阪神ロマン・メンデスはやれんのか? 2017年成績予想。守護神? 中継ぎ?【2017年シーズン助っ人新外国人】

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阪神タイガースイメージ
ロマン・メンデスの阪神入りが正式決定した。

2016年11月27日、阪神タイガースが入団に合意していたロマン・メンデス投手と、年俸7500万円(推定)の1年契約で正式契約に至ったと発表した。

ロマン・メンデスはドミニカ共和国出身の右腕。MLBのレンジャーズやレッドソックスでプレーした経験を持つ。年齢も26歳と若く、「超変革」を掲げる金本阪神の2年目にとって大きな戦力となることが期待されている。

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ロマン・メンデス26歳、右本格派。チーム防御率3.38の投手王国に新たなピースが加わった

「超変革」を旗印に大きな期待を背負って臨んだ2016年シーズン、まさかの4位に沈んだ我が阪神タイガース(ファンでも何でもないけど)に頼もしい仲間が加わった。

ロマン・メンデス(26)
190.5cm、86kg、右投げ右打ち。
大きな身体から力のあるストレートを投げ込む本格派右腕である。

セリーグ2位のチーム防御率3.38を誇る阪神にとって、さらなる上積みを期待させるメンデス加入。念願のリーグ優勝に向けて、絶対的なピースとなれるだろうか。

というわけで、今回は阪神に新しく加入したロマン・メンデスについて見ていきたい。
この選手ががどれほど活躍できるか、本当に期待通りの働きを見せられるのかを過去の数字を見ながら考えてみたいと思う。
僕の独断が大いに含まれるが、興味があればお読みいただければ幸いである。

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マテオ、ドリスほどではないが、普通にいい投手だと思う。フライボーラーであるところも内野守備に不安がある阪神には有利に働く

まず申し上げたいのが、ロマン・メンデスは普通にいいピッチャーであること。過去の数字や映像をざっと眺めたところ、日本でもバッチリ通用するのではないかと思う。

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メジャーで最後に登板した2015年を例に挙げれば、

ストレートの平均球速が94.69マイル(152.4km)で全投球の58%を占めており、いわゆる速球派の投手といえそうである。

また、球のノビを示すVMov (in.)が9.33、横への変化量を示すHMov (in.)が-4.32を記録していることから、シュート回転しながら浮き上がる軌道の球を投げていることがわかる。いわゆる右打者の内角高めに食い込んでいくイメージである。

そして、ストレートのFB%(フライボール率)が42.9%となっており、完全なフライボーラーに分類される。その中でもIFFB%(内野フライ率)は44.4%を記録しており、内角に食い込む球で詰まらせた打球が多いことの証明である。

チェンジアップの割合が全投球の12.72%、スライダーが25.44%で、そこにストレートを含めた3球種で投球を組み立てるピッチャーということになる。
 
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ピッチングの映像を観たが、右打者には内側のストレートと外側のスライダー、左打者にはストレートを見せ球にしながら外側のチェンジアップで勝負していることがわかる。時おり左打者の膝元めがけてスライダーを投げることもあるが、それも含めておおむねオーソドックスな組み立てである。
 
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スライダーの平均球速が84.25マイル(135.5km)、チェンジアップの平均球速が83.68マイル(134.6km)で、両球種ともそこまで突出しているわけではない。
 
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ちなみにスライダーをウイニングショットとしているマテオは、MLB時代のスライダーの平均球速が86.40マイル(139km)である。マテオのスライダーはストレートの軌道から打者の手元で急激に横滑りするが、それに比べてメンデスのスライダーはやや膨らみが大きい。

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また、もう一つの持ち球であるチェンジアップも、MLB時代に平均88.52マイル(142.4km)をマークしたラファエル・ドリスのスプリットと比べるとやや落ちる。

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7回、8回を任せられるんじゃないか? サターホワイトよりも上と見ていいかも

申し上げたように、ロマン・メンデスというピッチャーは、個々の球種を含めたインパクトではマテオ、ドリスに劣る

とはいえ、それがイコールハズレ外人というわけでは決してない。

MLBでのストレートの平均球速が94.69マイルだとすると、恐らく日本のボールとマウンドでは147~149km前後になると予想される。
マテオ、ドリスに劣るといっても、これなら十分速球派の部類に入るし、変化球とのコンビネーションでうまく打ち取ることは可能である。
しかもストレートのFB%が40%を超えるフライボーラー。これは内野守備に不安のある阪神にとっては朗報中の朗報である。とりあえず、退団が決定したサターホワイトよりは上と見ていいのではないだろうか。
 
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ドリスの怪我が回復していれば、普通に考えれば8回マテオ、9回をドリスに任せ、6、7回を藤川、安藤、メンデスの併用で乗り切るという布陣になるのだろう。
もしドリスの計算が立たなかった場合は8回メンデス、9回マテオで、7回を藤川と安藤を中心に回していくことになりそうである。

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加えて阪神にはサウスポーの高橋聡文もいる。
強力リリーフ陣にメンデスが加わることで、チーム防御率がさらに良化することが予想される。

気になる部分はここ3年で調子が下降気味なところ。それでもうまく運用すれば普通に活躍するでしょ。うまく運用すれば

繰り返しになるが、ロマン・メンデスは普通にいい投手だと思う。
優勝を目指す阪神にとっての貴重な戦力となる可能性を持った選手である。

何より楽しみなのは、阪神のスカウトがこの時期に獲得したということ。
過去の補強を見る限り、このチームの海外スカウトの投手を見る目は確かである。その有能スカウトが早々と見つけてきたメンデス。やはりこれには期待せざるを得ない。

あえて気になる部分を挙げるなら、2016年シーズンにメジャー登板がないことと、ここ3年で調子が下降線ということだろうか。

この投手が1番よかったのは間違いなく2014年。96マイルのストレートを連発している。

だが、今年のAAAでの成績を見ると、当たり前のように回跨ぎをさせられていることがわかる。登板間隔も一定せず、3イニングを投げたと思えば意味不明に中四日開いたりしている。
試合の映像を観ていないので何とも言えないが、かなり便利屋的に荒っぽく使われてきたのだろう。

それでも、その環境下で防御率3.38の数字を残し、なおかつ対右打者.226、対左打者.193と被打率も低い。
この調子であれば、日本で普通に運用すれば50試合 55.2回 防御率2.50~3.00くらいはやれるのではないかと思う。

まあ、阪神の場合はその「普通の運用」が一番の課題でもあるのだが。
春先のどうでもいい時期にマテオを3イニング61球投げさせたり、ドリスをとんでもないペースで起用してあっという間に潰したり、藤川をクローザーに抜擢した途端に3連投させたり。こういうクソ運用が平気で横行しているチームである。

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藤浪、メッセンジャーという2大スーパーエースを抱え、あれだけ分厚い救援陣を擁しながら4位に沈んだ2016年阪神タイガース。その原因の一端が投手陣のクソ運用によるものだというのは明白過ぎるくらい明白である。

2017年シーズン、このゴミ運用がほんの少しでも改善してくれればいいのだが。
毎度のことながら、2015年の和田監督の選手起用がいかに有能だったかを身に染みて感じている。

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