ドジャースがワールドシリーズ連覇で山本由伸MVP獲得!! でも僕はブルージェイズが勝つべきだとオモタ。こんな舐めたチームがワールドチャンピオンでいいの? フィジカルお化けを9人並べれば勝てるのが野球【2025.11.2感想】

ドジャースがワールドシリーズ連覇で山本由伸MVP獲得!! でも僕はブルージェイズが勝つべきだとオモタ。こんな舐めたチームがワールドチャンピオンでいいの? フィジカルお化けを9人並べれば勝てるのが野球【2025.11.2感想】

MLB2025年ワールドシリーズ第7戦が現地時間2025年11月1日にトロントで行われ、延長11回ドジャースが5-4で勝利。球団初の2年連続ワールドシリーズ制覇を達成している。
 
なおドジャースの山本由伸は前日の先発登板に続いて9回からマウンドに上がり、2回2/3を無失点に抑える好投でシリーズMVPに輝いている。


ドジャース2年連続ワールドシリーズ制覇。しかも今年は2勝3敗の崖っぷちからの逆転優勝である。
 
中でも命を削るようなパフォーマンスでチームを牽引した大谷翔平と山本由伸には心を動かされた。
と同時に来シーズン以降どうなるのか、その前のWBCには出場するのか等、先々のことが心配になっている。
 
視聴は下記↓
「MLB配信」
 

山本由伸は文句なしのMVP。調子はそこそこ、でも勢いと気合いで乗り切った

まずはシリーズMVPに選ばれた山本由伸について。
第6戦に先発、6回を投げて1失点で勝利投手に。翌日の第7戦では9回1アウトからマウンドに上がり、11回まで投げきり再び勝利投手となったわけだが。
 
映像を観た限り調子自体はそこそこ。
勢いと気合いで乗り切ったというか、ここまできたらやるしかない的な思いが迸っていた(気がする)。
 
具体的にはフォークの落ちが悪い。
普段よりも指にかからず落ち幅が小さい。スーッと真ん中に入る軌道には何度かドキッとさせられた。
 
だが危ない当たりをされながらもそこは山本由伸。
95マイル超の高めまっすぐ、フォークと逆の軌道で沈むカッターやスライダーを駆使してうまく芯を外す。
何だかんだで6回を5安打1失点で乗り切ってみせた。
 
 
そして翌日のリリーフ登板だが、はっきり言って疲れは残っていたと思う。
フォークは抜け気味、まっすぐもいい球と悪い球がはっきりしていて危なっかしい。
あの出来では集中力MAXのブルージェイズの打者に飲み込まれてもおかしくなかったのではないか。
特に11回などは点を取られなかったのが不思議なほど。
 
それでも無失点に抑えたのだから、やはり最終的には勢いと気合い
ポストシーズン5勝1敗、ワールドシリーズ3勝。MVP選出には文句のつけようがない。
 
ダメダメ佐々木朗希とMLB初完投勝利の山本由伸。佐々木朗希は最初の打者で調子が悪いとわかった。山本由伸の完投は本当に大きい。佐々木朗希の休養+トライネンを出さずに済んだ
 

ボロボロの大谷翔平。さすがに第7戦の先発は苦しそうだったね

一方、第7戦で先発(2回1/3を投げて3失点)した大谷翔平はちょっと限界だったなと。
 
ベンチは大谷に長い回を投げさせる気はない、初回からガンガンに飛ばしまくる様子から本人もそれをわかっていたと想像する。
 
ただ、いまいち制球が定まらない。
まっすぐは100マイルを超えているが、それ以外が……。
スライダー(スイーパー)が抜けて右斜め上にいったり、引っ掛けて外に大きく外れたり。
フォークも抜け気味で、斜め下に鋭く落ちる本来の軌道とは少し違う。
 
結果、ゾーンにきたまっすぐを狙われ、3回にはランナー1、3塁からフワッと浮いたスライダーをスタンドインされてしまう。
 
 
前回の先発登板でも点滴を打ったりと大谷はすでにボロボロだったとのこと。
ドジャース打線が不調、他がアテにならない状況では大谷が無理をするしか無かったのだと思うが、改めて来年以降(WBCも含めて)が心配になる。
 
もしかしたら今年を境にガクッと落ちる可能性もあるのではないか。
 
大谷翔平ホームラン3本、6回2安打無失点10奪三振でシリーズMVP。嘘だろお前、途中まで戦犯レベルで何もしてなかったのに全部かっさらいやがったw 横振りのフォームに変えて和製シャーザーみたいなピッチング
 

僕はブルージェイズが勝つべきだと思ってたよ。ドジャースの稚拙さは目に余るよね

表題の件だが、僕は今回のワールドシリーズはブルージェイズが勝つべきだと思っていた。
理由はドジャースの野球があまりにお粗末だから。
 
何度か申し上げているようにドジャースは采配がダメダメすぎる。
 
ファンの間でも話題になっていたが、投手起用に関しては「は? 何じゃそれ」と思うことばかり。
僕も画面の前で「何回それを繰り返せば気がすむんだよ」と何度も喚き散らしている笑
 
