オラスクアガvs京口紘人。京口のうまさ、老獪さが荒削りなオラスクアガを翻弄。途中からアウトボクシングに切り替えたのは驚いた。判定については…【結果・感想】

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2025年3月13日に東京・両国国技館で開催された「U-NEXT BOXING.2」を現地観戦している。
先日メインイベントの寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟戦の感想を言ったわけだが。
寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟現地観戦。ユーリの作戦遂行能力と足が動かない拳四朗。拳四朗は過去一出来が悪かった気が。12Rの逆転劇は被弾の仕方の違いが出たのかも? とオモタ
今回はセミセミのWBO世界フライ級タイトルマッチ、アンソニー・オラスクアガvs京口紘人戦についてである。
結果は3-0(118-109、117-110、114-113)の判定でオラスクアガが勝利。
京口紘人、3階級制覇達成ならず 微妙なダウン判定も…寺地戦以来の世界戦でオラスクアガに判定で敗れるhttps://t.co/iarQn2wBAT
— スポーツニッポン新聞社(スポニチ)【公式】 (@sponichiannex) March 13, 2025
ただ採点が離れすぎ、京口が勝っていたのでは? という声も挙がるなど、内容にそこまでの差はなく。
個人的な意見を含めて感想を言っていこうと思う。
京口がうまかった。オラスクアガとのフィジカル差を埋める出入り
まず京口紘人はかなりうまかったと思う。
射程のわずかに外で対峙、アングルを変えながらスルッと近づく。
オラスクアガのジャブ、フックをガードしカウンター気味にパンチを返す。
ビンス・パラス戦でもそうだったが、フライ級に上げて以降の京口はアウトボクサーに傾倒している。
L・フライ級まではガードを上げて前に出る→ジャブ、ボディで削って右をぶち当てるファイトが中心だったが、3階級目となるとさすがにフィジカルがキツい。
それを補うべく“芯を外す”“正面に立たない”“ガードの上を打たせる”を最優先にタイミングと距離で勝負している。
この日も中間距離からやや遠い位置でサークリングしつつ、中に入る際は思いっきりくっつく等、フィジカル差を乗り越えるための工夫が随所に感じられた。
寺地拳四朗vs京口紘人戦再視聴。京口が思った以上にがんばってた。でも、改めて拳四朗の強さがドン引きするレベル。「そこからまだ上があるのかよ」って思ったよね笑
荒削りなオラスクアガ。ジーメル・マグラモ戦などは結構危なかった
そしてこの展開はある程度予想通りというか、京口の立ち回り次第ではこうなるだろうなとは思っていた。
アンソニー・オラスクアガは代役として出場した寺地拳四朗戦で評価を上げ、それ以降はジーメル・マグラモ、加納陸、ジョナサン・ゴンサレスに勝利している。
パワフルで殺傷力も高い。身体も強い。
ただ、うまさという面ではやや足りないというか、パンチを芯でもらいやすい傾向が見られる。
いったん打たれ出すとロープを背負って亀になるなど防戦一方になる悪癖も。
王者としてはやや荒削りで身体の強さ、持ち前のパワーに依存する部分が多い。
特に再起戦となったマグラモ戦はKOこそしたものの、マグラモのうまさに手を焼いた。
しかも今回の京口はマグラモよりもさらにうまい。
パワフルなファイトをスカされまくり、ポイントを奪取されるパターンも普通にあるのではないか。
寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟、オラスクアガvs京口紘人、岩田翔吉vsレネ・サンティアゴ。拳四朗はユーリをKOする? オラスクアガ京口はあえての逆張り。岩田サンティアゴは…
で、実際その通りになった次第である。
5R後半からオラスクアガが足を使い始める。いい判断だったけど、本人的には不本意だったのでは?
アングルと出入りを駆使する京口に翻弄されるオラスクアガだったが、5R後半あたりから足を使い始める。
スタンスを広げて急所を遠ざけ、腕をクロス気味に構えてボディを隠す。
その状態から長いジャブを軽くヒットしつつ時おりダイナミックなアッパーで威嚇。
差し合い勝負では分が悪いと判断したのだと思うが、これはちょっと意外だった。
特にあのラウンドは「京口がうまい」「オラスクアガは流れを変えないとズルズルいくかも」と思った直後だったこともあり、真逆の立ち回りを見せたオラスクアガに「おお、そっちか」となった笑
京口紘人いけるんじゃねえか?
