ゾラニ・テテvsノニト・ドネア予想。さすがにテテが無難に勝つんじゃないの? ドネアがムザラネになれるとは思えないのが…【予想・展望】
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2019年4月27日(日本時間28日)、米・カリフォルニア州ロサンゼルスで行われるWBSSバンタム級準決勝。WBO同級王者ゾラニ・テテとWBA同級スーパー王者ノニト・ドネアによる統一戦が開催される。
約半年ぶりに再開されるWBSSバンタム級準決勝。
運営の資金難により一時は開催自体が危ぶまれていたが、無事に行われるとのこと。
「知ってた定期。ドネアがヤングを左フックで粉砕KO。やっぱりスピード&パワーが大正義。1発の威力がすべてをチャラにする」
現地時間5月18日にスコットランド・グラスゴーではもう一つの準決勝、井上尚弥vsエマヌエル・ロドリゲス戦が予定されているが、こちらもトーナメントからの離脱を表明していたIBF世界S・ライト級王者イバン・バランチェクが参戦を決心。ようやく役者が揃ったところである。
情報が二転三転するなど、ゴタゴタが続いたWBSS。
前戦でライアン・バーネットの負傷により勝利を挙げた5階級制覇王者ノニト・ドネアか。規格外のリーチで2013年から連勝を続ける長身サウスポー、ゾラニ・テテか。
優勝候補筆頭といわれる井上尚弥の対抗馬となるのはどちらの選手かに注目が集まる。
「ゾラニ・テテ負傷欠場w 散々待たせてドネアvsステフォン・ヤングて。WBSSしょっぱ過ぎる。二度と真の王者()とか語るんじゃねえw」
やっと再開されるみたいだよWBSS。バランチェクもとうとう折れたんだってね
ようやく再開されるWBSS。
ファイトマネーの未払いや資金難が報じられ、S・バンタム級王者のイバン・バランチェクが離脱を表明するなどゴタゴタ続きだった同大会。
だが、バランチェクの参戦継続も決まり、とりあえず準決勝は開催されるとのこと。
「テイラーvsバランチェク実現? WBSSとかいう壮大な茶番に幸あれ。アリトロフィーの名誉()よりも実が欲しい」
以前にも申し上げたが、WBSSの一連のゴタゴタ(全部を知っているわけではないけど)は個人的にはまあまあの衝撃だった。それこそトーナメント自体が頓挫するのもおもしれえんじゃねえか? と思う程度には。
ただ、井上尚弥の試合がすっ飛ぶのも気の毒なので、開催が決定したことは普通に喜ばしい。
そして、間近に迫っているのがゾラニ・テテvsノニト・ドネアの一戦。当日はレジス・プログレイスvsキリル・レリクのS・ライト級準決勝との抱き合わせになるとのことで、こちらも楽しみである。
でも、大丈夫なんすかねコレ。
王座統一戦がダブルで開催されるのはすごいけど、出場4選手の中で同国人はプログレイスだけ。クッソ微妙な空気で淡々と試合が進み、クッソ微妙な空気のまま終わる事態にならなければいいが。
組み合わせとしてはおもしろいので気にしませんが。
「アミール・カーン レペゼンイングランドがクロフォードに歯が立たず。なるほど、ダメだったか。ヤバい倒れ方したな」
勝敗予想はゾラニ・テテの大差判定勝利。テテがドネアを文句なしに完封すると思う
まず今回の勝敗予想だが、ゾラニ・テテの判定勝利でいきたいと思う。
表題の通りなのだが、この試合に関してはさすがにゾラニ・テテだろうと。
両者の直近の数試合を観たが、残念ながらドネアの勝つ姿が想像しにくい。相当な事故さえ起きなければ十中八九テテの勝ち。それこそ、フルマークに近いくらいの結末もあるのではないかと予想する。
まあ、前回も「この試合はさすがにライアン・バーネットだろ」と申し上げて豪快に外しているのだが、そこはあえて気にしないことにする。
「ドネアvsバーネット感想。ロマンを捨てて実を取ったドネアと背中痛で棄権のバーネット。ここからだったのに」
試合展開についてだが、何となくイメージしているのが2017年4月のゾラニ・テテvsアーサー・ビラヌエバ戦。ランキング上位の両者がWBO暫定王座を争い、3-0の大差判定でテテが勝利した一戦である。
序盤からテテが長い足とリーチを活かし、ビラヌエバを寄せつけず。
遠い位置からの右リードでビラヌエバの顔面を何度も跳ね上げ、さらに顔面、ボディと自在に打ち分ける。右足を大きく前に出して急所を遠ざけ、強引にビラヌエバが出てくれば半歩下がってのカウンター。
両者のサイズの違いは顕著で、テテは半歩下がるだけで射程外への退避が可能。そして、持ち前のバネを活かした左をリターンで打ち下ろす。
