球速が出ない? 肘? 田中将大投手が開幕戦黒星スタート【ヤンキース(米大リーグ)。田中将大、今日の結果】(2015年4月6日(日本時間7日))
米大リーグ(MLB)ニューヨーク・ヤンキースに所属するマー君こと田中将大投手が現地6日、本拠地ヤンキースタジアムで行われたトロント・ブルージェイズとの開幕戦に先発。4回を5安打、2四球、6奪三振、5失点(自責点4点)の結果だった。チームは1-6で敗れ、田中投手は今季初黒星を喫した(0勝1敗)。
始まりましたねメジャーリーグ。
毎年のことですが、野球好きとしてはやはり開幕戦はワクワクします。中でも今シーズンの田中将大投手には個人的にも注目しています。
これからこのブログでも、田中将大投手の動向を時間の許す限り追っていこうと思っています。「厳しい目」や「分析」などではなく、あくまで野球好き素人のファン目線として、目いっぱい贔屓しつつ楽しく観戦できれば最高ですね。
もしかすると断定口調で適当なことを言うかもしれませんが、その辺は気楽に流していただけると幸いです。あくまでも素人の主観全開の感想であることをご理解いただければありがたいです。
立ち上がりは順調そのもの。でも……?
1回表。
ブルージェイズの先頭打者は右投げ左打ちのホセ・レイエス。
高アベレージに長打力をプラスした好打者であるとともに、持ち前の身体能力をと技術を活かした守備力も併せ持つメジャー屈指のショートである。
田中の初球は左打者の外角ボールゾーンから変化してストライクになるスライダー。今シーズンの田中の投球スタイルをうかがわせる一球である。
二球目は外角にシュート気味に落ちるスプリット。レイエスのバットが空を切る。
三球目。田中の手を離れたボールが二球目よりもさらに鋭く落ちる。ワンバウンドのボールにレイエスのバットが止まらない。
三球三振。完璧なピッチングである。
続く2番マーティンをフルカウントからのスライダーで内野ゴロ、3番バティスタを2-2からのスライダーで三振に打ち取り、初回を三者凡退二奪三振と上々の内容で終える。
続く2回表。
この回もツーアウトから三塁手のエラーでランナーを一人許したものの、90マイル前後のツーシームを見せ球にしながらスプリットとスライダーで打ち取る投球で難なく切り抜ける。
ここまではかなり上出来に思えた。
スプリットの変化は昨年同様鋭く、スライダーの精度が少し向上しているように感じられた。
ただOP戦でも感じたことだが、全体的に力感が足りない印象は否めない。特にツーアウトからポンペイが打ったライトフライ。打ち取りはしたものの、今季の軸となるであろうツーシームが軽々と捉えられていたのは気になるところではある。
加えて、ちょっと低めにボールを集め過ぎている感もあった。ボールゾーンでいいので、全力のフォーシームを高めに一球見せると相手に与える印象が変わるかも知れない。
そして、田中崩れる
そして3回表。田中に試練が訪れる。
8番ピラーに2-1から甘く入ったツーシームを長打された後、四球、エラーも絡んであっさり先制を許す。
なおも二、三塁。
コントロールに明らかな狂いが見られる田中。続くマーティンに初球のストレートをライト前に運ばれさらに2点を失う。3-0。打たれたのはストレート。球速は93マイルだが、明らかに力感が足りない。
続くバティスタはレフトフライに打ち取ったものの、スライダーに1、2回のようなキレがない。かなりの黄信号。
四番エンカーナシオン。
初球、二球目と内側へツーシームを投じるが、半速球といっていいほど力感が感じられない。三球目のスプリットも落ちが甘い。これはやばい。
そして四球目。ど真ん中に入った90マイルのツーシームをエンカーナシオンが一閃。レフトスタンドに飛び込む特大のツーラン。得点は5-0となる。
結局3回は後続を打ち取り、4回も苦しみながら何とか無失点に抑えた田中だが、4回を投げ終えたことろで84球と予定の90球に近づいたためにここで降板。チームも6-1と敗れ、今季初登板の田中に黒星がついた。
ダルビッシュ投手の右肘内側側副靱帯損傷からトミー・ジョン手術
ちょっと心配? でも修正は可能……だと思う
田中将大投手の黒星スタートを受けて、地元ニューヨークのメディアでは昨年部分断裂が判明した肘の状態を懸念する声が大きくなっているという。また、日本のファンの間でも今シーズンの田中投手の成績を疑問視する意見が多くみられるようです。
確かにコントロールに苦しんだ3、4回は、腕の振りが鈍くなったのか力のないストレート系が真ん中に集まり、低めのスライダー、スプリットを見極められる場面が多く見受けられました。キレがないから空振りが取れず、一人のバッターを打ち取るのに時間がかかり結果的に球数がかさむ悪循環。今のままのピッチングだと、正直厳しいのかも知れません。
ですが、個人的な意見を言わせていただくと、前回の記事「田中将大の成績予想」でも申し上げた通り、活躍はすると思います。
確かに不安の残る初登板となりましたが、田中投手のすごさはその修正能力と器用さにあると思っています。
過去のやり方にこだわらず、いいと感じたものはどんどん取り入れていく柔軟さ。そして野球選手としての基礎力の高さ。その辺り、田中投手はホントに群を抜いているので。
なおかつ、田中自身が言っていた「開幕よりも、シーズン半ばの勝負どころにピークを合わせるように調整していく」という言葉。僕はこれを盲目的に信じようと思います。一年間怪我なく投げ切れるようにスタイルを変化させる。開幕直後はまだこういう試行錯誤が許される時期であることも確かなので。
何より生粋の負けず嫌いの田中投手です。このまま何も対策をしないわけがないというのもあります。願望がこめられた非常に抽象的な意見ですが。
「田中マー君、登板2戦目で今季初勝利。味方の大量援護に助けられる」
ただ、ストレートの割合はもうちょっと増やした方がいいような気がするかな……。
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