SDL Trados Studio 2014の「翻訳対象外のスタイル」機能を使用してみる【Word 2007-2013】
いつもお世話になっております。個人出版支援のFrentopiaです。
本日は「SDL Trados Studio 2014」の機能をご紹介する記事でございます。
内容としては「翻訳対象外のスタイル」機能についてです。翻訳対象のWord文書の中で「特定のスタイルを翻訳対象から除外する」ことができる機能でございます。扉ページのタイトルや柱、ノンブル、または個人名や会社名など、翻訳対象に含みたくないものに適用されているスタイルを指定して、翻訳対象から除外するという機能ですね。
目の覚めるような画期的な内容ではありませんが、たまにはこういうのもいいかなと思いましたので。
おおまかな環境としては、
・Windows 7(Trados Studio 2014が使える環境ならOK)
・Trados Studio 2014 professional(freelanceでも問題なしです)
・Microsoft Word 2007(別のバージョンでも大丈夫です)
となっております。
スタイル設定されたWord文書を用意する
まず、翻訳対象のWord文書を用意します。見出しや本文などにスタイルを設定します。
簡単な見本を作ってみました↓
「見出し」→Title1
「見出し2」→Title2
「中見出し」→middleTitle
「本文1」→body1
「本文2」→body2
という名前のスタイルをそれぞれ作成しました。
このWordを翻訳対象ファイルとして、SDL Trados Studio 2014でプロジェクトを作成します。
プロジェクト設定の「翻訳対象外のスタイル」項目
今回は「StyleWord」という名前でプロジェクトを作成します。
「翻訳形式へ変換」を実行する直前に「プロジェクト設定」画面を表示します。ツリーメニュー「プロジェクトの種類」を展開して、「Microsoft Word 2007-2013」の中にある「スタイル」を選択してください。
下記のように「翻訳対象外のスタイル」項目にある「インラインタグに変換するスタイル」の入力欄に「Title1」(Word上で作成したスタイル名)と入力して「追加」をクリックします。
スタイルの一覧に入力した「Title1」が追加されました。
問題なければ「OK」をクリックします。
「翻訳形式へ変換」を実行して結果を確認
では「翻訳形式へ変換」を実行して結果を確認してみます。
Word上でスタイル「Title1」を設定した分節「見出し1」が、原文一覧に表示されていないことがわかります。これでスタイル名「Title1」を翻訳対象から除外できました。
もし、SDL Trados Studio 2014の設定を変更したくない場合は、デフォルトで一覧にあるスタイル名「tw4winInternal」か「tw4winJump」、もしくは「構造タグに変換するスタイル」欄にある「tw4winExternal」をWord上でスタイル名として登録し、翻訳対象から除外したい分節に設定します。そうすることで、SDL Trados Studio 2014の設定を変更せずに翻訳対象から除外することができます。
設定画面だけ掲載して、プロジェクトの作成方法などは大幅に端折ってしまいましたが、いかがでしたでしょうか。わかりにくかったらすみません。
Trados Studioにはこういう「知らなくても作業ができるけど、知ってるとちょっと便利」な機能がちょこちょこあったりしますね。需要があるかはわかりませんが、これからも何かあればご紹介できたらいいなと思います。
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