フリーランスが仕事を獲得する方法。初対面でも仕事を依頼されるのは案外簡単?

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名刺イメージ
紙媒体やWEB媒体の制作(デザイナー・オペレーターなど)系のフリーランスの方やSOHOに近い少人数の会社を経営されている方。

どうすれば新規の取引先から仕事を獲得できるか、お悩みではありませんか?
クライアントの安売り強要とダンピング合戦で、制作業界はどこも飽和状態でご苦労なさっていませんか?

今回は「フリーランスが仕事を獲得する方法。初対面でも仕事を依頼されるのは案外簡単?」と題して、フリーランスの方や小さい会社が新規の取引先からどのようにすれば仕事を獲得できるかを考えてみたいと思います。

具体的には以下のような方を対象としています。

・制作系のフリーランス(社員数名の会社を含む)
・初めて訪問する会社から仕事を獲得したい
・営業の経験がないので方法がよくわからない

といっても、僕は営業の経験もありませんし会社経営の経験もゼロです。当然、仕事獲得の確たるノウハウなどはありません。
そんな人間が何を偉そうに語ろうとしてるんだと言われそうですが、僕もそう思います

ただ、今さら後には引けませんので(何様?)このままお話を進めていきます。

「会社勤めの社会人が知っておいた方がいい○○のこと。労働基準法? 自分を守るための法律あれこれ。がんばれサラリーマン」

どのようにすれば仕事が獲得できるかではなく、仕事をお願いしたくないのはこんな人という視点です

先ほども申し上げましたが、僕は営業経験も会社経営の経験もないので仕事獲得のノウハウなどはありません。
ですので、どのようにすれば仕事が獲得できるのか? ではなく「仕事をお願いしたくないのはこんな人」という、発注側の視点でいきたいと思います。

僕は営業経験もない、会社経営もしたことのないパンピーですが、実は発注担当の経験があります。

具体的に何をしていたかというと、

・HPに外注スタッフの応募を掲載する
・応募のあった方の中からよさそうな人に連絡をとる
・一度会社に来ていただいてお話を聞く
・今後依頼するかどうかを判断する
・仕事を依頼する手配をする(メール、電話などでの説明、原稿作り)
・金額交渉

要は外注スタッフ担当として、生意気にも面接っぽいことまでしていたというわけです。

その経験をもとに「仕事の依頼をしたくなくなる人や会社」の特徴をご紹介していきます。
これといったノウハウではありませんが、僕の実体験をもとにしたお話ですのでそこそこのリアリティはあるのではないかと思います。

前置きが長くなりましたが、ご興味があればおつき合いください。

仕事の依頼をしたくない人の特徴は大きく分けて2つ

僕が実際に会って「この人に仕事をお願いするのは気が引けるな」と感じた人の特徴は、大きく分けて2つでした。

・話を聞かない人
・プライドが高い人

以上です。

人の話を聞かない人はご勘弁

人の話を聞かない人。これは本当にやっかいです。
一度会っただけでその人がどんな人間性の持ち主なのかを見抜く眼力など僕にはありませんが、さすがにその人がちゃんと話を聞く人かどうかくらいは判断できました。

「マジキチ圧迫面接キター!! 就職・転職戦線異常あり? クソみたいな企業に就職しちゃダメですよ」

典型的なのが、こちらの話を遮って話し始める人です。
こちらが順序だてて説明している最中に、最後まで聞かずに自分の中で勝手に結論を出して口を挟むというパターンです。

僕「当社では、〜といった感じで原稿が支給されます。これをこちらで〜してから○○さんにお渡しします。○○さんには」
○○さん「〜すればいいわけですね」

僕「そうですね。○○さんが〜していただいたものを一度こちらにお送りいただきたいのですが、その際」
○○さん「〜にしてお渡しするんですね」

終始こんなやり取りが続くので、非常に疲れます。
しかも結構な頻度で早合点が発生します。そこを訂正するのもなかなかの労力です。さらにその訂正の説明をしている最中でも話を遮るので、こちらはどんどん気が滅入ります。

