2016年の田中マー君成績予想!! 靭帯断裂? 被本塁打数、防御率、投球回は? 3年目を迎えるヤンキース田中将大は真のエースになれるのか
2016年4月5日(日本時間6日)、米大リーグのニューヨーク・ヤンキースに所属する田中将大が本拠地ヤンキースタジアムで行われたアストロズ戦に先発。5回2/3を投げて87球、4安打2失点、1被本塁打の内容で勝敗はつかなかった。
1点をリードして迎えた5回にアストロズの3番コレアに甘く入ったスプリットをライトスタンドに運ばれ同点とされる。続くラスマスに四球を与えたところで降板し、2015年に続いて2年連続で開幕戦を勝利で飾ることはできなかった。
「2軍調整の松坂大輔、1軍登板までの険しい道のり。手術後の回復具合は何合目」
田中将大2016年の成績予想は「15勝9敗 防御率3.64」
まず2016年シーズンの成績予想から申し上げると、15勝9敗 防御率3.64 投球回181.1。これでいきたいと思う。もちろん故障離脱なく1シーズンを投げきったと仮定して、である。
成績的にはだいたい2015年シーズンと同じくらい。
ちなみに2015年はシーズン序盤に1カ月以上離脱しただけでなく、太ももを痛めて登板を回避するなど24試合にとどまっている。
もし離脱がなければこのくらいの数字が残ったのではないかと見立てで15勝9敗、181.1回とさせていただいた。
「マエケンのメジャー成績予想。前田健太(ドジャース)はMLB1年目でどこまでできるのか?」
そして、肘の故障を抱えて以来激増している被本塁打だが、2016年シーズンもやはりそれなりに打たれると予想する。ざっくり言って登板数と同程度の被本塁打数となるのではないだろうか。
登板数は中四日と中五日が繰り返されると想定して1シーズンでだいたい30先発。そう考えると30本前後の本塁打を喫する計算になる。
「2017年田中マー君はサイヤング賞を獲得できるか? 実はダルビッシュよりも可能性が高い?」
ランナーを出した場面ではそれなりの粘り強さを見せると思うので、必然的にソロホームランが多くなる。
つまり2015年同様、防御率と被本塁打数のわりにWHIPが低い成績が残るものと思われる。2015年のWHIPが0.99なので、2016年シーズンも1.00前後と考えていいのではないだろうか。
「前田健太のピッチングスタイルが見えた? これならMLBでもなんとかやれるんじゃないか?」
全体的にはトップレベルには間違いないが、サイヤング賞を獲得するようなスーパーエースと比較すると物足りない。
毎試合6イニング前後で降板したり、肘の状態を鑑みた上で中五日の登板になることも多くなる。そう考えると、どうしても名門チームのエースとしては不満が残る。チームの大黒柱と呼べるにはややひ弱といったイメージである。
好投手の部類には十分入るが、飛び抜けてすごいわけではないという感じになると予想する。
「舐めんなメジャー、これがマエケンだぞ? あ? ドジャース前田健太がデビュー戦で初勝利&本塁打の大活躍」
スペクタクルではなかった? まあ、今日はこんなもんでしょ? 寒かったし
田中の開幕戦での登板を受けて、現地メディアは「堅実ではあったがスペクタクルではない」との見方を示した。
球速の出ていない点やフォーシームの極端な少なさなどを指摘し、シーズンを通しての耐久性を不安視している。
この日投じた87球のうち51球、実に全投球の59%がスプリットと算出されていることも不安に拍車をかける結果となっている。
確かにストレートの球速は90~91マイル前後、ツーシームは87~89マイルと2015年時から比べると1、2マイル程度落ちている。そのため、球速の出ていないツーシームがスプリットと判別されてしまい、ここまで極端な球種判定が出たということなのだろう。
「前田健太、抜群の適応力でノーノー未遂!! やべえ、本物だわ。これはすごい」
だが、球速に関しては今の段階ではあまり気にする必要はないと思っている。
風も強く気温が2℃と極寒の中での登板だったこと。オフに肘のクリーニング手術を受けたこと。さらに悪天候での中止によるスライド登板になったことなど、さまざまな要因が重なっての球速低下であることは明白である。
2015年の開幕戦でもさんざん「球速が出ていない」と言われたが、試合を重ねるうちに戻してきていた。これから気温が上がってくれば肘の状態もよくなるだろうし、今回の出来に関しては「そんなもんだろ」と気楽に考えた方がいいのではないかと思う。
「田中マー君覚醒!! スライダーの高速化、スラッター化でレベルアップ」
2016年版田中マー君のピッチングスタイルは?
