侍ジャパンが台湾(チャイニーズ・タイペイ)に完封負け。飛ばないボールの弊害が大きいよね。現地観戦もしたし、各国の野球に触れて楽しかった【2024.11.23プレミア12現地観戦感想】
第3回WBSCプレミア12。2024年11月24日に東京ドームでファイナルが行われ、4-0で台湾(チャイニーズ・タイペイ)が日本を下して初優勝を決めたわけだが。
「スーパーラウンド チャイニーズ・タイペイ vs 日本 | WBSC プレミア12 2024」
【侍ジャパン】決勝で台湾に敗れて連覇ならず 井端監督「全て私の責任」「選手には感謝」https://t.co/l2bEPr8FEy
— スポーツ報知 (@SportsHochi) November 24, 2024
僕も今大会を楽しだのは下記の通り。
プレミア12がおもしろい。NPBでやれそうな選手が各国1、2人いる。獲得するかは別だけど。NPBの飛ばないボールは害悪でしかないよね
中でも普段目にすることがない国、チームの野球に触れられたことがよかった。
日本が負けたのは残念だが、それを含めてめちゃくちゃ楽しかったことをお伝えする。
そして、実を言うと11月23日のアメリカvsベネズエラ戦、日本vs台湾戦を現地観戦している。
1試合目のアメリカvsベネズエラ戦が12:00~、2試合目の日本vs台湾戦が19:00~とだいぶハードだったものの、久しぶりの野球観戦は文句なしに最高だった。
バルコニー席を購入したけど1試合目はガラガラ。1日2試合はしんどかった笑
まずこの日はバルコニー席を購入している。
ただ購入が遅かったために場所は外野のポール近く。マウンド、打席はかなり遠かった。
さすがに1試合目はガラガラでしたね。
観客1万人以下での試合はちょっと寂しい。
なおチケットはソールドアウトとのことで、2試合目は当然のようにギッシリでした。
1塁側内野席には台湾の応援団が陣取っており、終始にぎやかだったのも印象的。
試合前には東京ドームの前で台湾の応援団? が応援コールの練習をしてましたね笑
てか、1日2試合はやっぱりしんどかったっすw
アメリカvsベネズエラ戦が終わったのが15:30前で2試合目の開始が19:00。インターバル約3時間半はさすがに……。
市ヶ谷をぶらついたり、喫茶店でコーヒーを飲んだりと時間を潰すのに苦労して、試合開始時にはすでにクタクタという。
あまりに疲れたために日本vs台湾戦の7回が終わったところで帰宅しました。
まあ、楽しかったからいいけど。
何かイチローおったわ。
日本vs台湾戦の前にeスポーツの試合があって、そのゲストで来てたみたいですね。
普段目にすることのない国の野球を知れたのはよかった。頂点はMLBだけどそれだけじゃない
前回も言ったが、今回のプレミア12は個人的にかなり楽しめた。
ベネズエラやドミニカ等、普段目にすることのない国の野球を目の当たりにできたこと、各国にNPBでもやれそうな選手がいること。
そして何より現場の選手がちゃんと本気だったこと。
「こんな大会に本気ではない」と悪態をつく人間もいるが、実際の試合を観ればどの選手も必死にやっているのは一目瞭然。難しい時期の開催&過渡期の大会ではあるが、野球の広がり? 広さ? を感じることができた。
野球の頂点がMLBなのは疑う余地がない。
だが、実際にはそれだけじゃない。
WBCの余韻がすげえw 「日本野球が世界最強」ってドヤるための大会。課題が山積みなのはわかってるし収益構造の歪さなんて10年以上前から承知してんだよ笑
野球というスポーツは世界のいろいろなところで行われている。
国内リーグや3A、2Aでプレーする中にも魅力的な選手はたくさんいる。
むしろ、そういう選手の方がMLBの一線級よりも国独自のスタイルを持っていておもしろいまである。
フルスイングのアメリカ、台湾。コンタクト能力のベネズエラ、日本
大雑把に言えば、アメリカは極振りの尖った選手が多い印象。
まっすぐに強く打席では空振りしようがお構いなしにフルスイングする。
その分穴も多く、落ちる球についていけないケースが目立つ。
ベネズエラはアメリカに比べて対応力が高く、スイングがきれいでまとまりがある。
強振をしない代わりに低めに沈む球にも食らいつく柔らかさを感じた。
そして、その両方を兼ね備えていたのが台湾(チャイニーズ・タイペイ)。
空振りをいとわないフルスイングと低めをすくい上げる対応力。特に2、3番はレベルが高く、日本の投手陣にとっても凄まじい脅威だった。
ちなみに強化試合で対戦したチェコはどの選手もフィジカルはとんでもない。
速球を平気で打ち返すスイングの強さを見ると、ポテンシャル自体は日本の選手よりも上なのではないか。
ただ、チェコの冬は屋外スポーツができなくなるほど寒いらしい。
ドーム球場の建設など不可能に近く、環境面での不利が多いと言わざるを得ない。
各国の特徴を比較すると、日本の打者は全体的に穴が少ない。
スイングがきれいでコンパクト、低めや外に逃げる変化球にもバットが届く。ボールを見極める能力も高い。
その反面、アメリカや台湾のような怖さはない。
いわゆる手元まで“引きつけて打つ”が浸透している印象で、爆発力という意味では若干物足りなかった。
DeNAがソフトバンクをここまで追いつめるとは。第3戦の東克樹の熱投に感動した。シーズン3位のDeNAの日本シリーズ出場には納得してないけど笑
スーパーラウンドに出場した4か国の特徴は、
・強く振る力:アメリカ、台湾
・コンタクト能力:日本、ベネズエラ、(台湾)
・球の見極め:日本
だいたいこんな感じ。
1発勝負の短期決戦でバットを強く振れる台湾が確実性の日本を凌駕したと言える? のか?
