WBCの余韻。アメリカvsベネズエラ戦がハイレベルすぎてドン引きだった話。日本は仮にベネズエラに勝ってもイタリア、アメリカに連勝できたとは思えない【2026.3.23感想】
少し時間が経ってしまったが、先日終了したWBCについて。
2026年3月18日(日本時間)に米・フロリダ州マイアミのローンデポ・パークでアメリカvsベネズエラの決勝が行われ、3-2でベネズエラが勝利。悲願の初優勝を果たしたわけだが。
僕もこの試合をリアルタイムで観ていて両チームの熱量、ハイレベルさに圧倒されまくりだった。
正直、日本があの舞台に立っても勝つのは難しい、準々決勝敗退は順当だったと思う。
ただ「どうすれば日本はベネズエラに勝てたか?」というのはいまだに考えていて、今回はそれについてあれこれ言っていく。
うまく言語化できるかはわからないが、気が向いたらお付き合いいただければ。
- 1. アメリカvsベネズエラ戦のハイレベルさに圧倒された。これは日本が負けたのもしゃーない
- 2. 世界最高峰の準備、メンタル、技術、スピード。すべてに感服したよ
- 3. 日本がベネズエラに勝つにはやっぱりロースコアだったと思う。スアレスから5点は上出来だった
- 4. 山本由伸が打たれたのが痛かった。この人が最少失点で切り抜けるのが大前提だったから
- 5. 日本はやりくりが大変だったみたい。過去最多のMLB組招集が逆に足かせになった?
- 6. ベネズエラ打線を抑えるには落ちる球と高めのまっすぐでゴリ押し。でも、それができるピッチャーが…
- 7. 仮にベネズエラに勝っても弱者の兵法ではどこかで決壊する。やはりNPBも世界標準に合わせるしか…
アメリカvsベネズエラ戦のハイレベルさに圧倒された。これは日本が負けたのもしゃーない
まずWBC決勝戦、アメリカvsベネズエラ戦について。
申し上げた通り僕は両チームの熱量、ハイレベルさに圧倒され、日本が負けたのもしゃーないと思わされた。
特に終盤の攻防は誇張抜きで球史に残る激闘だったのではないか。
5回までに2-0とリードしたベネズエラは6回から継投に入る。
今大会チームを支えてきた凶悪リリーフ3枚、J・ブット、A・セルパ、A・マチャドの必勝リレーである。
ところが7回から登板したマチャドが8回2アウトから四球→続くB・ハーパーにスタンドインを許して同点!!
3人の中では辛うじて可能性があるのがマチャドだったが、だからと言ってあの局面で本当に打つとは……。
ハーパーの勝負強さ、スター性に鳥肌が立ったことをお伝えする。
ドジャースがワールドシリーズ連覇で山本由伸MVP獲得!! でも僕はブルージェイズが勝つべきだとオモタ。こんな舐めたチームがワールドチャンピオンでいいの? フィジカルお化けを9人並べれば勝てるのが野球
世界最高峰の準備、メンタル、技術、スピード。すべてに感服したよ
そして9回表。
アメリカの5番手G・ウィットロックは明らかに調子が悪く、先頭打者に四球を出した時点で「あ、これはマズいぞ」と。
その直後に盗塁→タイムリーを打たれてあっという間に決勝点を失う。
力が落ちる(調子の悪い)リリーバーに付け込んだベネズエラはさすがだったが、あそこで盗塁させたベンチもGood。
ベネズエラを始めベスト4に残ったチームは次の塁を狙う意識がめちゃくちゃ高く、いわゆる“機動力とは何か”をよく体現していた。
Netflixの解説者(球界OB)が「ドミニカはホームランだけ」「足を使えない」と発言して炎上していたが、マジでそんなことはない。
むしろ油断した瞬間に次の塁を盗むソツのなさが際立っていた。
しかも、そのハイレベルなプレーをギリギリの局面でやってみせる。
世界最高峰の準備とメンタルの強さ、技術の高さ、スピード感には心底感服させられた。
日本がベネズエラに勝つにはやっぱりロースコアだったと思う。スアレスから5点は上出来だった
では最初の話、「どうすれば日本はベネズエラに勝てたか?」について。
再三申し上げてきた通り僕はロースコアの接戦に持ち込むのが一番いいと思っていて、決勝戦を観た後もそれは変わっていない。
J・ブット、A・セルパ、A・マチャドのリリーバー3人はアメリカ打線でも点を取るのが難しい。打者のレベルが一段落ちる日本ではなおさらである。
また先発レンジャー・スアレスも大谷翔平が苦手なタイプで、左打者が多い日本打線にとっては天敵と言える。
そう考えると、日本に勝ち目があるとすればやはり投手戦。
先発スアレスを早めに降ろして継投勝負に持ち込む→調子の悪いピッチャーを逃さずに確実に点を取る(できれば4点)。
で、投手陣は強力ベネズエラ打線をどうにか3点以内に抑える。
最終的に4対3くらいでの逃げ切りをイメージしていたので、日本がスアレスから5点取れたのは上出来すぎるくらい上出来である。
日本の準決勝の相手はベネズエラに決定。やばい、ベネズエラが強い。落ちる球のごり押しでロースコア勝負に持ち込むしかなさそう?
