フォルトゥナがイースターに挑戦だ? これまた厳しいお話で…。あんな全部のパーツが長いヤツの顔にパンチが当たるんかいな【予想・展望】

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ニューヨーク旗
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2018年1月20日(日本時間21日)、米・ニューヨーク州ブルックリンで行われるIBF世界ライト級タイトルマッチ。同級王者ロバート・イースターに、ランキング13位で元WBA世界S・フェザー級王者ハビエル・フォルトゥナが挑む一戦である。
 
「イースターってこんなヤツなんだ。フォルトゥナに2-1で辛勝。顔が嫌いで観てなかったけど、インファイトしちゃうんだね」
 
2017年6月にデニス・シャフィコフを3-0の判定で退けたイースターが、3度目の防衛戦を迎える。
相手は元S・フェザー級王者のハビエル・フォルトゥナ。2016年6月にジェイソン・ソーサに敗れトップ戦線から脱落したが、再起以降は3連勝と波に乗る。
 
そして今回は階級を上げ、満を持してライト級無敗の王者ロバート・イースターへの挑戦である。
 
「待ってましたのデボン・アレクサンダー! オルティスとのサバイバル戦が2月にあるってよ。元王者対決が地味~に楽しみ」
 
かつて、日本の内山高志との一騎打ちも噂されたハビエル・フォルトゥナ。
身長180cmと長身のイースターに対し、フォルトゥナは170cm。上背とパワーで上回る相手を、持ち前のスピードと鋭い踏み込みで攻略できるか。
 
「内山再戦でコラレスに惜敗!! 2-1の判定でリベンジ失敗で引退か? ダイレクトリマッチはボディを効かせるものの攻めきれず」
 
なお、この試合は同日メインのIBF世界ウェルター級タイトルマッチ、エロール・スペンスvsレイモント・ピーターソン戦のアンダーカードとして行われる。
 
「絶望的挑戦? スペンスvsピーターソン予想。ピーターソンがスペンスを攻略する方法ってある? 厳しいと思うけど」
 

へえ、フォルトゥナさん、ライト級でイースターに挑戦するんだ。相当厳しそうだね

ハビエル・フォルトゥナvsロバート・イースター。
 
2016年にジェイソン・ソーサに敗れて王座から陥落したフォルトゥナが、3階級制覇を賭けてリングに上がる。
 
あの敗戦から1年半。ようやくタイトルマッチの実現である。
個人的にフォルトゥナの動向はこっそり追いかけていたのだが、何だかんだでコツコツと勝利を重ねて再浮上してきたのはすばらしい。
 
「挑発大好きサンダース君がレミューをヒラヒラかわして大差判定勝利。試合後にゴロフキン戦を希望。予想以上にいい選手」
 
ただ、ライト級というのはちょっと意外だった。確かにライト級契約で試合をこなしてはいたが、サイズ的にもタイトルマッチはS・フェザー級狙いだとばかり思っていた。
 
まあ、今のS・フェザー級の陣容を見ると、ライト級の方がいくぶん余地があるということか。
 
とはいえ、ロバート・イースターに挑戦とは。
これはなかなか厳しい気がするのだが、いかがだろうか。
 

フォルトゥナは高い身体能力と見切りのカウンターが得意なサウスポー。ディフェンス面に難があるけど、爆発力もすごいよ

まず挑戦者のフォルトゥナについてだが、この選手の特徴は何と言っても見切りとカウンター。高い身体能力を活かした待ちのスタイルのサウスポーである。
 
また、リターンのカウンターから間髪入れずに連打につなげられるのもいい。
 
ややL字気味の前傾姿勢で構え、相手のジャブを小さなダッキングでかわす。
カウンターをちらつかせながらプレッシャーをかけ、反動をつけてリターンのカウンターを打ち込む。
そのまま全身のバネを活かして身体ごと踏み込み、全体重を浴びせるようにフルスイングの連打を叩き込んでいく。
 