打ち終わりの姿から各国の特徴が見える。1発勝負の舞台で勝利したのは…
アメリカの打者はヘルメットがズレるほど振り回してくる&低めの球でも関係なしにフルスイング。
ベネズエラの打者はどちらかと言えばコンタクト重視。打ち終わりに態勢が崩れることなく“うまく”拾ってくる。
日本戦でHRを打ったCE・ぺレスはいわゆる肩乗せの構え。ここから最短距離を通ってバットが出てくる。
台湾(チャイニーズ・タイペイ)の打者もアメリカほどではないが、とんでもなく振り回してくる。
というより、アメリカよりも若干抑えている分確実性が高い。打ち終わりの姿からそれがうかがえる。
日本の打者は全体的にコンタクト能力が高く外の球にも反応できる。肩も開かない。
だが台湾やアメリカに比べて迫力が足りず、それが1発勝負の舞台で裏目に出てしまった。
飛ばないボールによる弊害。全体的な打撃力の低下、実力以上の評価を受ける投手陣
そしてもっとも懸念していた“飛ばないボール”問題が表出したのが……。
僕は2024年シーズン、「今年のボールは飛ばない」と何度も絶叫している。
→おかしい、中日が強いだと…? 舐めプを覚えたライデル・マルティネス、飛ばないボール、中田翔の存在感
→サイヤング賞投手ダラス・カイケルが千葉ロッテ入団。近年はシンカーが打ちごろの球に。ZOZOマリンでのチェンジアップ次第かな
2024年の(NPBの)ボールが飛ばないのは明らかで、チーム防御率の異常な良化、HRの激減っぷりからもそれがわかる。
飛ばないボールによる一番の懸念はリーグ全体の地盤沈下が起きること。
今大会での日本投手陣の打たれ方、打者陣の小粒感を踏まえると、飛ばないボールが影響していることは間違いない。
ボールが飛ばなくなると投手は実力以上の防御率を叩き出し、打者は軒並み成績を落とす。
それに伴い、打撃技術に手を加える必要が生じる。
各打者、各チームが環境に即した打撃(当てにいく、転がす)を突き詰めるわけだが、それをやるうちにいつの間にかフルスイングする力、遠くに飛ばす馬力が失われていく。
一方の投手陣はある程度適当に投げても打たれないため投球パターンが大雑把になる。
結果として打撃力、投手力どちらも低下し、今回のように国際大会で苦労するハメになる。
投手戦が増えて国内リーグが辛気臭くなるだけならまだいいが、国際舞台での競争力が奪われるのはよろしくない。マジでよろしくない。
たとえば2023年のWBCでは長打率.700超えの打者が4人(大谷翔平、吉田正尚、岡本和真、中村悠平)だったのに対して今大会は小園海斗の.677が最高。30位までに森下翔太(.571)と2人しか入っていない。
辞退者が続出した状況を考えてもこれはかなり寂しい。
また2024年シーズン、岡本和真は2018年から続けていた30本塁打がストップしている。
侍ジャパンが3-2でアメリカを下して優勝。大谷vsトラウト? フィクションとしては落第だけどこれは現実。世界一の野球小僧を宇宙一うまく使える栗山英樹
台湾やアメリカに比べてバットを振れない打者陣、早川隆久や隅田知一郎、戸郷翔征あたりがポンポンスタンドインを許す姿に「ああ……」となった次第である。
大谷翔平背番号17 野球 Tシャツ ジャージ ユニフォーム 野球ユニフ半袖
侍ジャパン 番號18 山本 由伸 野球応援 フェイスタオル
今永昇太のピッチングバイブル
【個人出版支援のFrentopia オンライン書店】送料無料で絶賛
-
前の記事
プレミア12がおもしろい。NPBでやれそうな選手が各国1、2人いる。獲得するかは別だけど。NPBの飛ばないボールは害悪でしかないよね【感想】 2024.11.22
-
次の記事
記事がありません