逆にスアレスが降板して以降はまともに打てていない。
これまで日本が得意としてきた“力の落ちるリリーフを打ち崩す”パターンがこのレベルでは機能しないこと、MLBのリリーバーが(短期決戦で)ショートイニングを全力でくればまず打てないことを思い知らされた。
山本由伸が打たれたのが痛かった。この人が最少失点で切り抜けるのが大前提だったから
そして8失点した投手陣だが、何度か申し上げているように先発の山本由伸が打たれたのが本当に痛かった。
両チームの戦力を比べると打ち合いでは明らかに日本に分が悪い。
格上(あえて格上と呼ぶ)のベネズエラに勝つにはなるべく失点を少なくして僅差で逃げ切るのが理想だが、そのためには先発の山本由伸が4、5回を最少失点(できれば無失点)で抑えるのが大前提。
試合前に「第2先発に誰を出して~」「左の○○を挟んで~」とあれこれ皮算用したのも山本由伸の好投ありきの話である。
なので、山本が先制を許す→2回で2失点した時点で旗色は最悪。
大谷翔平の同点ホームランも森下翔太の勝ち越し3ランも流れを完全に引き寄せるまでには至らなかった。
侍ジャパン準々決勝敗退。ベネズエラの強打、激強リリーフ陣に完敗。山本由伸が打たれて想定が狂ったよね。日本が勝つならロースコアの接戦だと思ってた
日本はやりくりが大変だったみたい。過去最多のMLB組招集が逆に足かせになった?
下記によるとベネズエラ戦の第2先発はギリギリまで菊池雄星だったとのこと。
「じつは隅田が起用を知ったのは、ベネズエラ戦当日だった」WBC侍ジャパン、投手起用の“誤算”…西武・隅田知一郎が最後に語った「野球の怖さを知りました」(佐藤春佳)#WBC #WorldBaseballClassic #侍ジャパン #隅田知一郎 #seibulions #種市篤暉 #chibalotte #NumberWeb https://t.co/4ZvWV5FBod
— Number編集部 (@numberweb) March 22, 2026
それが寸前で隅田知一郎に代わり、なおかつ本人は試合前に発熱していたと。
もともと隅田は負傷離脱した阪神の石井大智の代役。楽天の藤平尚真も追加招集組である。
それでなくても今回の侍ジャパンはMLB組が多く、所属球団からの要請や制限でやりくりに苦労していたらしい。
どなたかがおっしゃっていたが、いろいろと口うるさく言われるMLB組に比べてNPB組はある程度融通が利く。いわゆる4Aレベルの選手を自由に使えるのが日本の強みであると。
この意見は僕もその通りだと思っていて、過去最多のMLB組を選出したことが逆に足かせになっていたのではないか。
DeNA東克樹は何で代表に縁がないんだろうな。
今井達也がWBC不出場、大谷翔平が打者専念? の時点で先発は山本由伸、伊藤大海、東克樹の3人で決まりだろとすら思ってた。
契約関係で窮屈な菊池雄星、松井裕樹よりもリリーフとしても使い勝手がいいし、現時点の実力も上だと思うけど。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) January 26, 2026
球数制限、イニング制限だけでなく、本人のプライドへの配慮。
隅田への通達が遅れたのも菊池雄星に対する配慮もあったと想像する。
実際、ベネズエラもマチャドだけが回跨ぎが可能だったわけで。
凶悪リリーバー3枚の中で唯一雑に扱える(いい意味で)のが日本球界所属のマチャドというのは特筆すべき点だと思う。
