ジェイコブスさんがゴロフキンに勝つには? ニューヨークのヒーロー、ジェイコブスよ、GGGの圧勝予想を覆せ【WBAミドル級統一戦】

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マンハッタン橋イメージ
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2017年3月18日(日本時間19日)、WBA・WBC・IBF世界ミドル級統一王者ゲンナジー・ゴロフキンとWBA同級正規王者ダニエル・ジェイコブスの一戦が行われる。
 
米・ニューヨークにあるマディソン・スクウェア・ガーデンで開催されるこの試合は当初、WBAからの統一戦指令によって交渉がスタート。ジェイコブス陣営が報酬面で難色を示したために一時暗礁に乗り上げたものの、2016年末についに合意に至る。
 
「ジェイコブス大健闘!! ゴロフキンのKO記録をストップ!! でもがんばった止まりかな。倒し方は見えたけど誰ができんの?」
 
無敗の統一王者ゴロフキンは、2016年9月にIBFウェルター級王者ケル・ブルックとの階級を超えたスペシャルマッチに勝利して以来のリングとなる。
4度防衛中の倒し屋ジェイコブスの挑戦を退け、期待されるサウル・“カネロ”・アルバレスとの一騎打ちにコマを進められるか。ミドル級最強王者の試合運びに注目である。
 
「無謀にもほどがあるケル・ブルックがゴロフキンに5RTKO負け!! セコンドのナイス判断。止めてくれてホントによかった」
 

ミドル級頂上決戦ゴロフキンvsジェイコブス!! 2017年最大のビッグマッチが早くも?

ついにWBAミドル級王座統一戦が実現する。
 
ゴロフキンvsジェイコブス。
現状のミドル級においてネームバリューや選手の格など、考えられる中での最高のカードである。
 
強敵との対戦を切望しながら敵地での階級差マッチに駆り出されたり、強さゆえの不遇を味わってきたゴロフキンにとって念願のビッグマッチ。
また、2015年12月のピーター・クィリン戦に勝利して以来、そこから先のストーリーが見えなかったジェイコブスにとっても最強王者とのマッチアップは大歓迎。まさしく双方にとって最良の選択と言える一戦ではないだろうか。
 
「ジェイコブス、クイリンを瞬殺!! 初回の壮絶ラッシュでTKOに下し、見事防衛成功」
 
またゴロフキンにとっては次なる標的、サウル・“カネロ”・アルバレスとのメガマッチを実現するためにも、キャリアの集大成として絶対に負けられない試合である。
 

勝敗予想はゴロフキンの9RKO勝利。結構一方的な試合になるんじゃないかと思っております

ではとりあえず勝敗予想を。
今回はゴロフキンの9RKO勝利でいきたいと思う。
 
はい。
表題で「ジェイコブスはゴロフキンの圧勝予想を覆せ」と言っておきながら、思いっきりゴロフキンの勝利予想。それも試合後半でのKO勝利である。
 
以前より強気の予想をぶち上げては豪快に外して恥をかいている僕だが、今回ばかりは外れる気がしないww。両者ともにネームバリュー抜群のビッグマッチではあるものの、かなりの確度でゴロフキンが圧勝するのではないかと思っている。
 
「ベルチェルト勝っちゃったw バルガスを流血ストップで王座奪還!! バルガスはプロ初黒星。三浦vsベルチェルト最高じゃねえか」
 
32勝1敗29KOという圧倒的な戦績を誇るジェイコブス。
どちらかと言えば「スピーディなラッシュで相手をねじ伏せる豪快な倒し屋」という印象が強い。
 
ただ、この選手が得意なのは実はリターンの1発。
カウンターと言うか、相手の突進に合わせた交差法で一気に流れを掴む破壊力抜群の1発である。
 
「シーサケット勝利!! PFP No.1 ロマゴンに判定で大金星を挙げる!! すっばらしいねシーサケット。僕は感動しちゃいました」
 
絶え間なくサイドステップを繰り返し、左右に動きながら踏み込みのタイミングを測る。
ジャブは出るがあくまで申し訳程度で、基本的にあまり自分からは手を出さない。積極的に攻めるというより、アングルを変えながら後退しつつ一瞬のチャンスを待つ「受け」のスタイルである。
 