 
下記の通り交代のタイミングがワンテンポ遅い。
 
ドジャース1-6ブルージェイズ。崖っぷちのドジャースは采配の稚拙さを選手の能力でカバーしきれなくなってる。延長18回までもつれた3戦目の消耗がデカすぎて…。でもここから逆転したら「野球って何なのよ?」ってなるよね
 
明らかに調子の上がらない(疲れが見えている)投手をランナーが2人出るまで引っ張る。
で、大ピンチに慌ててリリーフを送り、傷口を広げる&激しく消耗させる悪循環。
 
第6戦の佐々木朗希→グラスノウも第7戦のスネル→山本由伸もそう。
本来はランナーが1人出た時点で交代するか、回の頭からいかせるかの二択のはず。
特に山本由伸はランナーがいる場面で制球を乱すことが多い。スネルの調子が悪いのは1人目でわかったのだからさっさと交代しておけよという話。
 
結果的に無失点で切り抜けたからよかったものの、僕としては「またやってやがるよコイツ」である。
「ひょっとして2人出るまで代えちゃいけない決まりでもあるの?」と。
 

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ブルージェイズにはちゃんとストーリーがあった。九分九厘勝てる流れを阻んだのが山本由伸

以前から言われている通りドジャースは采配の稚拙さを選手個々の能力でカバーするチーム。
巨大な戦力に覆い隠されているものの、舐め腐ったムーブは随所に見られる。デイブ・ロバーツ監督との契約を2029年まで延長したことに憤慨するファンが多いのも納得である。


逆にブルージェイズの野球にはストーリーがあった。
 
第4戦に先発したシェーン・ビーバーがカッターとチェンジアップを駆使してドジャース打線を翻弄、続く第5戦のイェサベージが今度は縦振りのスライダーとスプリットで12三振を奪う。
 
これで完全に崩されたドジャース打線と相対するのが第6戦のガウスマン。
ビーバー、イェサベージと同様、スプリット(落ちる球)とスライダー(左方向に曲がる球)が得意なタイプである。
 
そして予想通りドジャース打線はガウスマンの前にわずか3安打、8奪三振を喫する。
ところがその3安打はすべて3回。
ガウスマンは3回の3失点だけで敗戦投手になってしまった。
 
タイプの被るピッチャーで相手打線を崩し、あと1勝まで迫った第6戦もほぼパーフェクト。
流れ的には完全にブルージェイズのはずが……。
 
そこに立ちはだかったのが我らが山本由伸という。
単なる3勝ではない、九分九厘相手に傾いていた流れを引き寄せ、打線が息を吹き返すきっかけも生んだ。
稚拙な采配も主力の不調もすべてカバーする圧巻のパフォーマンスである。
 
山本由伸、大谷翔平(ピッチャー)、デイブ・ロバーツ采配。連続完投勝利の山本由伸、初回から飛ばしまくりの大谷翔平、カーショーを1/3回で降ろした&トライネンを重用するデイブ・ロバーツ
 

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“野球の正解”が出てしまったのが残念。イチローの言う「野球は繊細で難しいスポーツ」とは真逆の結論

今回のドジャースの優勝によって“野球の正解”が出てしまった気がしている。
 
申し上げたようにドジャースは采配の稚拙さを選手個々の能力で補うチーム。
対するブルージェイズはやるべきことをやり、しっかり流れを作って勝ちに邁進していた(と思う)。
 
チームとして正しいのは断然ブルージェイズ(だと思う)。
エンターテイメントとしてもブルージェイズの野球の方がおもしろい(個人的には)。
 
だが、最終的に勝利したのはドジャース。それも2年連続で。
つまり「野球は9人のフィジカルモンスターを並べてひたすらバットをぶん回せば勝てる競技」だと証明された。
 
作戦や采配、流れなどは関係ない。
金でかき集めた選手の名前をメンバー表に書くだけでいい。
イチローの言う「野球は繊細で難しいスポーツ」とは真逆の結果に至ったことはまあまあショックである。
 
僕がMLBを観なくなった理由。単純につまらないよね。熱量がなさすぎて。イチロー「データ偏重によって頭を使わなくてもできる野球になってる」
 
近年のMLBがそちら側の方向に突き進んでいるのは重々承知しているが、本音を言えば“チームとして正しい野球をやっている側”が勝つことでギリギリ競技の健全性を保ってほしかった。


繰り返しになるが、大谷翔平や山本由伸のパフォーマンスは文句なしに凄まじい。
年俸数十億をもらう大男たちが明日を捨てて勝負する姿は胸を打つものがある。
 
ただ、それはそれとして。
野球という競技から緻密さ、繊細さが失われていくのが残念だと申し上げている。
 

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