井上尚弥vsアラン・ピカソ、中谷潤人vsセバスチャン・エルナンデス、寺地拳四朗vsウィリバルド・ガルシア。全然刺さらないナイト・オブ・ザ・サムライの出場選手を眺めてみたぞ【展望・予想】
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2025年12月27日にサウジアラビアで開催される「リヤドシーズン5:ナイト・オブ・ザ・サムライ」。
井上尚弥vsアラン・ピカソ戦をメインに日本のトップ選手が多数出場するわけだが。
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リヤド・シーズン
THE RING V: NIGHT OF THE SAMURAI
– –12/27(土) サウジアラビア開催の#井上尚弥 選手タイトル防衛戦を含むボクシングイベント🔥
日本ボクシング界を代表する選手が集結する
豪華ファイトナイトをぜひご覧ください!
>> https://t.co/Fh5Mr0Frpy pic.twitter.com/YPcAdbpZm5— Lemino|レミノ (@Lemino_official) November 14, 2025
僕はどうもこのイベントに刺さらず、日にちが迫ってもテンションが上がってこない。
それこそ那須川天心vs井上拓真戦が終わった際に「残りはノニト・ドネアと井岡一翔の試合だけか」と思ったほど。
テンションが上がらないどころか存在そのものを忘れていた。
理由はほのかに漂う「お前ら、有力選手を寄せ集めれば喜ぶんだろ?」的な匂いと、古い映画でよくある「海外の人間が思う勘違いした日本」を体現している(気がする)から。
僕が年末のリヤド・シーズンに刺さらない理由。井上尚弥、中谷潤人、寺地拳四朗が勢揃いするのにそそらない。唐突感満載でとっ散らかりすぎなんだろうな
もちろん楽しんでいる人を否定する気はなく「僕がそう思う」だけの話。
と言いつつ、このままダラっと過ごすのもアレなので各試合の展望を考えてみる。
井上尚弥vsアラン・ピカソ
まずはメインイベントのS・バンタム級4団体防衛戦、井上尚弥vsアラン・ピカソ戦について。
申し上げた通り僕は今回のリヤドシーズンにいまいち刺さらないのだが、この試合はその筆頭である。
「井上尚弥が気合いを入れて髪色を変えた」
「弟拓真の試合に刺激を受けた」
等の記事が出るたびに「ん? 何でコイツ気合い入れてんの? 」「だってヒマじゃん」となり、そのつど「ああ、そうか」「試合するんだった」と思い出すパティーン。
もはやアンチや信者等の括りですらない。
単なる無関心野郎に成り下がっている笑
いや、スマンな井上尚弥。
当日はリアルタイムで視聴する(つもりだ)から。
那須川天心vs井上拓真現地観戦。最後まで「天心vsボクシング」だった。天心の試合で相手の応援が大きい状況は初めて。両陣営の対策に差を感じた。天心は接近戦の対応が…
アラン・ピカソはいい選手だと思う。井上相手に圧力をかけられるかがキモになる?
挑戦者アラン・ピカソだが、普通にいい選手だと思う。
以前にもちょろっと触れた通り上下の打ち分け、連打の感じがダニエル・ローマンっぽい。
長身ながらも近場の打ち合いで押し込むファイトが印象的である。
下記のアザト・ホバニシャン戦のように相手を捕まえる展開に持ち込めれば強さを発揮する。
逆に先日の亀田京之介戦のように自分よりも大きな相手に押し込まれると苦しくなる。
基本は前に出るスタイル、多少の被弾を我慢しながら圧力をかける選手なので、それができるかどうかがキモになるのだろうと。
亀田京之介vsアラン・ピカソ。京之介がんばった。負けても価値が落ちるような試合じゃない。対策がうまくハマって「ひょっとしたら」を感じさせた
そして今回は井上相手に前に出られるか、連打を打ち込む位置までたどり着けるかという話。
井上は京之介よりもどちらかと言えばホバニシャンに近い(レベルの違いはともかく)。
スルスルッと前に出て1発当てる→サッと下がるを繰り返しつつ相手が怯めば追撃に移る。
最近は深追いしすぎてカウンターをもらうシーンが増えたが、前回のムロジョン・アフマダリエフ戦では最後まで自重してみせた。
そう考えると、ピカソが井上を捕まえる&後退させるのは難しいのではないか。アフマダリエフ同様遠間から削られ、ダメージが溜まったところで仕留められる可能性が高そうである。
「今回はKOしたい」と言っているのが唯一の希望かな。オラついて出てきたところにカウンターが当たれば…
希望があるとすれば井上が「今回はKOしたい」と言っていることか。
井上尚弥、2種類の強烈パンチを公開!快音響かせ「KOしたい」#井上尚弥 #アラン・ダビッド・ピカソ #ボクシングhttps://t.co/MFPYp4XgFD
— eFight(イーファイト)格闘技&フィットネス情報 (@efight_twit) December 14, 2025
序盤で井上が「いける!!」となってオラついて出てくればもしかしたら……。
ルイス・ネリやラモン・カルデナスのように待ってましたのフックが当たる? かも?
