田中将大の成績予想(2015年ヤンキース開幕投手決定)
メジャーリーグの名門ニューヨーク・ヤンキースに所属する田中将大投手(26)が、4月6日(日本時間7日)に行われる開幕戦に先発することが発表された。
本拠地にトロント・ブルージェイズを迎えての注目の一戦。日本人では野茂英雄、松坂大輔、黒田弘樹に続く4人目の開幕投手となる。
OP戦でも安定感抜群の投球を見せた田中投手。開幕投手筆頭候補と見られていたCC・サバシア投手が不調だったこともあり、ジラルディ監督は田中を開幕投手に指名した。
だが、昨シーズン発見された右肘靭帯の損傷は依然として懸念材料として残っており、2015年シーズンを無事投げ抜けるかも注目の一つとされている。
田中将大投手の開幕戦先発が決定しました。昨シーズンのすばらしい投球内容を観て、ファンである僕としても2015年も大活躍してほしいと願う次第です。
というわけで今回は「田中将大の成績予想」と題して、田中将大投手の2015年シーズンの成績を予想してみたいと思います。去年の投球内容とOP戦数試合を観た印象を、個人的な感想を交えつつ無責任に予想するという企画です。
一応申し上げておくと、あくまで素人目線での個人的な予想ですので、仮に考えが違っても目くじらを立てずにさらっと流していただければ幸いです。
今シーズンも活躍は間違いなし!! ……ただ……
結論から申し上げると、今シーズンも活躍は間違いないと思います。
ただ昨年の先発16試合目くらいまで(16試合11勝3敗、防御率2.10)ような、超ハイレベルでの安定感を見せることはないかもしれません。
数字をざっくり予想すると、16勝7敗、防御率2.95、投球回184回2/3というところでしょうか。もちろん、あくまで肘の状態が悪化せずに怪我もなく1年間投げきれた場合です。
ダルビッシュ投手の右肘内側側副靱帯損傷からトミー・ジョン手術の可能性を受けて、田中将大投手も含めて靭帯損傷多発の原因を考える
もう一度言いますが、活躍は間違いなくすると思います。先発投手として十分以上の働きはできると予想します。ただ恐らく、サイヤング賞を獲得するようなトップ中のトップという成績まではいかないのではないでしょうか。
変化した投球スタイル。昨シーズンつかんだコツを自分のものに
お気づきの方も多いと思いますが、2015年の田中投手は投球スタイルを微妙に変化させています。
OP戦数試合を観たところ、どうやらツーシームを多投してバットの芯を外すスタイルでいこうとしているようです。昨シーズンもそのスタイルだったのですが、今年はさらにその傾向を強めていると感じました。実際に本人もそのように言っています。
具体的には左打者の内角ボールゾーンからストライクになるツーシーム、右打者の外角ボールゾーンからストライクになるツーシームを意識して投げていることがうかがえます。左打者に対する「バックドア」と呼ばれ、広島カープに復帰した黒田弘樹投手が投げて日本球界が騒然となったあの球です。メジャーリーガーが相手打者に内野ゴロを打たせる際に使う有効な球の一つで、田中投手が言うには、昨シーズンのラスト数試合でコツをつかんだ球とのことです。
OP戦の田中投手は、そのバックドアで左打者の腰を引かせている場面がよく見られます。昨シーズンにつかんだコツをうまく自分のものとしていることがわかります。中四日の投球間隔や肘の負担を軽減するための省エネピッチングを模索していることは明白です。
スタイルの変化が最大の難関に……
ただ、その「投球スタイルの変化」がサイヤング賞級の活躍まではいかない原因になると僕は見ています。
理由は単純です。
スピードがないから。これに尽きます。
田中投手の投球を観てみると、大体平均球速が88~91マイル前後。明らかに去年よりもスピードが落ちています。もちろんこれは故障や劣化が原因ではなく、田中投手が最もスピードの出る(MAX94、5マイル)フォーシームを意図的に減らしていることにほかなりません。たまに投げるフォーシームは相変わらず93~4マイルを計測することは確認できます。
また、田中投手のかつての代名詞であった高速スライダーのスピードも4、5マイル落ちています。もともとは83~85、6マイルを記録していたスライダーでしたが、OP戦の投球を観る限り80マイルに達するかどうか程度のスピードしか出ていません。
本人も言っているように、どちらも肘の負担や通年投げ抜く上での省エネピッチングを意図したものであるのは明白なのですが、さすがにちょっとスピードがなさすぎるのではないかと感じました。
日本時代の田中投手はピンチになるとギアを上げると言われるように、ランナーがいない場面では明らかに力を抜いたピッチングをしていました。恐らく3、4割程度でしょうか。それがメジャー移籍初年度の昨シーズンを観ると、ランナーがいない場面では5、6割くらいの力で投げていたように感じました。
中四日に加えて160試合以上ある過酷なシーズン。加えて肘に抱えた爆弾。これらを考慮した上で、ランナーがいない場面での力の入れ具合を日本時代と同じ3、4割で凌ぐスタイルを模索しているのだと思います。
観たところ、この試みはある程度は成功するとは思います。ただ、最初に言ったようにちょっとスピードが足りないので、ミートされる確率も増えるのではないでしょうか。結果的にサイヤング賞級の活躍をするまでには至らないと予想します。
とはいえ、いかんせん田中将大なので
と、ここまで予想してはきましたが、やはり田中将大投手には期待せざるを得ないことも確かです。彼は本当に柔軟性があって器用なタイプなので。
恐らく、日本時代のようなピンチの場面でフォーシームを連投するスタイルでは通用しなかったと思います。ですが2014年シーズン、そのスタイルをあっさりと捨てて、ツーシームとカットボールの割合を増やす投球に変えたのはびっくりしました。
黒田投手やシアトル・マリナーズに所属する岩隈投手が半年以上かけてたどりついたスタイルを、わずか1、2カ月の間にものにした姿には、身震いするほどの衝撃を受けました。
それを鑑みると、田中投手なら今回もあっさりとモデルチェンジをしてのけるのではないかという期待を持ってしまいます。
ダルビッシュが踏み込むと言われていた領域に、ひょっとしたら田中将大が先にたどり着くのかも知れません。
最後に
長くなったのでこの辺で終わりにします。
ダルビッシュ投手のトミー・ジョン手術により、期待が田中投手に集中することになるだろう2015年メジャーリーグ。でも、彼のメンタルならそんなことにはお構いなしに成績を残してくれると期待しつつ、シーズン開幕を楽しみにしたいと思います。
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