2016年シーズンのマー君のピッチングスタイルだが、基本的には2015年と同じといっていいのではないだろうか。
直球系はほとんどがツーシーム。小さく沈むスプリットとのコンビネーションでカウントを整え、ワンバウンドするような落差の大きいスプリットをウイニングショットに使う。
開幕戦ではあまり投げていなかったが、ここにスライダーとカットボールを織り交ぜて打者の芯を外していく。これが田中の基本スタイルである。
さらに時おり投げるカーブが打者の打ち気を逸らす球として効果的に作用していることがわかる。去年から思っていたのだが、このあたりは本当に田中の器用さが際立つ配球である。
相違点としては、スプリットの落ちがややよくないことだろうか。
落差の小さいスプリットをカウント球として使っているのだが、この球の落ち方が2015年と比べると若干ドロンとしている。球速も2015年は80マイル後半を計測していたと思うが、この日は83~85マイル前後とそれほど出ていなかった。そのためパッと見で「これはチェンジアップか?」と思うような不思議な軌道の球になっていた。
5回に打たれたホームランも実はこのスプリットで、高めからスーッと入ってきたところをすくい上げられたものである。仮にこのままのスピードだと、投げミスが即ホームランにつながる危険な球になるだろう。
まあ、これも調子が上がって腕を強く振れるようになれば鋭さが出てくるのだと思われる。どちらにしても1試合のみで判断するのは早計だ。
耐久力、故障。肘に爆弾を抱えた田中マー君が出した答え
以前の記事で幾度となく申し上げているが、今回のようなスタイルこそが田中がメジャーで生き残るためにたどり着いた答えなのだと思う。
毎試合全力で投げていては1年間もたない。
肘や体力の不安を考えると、どれだけ少ない労力で打者を打ちとるかが非常に重要になる。だが、日本時代のように力を抜いた舐めピッチをしていて抑えられるほど甘くはない。
そこでたどり着いた答えがツーシームの多投である。
ストレートの球威を捨て、ツーシームでひたすら打者の手元でボールを沈ませる。ボールの上っ面を打たせてとにかく長打のリスクを減らす。落差の大きいスプリットは勝負どころでのみ使い、それ以外では変化量を抑えたスプリットとツーシームでゴロアウトを狙う。
全力を出すのはランナーを背負った場面のみ。
力を抜いても抑えられるギリギリのラインを見極め、1試合の消費エネルギーをなるべく小さくしてシーズンを乗り切ろうという考え方である。
ランナーのいない場面では球威を犠牲にしているので当然一発のリスクは高い。今回のように少しの投げミスが即ホームランボールにつながるのはどうしても避けられない。
だが、一発のリスクを除けばゴロアウトが増えるので球数管理もしやすくなり、QSの達成率も上がる。登板ごとの投球数を少なくできるので、極力次の登板に疲れを残さずに望むことができるのだ。
相手を圧倒するような投球はできないが、毎試合ボチボチのピッチングでQSを目指す。これが肘に故障を抱えた田中が去年1年かけてたどり着いたスタイルである。
恐らく日本時代の姿を求めているファンからすると、かなり物足りなさを感じると思う。
だが、逆に言うとそれほどメジャーの打者はすごいという証明でもある。日本ではあれだけ圧倒的だった田中がここまでのモデルチェンジを強いられる舞台。いかにハイレベルな場所で野球をやっているのかというである。
まあ、これが22億円の年俸を7年間もらい続ける投手にふさわしい姿かと言われれば、また別の話ではあるのだが。
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