スキルのあるなし以前に、こちらの説明を最後まで聞かないのは致命的です。
仕事を依頼する段階になれば、基本的にやり取りはメールや電話が中心になります。面と向かってですらこちらの意図が正確に伝わらないのに、これでは仕事を依頼する気にはなれないです。
大事な説明を最後まで聞けない人に、わざわざお金を払って仕事をお願いするほど物好きではありません。
結果的にその方とは初対面のその日が今生の別れとなります。

また、自分の話ばかりする人というのもなかなか面倒です。
この手のタイプは特に社歴が長い会社の創業者や、年配の社長さんに多いように思えます。

・自分の会社が今までどれだけ実績を重ねてきたか
・どれほどの逆境の中を苦労して生き抜いてきたか
・クライアントの無理難題にいかに応えてきたか
・社長という職がどれだけ尊いか
・社長の言葉がどれだけ重いか
・いかに自分に人を見抜く眼があるか

これまでこなしてきた仕事の実績から、徐々にクライアントの厳しい要求へと移り、最後は自分の自慢話へ移行します。だんだん自分の話に自分自身が酔ってくるので、舌はいくらでも滑らかに動きます。

これ、マジで「知らねえよ」です。
正直に申し上げて、こちらはあなたの会社の歴史やあなたの社長としての人間力にはまったく興味がありません。
興味があるのは今この瞬間、現時点で何ができて何ができないか。こちらがお願いした作業を適正価格でしっかりとこなしていただけるのか。それだけです。

つまり、こちらの話を聞かずに自分の自慢ばかりをしている時点で「信頼できる外部のスタッフ」にはなり得ないということです。

「Twitterで実名を名乗れ、匿名で好き勝手言うなという傲慢」

しかも、こういう方は基本的にこちらを舐めます
「こんな若造じゃなくて、俺のレベルに見合う人間を出せよ」という態度がにじみ出ているのです。しかも本人にその自覚がないからたちが悪い。

自分よりだいぶ若かろうが未熟だろうが、発注担当は僕なのだから僕の心を動かすことが最優先事項であるはずです。別に偉ぶりたいわけではないですが、一番攻略しなくてはいけない相手に舐めた態度をとる時点で、営業としても経営者としてもお話にはならないと思うのです。

そもそも、そんなご立派な社歴と実力があるのに、なぜ今さら新規の取引先を探しているのでしょうか。ご自慢の人を見抜く眼とやらで発注先を探せばいいのに。

この手のタイプがよく「最近は時代が変わったので、これまでの営業スタイルが通用しなくなった」という言い訳をされるのですが、これを聞くたびに「コイツ、何言ってんだ?」と思います。
時代が変わったから仕事が獲得できないのではなく、あなたが信用できないから仕事を依頼されないだけです。悪いのは時代ではなく、あなた自身です。

プライドの高い人、自己評価の高い人はダメだね

自分の仕事に対するプライド、自己評価が高い人も要注意です。
それ自体が悪いとは決して言いません。ですが、初対面であまり全面に押し出してくるのはさすがに違うのではないかと思います。

社員3人ほどの会社の方がいらっしゃったときのことです。
「依頼する仕事の中には「文字入力」や「画像の切り抜き」などの雑用仕事もありますけど、大丈夫でしょうか?」とお聞きしました。

すると相手の方(恐らく社長)はさっと表情を曇らせてこうおっしゃいます。
「私たちは制作会社ですので、そういう仕事は慣れていないのでお引き受けすると迷惑をかけてしまうかもしれません」
乗り気でないのが誰の目にも明らかです。

僕は面倒な仕事「も」ありますけど、大丈夫ですか? とお聞きしています。
文字の入力や画像の切り抜きなどの面倒な仕事ばかりをお願いするのではなく、たまにそういう雑務が発生する場合がありますとお伝えしたのですが、いまいち伝わらなかったようです。
「雑用に近い面倒な仕事」という部分だけにフォーカスが当たってしまい、その後の言葉が耳に入らない精神状態になってしまったと思われます。

