 全然そんなことはない。絶対おもしろい試合になるから」
「試合をしたいと思ったときに体力が落ちていないように」とのコメントにもあるように、コンディション的には防衛戦前と変わりない状態を維持していると考えていいのではないだろうか。たとえ決断までに時間がかかったとしても、体力が戻らないという理由で引退することはないだろう。
というか、普通に復帰するでしょこれ。
そもそも「五分五分」という言葉が出てくること自体、現役に未練がある証明である。これまで通り節制を続けて体重もキープしているというし、普通に考えて復帰しない理由がない。
なので、内山の現役続行を願っているファンの方に強く言いたい。
「まあ、落ち着け。内山は帰ってくるから」(我ながら好き勝手言ってるなww)。
後は「モチベーションの問題」だけでしょうね。内山が現役を続けるか否かは
正直、内山高志の現役続行の可能性はそこそこ高いと思う。
だが、最後のひと押しとなるのはやはり「モチベーション」の部分だろう。
以前の記事で、内山がコラレスに負けた理由を「モチベーション」やら「戦う理由の欠如」やらに持っていこうとした記事に対して「アホか。内山は実力でコラレスに負けたんだよ」と吠えまくったことがある。
「「モチベーション」とか「メンタル」とかホント好きだよな。笑わせんなよ。内山は実力でコラレスに負けたんだよ」
気持ちの面で多少揺れようが、あの一方的な試合の結果が変わったとは思えない。モチベーションどうこうではなく、単純にあの日のあの時点ではコラレスの方が強かった。
それを「モチベーション」などという曖昧なものに敗因を求めるなど失礼極まりない。内山にもコラレスにも失礼だし、プロの物書きとして終わっている。
そんな感じで吠えた次第である。
「河野公平vsコンセプシオン予想!! キツいか河野。強敵来襲で激戦必至」
だが、今回のように現役続行or引退で揺れている選手を奮い立たせるには「今後のモチベーション」は不可欠な要素と言っていい。というより、それ以外に復帰を後押しする方法がない。ましてや内山のように大ベテランの域に達している選手ならなおさらだ。
つまり、ジム側が内山高志に現役続行を決心できるほどの道筋を示せるか。すべてはここにかかっていると思う。
冗談抜きで、あのとき内山の「戦う理由」どうこうの記事を書いていたライターは今こそ「モチベーションうんたら」を連呼するときだと思うのだが。
いや、マジで。
「山中vsモレノ再戦予想!! 疑惑の判定勝利から1年。因縁の対決に決着をつけられるか?」
ところでS・フェザー級戦線おもしれえなオイ
S・フェザー級戦線の現状に目を向けると、先のWBCタイトルマッチではフランシスコ・バルガスがオルランド・サリドを相手にドロー防衛を果たしている。さらに試合後に三浦隆司がリングに上がり、バルガスに再戦を申し込む一幕もあるなど、バルガスvs三浦Vol.2の方向に進みそうな気配を見せている。
「ゾンビか!! サリドがバルガスを追いつめ惜しくもドロー!!」
また、WBOではローマン・マルティネスがワシル・ロマチェンコに敗れ王座が交代している。
そしてWBAの王者であるハビエル・フォルトゥナはジェイソン・ソーサとのタイトルマッチが決定しており、S・フェザー級戦線はまさに群雄割拠の様相である。
「ロマチェンコがゴロフキン化? マルティネスに手も足も出させず完勝!! アカンわこりゃww」
特にフェザー級から階級を上げてローマン・マルティネスに圧勝したロマチェンコの界隈は熱い。トップランクのCEOであるボブ・アラムが切望するニコラス・ウォータース戦や因縁のサリド戦、またはIBF王者のホセ・ペドラザとの統一戦など。
「ロマチェンコにウォータースは勝てるか? 無理だろうなぁ。勝って欲しいけどなぁ」
ロマチェンコ自身が防衛戦を1戦挟んでさらなる階級アップを目論んでいるとのことで、次戦の相手は誰になっても間違いなく大注目の試合になるだろう。