ロープ際でのラッシュは凄まじく、一瞬の爆発力はかなりのもの。ツボにはまったときのこの選手の強さは目を見張る。
 
「山中がネリと再戦? やめた方がよくね? 勝てそうに見えないんだが。というより、ホントにこの試合やっちゃうんすか?」
 
ただ、その反面防御は粗い。
獰猛なラッシュが持ち味ではあるが、躊躇なく両腕を振り回すので顔面ががら空きになる。
そのせいで、連打の合間に危険なタイミングでカウンターを被弾するシーンが目立つ。見切りに頼るスタイルのせいか、バックステップが間に合わずに顔面を跳ね上げられ、そのままロープを背負わされることも多い。
 
「リー・セルビーvsジョシュ・ウォーリントン! 名勝負の予感がしますよコレは。フランプトンvsドネアなんか比じゃないほど」
 
また精神面のムラも大きく、必ずと言っていいほど試合後半に集中力が切れてグダグダになる。
タイトルを失ったソーサ戦を含め、中盤以降の失速はこの選手の定番である。
 
「田口すごかった。メリンドに完勝するとはね。負けるとか言って申し訳ないww L・フライ級で規格外のフィジカルと戦術の幅」
 
全体的なイメージとしては、ジャーボンティ・デービスをさらに雑にした感じ
デービスの足運びを不安定にして、パンチのキレを落としてスイングを荒っぽくするとフォルトゥナのできあがり。
「それはもはやデービスではない」と言われれば、ぐうの音も出ないのだがww
 
「ジャーボンティ・デービス体重超過ww フォンセカにKO勝利もさっそくネタキャラ化。尾川が防衛戦キャンセル? ええやん別に」
 

王者イースターは長身のL字カウンター使い。長いリーチと鋭いワンツーで相手を近寄らせない。顔も長い

続いて王者イースターについて。
 
実を言うと、僕はこの選手のことをよく知らない。
なぜならあまり観たことがないから。観ない理由は簡単で、この選手の顔が嫌いだから。
 
「カーン復帰戦にブローナー? 可能性は低いけど期待しちゃうじゃねえかww 2年半くらい前にも似たようなことがあったっけ」
 
かなり手ごわい相手とのマッチメークをクリアしているのは知っていたのだが、あの長い顔とパイナップルのような髪形がどうも好きになれず。そのせいで、これまで微妙にスルーしていた次第である。
 
「日本一恵まれた男、河野公平がレックス・ツォーに敗れる。中国の英雄に打撃戦の末に負傷敗戦。惜しい! 勝てる試合だったな」
 
そして今回、フォルトゥナとのマッチメークのタイミングで過去の試合を観てみたのだが、なるほど。これはなかなか手ごわいですね……。
 
身長180cm、リーチが193cm。
ライト級の中でも群を抜く長身で、L字気味の構えから出すジャブの切れ味が凄まじい。
 
ほとんどの対戦相手はイースターのジャブを攻略できず、基本的に遠い位置からワンツーを出しているだけで勝ててしまう。
 
また、相手の動き出しを狙うカウンターは迫力満点で、1発1発の威力もあるのでKOも多い。
トーマス・ハーンズの再来と言われるだけあり、上背のないフォルトゥナにとって相性は決してよくない。
 
 
だが、中間距離では圧倒的な強さを発揮するイースターだが、長身選手らしく接近戦での脆さが目につく。
 
2016年9月のリチャード・コミー戦ではコミーの鋭い踏み込みを持て余し、8Rにはダウンも奪われている。後退しながらもペースを渡さず判定勝利を拾ったが、接近戦での対応力に大いに不安を感じさせた試合だった。
 
また前回のデニス・シャフィコフ戦では、接近戦が得意なシャフィコフに懐に入られまくり、相当苦労させられてもいる。
 
「サダム・アリがコットに勝利!! よっしゃあぁぁボケェエ…! 終わる気満々のヤツに負けんなって思ったけど、ホントにヨカタw」
 
L字で斜に構えたまま突進を受け止めるせいで左がまったく機能せず、腕が伸びきらないまま右を打つために窮屈で力も乗らない。接近戦で長い腕が邪魔になる典型的なイメージで、僕は「二度とシャフィコフとはやりたくないだろうなぁ」と思いながら観ていた。
 
と言っても、167cmのシャフィコフとは身長差が13cmあり、密着した状態では顔面に強烈なパンチは飛んでこない。基本的にボディさえ守っていればOKで、ある意味やりやすい部分はあったかもしれない。
 
