リナレスはゲスタをKOしてくれるんだろ? 格下扱いだけど、普通に強敵じゃないの? でもリナレスが圧勝してくれるはず【予想・展望】
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2018年1月27日(日本時間28日)、米・カリフォルニア州イングルウッドにあるザ・フォーラムで、WBA世界ライト級タイトルマッチが行われる。
同級王者ホルヘ・リナレスが、IBF同級12位のメルシト・ゲスタを相手に3度目の防衛戦に挑む。
「どん詰まりのリナレスvsヘスタ。お互いに相手の持ち味を打ち消し合った結果、大差判定でリナレス勝利」
2017年9月にルーク・キャンベルを敗って防衛に成功したリナレスが、再びザ・フォーラムのリングに立つ。
相手は31勝1敗2分17KOの戦績を持つメルシト・ゲスタ。2012年にミゲル・バスケスの持つIBFライト級王座への挑戦経験を持つサウスポーである。
「ティーラチャイはいいね!! マティセと空位王座を巡って激突。タイ選手のウェルター級王者誕生してほしいぞ」
当初はマイキー・ガルシアとの対戦交渉が進められていたが、残念ながらこれは次戦以降に持ち越し。マイキー・ガルシアは、2018年2月にセルゲイ・リピネッツとのIBF世界S・ライト級タイトルマッチに進むことが決定している。
「バルデスvsクイッグ!? またおもしろそうな試合を組みやがって…。今回ばかりはバルデス大ピンチじゃない? クイッグ王座返り咲きなるか」
なお、同興行では2017年8月にミゲール・コットに敗れた亀海喜寛の復帰戦も組まれている。
「サダム・アリがコットに勝利!! よっしゃあぁぁボケェエ…! 終わる気満々のヤツに負けんなって思ったけど、ホントにヨカタw」
メルシト・ゲスタいいんじゃないですかね。格下扱いされてるけど、案外厳しい相手に思える
まず僕はメルシト・ゲスタという選手をまったく知らなかったのだが、過去の試合を観る限り結構いい選手なのではないか。
身長170cm、リーチ173cmとライト級ではそこまで大柄ではないものの、腕力も強く身体全体から馬力をみなぎらせている印象。
自然なスタンスで待ち構え、相手の踏み込みに合わせて一歩下がり、すぐさま踏み込んでリターンを返す。
同時打ちに近いタイミングでカウンターを被せ、間髪入れずにパワフルな連打に巻き込む。
低い位置から身体ごと押しつけてロープに詰め、下から突き上げるように顔面を打ち抜く。
時おり連打の合間にアッパー気味の右を差し込み、相手に反撃を躊躇させる。
パッと見たイメージだと、カウンターの得意なシーサケット・ソー・ルンビサイとでも言えばいいか?
リング中央で待ち構えるたたずまいなどは、どことなくセルゲイ・リピネッツっぽさも感じられる。
「井上また圧勝。ボワイヨダメだわ。アレじゃ勝てないんですよ。S・フライ級ラストマッチも楽勝。でも「物足りない」ってさ」
カウンターのタイミングやラッシュのパワー、突進力など。リナレスにとっては「格下」扱いのようだが、僕には普通に強敵に思えたのだが。
追い足がなく射程も短い。初の世界タイトルマッチは試合巧者のミゲル・バスケスの当て逃げに完璧に封じ込められた
だが、基本的にはカウンター狙いの待ちのスタイルで、追い足もなくパンチの射程も短い。
アーサー・ビラヌエバやジェネシス・セルバニアなどもリーチの割に追い足のなさが目立ったが、この選手も若干それに近い。もしかしたら、フィリピンにはそのタイプの選手が多いのかもしれない。
「バルデス完勝!! セルバニアを寄せつけず。思ったよりいい選手なのかも。ダウンを奪われながらも攻撃の手を休めず打ち続ける」
この手の選手が苦手とするのが、スピードのある長身タイプ。特に動きながらの左ジャブが得意な相手には手も足も出なくなる場合が多い。
2012年のミゲル・バスケス戦などは、その典型である。
長身でリーチの長いバスケスに右サイドに回り込まれ、ガードの外側から左を通されまくる。
バスケスは極力コンビネーションを打たず、連打は原則2発まで。基本的には、単発の左ジャブのみの試合運びに徹した。
カウンターからペースを掴むゲスタはなかなか踏み込みのチャンスを作れず、追い足のなさが響いて距離も詰められない。試合巧者のバスケスに、得意パターンを完璧に封じられてしまった。
「ロマチェンコにno masされない選手は誰? 階級を上げても無双は続くの? どこかに勝てる人はいないの?」
以前にも申し上げたように、僕は日本の中谷正義選手ならセルゲイ・リピネッツに勝てると思っている。これもゲスタと同様の理由で、フットワークがなくカウンター狙いのリピネッツなら、中谷選手のリーチと出入りのスピードが効果を発揮すると予想している。
「近藤明広がリピネッツを圧倒しながら惜敗。試合は支配してたけど、手数とヒット数がまったく足りず。やってしまいましたなぁ」