井上尚弥がダウンを喫しながら8RTKO勝ち。危ねえ! カルデナスと同じ時代に生まれたことを感謝しそうになったよw 「井上はパンチをわざと受けてる」とかいう識者(笑)の謎理論
恐らくピカソも近場のフックは練習しているはず。
体力のある序盤にその1発で井上をピヨらせれば。
でも、ピカソの試合を観る限り下がりながらカウンターを打つタイプではなさそうなんですよね……。
一応言っておくと今の井上は数年前に比べて絶望感は薄れている。
なので、打ち合いの中でピカソのフックが先に当たる可能性もあるのではないか。
ただ、その1発で試合が終わらなければ……。
もしくは上背を活かしてクリンチしまくる?
でも、ピカソのフィジカルでそれができるの?
などなど。
何かが起きるとすればそれくらいかなぁと。
勝敗予想は井上の中盤~後半KOで。
とりあえず8RKOにしておきます。
中谷潤人vsセバスチャン・エルナンデス
続いてはセミファイナル? の中谷潤人vsセバスチャン・エルナンデス戦について。
中谷にとっては2026年5月に見込まれる井上尚弥戦の前哨戦でもある。
対戦相手のセバスチャン・エルナンデスの試合を漁ってみたところ……。
なかなか強そうに思える。
上り調子のホープ? の当て馬に使われるホバニシャンさん。
ガードを上げて前進→得意な位置まで近づき左右のコンビネーションを浴びせる。
ボディ打ちがうまく上下の打ち分けもスムーズ、身体の強さもありそう。
いわゆるメキシコ出身の選手に多いタイプである。
しかも身長175cmと中谷潤人(173cm)よりも大きい。
もともと下の階級では破格の長身だった中谷だが、階級を上げるごとに上背のアドバンテージが目減りしている。
バンタム級時代も終盤はペッチ・ソー・チットパッタナ(169cm)、ダビド・クエジャル(174cm)、西田凌佑(170cm)と体格の近い相手が続いていた。
そして今回のエルナンデスは174cmのクエジャルよりもさらに大きい。
中谷潤人vs西田凌佑。中谷の野生味、アドリブ力が西田の作戦遂行能力を上回る。西田のプランを力でぶっ壊した中谷。中谷ってもともと草食男子の振りした戦闘民族ですよ?
スタンスを広げて低く構える中谷に対し、エルナンデスは背筋を伸ばして構える選手。
2024年2月のアレハンドロ・サンティアゴ戦のように懐の深さを活かして圧倒する流れにはならなそうである。
エルナンデスはとにかくくっつきたい。ダビド・クエジャルの二の舞になるかもだけど
セバスチャン・エルナンデスが勝機を見出すにはどれだけくっつけるかかなと。
上述の通りこの選手はガードを上げて前に出る→得意な間合いで力を発揮する。
逆に言うと離れた位置ではやれることが少ない。
遠い間合いでは勝負にならずに中谷の右リードやボディで釘づけにされてしまうのではないか。
なので、勝ち目があるとすればやはり接近戦。
ガードを上げて耐える時間をいかに短くできるか、ダメージを受ける前に近場の打ち合いに持ち込めるかが重要になると予想する。
ボディ1発で撃沈したダビド・クエジャルの二の舞になる可能性もあるが、それを加味してもやるしかない。
たとえば西田凌佑戦のようにボディをもらった中谷が「うっ」となれば。
中谷潤人vsダビド・クエジャル現地観戦。いつも通り中谷の無慈悲なKO勝利。でも出来はよくなかった? 若干もっさりして身体が重そうだった。そろそろ減量苦がきてるのかも?
