亀田和毅vsヨンフレス・パレホの挑戦者決定戦。四の五の言わずに勝つしかない試合だろコレは。ボクシングのニュースで久しぶりにテンションが上がった【予想・展望】

亀田和毅vsヨンフレス・パレホの挑戦者決定戦。四の五の言わずに勝つしかない試合だろコレは。ボクシングのニュースで久しぶりにテンションが上がった【予想・展望】

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先日、WBAが元2階級制覇王者でS・バンタム級6位の亀田和毅vs同級10位のヨンフレス・パレホ戦を挑戦者決定戦に承認したと発表している。


日時は2021年12月4日(日本時間5日)で、開催地はメキシコ・ソノラ州。
 
 
亀田和毅は2019年7月に正規王者レイ・バルガスとの統一戦に敗れて王座から陥落。今年5月に1年10か月ぶりの再起戦を国内で行い、三宅寛典に3-0の判定勝利を挙げている。
 
一方のヨンフレス・パレホは2019年4月に同級暫定王者ブランドン・フィゲロアに挑むも8R終了TKO負け。その後2戦2勝と調子を上げてこの試合を迎えている。
 
 
なお、現スーパー王者のムロジョン・アフマダリエフは11月にランキング2位のロニー・リオスとの防衛戦を控えており、この試合の勝者に亀田vsパレホ戦の勝者が挑む見込みとなる。
 
バトラー怒りの撤退w カシメロ計量に現れず。勅使河原弘晶がタパレスにあんな負け方をするとは。亀田和毅がパレホに大差判定勝利
 

デビュー当時からの努力が実を結んだわな。ここしかないってタイミングだし、何が何でも勝て

亀田和毅とヨンフレス・パレホによるWBA挑戦者決定戦。
 
2019年7月にレイ・バルガスに敗れて以降、コロナ禍もあってなかなか試合が組めなかった和毅。今年3月に長男興毅が会長を務める3150ファイトクラブ所属となり、5月にようやく再起戦で判定勝利を挙げている。
 
当初「年末くらいに和毅の世界戦を組みたい」と興毅がコメントしていたので、そろそろ何か動きはないの? と思っていたところ。
世界戦ではないものの、挑戦者決定戦というビッグチャンス発表には問答無用でテンションが上がっている。
 
 
いや、ボクシングのニュースで久しぶりに「おお、これは!!」ってなりましたよね。
 
元暫定王者のレイセ・アリームがPBC所属なので、プロモーターの関係上すんなりタイトルマッチを組むのは難しい。そこで上位ランカーの中からメキシコで知名度のある和毅にお鉢が回ってきたということか。
 
デビュー当時から単身メキシコでキャリアを積み、現地の女性と結婚。インタビューもスペイン語で普通に答えるなど、これまでの努力が実を結んだ結果だろうと。
 
 
現状、WBCとWBOはPBC勢でガッチガチ。WBAとIBFの王座をムロジョン・アフマダリエフが抱え込んでいる中、ここしかないというタイミングでの決定戦。
あーだこーだと理屈をこねている場合じゃないし、和毅にとってはラストチャンスになるかもしれない。とにかく勝つしかない試合というヤツである。


 

ヨンフレス・パレホと亀田和毅の戦績、立ち位置が似通っている。案外強敵だと思うんだよね

対戦相手のヨンフレス・パレホは現在24勝4敗1分12KO。
キャリアでの4敗はザナト・ザキヤノフ、ウーゴ・ルイス、ライアン・バーネット、ブランドン・フィゲロアといずれも王者や元王者との対戦で喫したもの。
 
一方の亀田和毅は現在37勝3敗20KOで、3敗の内訳はジェイミー・マクドネル戦での2敗とレイ・バルガス戦での1敗。
 
両者ともに勝利の約半分が判定、2019年のタイトルマッチでの敗戦以降、和毅は8回戦を1試合、パレホは6回戦と8回戦の2試合をこなしている。
こうして見ると、両者のキャリアや境遇はまあまあ近いものがある。
 
その上年齢的にも今回がラストチャンスに近いことを考えると、まさに“サバイバルマッチ”と呼ぶにふさわしい一戦である。
 
亀田和毅vs三宅寛典の放送事故級の謎試合。クソ微妙なモズリーJr.がクイグリーと大接戦、アントワンがサンティアゴ相手にラッセルしてた
 
そしてこのヨンフレス・パレホ、なかなかの強敵だと思う。
 
シャープなジャブに加えてサイドへの動きもある。
相手との角度を作るのが上手く、近場で出す連打にもキレがある。
 
ディフェンス面は頭の位置を動かしつつ、ガードに対する意識も強い。
 
スピードやフィジカル等、突出したものは感じないが、全体的にキビキビとしてバランスの取れた好選手という印象である。
 
キャリアや境遇が和毅と似ていると言ったが、立ち位置もそんな感じ。
王者クラスには一歩及ばないが、間違いなく第2グループの上位にはつけている。タイミングや相手次第では戴冠も可能な実力者で、今回が第2グループのトップを決める試合と言えるのかなと。
 