試合の流れをガッチリつかんだテテは、あとは距離をとって細かい右リードを突いていればいい。
結局、ビラヌエバはほとんど自分の間合いを作れず、遠い位置で削られ続けてしまった。
そして、今回のドネアもこの試合と似た内容で翻弄されるのではないか。
ドネアもビラヌエバと同じフィリピンの選手だけあり、基本的なスタイルは近い。
全体的にジャブが少なく射程が短い。
思い切りのよさと踏み込みの鋭さはあるが、基本は至近距離で打ち合ってナンボの選手。なので、間合いを支配されるとできることが極端に少なくなる。
「亀田和毅vsレイ・バルガス予想。テンション爆上げだけどキツそう…。ポシャった場合は「逃げた」祭り? 日本開催なら観に行きたい」
もちろん1発の威力や身体能力はビラヌエバよりもドネアの方が上だとは思うが、安全運転に徹したゾラニ・テテを捕まえられるかと言えば……。
前戦のミーシャ・アロイヤン戦でも、テテは遠い位置から飛び込むアロイヤンを鋭い右リードで完封している。あの右をかいくぐれない限り、ドネアは必殺の左フックを出すタイミングすら与えられない気がする。
テテの打たれ弱さ云々はあるが、実際この選手の12Rを通した集中力は並大抵ではない。やはり今回はゾラニ・テテがドネアを圧倒すると考えるのが無難かなぁと。
ゾラニ・テテ攻略の最適解はモルティ・ムザラネが教えてくれたけど、ドネアがそれをできるとは思えないんだよな
ちなみにだが、ゾラニ・テテのもっとも苦手とするタイプは身体が強くプレスが得意な相手。
ガードを上げてじっくり距離を詰め、近場でボディ中心の連打を浴びせる。
強引にコーナーに押しつけて逃げ場を塞ぎ、下から顔面を突き上げる。
テテの右リードに耐えるフィジカルと、長いラウンドにわたってプレスをかけ続ける根気。
そしてサウスポーを苦にせず、至近距離での打ち合いに長けていること。
2010年9月のIBF世界フェザー級タイトルマッチでモルティ・ムザラネが実行した作戦が、テテ攻略の典型的なパティーンと言える。
「ムザラネすごかったな。坂本真宏もがんばったけど、ちょっと差があったか。激闘で片方の顔面が崩壊していく超現象」
ただまあ、ドネアにアレができるとは思えず。
この人は抜群の身体能力と左フックの精度で勝利してきた選手なので、どうしても穴は多い。
特にサウスポー相手には得意の左フックが機能せず、ビック・ダルチニャンやジェシー・マグダレノ、オマール・ナルバエス、ギジェルモ・リゴンドーなど、ハイレベルなサウスポーに苦戦するケースが目立つ。
諸々のネタをほじくり返してみると、やはり十中八九ゾラニ・テテがドネアを塩漬けにして勝つだろうなぁと思っている。
その試合がおもしろいかどうかは別にして。
「成り上がれステフォン・ヤング。コイツがドネアを翻弄するからよく見とけ。やけくそで井上尚弥vsヤング戦実現に期待してっからな」
ドネアが勝利するには左フックのKOパンチをぶち当てるしかない。けど、確率的に奇跡に近い…
仮にドネアが勝つとすればやはり1発KO。
多くの方が言うように、ドネアが勝利するためにはどこかで事故的? な奇跡を起こすしかない。
要は、2013年4月のギジェルモ・リゴンドー戦の10Rや、同年11月のビック・ダルチニャン戦の9Rの再現。根気よく追いかけ続けて試合後半に左フック一閃。至近距離で右のガードが下がり、無防備になった一瞬にフルスイングの1発を叩き込めるかどうか。
それをリゴンドーやダルチニャンよりも右リードが鋭くサイズも大きなゾラニ・テテ相手にできるかという話。しかも、全盛期を過ぎた現在のドネアが。
「リゴンドー復帰戦勝利!! ジョバンニ・デルガドを圧倒して1RKO。コイツいつも復帰してんな」
そう考えると、ドネアが勝つにはもはや奇跡以上の何かを起こす必要がある。
そして、困ったことにドネアはすでに奇跡を起こしてしまっている。
ドネアの不利予想が多かった1回戦。井上尚弥の対抗馬筆頭と目されていたライアン・バーネットの故障棄権によるまさかの勝利である。
これまで数々のミラクルファイトでファンを魅了してきたドネアだが、さすがに2試合連続はねえだろ。奇跡はめったに起きないから奇跡なのであって、そうやすやすと何度も登場していいもんじゃないww
つまり、ゾラニ・テテの勝利は自然の摂理なのである。
まあ、こういう強気予想をすると豪快に外して赤っ恥をかくのがお決まりなんですが。毎度のことながら、それはそれでおもしろいからいいけどねw
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