逆に減量が楽になった絶好調の中谷が早い回で終わらせるパティーンもあると思っている。
というより僕はそっちに期待している。
バンタム級初戦、アレハンドロ・サンティアゴ戦は度肝を抜かれたので。
そんな感じで勝敗予想は……。
サンティアゴ戦と同じく中谷の6RKOにしておく。
寺地拳四朗vsウィリバルド・ガルシア
ラストは寺地拳四朗vsウィリバルド・ガルシア戦。
前戦で完敗した拳四朗がいきなり王座に挑めるのはどうなの? とも思うが、そこは「だってボクシングだし」で解決する。
イベント名「ナイト・オブ・ザ・サムライ」を成立させるには知名度、実績が重要。直近の内容など関係ないのである笑
王者ウィリバルド・ガルシアの過去の試合を漁ってみたところ……。
アップセットが起きるとすればこの試合ではないか。
オッズは拳四朗有利、勝敗予想も拳四朗を推す声が多いし僕もそう思う。
だが、今の拳四朗はL・フライ級時代の強さはなくなっている。
特に階級を上げて以降は体格的なアドバンテージが失われてパンチが届くようになった。
この選手は基本的にガードを下げたディフェンス、上体の動き、見切りが中心。
矢吹正道との再戦ではブロック&リターンで押し潰したが、本来は“デカくて動ける”アウトボクサーである。
そして申し上げたように階級アップに伴い持ち味だった“打たせずに打つ”が難しくなっている。
2025年3月のユーリ阿久井戦で「勇気を出して右を打ち込めば当たる」ことが判明し、次戦のリカルド・サンドバル戦では接近戦で差をつけられて判定負けを喫した。
寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟現地観戦。ユーリの作戦遂行能力と足が動かない拳四朗。拳四朗は過去一出来が悪かった気が。12Rの逆転劇は被弾の仕方の違いが出たのかも? とオモタ
足の動きも落ちているのだと思うが、あそこまでわかりやすく階級の壁を露呈したところからもう一階級である。
一筋縄ではいかないと思うのだが。
両腕を躊躇なくぶん回すファイター。ディフェンスは穴が多いけど、今の拳四朗だとどうなるかは…
王者ウィリバルド・ガルシアは両腕を躊躇なくぶん回すファイターという印象。
腕が長く上背もそこそこ(163cm)。
スピードは感じないが、巻き込むような軌道で飛んでくる左右のパンチは強力である。
一方、ディフェンス面はややヌルい。
打ち終わりに身体が流れる、動き出しのモーションが大きい等、カウンターを合わせやすそう。
また「逃げ場をふさぎながら距離を詰めて~」といったプレスもなく、攻撃パターンは遠間からの左右のぶん回しのみ。
接近戦でも小回りが利かず内側からショートを通されるシーンが目立つ。
1発当てても同じくらい返される、効かせてもそこから倒し切る手立てが(少)ない。
躊躇なく振り回すわりにKOが少ないのもこういった粗さによるものだと想像する。
寺地拳四朗vsリカルド・サンドバル。拳四朗はL・フライ級時代の“デカくて動ける人”仕様のファイトが通用しなくなってる。ジャブにカウンターを合わせられるし足も動かない、研究もされた。いろいろなものが一気に“きた”よね
勝敗予想は思い切ってウィリバルド・ガルシア勝利にしておきます?
アウトボクシングで逃げ切れなくなっている&リカルド・サンドバルに近場の打ち合いで後れを取った今の拳四朗はかなり危なっかしい。
今回のガルシアは過去の対戦相手で近いのはクリストファー・ロサレスだろうか。
だが、ガルシアはロサレスに比べて荒っぽい上に1発1発のパンチが伸びる。
あのパンチをかいくぐって“中”で勝負するのはまあまあ大変な気がする。
ユーリ阿久井政悟vsタナンチャイ・チャルンパック、寺地拳四朗vsクリストファー・ロサレス。タナンチャイはいい選手だった。拳四朗はよく戻したね。でも、相手の攻撃が届くようになった?
というわけで勝敗予想はウィリバルド・ガルシアの判定勝ち。
純粋な実力は拳四朗の方が一段も二段も上だと思うが、それを踏まえた上で。
正直、拳四朗のKO負けはちょっと想像がつかない、判定になれば拳四朗が有利だと思っている。
ただ、勝つのはウィリバルド・ガルシア。
理由は“勘”。
強いて言うならポール・バトラーとバンタム級で対戦(判定負け)経験があるから。
フライ級の時点で適性をオーバーしている拳四朗と、バンタム級でもそこそこやれるガルシア。
オッズと逆の結果が出る可能性は全然あるのではないか? と。
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