うまさが一段上だわ。
このアウトボクシングを貫けば。オラスクアガはどっかで捕まえて力勝負に持ち込まないとズルズルいくかもしれん。
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) March 13, 2025
試合後のコメントを聞く限りアレは本人としては不本意だったはず。
要は京口の老獪さに自分のボクシングが通用しない、自分の得意な距離で敵わないと認めたようなもの。
もちろん勝つことが一番には違いないが、かなり悔しい決断だったと想像する。
アンソニー・オラスクアガvs加納陸。ちょっと力の差があったかな。加納陸は下がったらアカンと思ってたけど。オラスクアガはアッパーがよかった
京口にとっては誤算だった。アウトボクシングで“打たせずに打つ”はずが、自分から危険地帯に踏み込む必要が生じた
逆に京口にとってオラスクアガのアウトボクシングは誤算だったのではないか。
離れた位置から“打たせずに打つ”をやる予定が、オラスクアガが攻めてこないせいで自分から行かなくてはならない。
それまでも近い位置で打ち合う局面は何度かあったが、オラスクアガのパンチ、馬力を完全に抑えきれていたわけではない。
その証拠にガードの上からもらったパンチで身体ごと吹き飛ばされてもいた。
そしてオラスクアガが距離をとったことで自分から危険地帯に立ち入る必要が生じた。
現にあのラウンドからオラスクアガがジャブで京口の出足を止めるシーンが目立ち始めている。
リーチ、サイズ、馬力。すべてが自分より上の相手に近づくのは相当な消耗のはず。
ラスト11、12Rは足も止まってかなりキツそうだったし、適性を超えた階級でオラスクアガのパワーを12Rさばき続けることは尋常じゃなく大変たったと想像する。
岩田翔吉vsレネ・サンティアゴの既視感。試合展開、負け方がジョナサン・ゴンサレス戦とほぼ一緒。試合後のコメントまで同じなのは残念すぎるぞ
ジャッジ2者の118-109、117-110は意外だった。かなり接戦、ダウンがなければドローくらいだと思っていた
申し上げた通り京口紘人は予想通り(予想以上に)うまかった。
適性を超えた階級で自分のリソースを総動員してのパフォーマンスは胸を打たれるものがあった。
対するオラスクアガは改めて荒削り。
パワフルでスタミナも豊富、笑顔も素敵で(笑)魅力的だが、この先経験豊富な相手にスカされるパターンもありそう。
純粋な試合運びのうまさならビンス・パラスの方が上かな? とも思ったり。
ただ、その中で不本意ながらもアウトボクシングを選択して勝ち切ったのはgood。
今回の苦戦がいい経験になってもう一段上に行けるかもしれない。
ゲッソリで低調な中谷潤人、打たれ過ぎのオラスクアガ、メインの拳四朗は…。実は微妙な試合が多かった。マグラモ、コルテスはがんばった
その中でジャッジ2人が118-109、117-110という大差判定でオラスクアガを支持したわけだが。
正直、これはかなり意外だった。
僕は採点しながら観ていたわけではないが、全体の印象としてはオラスクアガの僅差リード。11Rの(疑惑の)ダウンがなければドロー、もしくは京口が逃げ切ったかも? という感じである。
まあ、その辺は最後部の席にいたこともあってあまり強くは言えない。
リングサイドのジャッジには僕が見えない部分まで見えているはずだし、「意外だけど仕方ないかな?」と思った次第である。
そうか〜、ダメだったか〜。
がんばってたと思ったけどな京口紘人。オラスクアガは力勝負に持ち込まないとって言った直後に足使いだして「そんなこともできるんかお前ええぇぇ!!」ってなった笑 https://t.co/ppeZFGdHJK
— 俺に出版とかマジ無理じゃね? (@Info_Frentopia) March 13, 2025
11Rのダウンもスローを確認して「ああ、なるほど」「ダウンと言われても仕方ないかな?」と思ったしね。
ジャッジに「帝拳パワー」とやらを使えるのかが疑問。本当に忖度するならもう少し接戦を演出しろよ笑
そしてこの採点が物議を醸している件。
SNSや掲示板等でも118-109、117-110に対する疑問の声が多く聞かれる。
中には「帝拳パワー」というお決まりのフレーズで忖度を疑う声も。
僕もあの判定には「え?」となったし場内でもどよめきが起きていた。
配信視聴の方からも離れすぎ、京口の勝ちだったという意見が多数出ている(気がする)。
これに関してはマジでよくわからない。
以前、不可解な判定が出た直後にジャッジが「声援の大きさに惑わされた」とコメントしていたことがある。
会場の雰囲気、どっち寄りの空気か? によってジャッジが影響を受けることはあるのだと思う。
ホームアドバンテージの存在を現役のジャッジが公式に認めたのはすげえな。コンセイサンがバルデスに勝つにはわずかな希望すら与えちゃダメだった
だが大手プロモーションが自前? の選手に有利になるよう圧力をかけるというのは……。
それなら岩田翔吉vsレネ・サンティアゴ戦や寺地拳四朗vsユーリ阿久井政悟戦のポイントはどうなのよ? となるわけで。
そもそも論として、ポイントを操作するならもう少しうまくやると思うのだが。
118-109、117-110など疑ってくださいと言っているようなもの。
極論、僅差判定となった2024年9月の武居由樹vs比嘉大吾戦の方が怪しいまである。
武居由樹vs比嘉大吾感想。前半武居、後半比嘉の判定には納得かな。いい試合すぎて「どっちも負けんな」になった笑
そんな感じで、僕の結論はジャッジに忖度はない。
単にこちらの印象とジャッジの判定のズレが大きかっただけの話。
そのジャッジが適切だったかは置いといて。
と同時に大きな試合のジャッジやレフェリーなど絶対にやるもんじゃないと改めて思った。
試合が大きくなればファンの思い入れも強くなるし、それだけ暴言や中傷を浴びる機会も増える。
今回のように買収疑惑をかけられたり、酷い場合は人種差別主義者呼ばわりされることも。
以前、カネロの試合をジャッジする人のギャラを調べて「この金額で差別主義者呼ばわりされるリスクを負うのは割に合わない」と思ったこともある。
カネロvsゴロフキンVol.3のレフェリー、ジャッジの報酬の低さにびっくり。こんな金額で忖度や買収容疑、八百長、人種差別者扱いされる職業、しんどすぎる
なお僕はまだ映像を観直しておりません笑
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