「それでも僕はレイ・バルガスを諦めないww ネグレテに大苦戦の末に判定勝利。やっぱりボロボロでしたね」
 

勝敗予想はイースターの8RKO勝ち。フォルトゥナを応援するけど、イースターが勝ちそう。ちょっとサイズに差があり過ぎるかな

今回の勝敗予想だが、イースターの8RKO勝利でいきたい。
 
とりあえず申し上げておくと、僕が応援するのはフォルトゥナ。内山絡みでフォルトゥナの動向が気になっていたのはもちろん、何より僕はイースターの顔が嫌いなのでww
 
だが、どちらが勝つかと聞かれれば、圧倒的にイースター有利としか思えない。
一瞬のスピードや踏み込みの鋭さはフォルトゥナが上かもしれないが、イースターとのサイズやリーチの差を埋められるほどではない。
 
「コラレス陥落。マチャドのカウンターで壮絶ダウン。体重超過で負けるってどこのネタキャラだよw これからどうすんねん」
 
試合展開としては、恐らく一番可能性が高いのが中間距離でのカウンター合戦。両者がリング中央で間合いを測り、お互いのリードにお互いがリターンを返す展開である。
 
フォルトゥナはイースターの左に左を被せ、そのまま距離を詰めての連打につなぎたい。
イースターはフォルトゥナの動き出しを狙って左を伸ばし、踏み込みの瞬間の出鼻を挫きたい。
 
両者が後の先を狙い、一瞬の交錯が発動。
制空権を支配した側が試合を優位に進め、他方は徐々に手が出なくなる流れ。
イメージとしては、2015年のフォルトゥナvsブライアン・バスケス戦に近い内容になるのではないか。
 
そして僕の予想としては、高確率でイースターが制空権を支配するはず。
バスケス戦ではフォルトゥナのカウンターが楽々ヒットしたが、恐らくあのパンチはイースターには届かない。たとえ当たったとしても、ダメージを与えるほどの威力はなく、局面を変える1発にはならない気がする。
 
ファーストコンタクトでリーチの差を埋められず、フォルトゥナはイースターのバックステップについていけない。
左で再三顔面を跳ね上げられ、ガード一辺倒に追い込まれてペースを掴めず。
中盤以降、集中力が切れたところでイースターのワンツーを被弾してダウンし、そのままKO負け。
漠然とだが、そんな結末を想像している。
 
「ロマチェンコ圧勝。リゴンドーにもノーマス。相性が悪過ぎた結果だぞ? もともとリゴに勝機はほとんどなかったからな?」
 
まあ、イースターがバスケスに似てると言っても、サイズ的にはあまりに差がある。
イメージとしては、バスケスの腕の関節を一つ増やして、頭の上にイースターの頭をもう一つ乗せる。冗談抜きで、それくらい両者の体格差は大きいのではないか。
 

最近のフォルトゥナのインファイター化が顕著。でも、これだとなおさらイースターには歯が立たないんじゃない?

ちなみにだが、ここ数戦のフォルトゥナを観ると、ガードを上げて接近するファイタータイプへの傾倒が感じられる。
ジェイソン・ソーサ戦までの身体能力ファイトではなく、攻防分離のインファイターの要素の増加である。
 
ガードの上を打たせながら間合いを詰め、至近距離で左右ボディの連打。
相手の反撃をガードしつつ、タイミングを測って得意の左フックを顔面に叩き込む。
 
階級アップに伴いスタイル変更に踏み切ったのか、単にパワーで圧倒できる相手と踏んだのか。それとも、後半の失速を見越してのものなのか。
何とも言えないところだが、これはどうなんだろうか。
 
「は? ソーサがロマチェンコに勝てるわけねえじゃんかww え? 棄権した? よし、批判の時間だあああああぁぁぁアアアア!!」
 
実際、フォルトゥナがインファイトでイースターに挑んでも、勝てる要素はほとんどないように思える。ジャブで突き離され、バックステップについていけず。KOされる怖さは減っても、ポイントアウトで負ける可能性が加速度的に増すだけの気がする。
 
個人的には、従来の身体能力型のカウンターボクシングでKOを狙う方が、かろうじて勝機があると思うのだが。
 
フォルトゥナにリチャード・コミー並みのフィジカルがあれば、話はガラッと変わるんでしょうけど。
 
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