結構際どい試合になる気が…。序盤のアドバンテージと中盤以降に変化をつけられるかかな

試合の展望だが、まず今回は高確率で判定決着になる(と思う)。
過去の試合を観る限り、相当な何かが起きない限りKO決着はない。十中八九勝負は判定になると予想する。
 
そして、その判定もかなりの接戦になるのではないか。
メキシコは和毅のホームと言ってもよさそうな場所だが、ホームタウンデシジョン的なものがなければ普通に際どい判定になりそうな……。
 
 
申し上げたようにパレホの過去の試合を観ると、左ジャブのシャープさが目に付く。
サイズも身長173cm、リーチ170cmと和毅よりも大きく、前傾姿勢で打ち出すパンチにはそれなりに伸びがある。
 
恐らくこの試合は足を使って距離を取るパレホを和毅が追いかける流れになると思うが、あの左をかいくぐって自分の得意の距離に入るのはなかなか骨が折れるのではないか。
 
 
一方の和毅だが、この選手の持ち味は何と言っても左ジャブと出入りのスピード。
 
スピーディな左ジャブは和毅の生命線とも言えるパンチで、ここに足の速さを活かした出入りを上乗せして相手をコントロールするのが和毅の王道スタイルである。
 
ただ、相手に慣れられると手詰まりになるのが特徴でもある。
左リードの精度と出入りのスピードは確かに抜きんでているが、攻撃にバリエーションが少なく決定力にも欠ける。
 
最初はスピードに面食らっていた相手も中盤から徐々に対応し、グダグダの展開に突入。結果的に序盤の貯金を食いつぶしながら逃げ切るというのがお決まりのパターンとなっている。
 
 
序盤のアドバンテージをどこまでキープできるか。
スピードに慣れられた後にどんな変化をつけられるか。
 
今回の試合で和毅が勝利するには、主にこの2つが重要になると予想する。
 
シェイファーがカシメロを拾った? バトラー戦がドネアvsガバリョ戦と同じ興行で組まれるとか? 実は一番コケる可能性がありそうなのがアイツ…
 

勝敗予想は希望を込めて亀田和毅の判定勝利。戦術は三宅戦と同じでいいと思うよ

今回の勝敗予想だが、希望を込めて亀田和毅の判定勝利でいきたい。
 
申し上げたようにこの両者はかなりの接戦になると思うが、それを踏まえた上で。
 
 
戦術としては、基本的には前回の三宅戦と同じでいい(と思う)。
 
ガードを上げてじっくり距離を詰め、左リードを駆使して試合のペースを掌握。
間合いが近づけば得意のボディを交えた連打を浴びせる流れ。
 
パレホの過去の試合を観ると、どうやらグイグイ圧力をかけられて手詰まりになるのが通常の負けパターンっぽい。
なので、この選手を攻略するには前回の三宅戦同様、左リードで距離を測りながら前進し、近場の連打、ハンドスピードで圧倒するのが一番手っ取り早い。
 
ただ、上述の通りパレホも左ジャブを得意とする選手で射程も和毅より長い。
三宅戦ほどあっさりと自分の間合いに入らせてはくれなさそうなのが……。
 
しかも前回の和毅は足があまり動いていなかった。
もともとスピーディな出入りを持ち味としている和毅だが、この試合ではノシノシと前進しながら左リードを打ち出すだけ。前後の動きはほとんど見られなかった。
 
本人が言うように左を練習するために抑えていたのならいいが、もしアレが下半身の衰えだったとしたら……。
左だけでパレホを崩すのは相当難しい気がする。
 
井上尚弥に対するスタンスは亀田和毅が一番好きかな。「スゲー! エギー!」もいいけど周辺階級の選手は多少ギラついててほしいよね。口汚く罵るとかではなく
 
とは言え、とにかく和毅は勝つしかない
両者ともに直近の試合数が少なく不確定要素が多いが、そんなことは関係ない。衰えも試合勘の鈍りも知ったこっちゃない。チャンスを広げるためには四の五の言わずに勝つ以外に選択肢は存在しないのである()
 

そういえばIBFの挑戦者決定戦はどうなった? アフマダリエフに勝機があるとすれば…

余談だが、少し前にOPBF王者の勅使河原弘晶が11月に米・ラスベガスでマーロン・タパレスとの挑戦者決定戦に臨むと報道されたばかり。
 
それ以降続報がないのが気になるが、仮にこの試合が決まればWBAとIBFの挑戦者決定戦が同時期に開催されることになる。
 
勅使河原弘晶ならタパレスには勝つだろ。士別市立博物館で輪島功一特集を見てきた僕が言うんだから間違いない。11月27日にIBF挑戦者決定戦だって
 
現WBAスーパー/IBF王座を保持するムロジョン・アフマダリエフにどちらが先に挑戦できるかにも要注目である。
 
 
なお、僕はアフマダリエフに勝機があるとすればかろうじて勅使河原だと思っております。
 
マジな話、亀田和毅、ヨンフレス・パレホ、勅使河原弘晶、マーロン・タパレスの4人で打倒アフマダリエフの可能性がありそうなのは忖度抜きで勅使河原じゃないっすかね?
 
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