エディー・ジョーンズ再び日本代表HCに? エディーのラグビーは古い。世界の主流はディフェンス重視のロースコア。トレンドに即した人選をだな…
日本ラグビー代表の次期ヘッドコーチの候補に挙がっているエディー・ジョーンズ氏が日本のHC再登板に意欲を示したとのこと。
#エディー・ジョーンズ氏 日本代表HCに意欲
「日本は私の情熱そのものだ」
「代表HCになる機会があれば興味がある。日本ラグビーの文化もファンも大好きだ」 https://t.co/C53Cvwn3Gc— スポニチラグビー2023 (@sponichi_r) November 7, 2023
エディー氏は現在、日本人の夫人と休暇を過ごすために来日中で、HC就任のオファーがあれば真剣に考えたいと答えている。
だがこれには賛否両論あり、ファンの間では「協会は成功体験を捨てるべき」といった厳しい意見も聞かれているらしい。
#エディー・ジョーンズ 氏 ラグビー日本代表監督に復帰浮上でファン賛否「協会は成功体験を捨てるべき」|東スポWEB https://t.co/mUspOKk7nH
— 東スポ (@tospo_prores) November 7, 2023
また次期HCの候補として名前が挙がるフラン・ルディケ氏(現東京ベイHC)も近々日本協会との面談が予定されているとか。
ラグビー日本代表新HC候補にルディケ氏浮上「11月に最終面接がある」意欲十分!公募に自ら立候補 – サンスポ https://t.co/pnrKdNVOvX
— サンスポ ラグビー情報2023 (@sanspo_rugby) October 22, 2023
日本の敗因は選手層の薄さ? アルゼンチンがNZにボロ負けしたのは結構ショックだった笑
2023年10月末に終了したラグビーW杯フランス大会。
グループDの日本は2勝2敗で5チーム中3位。格上のイングランド、アルゼンチンに敗れてベスト16進出を逃している。
日本敗退の要因についてもっとも多く聞こえてきたのは選手層の薄さである。
力負けだったラグビー日本代表、要因は選手層の薄さ…松島「連戦で明らかに疲れている選手もいた」https://t.co/UmqpXhh5WC#スポーツ #ラグビー
— 読売新聞オンライン (@Yomiuri_Online) October 11, 2023
スタメンがほぼ固定されていた日本は試合を重ねるにつれて疲労が溜まり、勝負どころで力を出し切れなかった。
一方、NZや南アフリカを始めとする強豪国はスタメンを入れ替えても力が落ちず、日程が進むごとに選手層の違いが顕著になった。
元日本代表の五郎丸歩氏もアルゼンチン戦後に「根本的な仕組みを変えないとこれ以上はない」と発言している。
今大会改めて感じたことは、選手やコーチ・スタッフの努力や犠牲心だけでは、ここが限界だということ。大きな仕組みを変えない限りこれ以上の発展は日本ラグビー界にはない。
— 五郎丸歩 (@Goro_15) October 9, 2023
“根本的な仕組み”が具体的に何を差すのかは不明だが、やはり選手層の薄さは大きな課題と言えそうである。
僕も日本、ウェールズと死闘を演じたアルゼンチンがNZにけちょんけちょんにされたのは結構ショックでしたからね笑
「お前の全てを否定してやる」と言われた感じでw
もっと言うと、2015年W杯で日本が南アフリカに大金星を挙げたのも初戦だったからというのは間違いなくある。
今の日本ならワンマッチであれば強豪国にアップセットを起こす可能性は十分ある。
ただ、そこからもう一段上にいくには平均値の底上げが必須。五郎丸の言う“根本的な仕組み”はこの辺を差しているのかな? と。
なお「たとえワンマッチでも強豪国と渡り合えるまでに成長した日本スゲー!!」みたいな話はどうでもいい。
だからブリン・ガットランドはいいって言っただろw コベルコ神戸スティーラーズ2023-24シーズン振り返り。もうオフェンスに振り切る方向でええんちゃう?