まずはっきりさせておきたいのは、なぜ外部の方に仕事をお願いするのかということです。社内で処理しきれない作業があるから外部のスタッフの力を借りるのであって、自分でできるなら自分でやっているのです。
つまり、文字入力や画像の切り抜きのようなマンパワーを必要とする作業「も」こなさなくてはならない状況を助けてくれる方を探しているのです。

もしかしたら自分だけにしかできない何か特別な仕事をやりたい気持ちがどこかにあったのかもしれません。
だけど、残念なことに、そんな仕事は別の優秀な誰かが先にやってます。
あなたや僕がやる必要はありませんし、そもそもできません。

これは初回の面談時の話ではないですが、支給された原稿に対する文句が多いという方もいました。

「こんな原稿じゃ作業できない」
「もっと具体的な説明が必要」
「手配が手抜き過ぎるのでミスが起きるかも」

言いたいことは非常によくわかります。
僕もクライアントから渡される原稿の手抜き加減にうんざりすることはしょっちゅうでした。
ただ、そこはやはり「できない」とバッサリ拒否するのではなく、相手の状況を鑑みた上である程度想像力を働かせる方がクライアントとしてはありがたいと思うのです。

誰が見ても一目瞭然のきれいな原稿を作り、1から10まですべて箇条書きする。まるで隣に座ってパソコン画面を見ながら指示を出しているような原稿を作る。

自分でやるわ!!

そこまで手配するのであればあなたに依頼する必要性はまったくない。自分でやる方がずっと楽。
もしくは、もっと安い海外の業者にお願いした方がはるかにマシです。
普通に日本語で話ができ、その気になれば訪問できる距離であること。これが最大のメリットであるはずなのに、そのメリットを捨ててまで依頼するほどの魅力は残念ながらあなたにはありませんよという話です。

まとめ






僕自身、仕事を依頼する相手を決める際に技術的なことはあまり重視していませんでした。
自分がそこまで飛び抜けたスキルを持っているわけでもないし、ぶっちゃけ当たり前の専門用語で会話できるくらいの知識とスキルがあればどうにかなります。

それより、外部スタッフにお願いする際の要素として、人間的に面倒くさくないことの方がよっぽど重要であると感じます。

個人的な印象ですが、どうも制作系の人間にはクセの強い性格をした人が多いように感じます。前回の記事でお伝えした老害もそうでしたが、実作業に入る前のうんちくが多くて面倒な人間が多すぎるように思えるのです。

「会社で老害に遭遇したことある? 僕はあるよ? あなたの会社の老害はどんな人?」

制作の仕事を依頼する側の心理として「楽をしたい」というのは絶対にあります。

・面倒な仕事はなるべく誰かにお願いしたい
・詳しく説明する手間を省きたい
・余計な自己主張に付き合う元気はない

こういった思いです。

「楽をしたい」というのは別に悪い意味ではなく、できるだけ少ない労力で多くの仕事をこなすために絶対必要な要素です。

一つの仕事に自分の体力と時間を目一杯使うのか、多少お金を払ってでも誰かに手伝ってもらって短時間で終わらせるのか。費用対効果で外部スタッフにお願いするか、自分でやるかをその都度判断しています。

忙しい中、ある程度かいつまんだ説明でもそこそこの仕事をしていただける。またはそういった努力をしていただける。こういう方は本当にありがたい存在として重宝させていただいておりました。

逆に「あの人にお願いするくらいなら自分でやった方がはるかにマシ」という方も確実にいます。
あの人にだけは二度と依頼しないと心に決めた方。それが、上述したような「話を聞かない人」「プライドが高い人」です。

今回の例は僕の経験をもとにした一例に過ぎません。
ですが、どのようにすれば仕事を獲得できるかを模索する際、どのようにすれば仕事が来なくなるかを考えてみるのも一つの手ではないかと思った次第です。

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