サダム・アリの初防衛戦はリアム・スミス。やっとタイトル獲得したのにいきなり試練。アリさんvsスミスさんの行方?【予想・展望】

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2018年5月12日(日本時間13日)、米・ニューヨーク州で行われるWBO世界S・ウェルター級タイトルマッチ。同級王者サダム・アリが、元王者でランキング1位のリアム・スミスの挑戦を受ける一戦である。
 
 
2017年12月にミゲール・コットに勝利し、念願の戴冠を果たしたサダム・アリ。
初防衛戦の相手は2016年9月にサウル・“カネロ”・アルバレスに敗れ、同級王座から陥落したリアム・スミス。現在26勝1敗1分の戦績を持つ強豪である。
 
「サダム・アリがコットに勝利!! よっしゃあぁぁボケェエ…! 終わる気満々のヤツに負けんなって思ったけど、ホントにヨカタw」
 
スピーディなカウンターと身のこなしが持ち味のサダム・アリに対し、リアム・スミスは重厚なプレスからの連打を得意とする。対照的な両者の対戦とあって、好試合が期待できそうである。
 
また、仮にサダム・アリが防衛に成功した場合、再び日本の亀海喜寛にもチャンスが巡ってくる可能性もあるとのこと。
2018年1月の再起戦を負傷欠場した亀海にとっても大事な一戦となる。
 

サダム・アリvsリアム・スミスは結構おもしろそうですね。メインストリームではないけど

興味深い一戦が決定した。
サダム・アリvsリアム・スミス。
 
4月に予定されているジャレット・ハードvsエリスランディ・ララの王座統一戦や、この試合の勝者とジャーメル・チャーロによる3団体統一戦など。S・ウェルター級のメインストリームは間違いなくこちらだが、別リーグのWBOもそれはそれでおもしろい。
 
「ララvsハードが決定しただと……?! さすがS・ウェルター級だなオイ。こんなビッグマッチがサラッと決まっちゃう激戦階級」
 
ミゲール・コットに引導を渡したサダム・アリか。
カネロに敗戦以降、3連勝で再び浮上してきたリアム・スミスか。
 
サダム・アリをこっそり応援している人間としては、意外と見逃せない試合だと思っている。
 

スピーディなサダム・アリとじっくりプレッシャーをかけるリアム・スミス。どちらのスタイルが上回るか? ってところかな

まず王者サダム・アリについてだが、この選手はとにかくよく動く。
 
相手の正面に立たないように前後左右に動き回り、一瞬の合間を狙って鋭いカウンターを打ち込む。
スピードと精度の高い連打で相手を翻弄し、試合の流れをキープするスタイル。
また、1発当たった際のラッシュにも十分な迫力があり、階級を上げたことでフィジカル面での力強さも上乗せされている。
 
「田中恒成ええじゃないですか! バルドナドを9RTKOで下し、フライ級初戦を飾る。木村翔戦は…全然わからん」
 
試合を通して足を止めないスタミナと激しい出入り。
何となくだが、ダニエル・ジェイコブスをちょっとだけスタイリッシュにしたイメージとでも言えばいいか。
 
「ジェイコブス大健闘!! ゴロフキンのKO記録をストップ!! でもがんばった止まりかな。倒し方は見えたけど誰ができんの?」
 
そして、挑戦者リアム・スミスについて。
この選手はもう、典型的なインファイター。
 
ガードを上げて間合いを詰め、左で距離を測りながら得意な距離まで近づく。
ディフェンスは基本的にガードとパリングが中心で、身体を振って芯を外す動きはほとんど見られない。
 
進行方向をふさいで正面に回り込み、そこからじっくり勝負をかける。
重厚なプレスが得意な攻防分離のスタイルというヤツ。
 
「村田V1戦はブランダムラさんと横浜アリーナで。ええやん、東京ドーム開催に向けて前進してる」
 
なので、展開自体はめちゃくちゃ予想しやすい。
サダム・アリが足を使ってカウンターを狙い、リアム・スミスがガードを上げてそれを追いかける。
 
アリが逃げ切ればアリの勝ち。
どこかでリアム・スミスがつかまえれば、一気に流れが変わる。
 
要は、アリの出入りのスピードにリアム・スミスのプレスが通用するか。
お互いの得意分野でどちらが上回るか? という試合になる。はず。
 
「ジョシュアがパーカーを子ども扱い。パーカーはがんばったけどやっぱり2m無双。結局こうなっちゃうんだよな」
 

勝敗予想はサダム・アリの判定勝利。相性的にリアム・スミスは相当難しい気がする

今回の勝敗予想だが、サダム・アリの12R判定勝利でいきたい。
 
「無難だ」と言われようが知ったこっちゃない。
あれこれ考えていくと、やはり今回はサダム・アリの方が有利な気がする。
 
「ウシクvsガシエフ予想。WBSSクルーザー級決勝がサウジアラビアで開催。井上尚弥も次回バンタム級で出場するとか」
 
とりあえず言えるのは、相性的には間違いなくサダム・アリ。
 
申し上げたように、リアム・スミスは攻防分離のインファイターである。
ガードを上げてじりじり間合いを詰めるスタイルで、得意な距離ではめっぽう強い。
だが、実は射程の外でできることが少なく、とにかく自分の間合いまで近づいてなんぼの選手。過去の試合を観ても、中間距離~至近距離での打ち合いが得意な選手との対戦がほとんどである。
 
