クロフォードキター!! 無敗統一王者がジョン・モリナと対戦。キレッキレのスピードスターがビッグマッチに向けて再始動【予想】

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オハマビーチイメージ
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2016年12月10日(日本時間11日)にWBC、WBO世界S・ライト級王者テレンス・クロフォードが、ネブラスカ州オマハにあるセンチュリーリンク・センターで同級3位のジョン・モリナと対戦する。

今年7月のビクトル・ポストルとの統一戦を制して以来の試合となるクロフォード。トップランク社が中量級の主役に育てようと目論む選手だが、慎重な試合運びが災いしてか、ポストル戦後も全国区の知名度を得たとは言い難い。

今回の相手はルーカス・マティセやエイドリアン・ブローナーとも激戦を繰り広げた実力者ジョン・モリナ。この難敵に快勝すれば、さらなるビッグマッチへの道も開ける可能性が高まる。

無敗のスピードスター、テレンス・クロフォードの真価が問われる一戦である。

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久しぶりのテレンス・クロフォード。実力者モリナとの激突は楽しみだ

クロフォードが久しぶりにリングに上がる。
今年の7月、強敵ビクトル・ポストルを判定で退けて以来のファイト。しかも相手はこれまた実力者のジョン・モリナである。

「クロフォードがポストルに大差判定勝利!! ん? クロフォード圧勝? むしろポストル勝てたんじゃないのか?」

僕自身、クロフォードの次戦を待ちわびていたのだが、ようやくである。
期待されたパッキャオ戦がなくなり、今後の展開が不透明になりつつあった中でのジョン・モリナ戦。

無敗のクロフォードはどんな試合を見せてくれるのか。
再びパッキャオ戦に突き進む可能性はあるのか。
ボブ・アラム一押しのテレンス・クロフォードの試合が楽しみで仕方ない。

勝敗予想はクロフォードの判定勝利。相性はよくないけど、まあクロフォードが勝つだろう

勝敗予想だが、今回はクロフォードの判定勝利でいきたいと思う。

実を言うと、この試合はクロフォードにとってはちょっと難しい試合になるのではないかと思っている。
ジョン・モリナは恐らくタイプ的にクロフォードの得意なスタイルではない。というより、むしろ天敵の部類に入るのではないだろうか。

相手との間に広めにスペースをとり、長いリーチを活かして切れ味鋭いジャブを打ち込むのが得意なクロフォードだが、モリナのようにガードを上げてプレスをかけてくる相手との相性はよくない。

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じわじわと間合いを詰め、左を伸ばして距離を測る。
身体を斜めに構えて相手から的を遠ざけ、相手のパンチの芯を外す。
左ジャブがよく伸び、1発1発に威力があるので相手は後退せざるを得なくなる。
防御を崩し、相手をロープ際に追いつめてからタイミングのいい右をドカン。

骨太で身体も強く、もみ合いで押し負けないパワーもある。
マティセやミッキー・ベイにも体力負けしなかったところからもそれがわかると思う。

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フィジカルが上回っていることが前提のクロフォードにとって、モリナは決して楽な相手ではないのではないだろうか。

とはいっても、まあ大丈夫だろう
何だかんだでクロフォードはモリナを攻略するような気がする。

プレスが強いといっても、そこまで積極的に前に出てくるわけではない。
ブローナー戦やハンク・ランディ戦など、スピードのある相手と対峙すると、動きを見てしまう傾向もある。

基本的な防御はガードだが、スピードのあるジャブがガードの間を突き抜けるシーンはかなり多い。前に出ながらも被弾を繰り返し、試合後半から失速するパターンが目立つ選手である。

そして、恐らくクロフォードのジャブはモリナに当たる
あのナイフのようなパンチが何発もガードの真ん中からモリナの顔を跳ね上げ、徐々に顔面を紅潮させていくのではないだろうか。

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クロフォードの持ち味は抜群の対応力。どんな相手でも序盤の数ラウンドで特徴を把握する