エディー・ジョーンズ再登板は僕の中では「なし」かな。エディーのラグビーはちょっと時代遅れに見えるよ
そしてエディー・ジョーンズが日本代表HCの候補に挙がっている件。
完全な素人の意見だが、僕の中では「なし」である。
・過去の成功体験を捨てるべき
・当時と今では日本ラグビーの状況が違う
・代表HCの実績ではNo.1
などなど。
いろいろな声が聞こえるものの、戦術的な指摘はあまり見かけない。
その中で僕が偉そうに語るのもアレだが、一番の理由はエディーのラグビーが時代遅れに思えるから。
(僕が思う)エディーのスタイルはラン中心の展開ラグビー。
ボールキャリアが深い位置から走り込んでゲインを切る。
密集から素早くボールを出し、長いパスで外まで回す。
外側のプレイヤーは広いスペースを思い切り走り回る、自陣からでもラン勝負を仕掛けるなど自由度の高いプレー、発想が要求される。
とにかくトライを目指す、1歩でも前に進むラグビーというヤツ。
2022年12月以前(エディー解任前)と以後のイングランドを観れば明らかである。
エディー解任前のイングランドはグランドを広く使うラン中心のラグビーだったのが、2023年に入るとひたすらキックを駆使する戦術に。
2022年11月の日本vsイングランド戦とW杯でのイングランド戦を比べると冗談抜きで別チームか? と思うほどの変わりようである。
しかもイングランドはキック中心のラグビーでW杯3位入賞を果たしている。エディーの戦術がいまいち機能していない証明と言えるのではないか。
ビデオ判定ってやっぱりクソだわ。ラグビーリーグワンのTMO(ビデオ判定)が末期。準決勝2試合で計11回は正気の沙汰じゃねえ。決勝戦ではゼロって何だそりゃ
世界の主流はディフェンス重視のロースコア勝負。展開ラグビーは爆発力はあるが安定感に欠ける
上述の通りエディー・ジョーンズの提唱するスタイルはグランドを広く使う展開ラグビー(だと思う)。
だが世界の主流はむしろ逆。強豪国を中心にディフェンスとPGを重視するロースコアの試合運びに傾倒している(と思う)。
W杯決勝トーナメントの結果でもそれがわかる。
40点以上の試合は準決勝のニュージーランドvsアルゼンチン戦のみで、全8試合中7試合が30点以内の決着となっている。
中でも南アフリカは3試合連続1点差勝利、決勝では0トライ、PG4本。これは近年のトレンドを象徴する結果と言えるのではないか。
要するに現在のラグビーは“点を取りにいく”というより“点を取らせない”“負けない”チーム作りが主流と断言できる(気がする)。
一方、エディーのラグビーは爆発力はあるが安定感に欠ける。
エディー就任後のオーストラリアの戦績を振り返ると、勝つときは30~40得点と爆発するが負けるときは30~40失点する。
W杯3戦目のウェールズ戦もそう。
縦突進は複数人に囲まれ、外展開はライン際に追い込まれて進路を塞がれる。
ロングパスは出せば出すほどミスの確率が上がる。
結果、40-6の惨敗である。
こういうディフェンスが浸透すると、ゲインを切られること自体がそこまで怖くなくなるのかもしれない。
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デクラークの繊細なテクニック!!
\ラグビーワールドカップ2023🏉
フランスvs.南アフリカ戦をNHKプラスで配信中!https://t.co/MjczaP2Lk3#超ラグトーク は副音声で#五郎丸歩 #山村亮 #田中史朗#RWC2023 #FRAvRSA pic.twitter.com/C5Fgj1kJTB— NHKスポーツ (@nhk_sports) October 15, 2023
デクラークさんは追いかけるディフェンスが大得意ですからね。
トレンドに即した人選が重要? 長期的スパンでの強化は協会の仕事
つまり、日本がここからもう一段上がるにはエディー・ジョーンズでは難しい。
W杯での結果も
vsチリ42-12○
vsイングランド12-34×
vsサモア28-22○
vsアルゼンチン27-29×
予選4試合で計14トライを喫した日本に対し、アルゼンチンは5トライ、イングランドはわずか3トライ。点を取り合うラグビーが頭打ちになっているのは間違いなさそうである。
ついでに言うと、NZ、南アフリカともに予選で1敗しているのも注目すべき点。約2か月の長丁場を乗り切る上でどこにピークを持ってくるか、主力の消耗を抑えるかは必須の要素となる。
コベルコ神戸スティーラーズの2023-24シーズン展望。昨シーズンの惨状に比べればだいぶマシっぽい。新加入のブリン・ガットランドに期待
諸々を加味すると、やはり次期HCはトレンドに即したラグビーを提唱できる人がいい。
五郎丸の言う“仕組みを変える”のは協会の仕事。
長期的なスパンでの強化は考えず、代表HCは今あるコマで最適解を出せる人を選ぶべき(だと思う)。
そして、それはエディー・ジョーンズではない(と思う)。
じゃあ誰がいいの? と聞かれても「わしゃ知らん」としか言いようがありませんが笑
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