そして、タイミングのいいパンチを1発当てればこっちのもの。
相手がたじろいだ瞬間に猛然と襲いかかり、身体全体のスピードとバネを活かした爆発力で一気に攻め落とす。肉食動物のような野性的なラッシュで試合を終わらせる火力こそが、この選手の最大の持ち味である。
 
そして圧倒的な爆発力を持つ反面、相手の突進力を利用するスタイルのため、ガードを上げて慎重に攻められると試合が間延びすることもある。2015年4月のトゥーアックス戦などはその典型で、ガードと位置取りを意識したトゥーアックスを最後まで攻めあぐねている。
 

デビッド・レミューよりも粘れれば大健闘かな? ジェイコブスは起死回生の1発で形勢逆転するしかない?

そう考えると、正直ジェイコブスのスタイルがゴロフキンと相性がいいとは思えない。
 
あの動きでゴロフキンのプレッシャーから逃げ切るのは不可能だし、サイドステップでタイミングを測っているうちに間合いを詰められるのが関の山。リターンの1発を打つ暇も与えられず、あっさりロープを背負わされてコンビネーション地獄に見舞われるのではないだろうか。
 
得意な間合いで対峙することもかなわず、コーナーを背に防御で手いっぱいの袋小路。
多くの選手がそうであったように、今回もゴロフキンの得意パターンに巻き込まれて捻り潰されるのが既定路線な気がする。
 
「村田諒太vsハッサン・ヌダム・ヌジカム予想。これ普通に勝てるんじゃねえの?」
 
もしジェイコブスが一矢報いるとすれば、ノーダメージの序盤にビッグパンチを入れることくらいか。ベストショットが1発入ってゴロフキンをぐらつかせることができれば、もしかしたら得意の猛ラッシュに持ち込める可能性もある?
 
いや、無理か。
ジェイコブスの爆発力についてはゴロフキンも把握しているだろうし、外側からのカウンターだけは食わないように細心の注意を払うはず。
 
これまでの相手よりは粘るかもしれないが、多少がんばったとしてもせいぜいデビッド・レミューのちょい上くらい? 9、10Rまで立っていれば万々歳? そんな感じで一方的な展開になりそうに思えるのだが、いかがだろうか。
 
「ゴロフキンが豪打のレミューに勝利!! 圧倒的な差を見せつけ、8ラウンドでデビッド・レミューをストップ」
 

ジェイコブスがゴロフキンに勝つためには? 石田順裕の作戦を踏襲すればいいんでないか?

個人的にゴロフキンの圧勝を予想している今回の統一戦。
残念ながら真正面から挑んだのではジェイコブスに勝ち目はない。
 
そして、恐らくジェイコブスは普通に真っ向勝負を挑む。
その上で一方的におされまくり、挙げ句に最後はロープ際で豪快にKO負けを喫する。これといった山も谷もなく、「やっぱりゴロフキンつえええぇぇ!!!」で終わる。そんな結末を予想している。
 
だが、それではおもしろくない。
まったくおもしろくない。
ただでさえ興味が薄い試合なのに、自ら気持ちが離れるような思考に進むのは得策ではない。
 
なので、ここから先はジェイコブスがゴロフキンに勝つにはどうすればいいかを適当に考えてみたい。
 
実際にそうなるかはともかく、ジェイコブスがゴロフキンを慌てさせるにはどうしたらいいか、絶望の中にわずかでも希望を見出す方法はあるのか。
 
結論から申し上げると、石田順裕を踏襲するのがいいと思う。
2013年にモナコで行われ、3Rにゴロフキンの右フックを被弾した石田がリング外に吹き飛ばされた試合である。
 