なので、恐らくサダム・アリほど出入りの激しい相手と対峙するのは初めてになる。
 
「期待のライアン・ガルシアを観たのでその印象を。キラキラ七三プロスペクトはデラホーヤさんの大のお気に入り?」
 
2016年のカネロも同じカウンター使いだが、アリとはタイプがまったく違う。
上体を反らして1発目をいなし、打ち終わりに連打を返すカネロ。
それに対し、サダム・アリのカウンターはむしろ同時打ちに近い。相手の踏み込みに合わせて自分も踏み込み、わずかにタイミングを遅らせてカウンターをねじ込む。
 
「比嘉大吾が9RTKO負け。体重超過で王座剥奪、連続KOも途切れる。てか、新王者ロサレスすげえいい選手」
 
危険度は増すが、その分威力は倍増する。
しかも、流れの中での1発なので不意をつかれやすい。
 
パンチは単発。
スピードがある方でもない。
じっくりプレスをかけてねじ伏せるリアム・スミスにとって、サダム・アリとの相性はかなり悪いように思える。
 
「ベルデホ堕ちる…。ロサダに10RTKO負け。復帰戦で番狂わせ、キャリア初黒星を喫する。観てるだけで息切れが止まらん」
 
イメージとしては、先日のダニー・ガルシアvsブランドン・リオス戦が近いか。もしくはカルロス・カニサレスvs小西伶弥戦。
 
あの試合、僕は小西伶弥がカニサレスに追いつくのは難しいのではないか。カニサレスが汗だくになりながらカウンター&持久走で逃げ切るのではないかと思っていたのだが、実際の試合もそんな感じだった。
 
「さっすがポベトキン。プライスをフック一閃KO勝利。こういう試合が観たいよね。そして、ワイルダーとかいうアフォww」
 

サダム・アリをKOしたジェシー・バルガスはすばらしかった。あの試合を踏襲できれば、リアム・スミスにも可能性が……

逆にリアム・スミスが勝つにはどうすればいいかだが、一番参考になりそうなのが2016年のジェシー・バルガスvsサダム・アリ戦だと思う。
 
バルガスはサダム・アリが唯一黒星を喫した相手だが、あの試合はマジですばらしかった。
 
最初の1歩目を思い切り踏み出し、さらに左を目いっぱい伸ばして強引にサダム・アリの射程に入る。
そして、アリの懐で再びフルスイング。
 
「おおお…ハードがララに勝ちやがった! いい試合だったな。両方がんばった。ちょっとロマvsリゴ戦ぽくもあったかな」
 
多少の被弾はOK。
連打をもらっても根性で耐える。
逃げられたらもう一度やり直し。
 
「ドネアvsフランプトンやっとオワタ(^▽^)/ 退屈過ぎて観てるのがしんどかった試合。いろいろキツい」
 
歩幅を大きく、とにかく力を込めて腕を振る。
最初の1、2歩でスペースを潰し、無理やり得意な状況に引きずり込む作戦である。
 
「ダニー・ガルシアがリオスをKO! はぁ~、すっごい。パワーレスなくせにカウンターはヤバいw 村田vsカネロもこんな感じ?」
 
カウンターはもらうし、連打も避けきれない。
だが、それを我慢しながら腕を振っていればいつかは当たる。
相打ち覚悟でフルスイングを繰り返していれば、そのうちチャンスがくる。
 
これで本当に当ててしまったのだからすごい。
 
「ブローナーvsバルガスが熱かった。まさかブローナーの試合でこんなにテンションが上がるとはw 会場が殺伐としたんだって」
 
サダム・アリは序盤こそうまくいなしていたが、徐々に圧力に押されてスイングが大きく雑になっていった。
いつの間にか正面に立つ時間が増え、8Rについに被弾。疲労とダメージが一気に吹き出し、9RでのTKO負けという結末。
 
確か序盤でアリが足を負傷した記憶があるが、それ以上にバルガスのがんばりの方が際立つ試合だった。
 
「マイキー・ガルシア4階級制覇達成!! リピネッツに3-0で勝利。やっぱりS・ライト級ではスペシャル感は薄れるよな」
 

腕を振れ。我慢しろ。前に出ろ。そして腕を振れww

なので、この試合でリアム・スミスが勝つには、とにかく腕を強く振ること(だと思う)。
 
肘をたたんで~、小さくコンパクトに~などとやっていては間に合わない。
自分の得意な距離まで詰めて~、パリングでパンチを叩き落として~では手遅れになる。
 
大股で近づき、カウンターの被弾を前提に全力の右を打ち込む。
極力正面を外さず左右ボディを打ち、アリの動きを止める。
 
「バルテレミーvsレリク、グローブスvsユーバンクJr.を観たので感想を。バルテレミーさんの体調の悪さとグローブスの泥仕合ww」
 
ヘッドハンターのアリはどうせ顔面しか打ってこない。
しかも、もともとウェルター級上がりの選手で、この階級でも減量がキツいリアム・スミスにとってはフィジカル面での優位性も活かせる。
 
「プログレイスがインドンゴをボッコボコで初戴冠。まんま山中vsルイス・ネリだったな。相性の悪さがモロだった」
 
カネロにはパワーで弾き返されてしまったが、サダム・アリのパンチなら覚悟さえあれば耐えられる(はず)。
1、2歩目でスペースを潰せれば、リアム・スミスにも十分勝ち目はあるような気がする。
2017年末の木村翔vs五十嵐俊幸戦みたいな感じで。
 
「木村翔が五十嵐を根元から粉砕。大振りで恐怖を植え付けて真ん中を右でドーン。圧巻の五十嵐対策でしたね」
 
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