ジャロン・エニスvsスタニオニスは相性が悪すぎたな。エニスのディフェンスは盤石ではないけど効いた素振りがまったくない。佐々木尽はこんなヤツにどうやって勝つんだ?【結果・感想】

ジャロン・エニスvsスタニオニスは相性が悪すぎたな。エニスのディフェンスは盤石ではないけど効いた素振りがまったくない。佐々木尽はこんなヤツにどうやって勝つんだ?【結果・感想】

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2025年4月12日(日本時間13日)に米ニュージャージー州で行われた世界ウェルター級2団体統一戦。IBF同級王者ジャロン・エニスとWBA王者エイマンタス・スタニオニスが対戦、エニスが6RTKO勝利し王座統一に成功している。


現在ウェルター級は日本の佐々木尽が4団体の上位にランクインされており、本人も「世界王者になる」と宣言している。
 
その王者同士の統一戦、しかも無敗対決ということで注目していたわけだが。
結果は6R終了TKOでジャロン・エニスが勝利。
序盤からスピードと手数の差でスタニオニスを圧倒、6Rにダウンを奪うなど一方的な内容だった。
 
 
なお、当の佐々木尽もこの試合を観ていたとのこと。


スタニオニス同様、佐々木尽もガードを上げて打ち合うファイターなのでそれを含めて感想を言っていく。
 

ジャロン・エニスの圧勝とは聞いていたけど…。スタニオニスは相性が悪すぎたね

まず今回もリアルタイム視聴はできず結果を知った上で観たのだが……。
ジャロン・エニスの圧勝という話は聞いていたが、マジでその通りだった笑
 
ガードを上げてにじり寄るエイマンタス・スタニオニスに対し、前手のジャブを連打→さっとサイドに回り込むエニス。
スタニオニスはもう一歩近づいて打ち合いたいが、エニスのリーチ、機動力、大きく広げたスタンスをなかなか攻略できない。
 
恐らくスタニオニスが自分の距離に入れたのは各ラウンド1回あるかないか。
しかも、やっとのことで中に入ってもハンドスピードと精度が違いすぎて捕まえられない。
それこそ1発当てるまでに10倍返しを食っている印象である。
 
スタニオニスの戦績を見ると、全15勝のうちKOは9。近年は相手のレベルが上がったこともあってか判定決着が続いている。
実際の試合を観ても1発で倒すよりも連打で嫌倒れさせるタイプに思える。
 
なので、今回のようにスピードと精度に差がある相手には相当厳しくなる。
実力以上に相性が悪すぎたなぁと。
 
平岡アンディvsバロッソ、佐々木尽vsカミル・バラ、下町俊貴vs津川龍也。平岡アンディのベストバウト。1、2試合目がガラガラすぎて…
 

両陣営が同じ展開を想定して「よーいドン」。結果エニスが圧倒した試合

恐らく今回は両陣営ともこういう展開を想定していたはず。
 
特にスタニオニスはガツガツ前に出る以外に方法がない。
 
ポイント勝負ではまず勝てないので狙うのはKO決着のみ。
ある程度の被弾はOK、我慢強く追い回して得意な距離に入る。
要はダメージが溜まる前に捕まえられるかどうかの勝負である。
 
一方のエニスもスタニオニスのスタイルを考えればあのやり方が最適。
前手のジャブで前進を鈍らせ、サイドに動きながらガードの間を通しまくる。
 
スタニオニス陣営はしつこく追いかける練習を重ねてこの日を迎えたはず。
エニスはエニスでスタニオニスのプレスをどうさばくか、スピードと見切り勝負を見越してリングに上がったはず。
 
両陣営が同じ展開を考え、結果エニスが圧倒的に上回った。
こう言ってはアレだが、よくも悪くもサプライズのない試合だった笑
 
ジャロン・エニスvsダビド・アバネシャン。あえて相手の土俵、接近戦で打ち勝ったエニス。クロフォードへのアピールもあったんだろうな
 

カレン・チュカジャンはがんばったよね。ただ、1発KOできるパンチがないのが…

僕が思うに、ジャロン・エニス相手にもっともがんばったのはカレン・チュカジャン。
2023年1月、2024年11月といずれも判定負けながらもエニスを大いに苦労させている。