まさしく日本のファンが内山高志に望んでいたロードをロマチェンコが大手を振って歩み始めている状況である。
こんな中で、ごく自然に三浦隆司の名前が出てくる状況にワクワクしないわけがない。S・フェザー級戦線最高である。
「三浦vsバルガス壮絶決着!! 最強挑戦者フランシスコ・バルガスに三浦隆司がTKOで敗れて王座陥落!!」
内山高志の今後は明るいのか、暗いのか
内山が現役続行を決意するには今後のモチベーションが不可欠。
話は戻るが、内山が現役を続行する決心を固めるには、厳しい練習や節制を続けてでも試合をしたくなるような相手、舞台をジム側が用意できるか。それにかかっていると言っても過言ではない。
内山が希望していた海外の強豪との一騎打ち。勝つか負けるかわからない相手とのヒリヒリするような勝負。そんな未来を提示できるかどうかにかかっていると思う。
「内山vsウォータース予想!! 実現なるか? 日本のKOダイナマイト内山高志とニコラス・ウォータース」
仮に内山が2016年の大みそかに復帰を決めたとして、恐らくコラレスとの再戦は実現できるのではないだろうか。
「内山vsコラレスの敗因? 経験知不足、国内専門王者の弊害が一番大きいんじゃないかな?」
上述のように、現在のS・フェザー級トップ戦線は混沌としていて非常におもしろい。
だが、残念ながらそこにジェスレル・コラレスの名前は見当たらない。WBAからの統一戦指令もフォルトゥナの「やらん!!」のひと言で保留になっているとのことだし、現状どの方向に進むのかの情報もない(僕が知らないだけか?)。
そもそもジェイソン・ソーサとフォルトゥナの試合が決定している時点でWBAの指令は有名無実化してしまっている。律儀に統一戦指令に従って負けちゃった内山はなんだったの? という話だ。
まあ、それはそれとして、とにかく現状のS・フェザー級戦線にコラレスの入る余地はほとんどない。
恐らくベルトを獲得したコラレスは「は? スーパーチャンプ、マジ意味ねえしww」と思っているのではないだろうか。
つまり、何だかんだでコラレスにとっても2016年大みそかの大田区総合体育館が一番いい条件が得られる防衛戦ということになるのだ。
ここから先はあくまで僕の予想というか妄想だが、内山が現役続行を決意するには「コラレス戦の後の展開が見えるかどうか」が重要なのではないだろうか。
2016年大みそかに復帰しました。
コラレスにリベンジを果たしました。
で?
次はどうすんの?
また国内最強路線を1からスタートするの?
内山としてはこの状況に陥るのが一番最悪な展開である。
そうではなく、ぼんやりとした輪郭でもいいからこれまでとは違った何かが欲しい。そう考えているのではないかと思う。
「ウーゴ・ルイスに挑戦! 長谷川穂積最終章開幕。ラストファイトか? 大阪で引退をかけて3階級制覇へ」
だが、たとえコラレスに勝ったところで、現状のS・フェザー級戦線に内山の入る余地は見当たらない。ジムの意向もあるだろうし、とてもじゃないがバルガスとの統一戦など夢のまた夢だろう。
だったらどうするのか?
「フォルトゥナ陥落!! イキった末にソーサの左フックを被弾してKO負け」
ガンボア連れてこいガンボア。アイツと大田区総合体育館で一騎打ちだよ
揺れる内山をもう一度奮い立たせるにはコラレスへのリベンジだけでは弱い。
だが、たとえコラレスに勝ってもS・フェザー級トップ戦線は渋滞中で入る余地がない。
じゃあ、どうするよ?
ガンボアがおるやんけ!!
2016年の大みそかにコラレスとの再戦を実現することは可能。
だが、その後の展望がなければ内山が復帰に傾くのは難しい。
でもS・フェザー級に現状、内山の割り込む場所はない。
「井岡がララを11RKOに下して快勝!! エストラーダ戦は…ないかなぁ。案外正規王者vs暫定王者の統一戦になるかもね」
じゃあ、防衛戦の相手にユリオルキス・ガンボアを連れてくればいいんじゃないの?
