テレンス・クロフォードvsイスラエル・マドリモフおもしろかった。横の動きといきなりの右。クロフォードの苦手なタイプだったかも。ダイレクトリマッチもありじゃない?【結果・感想】

テレンス・クロフォードvsイスラエル・マドリモフおもしろかった。横の動きといきなりの右。クロフォードの苦手なタイプだったかも。ダイレクトリマッチもありじゃない?【結果・感想】

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2024年8月3日(日本時間4日)に米・カリフォルニア州で行われたWBA世界S・ウェルター級タイトルマッチ。同級王者イスラエル・マドリモフにウェルター級3団体統一王者テレンス・クロフォードが挑戦し、3-0(116-112、115-113、115-113)の判定でクロフォードが勝利。4階級制覇に成功した試合である。
 
 
PFPトップ3の常連、テレンス・クロフォードが挑んだ4階級目。
王者イスラエル・マドリモフは今年3月に王座決定戦を制して初戴冠を果たした選手で、アマチュアでは100戦近いキャリアがある。
 
僕も今回はマドリモフを応援していて、「たまにはアップセットが起きてくれないかなぁ」と思いながらこの日を待っていた。
 
で、前日計量でやたらとビルドアップしたクロフォードの姿に「これはどっちなんだ?」と。
 
僕の経験上、計量時の身体つきを「すげえ!!」「見事なカット!!」などと絶賛されると実際の試合が微妙になるパターンが多い(気がする)。
「まあ、クロフォードに限ってそれはないか?」と思いつつ「ひょっとしたらマドリモフにもチャンスがあるかも?」などと考えていた次第である。
 
平岡アンディvsイスマエル・バロッソ、佐々木尽vsカミル・バラが楽しみ。大橋プロモーションのイベントでは久々に納得感がある笑
 

おもしろい試合だった。判定結果はともかく12Rがめちゃくちゃ短く感じた

まず率直な感想だが、おもしろかった
 
展望云々、クロフォードの苦戦云々はあるが、それはそれとして。
試合として楽しめた上に12Rがめちゃくちゃ短く感じた。
 
判定に関しては何とも言えないが、両者とも一歩も引かないファイトは文句なしに素晴らしい。
 
マジな話、これは再戦もありなのではないか。
イスラエル・マドリモフにどれだけ集客力があるのか、そもそもクロフォードの人気自体がどうなのよ? という疑問はあるが笑
 
プロモーター目線でおいしい試合とは思えないが、純粋にこの対戦をもう一度観たい。
 
今回の苦戦を受けてクロフォードがどう立て直すか、あと一歩及ばなかったマドリモフがどんな作戦でくるか。
少なくともエロール・スペンスJr.との再戦よりもはるかに興味深い。
 
クロフォードよ、お前がNo.1だ(1年8か月ぶり2回目)。スペンスを2Rでほぼ攻略、赤子扱いする。スペンスにとっては相性最悪だったかも?
 

マドリモフは打倒クロフォードの要素を持ってる勝つのは難しそう。終盤KOされるんじゃないかな?

試合前に考えた展望は下記。
 
マドリモフのアップセットに期待する。でもクロフォードを攻略できますかね? クロフォードに勝つには前半3Rまでだと思うけど
 
過去の試合を観る限りクロフォードの苦手なタイプは
・踏み込みスピード
・右の1発
・近場の連打
だと思う。
 
ユリオルキス・ガンボアやエギディウス・カバラウスカスのように右が強い&動きが野生的な選手ならそれなりにやれる印象。
 
そして今回のマドリモフはその条件にぼちぼち合致する。
 
左右への旺盛な動きに近場の連打、vsサウスポーにおけるいきなりの右。
クロフォードを苦戦させる要素は揃っているように思える。
 
だが、マドリモフにはガンボアほどの野生味はない&カバラウスカスのような1発で倒す右もない。そう考えると勝つのは難しいのではないか。
 
クロフォードはだいたい3、4Rまでに相手の動きを見切ってしまう。
チャンスがあるとすれば前半だが、連打で嫌倒れさせるタイプのマドリモフにとってこれはかなりの難題だろうと。
 
諸々を踏まえた上での勝敗予想はクロフォードの11RKO
前半はマドリモフががんばるものの、後半以降はクロフォードの蹂躙タイムに突入→何とか粘るマドリモフが終了間際に決壊すると予想する。
 