鋭い踏み込みと超絶ハンドスピードのスーパーワンパターン。リナレスは動きに慣れられるとキツくなる
メルシト・ゲスタの上背が170cmなのに対し、ホルヘ・リナレスは173cm。ミゲル・バスケスほどの身長差はないが、その代わりリナレスには鋭い踏み込みと超絶ハンドスピードがある。
恐らくだが、ゲスタvsバスケス戦を参考にサイドに回りながら左を出していれば、リナレスは普通にスピード差で勝てるはず。
「伊藤雅雪がディアスを下して王座戴冠。だから男は顔だとあれほど…w 日本人のレベルが低いとか絶対嘘だからな」
だが、残念ながら僕はリナレスのそういう知的な試合運びを観たことがない。
踏み込みの鋭さを活かして襲いかかり、フルスロットルのハンドスピードで煽りまくる。
相手が右だろうが左だろうが関係ない。
ド正面から踏み込み、2、3発の連打を浴びせてパッと離れる。
ポテンシャルへの依存度が高く、とにかく自身の才能を全面に押し出したスタイルというヤツ。
「カーン復帰戦にブローナー? 可能性は低いけど期待しちゃうじゃねえかww 2年半くらい前にも似たようなことがあったっけ」
圧倒的なスピードと正確性の高いコンビネーションを兼ね備える反面、攻撃パターンは乏しい。
基本、真っ正直に連打を打ち込むだけなので、動きに慣れられると徐々に怪しくなるケースが目立つ。
前回の試合も序盤は持ち前のスピードで圧倒したが、相手のルーク・キャンベルが動きに慣れた中盤からは厳しい追い上げを許している。特にキャンベルが長身のサウスポーだったせいで、後半は至近距離で連打を浴びせるシーンがほとんど見られなくなっていた。
「リナレスはキャンベルに二度と関わるなww 2-1の判定でスレスレ勝利。危ない試合だった。再戦したら負けるんでない?」
勝敗予想はリナレスの6RKO。予想というか希望。スピード差で圧倒して、インパクトのある勝利をお願いしたい
今回の勝敗予想だが、割と強気にリナレスの6RKO勝利でいきたい。
個人的にこの試合の結末は、
・リナレスが序盤からスピード差で圧倒し、その勢いのまま中盤KO
・序盤はリナレスが優勢に進めるものの、動きに慣れたゲスタが中盤以降盛り返しての終盤逆転KO
・後半からゲスタの追い上げを許すが、リナレスが序盤の貯金を守りきって判定勝利
の3パターンのどれかかなぁと思っている。
そして、一番可能性の高いと思われるのがリナレスの判定勝利。序盤の貯金を食い潰しつつ、バタバタしながらも何とかゲスタの追い上げをかわす展開である。
「京太郎を応援する理由? そんなもん「ヘビー級だから」でいいだろw 2018年の世界戦実現なるか。京太郎マジでがんばれ」
ただ僕の希望としては、今回は中盤までにKOしてもらいたい。
両者の動きを見比べると、スピードや正確性では明らかにリナレスの方が上。
ゲスタのカウンターや連打は確かに脅威だが、恐らくリナレスの出入りには間に合わない。特に序盤はスピード差に面食らって、カウンターのタイミングを掴めないのではないか。
「尾川堅一ドーピング陽性!! まあ、いろいろ不運が重なったかな。処分がどうなるかは知らんけど、割とよくあることだよ」
イメージ的には、2014年のアミール・カーンvsデボン・アレクサンダー戦が近いような気がする。
いやまあ、先日デボン・アレクサンダーさんの話題を取り上げたのが大きな理由ですが……。
「待ってましたのデボン・アレクサンダー! オルティスとのサバイバル戦が2月にあるってよ。元王者対決が地味~に楽しみ」
カーンが遠い位置から鋭い踏み込みで連打を浴びせ、すぐに身体を密着させてアレクサンダーのコンビネーションの発動を抑え込む。
「ヘビー級のビッグマン無双を打破するには? ワイルダー、ジョシュアの2強を打倒するてっとり早い方法を考える」
最初の1発を当ててくっつく。
ブレーク後、再度遠い位置から踏み込んでの連打。
ハンドスピードは互角だが、前後左右へのフットワークとクリンチのうまさでカーンがアレクサンダーを封じ込めた試合。
両者のスタイルを比較すると、何となくあの試合と似たような流れになるのではないか。
「リー・セルビーvsジョシュ・ウォーリントン! 名勝負の予感がしますよコレは。フランプトンvsドネアなんか比じゃないほどに」
そして、申し上げたようにリナレスにはぜひともKOで勝ってほしい。
ゲスタに動きに慣れられる前に右ストレートをボディと顔面に叩き込んでの圧勝KO。印象的な勝ち方をすれば、次戦以降のビッグマッチにもつながると思うので。
ついでに言うと、僕がリナレスのビッグマッチを観たいので。
なぜならリナレスはかっこいいから。
結局、男は顔だから(暴論)。
「絶望的挑戦? スペンスvsピーターソン予想。ピーターソンがスペンスを攻略する方法ってある? 奇跡でも起きない限り厳しいと思うけど」
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