要するにエニス対策として重要なのは先に手を出させる、正面に立たないことなのだと思う。
 
1戦目のチュカジャンはディフェンシブに立ち回りすぎたせいで攻撃機会を逸した。
それを踏まえて再戦では意図的に攻めるシーンを増やし、より可能性を感じる展開に持ち込んだ。
 
前後左右に動き続けて的を絞らせない、エニスにハンドスピード、機動力を発揮させない。
差し合い勝負で対等に渡り合えることが絶対条件だが、対策としては間違っていないのではないか。
 
とは言え、あれだけがんばったチュカジャンでも明確にポイントは取られている。
あそこまで動き回れば1発の威力は半減するし、チュカジャンはもともと倒し屋ではない。
 
つまり、このやり方でエニスに勝つには1発KOパンチを兼ね備えていることが必須。
そんなヤツがこの世に存在するんか? という話である笑
 
尾川堅一がメルチョール・ロダに5R終了TKO勝ち。足を止めて重心を下げる意識だって。WBOのトップ戦線(ナバレッテ、スアレス、マグサヨ)に絡めるといいね
 

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佐々木尽はエニス相手にどこまでやれる? エニスのディフェンスを考えると期待感はあるけど…

そして日本の佐々木尽がどこまでやれるかだが、正直めちゃくちゃ厳しそうだなと。
もちろん厳しいに決まっているし、噂に上がっているブライアン・ノーマンJr.に勝つのも難しいと思っている。
 
そんなことはわかりきっているのだが、それを踏まえた上で。
今回のジャロン・エニスに佐々木尽がどうすれば勝てるのかがまったくわからない。
 
 
試合を観直すと、実はジャロン・エニスのディフェンスはそこまで盤石ではない。
上記のカレン・チュカジャンには打ち終わりのカウンターをよく当てられていたし、今回のスタニオニスもいいタイミング、角度で顔面を捉えるシーンが見られた。
特にフックが側頭部にヒットした瞬間などは「アレが佐々木尽なら」と思ったりも……。
 
恐らく1発の威力や踏み込みスピードはスタニオニスよりも佐々木尽の方が上(そうでないと何も始まらない笑)。
どこかで佐々木尽の左フックがさく裂すればもしかしたら……という期待はあるにはある。
 
佐々木尽vs坂井祥紀戦。佐々木尽の豪快KOでスカッとしたかったけど。坂井祥紀のディフェンスマスターっぷりが…。“溜め”の大きい佐々木尽と流れるような連打の坂井祥紀
 

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ハラハラするもらい方だけど効かない。拳四朗同様、エニスも瞬間的に威力を逃がしている気がする

だがカレン・チュカジャン戦でも今回のスタニオニス戦でもエニスは効いた素振りをまったく見せていない。
 
確かに被弾はする。一つ一つのアクションが大きく打ち終わりにカウンターを狙われやすくもある。
 
ただ、効かない
なぜか効かない。
 
何となくだが、エニスは当たる瞬間に威力を殺しているのではないか。
先日ユーリ阿久井政悟と対戦した寺地拳四朗もそうだが、被弾の瞬間にパンチの方向に身体を傾けて威力を半減させている気がする。
 
寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟現地観戦。ユーリの作戦遂行能力と足が動かない拳四朗。拳四朗は過去一出来が悪かった気が。12Rの逆転劇は被弾の仕方の違いが出たのかも? とオモタ
 
もらい方が派手でハラハラするのに試合後は顔が綺麗。明確に効かされるシーンもない。
案外耐久力にも自信を持っているのかもしれない。
 
 
佐々木尽がエニスと対戦した場合、恐らく戦術はスタニオニスと同じになる。
ダメージが蓄積する前に1発ぶち当てるしかないわけだが、その1発を当てても効かない、倒れてくれないパティーンも?
 
2023年4月の小原佳太戦並にジャブが出ればと思うが、ここ数戦でこのジャブが明らかに減っているのが……。

 

キャリア初期のフックに依存するぶん回しファイトに戻ったというか。
小原戦で見せたジャブがいいバリエーションになっていたのだが。
 
佐々木尽が星大翔に11RTKO勝利。コレジャナイ感、期待はずれのモタモタ。小原戦で見せたジャブがいっさい出ない、意味不明なスイッチその他
 
もしかしたら左肩関節唇損傷の影響もあるのかもしれませんね。
 
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