以前にも言ったように、僕はボクシングのマッチメークについてはまったく詳しくない。テレビ局同士のしがらみやプロモーターとマネージャー云々の話にも疎い。
そんな情弱な僕が全力で出した答えが「大田区総合体育館にユリオルキス・ガンボア召喚」である。
「内山国内防衛ワロタ _( ̄▽ ̄)ノ彡 だから言っただろww 大田区総合体育館を想定しておけとあれほどwww」
たとえ内山が復帰を決めたとしても、強さを維持したまま試合ができるのは残り数試合だろう。具志堅の記録どころか、実際は防衛戦を後何回やるかといったレベルの話だと思う。残り少ない試合を「海外のリングで大観衆の前で」と思っても、現実的にはその時間もコネもない。
それなら、残りは大田区総合体育館に大物を連れてくる。これしか考えられない。
「ウォータースvsロマチェンコ決定ワロタww これで内山vsコラレス再戦確定的か?」
もしくはフランシスコ・バルガスに三浦が勝つと考えて、タカシ対決Vol.2か。でも今の段階ではあまりに不確定要素が多過ぎる。
となると、やはり大田区総合体育館に大物を連れてくるのが最善手である。
今の段階で宙ぶらりんの大物が誰かいないかと考えると、必然的にユリオルキス・ガンボアが最有力となるわけである。
ゴタゴタのあったSMSプロモーションズとガンボアの関係、新たに契約したと言われるスペインのBBプロモーションズがどのような意向なのかはよく知らない。それでも、2015年12月から試合をしていないガンボアを日本に連れてきて内山を満足させることはできないだろうか。
ガンボアが相手であれば内山のモチベーションも再び燃え上がることは間違いない。しかも今のガンボアにはかなりの衰えが見られる。仮にコラレスに内山が勝てるのであれば、ガンボアにも勝てる可能性は高いと思う。
ジム経営ももちろん大事だが、何とか日本ボクシング界の功労者に満足いく花道を飾ってあげてもらいたい。
ここ1年ですっかり内山への思い入れが強くなった僕がそんなことを考えてみた。
ワタナベジムは日本のボクシングビジネスの完成型?
しかしワタナベジムの戦略というのはホントにうまいと思う。
内山高志という大黒柱が抜けて、8月のダブル世界戦は絶対大赤字だと思っていた。だが、絶妙のタイミングでの日本人対決敢行である。
河野公平と田口良一だけじゃ話にならんだろと思っていたところに宮崎亮vs田口の日本人対決をねじ込む商魂。しかも河野は暫定王者との統一戦の可能性が高いとのこと。
この2つなら内山抜きでもそれなりに注目度も上がるだろうし、大みそかには内山が復帰すればこれまた安泰である。
「内山高志敗北における日本のジムの鎖国体質批判への考察。てか、ジム経営ってどうなのよ」
こんな感じで赤字を出さないようにゆるゆると延命し、新たな大黒柱の登場を待つ。
確かワタナベジムのホープで久我勇作といったか? あいつが世界挑戦するまで持ちこたえれば、また国内防衛ビジネスの継続である。
いや、批判でも何でもなく普通に感心する。
ジムの規模を考えれば、国内防衛路線の世界王者はある程度の頻度で登場する。その中で大黒柱となる看板選手が1人でもいれば、そのボクサーを軸にちょうどいい相手を調達してきて年3回の国内興行を盛り上げることができる。
安定経営と緩やかな成長曲線。
リスクを最小限に抑えた継続性。
ある意味、日本のジム制度におけるボクシングビジネスの理想型がこのワタナベジムなのかもしれない。
ジム側の本音を言えば、大晦日のコラレス戦さえ実現してくれればOK。無理してガンボアに手を出す必要性はまったくない。ひょっとしたらそんな感じなのかも?
あれ? やっぱり内山復帰は五分五分か?