 
ところが結果は大接戦の末にクロフォードの判定勝利。3-0ながらもポイントは僅差で、どちらとも言えないラウンドが続く試合となった。
 

マドリモフがナチュラルに分厚いし耐久力もある。クロフォードもビルドアップしたけどだいぶ力んでたな

とりあえず開始直後に思ったのが、「マドリモフが分厚い」
 
リング上で対峙した両者を観ると、クロフォードもビルドアップして大きくなっているが圧力はマドリモフの方が上。“ナチュラルにデカい”印象である。
 
さらに耐久力もこれまでのクロフォードの相手とは一段違う。
ナイフのようなジャブ、ボディをもらってもマドリモフはケロッとして前に出てくる。
 
対するクロフォードは自分のパンチを思ったほど警戒してくれないマドリモフに戸惑っていた感じ。
いつもは確信を持って下がっているところが、今回は明らかに“下がらされていた”
5、8Rには一瞬効かされるシーンすらも。
 
特に後半はそれが顕著。
ラウンドが進めば進むほど余裕が出て「ほれほれ、どうすんだ? オイ」「何とかしないと倒しちゃうぞ?」と恫喝まがいの試合運びを見せるのが毎度のパターンだが、今回はまったくそんなことはなく。
 
それこそ攻める時間を多く作ってジャッジに印象づけようという必死さすら見られた。
しかも切り刻むようなジャブはなりをひそめ、肩周りに力みが感じられるという。
 
井上尚弥やオレクサンドル・ウシクとPFP No.1を競うクロフォードも4階級目。
年齢も年齢だし、「イジメか?」と思うほどの強さを発揮するのが難しくなってきたのかもしれない。
 
すげえよオレクサンドル・ウシク。キャリアベストのフューリーに勝利はすげえ。今までウシクに興味なかったけど感動したよ笑
 

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クロフォードの苦手要素を兼ね備えていたマドリモフ。あの右フックに左を合わせたのはびっくりした

一方のマドリモフだが、こちらは申し上げたようにとにかくタフだった。
 
危ない角度、タイミングでの被弾にも効いた素振りを見せない上に効かされてもすぐに回復する。近場でのアッパー、ボディ等で一瞬ガクッとくるものの、次のラウンドにはしっかりと戻してくる。
クロフォードとの体格差や耐久力はもちろん、ダメージを誤魔化すうまさもあった。
 
 
そして、上述の通りこの選手はクロフォードの苦手な要素を兼ね備えていた(と思う)。
 
絶えず左右に動く、身体を振ることで的を絞らせない。
極力自分からは手を出さずにカウンターのタイミングを作らせない。
 
どっしり構えて空いた場所にスパスパ打ち込むクロフォードとしては、あれだけ左右に動かれるとめちゃくちゃやりにくい。
 
で、絶妙なタイミングでいきなりの右。
この右にも相当な威力を感じた。
 
マドリモフは「1発で終わらせるよりも連打で嫌倒れさせるタイプ」だと言ったが、ガードを固めて耐えるクロフォードを観ると案外そうでもないのかもしれない。
 
ロマチェンコvsカンボソス。何も変わってなかったカンボソス。ロマチェンコとの相性最悪なまま置いてきぼりを食って11RTKO負け
 
また右を意識させておいてからの左フックもめちゃくちゃ有効だった。
得意の右フックに左を合わせられるクロフォードなど初めて観た気がする。
 

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再戦しようぜ。今回の内容ならダイレクトリマッチもありじゃない?

クロフォードの階級アップの影響とマドリモフとの相性によって非常に楽しめた一戦。
 
やはり僕はこの両者の再戦を観たい。
今回に限ってはダイレクトリマッチでも文句は出ないと思うのだが。
 
恐らくクロフォードは無理にS・ウェルター級にとどまるよりもウェルターに戻してジャロン・エニスやエロール・スペンスJr.との対戦を模索する方がいい。
言い方は悪いが、粗が出る前に「4階級制覇」の称号だけかっさらって勝ち逃げするべき。
 
ただ、その前にマドリモフとの決着戦をやっても遅くない笑
 
 
もしかしたら当初の噂通りこの試合をきっかけにカネロとの金儲けマッチに進む気なのかもしれないが。
 
カネロvsハイメ・ムンギアおもしろかった!! 試合巧者のベテランを勢いでねじ伏せるやり方はカネロvsゴロフキンVol.2を思い出した
 
残り時間が少ないのも理解している&金儲けが大事なのもわかるが、その前に何とかもう一戦だけ……。
 
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