ベネズエラ打線を抑えるには落ちる球と高めのまっすぐでゴリ押し。でも、それができるピッチャーが…
過去最多のMLB組を招集して必勝を期した結果、けが人の続出と制限の多さで逆に窮屈になった侍ジャパン。
僕はベネズエラ打線を抑えるには「落ちる球と高めまっすぐでゴリ押しできる投手を順に出す」「(強いまっすぐが放れる)サウスポーを間に挟んで最少失点で切り抜ける」やり方がいいと思っていたが、日本の投手陣でフォークとまっすぐで勝負できるタイプは種市篤暉、藤平尚真、高橋宏斗の3人のみ。
藤平はピンチでのショートリリーフ、高橋宏斗は決勝での先発が予定されていたとかで、実質頼れるのが種市しかいなかった。
隅田よりも宮城大弥の方がよかったとか、調子の上がらない伊藤大海をあそこで出すのは悪手だったとか。タラレバを言えるのも外の人間だからこそ。
日本完敗ですね。
隅田よりも宮城だろとか、伊藤大海が結局上がってこなかったとか、タラレバを言えばキリがないけど。
山本由伸が序盤を最少失点で凌ぐのがすべての大前提だったからな。
そこが崩れた時点で厳しくなったよね。打ち合いでは分が悪いのはわかりきってたし。#WORLDBASEBALLCLASSIC https://t.co/xTuFliqf1z
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) March 15, 2026
阪神石井大智や(予備メンバーに入っていた)ソフトバンク杉山一樹がいれば全然違ったと思うが、ベンチは本当に苦労していたと想像する。
仮にベネズエラに勝っても弱者の兵法ではどこかで決壊する。やはりNPBも世界標準に合わせるしか…
打線は調子の悪いピッチャーが出てきたら確実に点を取る。
投手陣はフォークとまっすぐのゴリ押しでしのぎまくる。
こういう弱者の兵法に勝機を見出していること自体が日本が横綱ではなかった証拠でもあるわけで。
仮に種市、藤平、高橋のリレーでベネズエラ戦に勝っていてもイタリア、アメリカ相手に連勝できたとは思えない。
どこかで力が落ちるリリーバーを出す局面は必ずくるし、遅かれ早かれ決壊していたのではないか。
要するに日本がチェコやオーストラリア、韓国相手にやってきたことをそっくりやり返された形。
現にベネズエラ戦では不調の(力の落ちる) 伊藤大海が打たれて勝負を決められているわけで。
侍ジャパン1次ラウンド首位通過!! 大谷翔平がチャイニーズタイペイを粉砕、山場の韓国戦で菊池雄星が打たれる、オーストラリアの弱者の兵法、さすがの菅野智之
なので、ここから先は大谷翔平を始めとした出場選手たちのコメント通り。
NPBでもピッチクロックやピッチコムの導入、横に広いストライクゾーンや飛ばないボールの是正が急務になる。
円安によって助っ人外国人に旨味が少なくなり、ガラパゴス化が加速した。
そこを世界基準に合わせてまずは各国(MLBの主力)と同じ土俵に立つことが重要。
野球のおもしろさ、醍醐味との兼ね合いもあるがそれはそれ。
このまま引き下がるのは悔しすぎるよねという話で。
大谷翔平背番号17 野球 Tシャツ ジャージ ユニフォーム 野球ユニフ半袖
侍ジャパン 番號18 山本 由伸 野球応援 フェイスタオル
今永昇太のピッチングバイブル
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