西田凌佑vsアンチャイ・ドンスア。序盤はおっかなびっくり。でもボディのタイミングを掴んでからはよかった。勝負どころでの力強さは武居由樹や那須川天心にはないもの【結果・感想】
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2024年12月15日に大阪市で行われたIBF世界バンタム級タイトルマッチ。同級王者西田凌佑がランキング14位アンチャイ・ドンスアと対戦、7R37秒KOで勝利し初防衛に成功している。
主要4団体の王者が全員日本人という現バンタム級。
その中の1人、IBFの西田凌佑が今年5月以来の初防衛戦に臨んだわけだが。
相手はランキング14位のアンチャイ・ドンスアとのことで正直安パイかと思っていたが、試合は思った以上の打撃戦に。
西田はデビュー戦以来となる久しぶりのKO勝利を飾ったものの、本人は不満が多い内容だったとのこと。
また下記によると3週間前にあばらを負傷し直前まで実戦練習ができない状態だったらしい。
「西田凌佑3週間前にあばら負傷「骨は大丈夫だったけど打撲のような形」ぶっつけ本番でKO初防衛」
いろいろとイレギュラーな中での初防衛戦だったようだが、とりあえずは勝ってよかった。
序盤はおっかなびっくりだった西田。ドンスアは思った以上にいい選手だった
試合の感想だが、とりあえず今回は西田がおっかなびっくりだった印象。
右リードにいまいち力感がなく近場での打ち合いを極端に嫌がる。
負傷箇所は右のあばらとのことで、要は思い切り腕を振れるかを確認しつつ極力中に入られないようにしていたのではないか。
そのせいか、ドンスアのいきなりの右を何度も被弾する。
ドンスアの踏み込みに合わせてバックステップ→回避が間に合わずに右を被弾。
前回のロドリゲス戦では自ら踏み込んで“前”で受け止めていたと思うが、この試合では真正面からのコンタクトを極力避ける。
相手の勢いを相殺して近場の差し合いに持ち込む、もしくは覆いかぶさるようなクリンチで動きを封じる等、いい意味での狡さが西田の持ち味のはずが、今回はその部分が目減りしていた。
西田凌佑vsアンチャイ・ドンスア。U-NEXTボクシング始動だって。西田が帝拳プロモーションと絡むのはいいよね。中谷潤人vs西田実現ある?
ドンスアの踏み込みスピード、右が鋭かったのもあるが、それ以上に。
近場での衝突を嫌がる西田の慎重さ、ビビりっぷりが印象的だった。
てか、アンチャイ・ドンスアは普通にいい選手でしたね。
過去の映像を観て踏み込みやバックステップ等、機動力はそこまでではないと思ったが、実際には西田の懐に何度も侵入していた。
上述の記事で「西田が打ち合いに応じた場合はマズいかも?」と申し上げたが、実際本人も「今日は倒されるなと思った」らしい。
3R後半にボディのタイミングを掴む。コンタクトを避ける仕草が見られたけど、5Rのダウンはよかった
ただ、西田は3Rの後半あたりでボディカウンターのタイミングを掴んだ感じ。
ドンスアの踏み込み、思い切りのよさは確かに厄介だが、西田はそこにうまくボディを合わせていく。
3Rを経てある程度打ち合っても大丈夫と判断したのだと思うが、この辺でようやく西田らしさが出てきたなと。
とは言え、ロドリゲス戦に比べればクリンチももみ合いも少ない。
ドンスアが中に入ってくるたびに右ひじを突き出すなど、コンタクトを嫌がる仕草もちょいちょい見られる。
ところどころで実践不足が影響していたと想像する。
西田凌佑がエマヌエル・ロドリゲスに勝利。ジャブで圧倒してロドリゲスに中間距離を諦めさせる。そういえば比嘉戦でも接近戦やってたわ
それでも5Rのダウンはよかった。
右ジャブをまっすぐの軌道で何度も打ち込み、真正面を意識させてからの右フック。
やや引っかけ気味ではあったが、死角から打ち込んだ1発は効果的だった(と思う)。
後半の伸び、力強さは西田の持ち味。本人は不満みたいだけど“吹っ切れる”メンタルはいいよね
そしてあのダウン以降、西田のペースが上がる。
被弾もお構いなしに前進、近場の連打でドンスアの顔面を揺らす。
要所でカウンターの左ボディを突き刺し徐々にドンスアを疲弊させていく。
こうやって局面ごとに荒っぽいファイトができるのも西田の持ち味。
前回のロドリゲス戦でも中盤から後半にかけての打ち合いが最大の勝因だったと思っている。
本人的には「打たせずに打つ」をやりたいのだと思うが、それでも。勝負どころで“吹っ切れる”メンタルは文句なしに素晴らしい。
後半の伸び、力強さは武居由樹や那須川天心にはないものかもしれない。
那須川天心vsジェルウィン・アシロ。アシロが強かった&遠間からすっ飛んでくる剛腕との相性もよくない? 天心の調子も悪かったかもね
中谷潤人との統一戦、日程的には何とかなりそうだけど、会長の後ろ向きなコメントを聞くと…
翌日の会見で西田は改めて中谷潤人との統一戦を希望したとのこと。
IBF世界バンタム級王者・西田凌佑 初防衛戦成功から一夜明け「中谷選手とやりたい」 WBCの中谷潤人と対戦熱望https://t.co/8KzDVlNcP1
— スポーツ報知 (@SportsHochi) December 16, 2024
一方、所属ジムの会長は「昨日の出来では難しい」「次戦の理想は6月頃」と後ろ向きなコメントに終始している。
なるほど。
これはどうなんでしょうか。
今回の出来では中谷潤人に勝ち目がないというのは僕も同意見だが、実際に決まればきっちり仕上げてくるはず。
正直、中谷に辛うじて勝ち筋がありそうなのが西田凌佑だとすら思っているのだが。
中谷潤人の前回の試合が10月。
次戦が2、3月頃だとして、西田陣営の希望する6月には一応間に合いそうではある。
だが、IBFの指名戦が入った場合は……。
2025年中の井上尚弥vs中谷潤人戦が計画されているという話も聞くし、会長のコメントを聞くかぎり実現の可能性は低い気もする。
田中恒成vsプメレレ・カフ、中谷潤人vsペッチ・ソー・チットパッタナ。カフはこの日のMVP。ペッチもよかったけど…。中谷はバンタム級卒業でもよくない?
マジな話、どこかで西田凌佑のビッグマッチが観たいですけどね。
せっかく本人もバンタム級戦線に乗り気なので。
中谷がダメなら(観客席にいた)WBA王者の堤聖也でもいいし。
と勝手な希望を申し上げておく。
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