そして、クロフォードのよさは何と言っても抜群の対応力である。

どんな相手であっても、3Rあればだいたい特徴をつかんで対応してみせる。
ハンク・ランディ戦では2Rでスピードに慣れ、ポストル戦では中盤までに至近距離での打ち合いが危険だと判断してアウトボクシングを展開している。

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最初はモリナの大振りのフックに戸惑うかもしれないが、この相手であれば3R前後で距離感をつかむのではないだろうか。

モリナの射程の一歩外で対峙し、相手の踏み込みと同時にジャブ。
突進力を鈍らせ、モリナが出てきた分だけ後退する。
相手のリズムに合わせて大きく踏み込み、右ストレートをヒット。すぐさま腕を抱えて反撃できないポジションへ移動。

このパターンを繰り返していればそのうちモリナは手が出せなくなる。
顔面を十分攻めて体力を奪ったところで、チャンスがあれば倒しにいくというパターンも考えられる。
両者にはかなりのスピード差があるので、同時にパンチを出しても先に届くのはクロフォードの方だろう。
どちらにしろ、試合後半からクロフォードがモリナを翻弄する展開になるように思える。

クロフォードがモリナのプレスを受け止めきれない場合は勝負がわからなくなる?

もしクロフォードがピンチに陥るとすれば、モリナのプレスに対応できずに後退させられたときだろうか。
クロフォードのジャブがモリナの前進を止められなかった場合、俄然勝負はおもしろくなってくる。

先ほども申し上げたように、この選手の切れ味鋭いパンチはある程度のスペースがあってこそである。確かに射程距離は長いが、その位置から中に入られると手がなくなる傾向が強い。

なので、仮にモリナのプレスにロープまで押し込まれるようなら、勝負は一気にわからなくなる。
苦し紛れに電車バックで後退し、のけぞったところに左フックを被弾。さらに左右ボディを叩かれ、上体が突っ立った瞬間に右フックをもらってダウン。そんな可能性も十分にあり得るのではないだろうか。

まあ、クロフォードが勝つんじゃないか? ポストルから逃げ切った足と、アレを続ける体力があれば

とはいっても、まあ大丈夫だろう。
何だかんだでクロフォードはモリナを攻略するような気がする。
さっきとまったく同じことを言っているが。

たとえガードを崩されても、クロフォードにはポストルから逃げ切った足がある。
至近距離での打ち合いでは分が悪いと、早々に切り替えた持久走作戦である。

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相手の周りをグルグルと回りながら、相手のプレスから逃れる。
ラウンド開始直後のファーストコンタクトで先制のジャブをヒットし、すぐさま飛び退くように距離をとる。
絶対にコーナーを背にしないよう、なおかつ真正面から打ち合わないように細心の注意を払う。ほぼすべての時間帯でアウトボクシングを貫くのである。

時おり鋭い踏み込みからのジャブで鼻先を跳ね上げ、足を踏ん張ってパンチを打ち込んで出足を止める。3分間の中でヒット数が上回るように調整する意味も込めて。

そして、各ラウンドごとに僅差でポイントを奪取し、最終的に大差の判定勝ちに持ち込む。
パッキャオ戦をたぐり寄せるためにクフォロードが見せた「勝つためだけの戦い」というヤツである。

これがいいか悪いかは僕にはわからない。
あの持久走作戦を「引き出しの多さ」と呼ぶのか「防御を突破された上での苦し紛れ」と呼ぶのか、受け取り方はそれぞれではないかと思う。

ただ、効果的にポイントを奪取する作戦であることは疑いようがなく、勝利だけを追い求めるのであれば決して間違いとは言えない。

そもそも前回のポストル戦でのクロフォードはがんばったと思う。
あれだけ試合中盤から最後まで動き続け、ポイントを取りつつ逃げ切ったのだからお見事である。

まあ、あの試合の塩対応がパッキャオ戦を逃す遠因となった可能性も否定はできないが。

とにかくテレンス・クロフォードという選手は中量級の主役候補であり、今後のS・ライト級戦線の中心人物である。今回の試合をサクッとクリアして、期待されるブローナー戦やパッキャオ戦などのビッグマッチをぜひとも実現させてもらいたい。

いや、その前にIBF王者のジュリアス・インドンゴとの統一戦もいいな。

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