・3RTKO負け
・豪快なリングアウト
・その敗北によって石田は海外挑戦を断念
 
目の覚めるようなフックでリング外に吹き飛ばされた衝撃も含め、いかにも石田が手も足も出ずに負けたという印象が強い試合。
確かにその通りなのだが、それでもあの試合の石田はかなり健闘していたのではないかと思う。それこそ2016年4月のドミニク・ウェイド戦を観ると、曲がりなりにもゴロフキンと真正面から打ち合った石田のすごさがわかる。
 
「ゴロフキンがウェイドを子ども扱い!! もう相手おらんなこりゃ。ゴロフキンがミドル級では頭5つくらい抜けてる」
 
そして、ジェイコブスがゴロフキンに勝つ可能性があるとすれば、まさしくあのパターン。全身のバネと爆発力を活かしたどつき合いである。
 
ガードを上げ、ゴロフキンのパンチに合わせて小さくバックステップ。
そこからパンチの引き際に合わせて踏み込んでのワンツー。
 
身体全体のスピードとバネを総動員し、ゴロフキンのパンチすべてにリターンを返すつもりで腕を振る。バックステップからの踏み込みで勢いをつけ、ゴロフキンの連打に打ち負けないだけのパワーを込めて。
 
全力で。
なおかつコンパクトに。
 
ゴロフキンの打ち終わりにひたすらリターンを合わせまくり、真ん中を通しまくるのである。
 
特に、正面衝突で下がらないというのは強く意識したい。
リング中央に陣取り、常に相手に自分の周りを回らせる。
バックステップした分すぐに踏み込み、絶対に主導権を渡さないことを徹底する。
 
打ち負けない。
下がらない。
ガードを下げない。
 
もちろん至近距離でゴロフキンと打ち合えば被弾は増える。
だが、それに耐えて倍のパンチを打つくらいの気持ちで打ち返す。小さなシフトウェイトで芯をずらすゴロフキンのディフェンスをスピード&パワーで突き破るのである。自分の耐久力が限界を超える前に。
 
「石田の気迫に涙が出た」「あのファイティングスピリッツは生半可なものじゃ出せない」など、石田の精神面への称賛が多かった試合ではあるが、マジな話、ゴロフキン対策としての一つの答えがあの打ち合いだったことは確かだと思う。石田のような長身選手であればなおさら。
 
そして今回も当然耐久力勝負、フィジカル勝負になるが、そこはジェイコブスの爆発力に賭けるしかない。
S・ウェルター級上がりの石田では2R耐えるのがやっとだったが、長年ミドル級に君臨するジェイコブスならどうにかなるはず。
 
幸い179cmのゴロフキンに対し、ジェイコブスは183cm。
絶好のタイミングで打ち下ろしの右がヒットすれば、いかにゴロフキンでもダメージは避けられない。根気よく打ち合えば、何かが起こる可能性はある?
 

何とかゴロフキンが慌てる姿が観たい。「強気の予想をすると恥をかくフラグ」に期待

いや〜……。
やっぱり無理か……。
あのガラッガラの防御のジェイコブスに石田と同じことをやれってのも無謀か。
 
「ロマゴンvsシーサケット予想。これシーサケット勝利あるぞ? 最強ロマゴンがパワフルな挑戦者に敗れる?」
 
厳しいなぁ。
どれだけ考えても絶望感しか沸かない。
動き出しを狙われまくって手が出せなくなったレミューよりはマシだとは思うが。
 
まあ、後はアレだ。
「これだけ強気の予想をしたから逆に外れるフラグ」に期待するしかない。
マジな話、何とか最強王者に一泡吹かせてもらいたいんですけどね。
 
「リナレスがクローラに勝利!! 才能が凡人の努力をあっさり凌駕する。スピード&パワーの大正義」
 
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